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AMDの次世代GPU Polaris第一弾となるRX 480を搭載した普及帯でリーズナブルなBTO PC「GALLERIA XFR」をドスパラ様からご提供いただけたのでレビューしていきます。
3日で出荷」というBTO PCメーカー屈指の納期速度を誇るドスパラのBTO PCが早いだけでなく、リーズナブル&高品質なのかも細かくチェックします。



今回提供いただいたレビュー用サンプルは「ドスパラ GALLERIA XFR」のデフォルト構成となっています。マザーボード等の一部パーツは製品公式ページで詳細な記載がないのでサンプルに採用されているのとは別のパーツが使用される可能性もあります。
「GALLERIA XFR」 レビュー用サンプル詳細スペック
OS Windows10 Home (64bit) DSP版
CPU Intel Core i7-6700
(4コア8スレッド、4コア同時最大3.7GHz)
CPUクーラー DEEPCOOL THETA 21 PWM
 [90mm、PWM、900~2400RPM]、公式ページ
マザーボード ASUS H170-PRO
(販売ページに記載なし)、製品公式ページ
メモリ 8GB[4GB*2枚] DDR4-2133
システムストレージ Intel SSD 540sシリーズ 480GB
データストレージ 2TB HDD (SATA6Gb/s対応)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックボード AMD RADEON RX 480
リファレンスモデル
PCケース オリジナル ガレリア専用 KTケース ブラック
(対応最大フォームファクタ:ATX)
電源ユニット     AcBel 500W 静音電源
(80PLUS BRONZE / PCA013)

製品ページで詳細不明だったマザーボードが一般販売されている「ASUS H170-PRO」なのは良かったと思います。オンラインでマニュアルも公開されているので拡張性等についても事前に確認可能です。
http://dlcdnet.asus.com/pub/ASUS/mb/LGA1151/H170-PRO/J10812_H170-PRO_web_only.pdf?_ga=1.252607370.2032866693.1441214429

レビューに入る前に注意事項として、今回提供いただいたものは貸出機であり一般販売されてユーザーの手元に届く新品ではないので、製品や梱包に若干傷や痛みがある場合があります。通常は新品で綺麗な状態のものが届くはずなので、サンプル機に傷等があっても無視していただければ幸いです。


ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
ドスパラ「GALLERIA」


【公開:2016年8月15日、更新:2016年10月14日、画像差し替え】

GALLERIA XFR レビュー目次


1.GALLERIA XFRの梱包・付属品
2.GALLERIA XFRの外観
3.
GALLERIA XFRの内部構造
4.GALLERIA XFR(i7 6700)のCPU性能
5.GALLERIA XFR(i7 6700,RX 480)のグラフィック性能
6.倍速補完機能「AMD Fluid Motion」の効果と使い方
7.
ドスパラ GALLERIA XFRのレビューまとめ


GALLERIA XFRの梱包・付属品

まず最初にドスパラから購入した「GALLERIA XFR」がユーザーの手元にどんな状態で届くのかをご紹介しようと思います。配送業者からは下画像のような段ボール箱に梱包されて製品が届きました。(注:梱包の外箱については貸出機のため少々傷みがある場合があります) 精密機器注意や天地無用などの注意書きがされています。50*50*30cmサイズとかなり大きい段ボール箱で重量も重いです。
段ボール箱の中にはキーボードやマウスなどの付属品が別の小さい箱に収められ、PC本体は透明ビニール袋に入れて硬めのスポンジ製スペーサーで安置されていました。
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BTO PCにはマウス&キーボードが付かないメーカーもありますがドスパラの「GALLERIA XFR」には両方とも付属します。マザーボードの日本語マニュアルも付属していました。日本語マニュアルで定評のあるASUS製なので初心者ユーザーでも使いやすいと思います。
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GALLERIA XFRの外観

「ドスパラ GALLERIA XFR」のPCケース外観をチェックしていきます。
トップとサイドはスチールで、フロントはプラスチック製でした。カラーはご覧のとおり黒一色です。トップとサイドには120と140サイズのファンを2個ずつ搭載でき、フロント下部はメッシュで吸気口になっています。
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マザーボード側サイドパネルのファン固定位置はそれぞれCPUとグラボの直上になっているのでケースファンを増設すれば冷却補助になると思います。マザーボード裏にはCPUソケットの真裏に当たる部分に80mm四方の通気口があります。
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フロントにはUSB3.0やヘッドホン端子など各種I/Oポートがあります。フロントパネルと5インチベイパネルはツールレスで取り外し可能です。
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ただI/OポートはPCケースシャーシではなくフロントパネルに固定されており、ケーブルの取り回しに余裕がないので、購入直後の状態だとフロントパネルはシャーシから5cmほどしか離すことができません。フロントパネル裏の下側にあるケースファンはケース内部からではなく、フロントパネル側から固定されているので換装が面倒な構造になっていました。
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5インチベイはデフォルトでDVDドライブに1段使われていますが、他にも3段拡張可能になっています。あと最近ではあまり使われていませんが、3.5インチベイも付いていました。
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リアには120mmファンが搭載可能です。PCIスロットは7スロット分あり標準的なATXケースですね。左右のサイドパネルはそれぞれリアのハンドスクリュー2本で固定されていました。
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GALLERIA XFRの内部構造

続いてPCケースの内側をチェックしていきます。
マザーボード側を見ると各種ケーブルはケーブルタイなどを使ってまとめられてはいますが、裏配線などは利用されていません。
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標準搭載の電源ユニット「AcBel 500W 静音電源 (80PLUS BRONZE / PCA013)」は非プラグインタイプのPC電源なので全てのケーブルは1か所から出ています。PCI-E補助電源はRX 480に使われている6PIN(6+2PIN)以外にも3個の6+2PINがありました。電源容量が500WですしマルチGPUは推奨しにくいマザボを搭載しているので活躍する場面は限られそう。
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CPUクーラーはDEEPCOOL THETA 21 PWM (PWM、900~2400RPM)というクーラーが採用されていました。国内でも1600円程度で販売されていますが市販品のサンプル画像ではファンの色が青色なので専用のOEM品のようです。メモリは4スロットありますが、4GBのDDR4メモリが2枚搭載されていました。ゲーミングPCのメモリは16GBが個人的に推奨なのでカスタマイズで8GB*2=16GBにアップグレードしたほうがいいと思います。
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2.5/3.5インチシャドウベイトレイが5基搭載されておりデフォルト構成ではシステム用の2.5インチSSD(480GB)とデータ用の3.5インチHDD(2TB)の2基が搭載されているので、追加で3基のストレージを拡張可能です。マザボ上のSATA端子は6基なので増設可能な数とちょうど一致しています。(DVDで1基使用)
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グラフィックボードはRX 480のリファレンスです。6PINの補助電源が1つだけ使用されています。
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PCI拡張スロットについてはグラボ直上と直下の2か所にあるPCI-E3.0x1がサウンドボードやSATAポート増設向け、その1つ下のPCI-E3.0x16(帯域はx4)がNVMe SSD向けで使えます。デフォルトで使用されずに空いているPCI-E3.0x16スロットにRX 480を搭載すればCrossFireXに対応していますが帯域自体はx4なので非推奨です。
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マザボにブザーも付いていました。起動時にビープ音が鳴ります。ブザーは基本的にPOSTエラーのチェックくらいでしか使わないので起動時のビープ音が煩わしければ外しても大丈夫です。
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マザーボード裏側は次のようになっています。
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フロントに設置された3.5インチストレージのSATAやSATA電源のケーブルについては裏側から簡単に取り付け・取り外しが可能な構造になっています。
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CPU裏にはCPUクーラー固定用のホールがあるのですがホールの位置とソケットの位置がずれているため、マザボ裏からCPUクーラーをネジ止めするタイプのクーラーの場合、マザーボードをケースから取り外さないと取り付けや取り外しができないのでクーラーの選択に注意が必要です。
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また表から見た時は電源のすぐそばには裏配線用の穴が開いていたのになぜ裏配線が使われていないのか不思議に思っていたのですが裏を見て合点がいきました。マザーボードトレイ部分とストレージマウンタ部分の間、マザーボードトレイの端に返しが付いており24PINケーブルなど太いケーブルが通せない構造でした。このケースでは裏配線で配線を綺麗に隠すのは難しいですね。
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最後に内部構造をチェックし終えたと思ってPCを起動したところファン音が予想外に煩くて驚きました。耳を近づけて確認したところファンノイズの原因はフロントのケースファンでした。トップやリアにも120mmのファンが搭載されているのになんでフロントファンだけこんな音が大きいのかと不思議に思って調べてみたら、4PINペリフェラルから変換ケーブルで電源をとっていたのでケースファンが定格で回っていました。
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変換ケーブル使うならトップかリアのファン端子から分岐ケーブルを使えばいいのにと、ちょっとこの電源の取り方には唖然としました。 ガレリア専用KTケースでファンノイズが煩かったらこれを抜くのが手っ取り早いです。
抜くだけだとファンが止まるので、ストレージの冷却が気になるなら3PINファンの分岐ケーブルを購入してリアかトップファンと同じマザボ上のコネクタから電源を取るのがおすすめです。これならマザボのファンコンで操作も可能になります。



GALLERIA XFR(i7 6700)のCPU性能

GALLERIA XFRのデフォルト構成で採用されるSkylake世代CPU i7 6700(4コア8スレッド、4コア同時最大3.7GHz)の性能をチェックしていきます。比較対象に同じくSkylake世代i7 6700K(4コア8スレッド、4コア同時最大4,0GHz)とi5 6400(4コア4スレッド、3.2GHz)でCPU性能を比較しました。

まずCPU性能のベンチとしてよく使われるCinebenchのスコアは807でした。OC機能のあるK付き6700Kに比べて定格性能は1割程度下がりますが、4コア4スレッドのi5 CPUよりは3割以上高い性能になっています。
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続いて次のFF14ベンチの動画をAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。


4GBで8分ほどの動画ですが、「GALLERIA XFR」のi7 6700でかかったエンコード時間は26分15秒でした。i7 6700Kでは25分54秒、i5 6400では39分11秒でした。単位時間当たりのエンコード性能を比較すれば、i7 6700Kの性能はi5 6400の1.6倍以上となりました。エンコード時間から比較したエンコード性能はCinebenchの性能比較と同様の結果になりました。
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またi7 6700でエンコードを行った際のCPU温度、CPUファン回転数、CPU全体の使用率の推移をグラフ化しました。CPU全体の使用率は基本的に90~100%にはりついています。CPU温度は最大66度で安定動作していました。エンコード中のCPUファンの回転数は最大1500RPM程度で比較的静かに動作していました。CPUファンのファンノイズが気になる場合はデフォルトクーラーのファン径が90mmなので、120mmで1000RPM程度ファンを搭載するクーラーに換装すればより静音性が上がります。
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i7 6700は最大4.0GHzと紹介されることが多いですが、実際はコアクロックが4.0GHzで動作するのは1コアのみに負荷がかかっている状態だけで、全コアに大きい負荷がかかる状態では全コアが3.7GHz動作となるので注意してください。


GALLERIA XFR(i7 6700,RX 480)のグラフィック性能

さて本題の「GALLERIA XFR(i7 6700,RX 480)」のグラフィック性能をチェックしていきます。
最初はFF14ベンチのフルHD、最高品質で回してみました。スコアは1万を超えているのでRX 480なら快適にプレイできそうです。
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FF14ベンチ中のCPU温度、GPUコア温度、GPUコアクロック、GPUファン回転数のログを取って、その推移をグラフ化しました。CPU温度は45度以下の低い温度で安定しています。GPU温度は80度前後で推移しており、ファン回転数も2000RPMを超えるのでファンノイズは大きいです。コアクロックも1200MHz以上で安定しています。
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3DMarkのFireStrike各種のグラフィックスコアと総合スコアは次のようになりました。
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FireStrike Extreme Ultra
総合スコア 10243 5109 2665
グラフィックスコア 12205 5409 2630

また最新のDirectX12対応ベンチマークである3DMarkのTimeSpyのスコアは次のようになりました。
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TimeSpy Asyncなし 性能比
グラフィックスコア 3871 3507 110%
CPUスコア 4466 4492 100%

続いて高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマークを行いました。ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(プリセット:高)、Grand Theft Auto Vグラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(プリセット:高)、Mirrors Edge Catalyst(プリセット:最高)、The Witcher3グラフィック設定)、Dark Souls III(最高設定)、Total War: WARHAMMER(DX12、プリセット:ウルトラ)、Rise of the Tomb Raider(DX12、グラフィック設定)、Gear ou War:UE(DX12、最高設定)、Battlefield 1 (DX12、最高設定)以上10タイトルです。
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 (注:Battlefield 1のみRX 480 8GB搭載BTO PCのパフォーマンス参考値として別途測定を行いました。)

AMD RADEON RX 480であれば最新の高画質PCゲームでもフルHD解像度、高画質設定で60FPSで安定してプレイ可能になっています。


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さらにRX 480でVR HMDが遊べるのかをOculus Rift CV1を使って試してみました。
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背面のUSB3.0端子とRX 480のHDMI端子でOculusRiftCV1は問題なく認識されました。
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VR HMDネイティブ対応のPCゲームとしてLucky's Tale、EVE Valkyrie、Project Carsを試しにプレイしてみました。Lucky's Tale、EVE Valkyrieは90FPS張り付きで安定したのですが、Project Carsについては若干FPSに変動が出てきて90FPSに完全に張り付かなくなりました。ただ70FPSは軽く超えているので快適にプレイできました。
GALLERIA oculus

最後にi7 6700とRX 480の消費電力はアイドル時で50W程度、負荷時(FireStrikeストレステスト)で200W程度となりました。よりCPU負荷の大きいゲームでも全体でピーク250W以下の負荷に収まると思います。
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倍速補完機能「AMD Fluid Motion」の効果と使い方


AMDグラフィックボード限定の動画フレーム補完機能「AMD Fluid Motion」を実際に試してみました。「AMD Fluid Motion」は映画やアニメなどの各種動画で幅広く採用されている24FPSや30FPSの動画を60FPSに補完する機能で、高性能TVに搭載される”倍速機能”と同じことをグラフィックボードで行っています。

サンプルに動画を2つ用意しました。1つ目の動画はわかりにくいですが、Fluid Motionによって若干動画がヌルヌルになっています。


2つ目のように同じような画像が大きくスクロールしていくシーンでは倍速補完の効果は絶大になっています。カクカク感が気にならない動画よりもオリジナルで気になる動画でより効果を発揮するようです。


ちなみにFluid Motion使用時と非使用時のGPU温度(最大)、GPU使用率(平均)、CPU使用率(平均)は次のようになりました。GPU負荷は若干大きくなるようですが、ファンノイズが煩くなるほどGPU温度は上がらないのでFluid Motion使用に伴うハード面での弊害は特にないようです。
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AMD Fluid Motionの利用には対応したビデオ(DVD、BD、動画ファイル)プレイヤーが必要で、市販品で正式に対応しているプレーヤーは「PowerDVD」となっています。
PowerDVD 16 Ultra 乗換え・アップグレード版
PowerDVD 16 Ultra
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ただ今回、管理人はフリーソフトの「Media Player Classic - Homecinema(以下、MPC HC)」というフリーソフトと、同じくフリーで公開されているプラグイン等を利用して上の動画のようにAMD Fluid Motionを試してみました。AMD Fluid Motionを使うのに必要なソフトは「Media Player Classic - Homecinema」、「Bluesky Frame Rate Converter」、「DXVA Checker」の3つになります。MPC HCのみ圧縮ファイル版で、残り2つはインストール版で使用しました。
【8月21日追記】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コメント欄からご指摘いただいてサブ機のR9 NANOで確認したところ、「Media Player Classic - Homecinema」、「Bluesky Frame Rate Converter」の2種のみでFluid Motionは有効化できました。
MPC HCから有効化する際にファイル参照ではなくそのままリストに「Bluesky Frame Rate Converter」がありこちらからフィルタを登録しました。このあたりは臨機応変にお願いします。
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各種ソフトのインストールや解凍が完了したら、まずは「DXVA Checker」を起動します。
右下の▲マークから「ビデオアクセラレーション設定」を選択します。ウィンドウ左下の「全ての設定を表示」を選んでから、「CmMode_FrameRateConv」「CmSupp_FrameRateConv」の2つの項目にチェックを入れてOKを押して設定終了です。
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続いて「Bluesky Frame Rate Converter」の設定を行います。こちらは次の画像のように各項目が設定されていれば問題ありません。(後ほどもしも動画が60FPS化されない場合は「AFMサポートを初期化する」を選んで再起動すると正常に動作するかも)
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「MPC HC」の設定を行います。メニューの表示から最下部にあるオプションを選択します。
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オプション画面が表示されるので、左側メニューから「外部フィルタ」を選択して、右側のフィルタ追加を選び、先ほどインストールした「Bluesky Frame Rate Converter」のインストフォルダにある「BlueskyFRC64.dll」を追加します。追加した後は「フィルタを追加」の下の部分で「優先する」選択してください。
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最後にRadeon設定から「AMD Fluid Motion」を有効化すれば設定完了です。
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AMD Fluid Motionを利用する準備は完了です。「MPC HC」で動画ファイルやDVD、BDを再生すると60FPS化されると思います。60FPS化の確認には「MPC HC」メニューの「表示-統計情報」でボトムに詳細情報が各種表示できてフレームレートも書かれているのでここで確認可能です。
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60FPS化が上手くいかない場合はMPC HCを再起動したり、上で書いたように「Bluesky Frame Rate Converter」から「AFMサポートを初期化する」を選んで再起動すると正常に動作するかもしれないので試してみてください。
あと動画ファイルについては対応できるものとできないものがあるようで管理人が試しただけでもFraps取ったaviファイルが60FPS化できず、そのファイルを「つんでれんこ」というソフトでエンコードしたファイルは24FPS化できました。

AMD Fluid Motionによる倍速補完機能自体は非常に有用だと思うのですが、使用準備がやや面倒だったりするのでAMDにはぜひ純正のAMD Fluid Motion対応プレーヤーを公開してもらいたいなと思いました。


ドスパラ GALLERIA XFRのレビューまとめ


最後にRX 480グラフィックボードとデフォルト構成ではCPUにi7 6700を搭載する「ドスパラ GALLERIA XFR」の実機サンプルを検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 最新の高画質PCゲームをフルHD・高グラフィック設定で快適に遊べる
  • 倍速補完機能AMD Fluid Motionで動画の視聴が快適
  • CPUに高性能なi7 6700(合計約15万円)やリーズナブルなi5 6500(合計約13万円)が選択可能
  • 480GBのSSDが無料で付いてくる(8月14日現在)
  • 「3日で出荷可能」という業界最速の納期速度
  • キーボード&マウスがデフォルトで付いてくる
  • M.2 SSD、PCI-E NVMe SSD、サウンドボード等も拡張可能
悪いところor注意点
  • 専用PCケースは裏配線不可や自作er目線で今後の拡張性を考えるとあまりおすすめできない
  • RX 480リファレンスはあまり冷えないのでAIBモデルが採用されるまで少し待ったほうがいいかも
  • フロントファンの電源の取り方が悪く、ファンノイズが大きい(簡単に改善可能)
  • CrossFireXによるグラボ増設は帯域と電源容量的に非推奨(要マザボ&電源交換)

13~15万円で購入可能なリーズナブルな価格帯のBTO PCという観点からすれば最新の高画質PCゲームをフルHD・高グラフィック設定で快適に遊べるのでユーザーの要求水準を十分に満たす製品になっています。またゲームだけでく、倍速補完機能AMD Fluid Motionで動画の視聴も快適になるのでマルチメディアに楽しむユーザーには競合グラフィックボードであるNVIDIA GTX 1060搭載のゲーミングBTO PCよりもおすすめだと思います。管理人的に最大のマイナスポイントであるPCケースについてはカスタマイズから+8000円程度で別のケースに変更可能ですが、納期も遅くなるものがほとんどのようなので、増設や拡張でPCケースに不満が出てきた頃に評価の高い市販品PCケースへ買い替えるのがベストな選択肢のように思います。なにより「3日で出荷」という業界最高水準の納期は早く欲しいユーザーには非常にありがたく、ドスパラBTO PCの最大の魅力だと思います。

以上、RX 480搭載「ドスパラ GALLERIA XFR」BTO PCのレビューでした。
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RX 480搭載「ドスパラ GALLERIA XFR」




おまけ:RX 480搭載BTO PCのカスタマイズ指南


リーズナブルな価格帯のRX 480グラフィックボードを搭載するBTOのカスタマイズについて簡単に解説しておきます。
  • CPUについては4コア4スレッドのi5(6600や6600K)は4コア8スレッドのi7(6700や6700K)と比べてもフルHDのPCゲームが目的であれば大きな性能差はありません。コスパを優先してi5 6500がおすすめです。CPU型番の添え字については基本的に”K”なしのCPUで問題ありません。
  • システムメモリゲーム用途なら16GBあれば十分です。8GBでは足りない場合もあるので16GB以上を推奨します。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚で大丈夫。
  • 電源容量は500W以上で問題ありません。変換効率は特に気にしなくていいと思います。予算が許すなら自作PCパーツとして一般販売されている電源を選ぶのもおすすめです。
  • システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。PCゲーム用ストレージはシステムとは別に用意するほうが後々便利、加えてHDDではなくSSD推奨です。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。ゲーム用は可能なら960GB、少なくても480GBが望ましいです。
  • マザーボードは「Z170」とか「H170」とかチップセット名だけでなく「ASUS H170-PRO」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何か トラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板です。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。


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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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