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17年の年明け早々、1月6日に発売されたIntelの第七世代KabyLake CPUを搭載し、NVIDIAやAMDの最新GPUも備えた高性能ゲーミングPCがBTO PCメーカーから早速リリースされたので、KabyLake CPUのを搭載するおすすめBTO PCについて紹介します。
CPUの性能について
Intel CPUの性能はものすごく単純に考えれば「スレッド数×コアクロック」となります。例えば1コアのCPUがあったとします。このCPUが1.0GHzで動くとき、Hzというのは1秒間に1回という単位なので、このCPUは1.0秒間に1×10の9乗回の計算ができます。2.0GHzであれば2.0×10の9乗回ですね。
2コアのCPUが1.0GHzで動くときも2.0×10の9乗回計算ができます。
今は単純に”CPUのコア”と呼んでいますが、1つのコアの中には様々な演算機が組み込まれています。例えば足し算専用の演算機と掛け算専用の演算機が1つのコアに組み込まれているとして、1秒間に1×10の9乗回の足し算をしろという仕事が与えられたら、1コア1GHzのCPUは1秒間でその仕事を終えますが、その1秒の間、コアの中にある掛け算用の演算機は止まったままでもったいないですよね。
なので個別に行える1×10の9乗回の足し算と1×10の9乗回の掛け算をしろ、と言われたときに1コアの中の足し算用の演算機と掛け算用の演算機を同時に動かしてCPUコアの中にあるリソースを有効活用しよう、というのが「ハイパースレッディング」というIntel CPUの機能になっています。
物理的には1コアしかありませんが見かけ上は2コアで動作していると見なせるので、論理2コアなどとも呼び、2コア4スレッドとか4コア8スレッドと呼ばれます。
ハイパースレッディングを行えない4コアCPUに比べて行うことのできる4コア8スレッドのCPUは理想的には同じ時間内に2倍の計算が可能です。ハイパースレッディングが登場したての頃はプログラム側の対応が未熟だったのでi5とi7では大した差はないとも言われていましたが、最近は大分賢くなってきています。
というわけで最初に書いたようにIntel CPUの性能は「スレッド数×コアクロック」と考えればOKです。
おすすめなKabyLake CPUの選び方
IntelのKabyLake CPUには性能の高い順にi7、i5、i3、pentium、celeronの5種類が存在します。このうち当記事で紹介する最新の高画質PCゲームに対応しているものは「i7」と「i5」の2種類のみと考えれば基本的にOKです。

さらに最新KabyLake CPUに限定すれば「i7 7700K」「i7 7700」「i5 7600K」「i5 7600」「i5 7500」の5種類を候補に挙げて予算に合わせて選択すれば問題ありません。
PCゲームに最適なKabyLake CPUの簡易比較表は次のようになっています。価格は一番安価なi5 7500を基準に大まかな差額を記載しています。
PCゲーム向けKabyLake CPU簡易比較 | ||||
CPU名 | コア数 | スレッド数 | コアクロック | 価格差 |
i7 7700K | 4 | 8 | 4.2GHz | +17000円 |
i7 7700 | 4 | 8 | 3.6GHz | +14000円 |
i5 7600K | 4 | 4 | 3.8GHz | +5000円 |
i5 7600 | 4 | 4 | 3.5GHz | +2000円 |
i5 7500 | 4 | 4 | 3.4GHz |
下の項目に該当する場合はi7 CPUを選ぶのがおすすめです。そうでない場合はi5 CPUでも問題ありません。最近のPCゲームであれば基本的にi5 CPUでも問題ありませんが、GTX 1070やGTX 1080などのハイエンドGPUと組み合わせるならi7 CPUを選択するのが無難かもしれません。
- プレイ動画の録画や編集も行いたい
- CPUボトルネックでグラボが最大パフォーマンスを発揮できない事態を確実に避けたい
グラフィックボードを選ぶ
今回の記事ではCPUについて先に説明を行いましたが、PCゲーム用のBTO PCを選択する時にまず最初に注目すべきは”グラフィックボード”です。グラフィックボードの選択でPCゲームの快適さが9割がた決まると言っても過言ではないくらい重要なパーツになっていますし、グラボを選択してからその他のパーツを選択するのがゲーム用BTO PCを選ぶ定石です。
下の表は現行最新グラフィックボードの性能や予算についてGPU別BTO PCの早見表になっています。上位に上がるほど性能が高く、価格も高価になっています。PCゲーム向けBTO PCの選び方の基本は太字で強調した3つから、いわゆる”松竹梅”の3バリエーションと考えればOKです。
NVIDIA | AMD | グラフィック | VR HMD | 価格 |
GTX 1080 SLI (マルチGPU) |
UWQHD・最高 4K |
推奨 | ||
TITAN X Pascal |
UWQHD・最高 4K |
推奨 | 32.0万円~ |
|
GTX 1080 <紹介記事> |
WQHD・最高 UWQHD |
推奨 | 20.0万円~ | |
GTX 1070 <紹介記事> |
R9 FuryX R9 NANO |
フルHD・最高 WQHD・高 |
推奨 | 16.0万円~ |
GTX 1060 3/6GB <紹介記事> |
RX 480/470 4/8GB <紹介記事> |
フルHD・高 | 最低水準 | 12.0万円~ |
GTX 1050 Ti GTX 1050 <紹介記事> |
RX 460 2/4GB |
FF14 E-Sports |
- |
10.0万円~ |
ゲーム向けのBTO PCの選び方をものすごく簡単に説明すると上の早見表のようになっています。
ローエンドGPUのGTX 1050 TiやRX 460搭載BTO PCはOverWatchのようなE-Sports系ゲームやFF14のようなMMO RPGなど比較的軽量なPCゲームに対応可能です。ある種の最低水準なのであまり初心者向けの選択肢ではないように思います。
GTX 1080でマルチGPU(SLI)を搭載したモデルやTITAN X Pascalを搭載したモデルはかなり例外的な製品なので、早見表の中で太字で強調した3つからPCゲーム向けBTO PCの選び方はいわゆる”松竹梅”の3バリエーションと考えればOKです。
ちなみに”松竹梅”の3バリエーション中では最下位になっているGTX 1060やRX 480・470について、性能が微妙なのか?というとそんなことは全くありません。例えば国内でも人気の根強いファイナルファンタジー14のベンチマークスコアはどちらもフルHDの最高品質で10000を超えており、比較表のグラフィック項目でも書いたように「フルHDの高画質設定」であれば最新の高画質PCゲームを快適に(平均60FPSで)プレイ可能になっています。


(左:GTX 1060、右RX 480。ドスパラのGALLERIA XTとGALLERIA XFRのレビューより)
さらにその他の有名な高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマーク結果がこちら。

ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(プリセット:高)、Grand Theft Auto V(グラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(プリセット:高)、Mirrors Edge Catalyst(プリセット:最高)、The Witcher3(グラフィック設定)、Dark Souls III(最高設定)、Deus Ex: Mankind Divided(DX11、High設定、AAなし)、Rise of the Tomb Raider(高設定、FXAA、DX12)、BattleField1(最高設定、DX11)、TitanFall2(グラフィック設定)、Gears of War 4(最高設定)以上の11タイトルです。
NVIDIA GeForce GTX 1060やAMD RADEON RX 480/470搭載のBTO PCであれば最新の高画質PCゲームでもフルHD解像度、高画質設定で60FPSで安定してプレイ可能になっています。






NVIDIAかAMDのどちらのGPUを選べばいいかについてですが、上の表でいくと競合製品の比較ではNVIDIAのほうが既存のPCゲームの多くでは若干性能が高いのと、プレイ動画録画機能のShadowPlayの動作が軽くて非常に優秀です。国内シェアも高いため各社のラインアップも豊富で選択肢の幅が広いです。
AMDはまだ採用タイトルは少ないですが最新APIのDX12ゲームではNVIDIAよりも若干性能が高く、NVIDIAの競合GPU比で価格もやや安くなっています。またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」(紹介記事)があるのでマルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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