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  DX12やGTX1080について測るには精度が足りないと思う



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NVIDIAの次世代GPUのGTX1080AMDの次世代GPUのPolaris 10, Polaris 11のDX12対応ゲーム「Ashes of Singularity」を用いたDirectX12のベンチマークが公開されました。

DirectX12に完全対応を謳うAMD陣営に対して、NVIDIA陣営は前世代(現行)のMaxwell以下で、DX12の主要な機能の一つである非同期演算(Asynchronous Compute)について「プリエンプション(Pre-Emption)」という手法でお茶を濁していたですが、Pascalでは機能に関するプレスで非同期演算に対応という表記がありました
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当初はDirectX12とPascalの今後を計る意味で非常に重要なベンチ比較だ!と意気込んでいたのですが、管理人なりに精査していくと、「あんまり精度高くないよね」「GTX1080の地力がスゲー以外わかることなくね?」という残念な結論になりました。


「Ashes of Singularity」のベンチマークのリザルトは下のリンクから検索してみることが出来ます。
ソース:http://www.ashesofthesingularity.com/metaverse#/ladders/benchmark/overall/

簡単にソースの見方を説明すると、一覧から上のタブでGPUやCPU別の抽出が可能になります。
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個別に見たいスコアをクリックすると詳細を確認できます。
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最初に参考にしていたこちらのまとめ記事については、マルチGPU込みの平均を使っていたり、環境のCPUがごちゃまぜだったりでした。参考となる現行GPU(980ti, TitanX ,Fury)のスコアはマルチGPU、別CPUな異種格闘技戦状態のアベレージという……。(OculusRiftで忙しかったとはいえ手抜きはいかんな。)
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あと「Ashes of Singularity」は同じくAMD最適化ゲームのHitman2016開発サイドからも次のような発言もあり、正直な話、参考にするにはいろいろ注意が必要なベンチだと思います。
性能向上は非同期演算(Asynchronous Compute)によるものではなく、むしろCPUドライバのオーバーヘッド低減が主要因である、AshesはAMDとマーケティング上の契約でもあるんじゃないか?と疑ってしまう。AMDからは非同期演算(Asynchronous Compute)を使って欲しいという要望はなく、DX12の機能の一部なのでとりま試しに使ってみた。
ソース:https://wccftech.com/async-compute-boosted-hitmans-performance-510-amd-cards-devs-super-hard-tune/

以下ベンチマークスコアのグラボ別、解像度・設定別の比較表となっています。ソースとなるスコア群もしくは個別スコアは表のスコアがリンクになっているのでそこから確認できます。

まずはクレイジー設定の解像度別、グラボ別ベンチマーク比較になります。データ数も比較的揃っていて、CPUも全て5930Kで見つかったのでそれなりまとまった表になっていると思います。
 CPU:5930K CRAZY 4K CRAZY WQHD CRAZY 1080P
GTX1080 maxAVG 40.4 49.6
60.2
GTX1080 minAVG 39.5
45.6?
58.8
TitanX 39 35~41
45~47
GTX980ti 35
33~35
45~50
Polaris10 20.5


R9 Furyシリーズ 32~34
39~44
50~53

Extreme設定についてもGTX1080の1件を覗けば全て5930Kで揃いました。
EX 4K(5960X) EX WQHD(5930K) EX 1080P(5930K)
GTX1080 maxAVG 70.6
85.8(5960X)
73.9
GTX1080 minAVG
64.2

TitanX 45~55
46~48
53~64
GTX980ti 32~41
46~58
56~62
R9 Fury 43~67
45~53
53~63

High~Lowについては環境もバラバラになってしまっています。

HIGH 4K HIGH 1080P(5930K) ST 1080P LOW 1080P
GTX1080
56.6
90.1
91 (5960X)
87 (5930K)
TitanX 61
67 (5960X)


GTX980ti 30
60
60.3 (i5 2500)
68.6 (5960X)
54~102
Polaris10

43 (i3 4360)
50.6 (i7 990)
22.3 (i3 4360)
Polaris11


40 (5930K)
R9 Fury 59~77
79
76 (5960X)
59~83(混合)
61~98(混合)

「Ashes of Singularity」のベンチマークのリザルトをしっかりと確認したのは今回が初めてで、それからわかったのですが、ベンチスコアにかなりバラつきがあります。
FireStrikeと違ってコアクロックも全くわかりませんし、コア数とコアクロックで性能が線形にならないようですし、CPU別でもi7とi3で結果が逆転する場合もあるようです。特にGTX1080の場合1600~2100MHzとOC幅が非常に広いので今回のベンチ結果からDirectX12におけるPascalの対応を計るのは現実的でありません。
「Ashes of Singularity」のベンチスコアから何%の性能向上とかを弾き出すというのはあまり意味がないかなあと思いました。ただし少なくとも、GTX1080は旧世代のGTX980tiよりも高い性能であり、AMD最適化のDirectX12ゲームであってもFuryシリーズ並みもしくはそれ以上の性能を発揮できることは間違いないようです。

またGTX1080についてはすでにFireStrikeEXのスコアが10100~10700程度出せるというベンチマーク結果がリークしており、このスコアは1350MHz程度のTitanXや980tiよりも2割程度高いスコアとなっています。
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この性能比を勘案して「Ashes of Singularity」のベンチスコアを見た場合、GTX1080が非同期演算に対応していてそのおかげで性能が向上していると言えるか?というとこれもまた微妙ですね。地力の差でスコアを伸ばしたと見れなくもありませんし。
NVIDIAのスライド以上のことがわかるか?となると、正直、ソースを精査したけど徒労に終わった気がします。
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あとPolarisについてはデータが少なすぎてよくわかりません。こんなデータもあるという参考程度に留めておくのが無難かと思います。


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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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