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17年10月にグローバルリリースとなった6コア12スレッドのCore i7 8700KなどIntelの第8世代Core CPUとなるKabyLake-S CPUを搭載し、NVIDIAやAMDの最新GPUも備えた高性能ゲーミングPCがBTO PCメーカーから早速リリースされたので、各社ラインナップのスペックや価格を比較しつつCoffeeLake-S「Core i7 8700K」を搭載するおすすめBTO PCについて紹介します。
目次
1.CPUの性能についての基本知識
2.おすすめなCoffeeLake-S CPUの選び方
3.CoffeeLake-Sに最適なグラフィックボードを選ぶ
4.BTO PC詳細スペックの賢い決め方
5.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
6.CoffeeLake-S搭載BTO PCの各社ラインナップ
7.CoffeeLake-S搭載BTO PCの価格比較
8.CoffeeLake-Sを搭載するおすすめBTO PCまとめ
CPUの性能についての基本知識
CoffeeLake-Sを搭載したBTO PCについて紹介する前に、最初にPCに関する基礎知識を説明します。CPUの性能はものすごく単純に考えれば「スレッド数×コアクロック」となります。
例えば1コアのCPUがあったとします。このCPUが1.0GHzで動くとき、Hzというのは1秒間に1回という単位なので、このCPUは1.0秒間に1×10の9乗回の計算ができます。2.0GHzであれば2.0×10の9乗回ですね。
2コアのCPUが1.0GHzで動くときも2.0×10の9乗回計算ができます。
今は単純に”CPUのコア”と呼んでいますが、1つのコアの中には様々な演算機が組み込まれています。例えば足し算専用の演算機と掛け算専用の演算機が1つのコアに組み込まれているとして、1秒間に1×10の9乗回の足し算をしろという仕事が与えられたら、1コア1GHzのCPUは1秒間でその仕事を終えますが、その1秒の間、コアの中にある掛け算用の演算機は止まったままでもったいないですよね。
なので個別に行える1×10の9乗回の足し算と1×10の9乗回の掛け算をしろ、と言われたときに1コアの中の足し算用の演算機と掛け算用の演算機を同時に動かしてCPUコアの中にあるリソースを有効活用しよう、というのが「マルチスレッディング」というCPUの機能になっています。
マルチスレッディングについてはIntel CPUでは「ハイパースレッディング(Hyper Threading)」、AMD CPUでは「サイマルテイニアス マルチスレッディング(Simultaneous multithreading)」と名付けられています。
物理的には1コアしかありませんが見かけ上は2コアで動作していると見なせるので、論理2コアなどとも呼び、2コア4スレッドとか4コア8スレッドと呼ばれます。
マルチスレッディングを行えない4コアCPUに比べて行うことのできる4コア8スレッドのCPUは理想的には同じ時間内に2倍の計算が可能です。マルチスレッディングが登場したての頃はプログラム側の対応が未熟だったので大した差はないとも言われていましたが、最近はプログラムも大分賢くなってきており、ハイパースレッディングの恩恵を受けられるシーンも増えています。
というわけで最初に書いたようにCPUの性能は「スレッド数×コアクロック」と考えればOKです。
おすすめなCoffeeLake-S CPUの選び方
IntelのCoffeeLake-s CPUには性能の高い順にCore i7、Core i5、Core i3の3種類が存在します。IntelのメインストリームCPUでは長らくCore i7が4コア8スレッド、Core i5が4コア4スレッド、Core i3が2コア4スレッドというラインナップが採用されていましたが、17年前半に発売された競合製品AMD Ryzen CPUに対抗する形で、Core i7が6コア12スレッド、Core i5が6コア6スレッド、Core i3が4コア4スレッドへと刷新されました。
従来は4コア4スレッドのCore i5 CPUが最新PCゲームを快適にプレイ可能な推奨ラインとして紹介されることも多かったですが、CoffeeLake-S CPUの登場により1.5万円程度と安価なCore i3 8100でも最新PCゲームの推奨動作環境として対応可能な性能になっています。
CoffeeLake-S CPU簡易比較 | ||||
CPU名 | コア数 | スレッド数 | コアクロック | 価格差 |
i7 8700K | 6 | 12 | 3.7~4.7GHz | +30000円 |
i7 8700 | 6 | 12 | 3.2~4.6GHz | +22000円 |
i5 8600K | 6 | 6 | 3.6~4.3GHz | +17000円 |
i5 8400 | 6 | 6 | 2.8~4.0GHz | +8000円 |
i5 8350K |
4 | 4 | 4.0GHz | +6000円 |
i3 8100 | 4 | 4 | 3.6GHz | 15000円程 |
ソース:https://www.pc-koubou.jp/pc/intel_8gen.php
GTX 1060やGTX 1070などミドル~ミドルハイクラスのグラフィックボードと組み合わせて単純にPCゲームをプレイするだけであればCore i35 CPUやCore i5 CPUでも十分ですが、GTX 1080やGTX 1080 TiやVega 64などのハイエンドGPUと組み合わせるなら下の項目に該当する場合はi7 CPUを選ぶのがおすすめです。
- プレイ動画の録画や編集も行いたい
- CPUボトルネックでグラボが最大パフォーマンスを発揮できない事態を確実に避けたい
CoffeeLake-Sに最適なグラフィックボードを選ぶ
今回の記事ではCPUについて先に説明を行いましたが、PCゲーム用のBTO PCを選択する時にまず最初に注目すべきは”グラフィックボード”です。グラフィックボードの選択でPCゲームの快適さが9割がた決まると言っても過言ではないくらい重要なパーツになっていますし、グラボを選択してからその他のパーツを選択するのがゲーム用BTO PCを選ぶ定石です。CoffeeLake-Sは最新の高画質PCゲームにも余裕で対応可能な性能があるので、CoffeeLake-S搭載PCには現行最新のNVIDIA GTX 10XXシリーズやAMD RADEON RX 5XXシリーズと組み合わせるのがおすすめです。
下の表は現行最新グラフィックボードの性能や予算についてGPU別BTO PCの早見表になっています。上位に上がるほど性能が高く、価格も高価になっています。一般的なPCゲーム向けBTO PCの選び方としてはGTX 1060~GTX 1080 Tiの4バリエーションからの選択をおすすめしています。
NVIDIA | AMD | グラフィック | VR HMD | GPU価格 |
GTX 1080 Ti SLI <紹介記事> |
UWQHD・最高 4K |
推奨 | 20万円 |
|
GTX 1080 Ti <紹介記事> |
UWQHD・最高 4K |
推奨 | 10万円 |
|
GTX 1080 <紹介記事> |
RX Vega 64 |
WQHD・最高 UWQHD |
推奨 | 7万円 |
GTX 1070 <紹介記事> |
RX Vega 56 |
フルHD・最高 WQHD・高 |
推奨 | 4.5万円 |
GTX 1060 3/6GB <紹介記事> |
RX 580/570 4/8GB <紹介記事> |
フルHD・高 | 最低水準 | 3万円 |
GTX 1050 Ti GTX 1050 <紹介記事> |
RX 560 2/4GB |
FF14 E-Sports |
- |
2万円 |
ゲーム向けのBTO PCの選び方をものすごく簡単に説明すると上の早見表のようになっています。
ローエンドGPUのGTX 1050 TiやRX 460搭載BTO PCはOverWatchのようなE-Sports系ゲームやFF14のようなMMO RPGなど比較的軽量なPCゲームに対応可能です。ある種の最低水準なのであまり初心者向けの選択肢ではないように思います。
ちなみに一般に推奨している4バリエーション中では最下位になっているGTX 1060やRX 580・570について、性能が微妙なのか?というとそんなことは全くありません。例えば国内でも人気の根強いファイナルファンタジー14のベンチマークスコアはどちらもフルHDの最高品質で10000を超えており、比較表のグラフィック項目でも書いたように「フルHDの高画質設定」であれば最新の高画質PCゲームを快適に(平均60FPSで)プレイ可能になっています。
(左:GTX 1060、右RX 480。ドスパラのGALLERIA XTとGALLERIA XFRのレビューより)
さらにその他の有名な高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマーク結果がこちら。
ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(プリセット:高)、Grand Theft Auto V(グラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(プリセット:高)、Mirrors Edge Catalyst(プリセット:最高)、The Witcher3(グラフィック設定)、Dark Souls III(最高設定)、Deus Ex: Mankind Divided(DX11、High設定、AAなし)、Rise of the Tomb Raider(高設定、FXAA、DX12)、BattleField1(最高設定、DX11)、TitanFall2(グラフィック設定)、Gears of War 4(最高設定)以上の11タイトルです。
NVIDIA GeForce GTX 1060やAMD RADEON RX 580/570搭載のBTO PCであれば最新の高画質PCゲームでもフルHD解像度、高画質設定で60FPSで安定してプレイ可能になっています。
NVIDIAかAMDのどちらのGPUを選べばいいかについてですが、上の表でいくと競合製品の比較ではNVIDIAのほうが既存のPCゲームの多くでは若干性能が高いのと、プレイ動画録画機能のShadowPlayの動作が軽くて非常に優秀です。国内シェアも高いため各社のラインナップも豊富で選択肢の幅が広いです。
AMDはまだ採用タイトルは少ないですが最新APIのDX12ゲームではNVIDIAよりも若干性能が高く、NVIDIAの競合GPU比で価格もやや安くなっています。またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」(紹介記事)があるのでマルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。
BTO PC詳細スペックの賢い決め方
続いてグラフィックボード以外の構成パーツの選び方を紹介していきます。一口に○○グラフィックボード搭載BTO PC(BTO パソコン)と言ってもCPUやストレージなど多くの構成パーツにはBTO PCメーカー各社で違いがあり、それが各BTO PCの価格の違いに直結しています。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)
そこでどうするのかというと先ほどグラフィックボード別で大まかな価格帯を選んだので、次は「CPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。これら5つの適切な選び方さえ知っていれば各自でカスタマイズすれば簡単にリアルタイムな価格比較もできて自分にとって一番コスパが高くおすすめなBTO PCを選択可能になります。
- CPUについては6コア12スレッドCore i7、6コア6スレッドCore i5、4コア4スレッドCore i3の3種類がラインナップされています。単純にPCゲームをプレイする程度であればCore i3かCore i5で十分です。プレイ動画の録画・編集を行ったり、GTX 1080やGTX 1080 Tiなどハイスペックなグラフィックボードと組み合わせる場合はCore i7を選ぶとよいかもしれません。
- システムメモリはゲーム用途なら16GBあれば十分です。8GBでは足りない場合もあるので16GB以上を推奨します。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚でOK。
- 電源容量は選択したグラフィックボードによりますが500~700W以上なら大丈夫。変換効率は予算が許すならSilver以上を選ぶといいです。
- システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。
ゲーム用ストレージもSSDで容量は可能なら960GB、少なくても480GBが望ましいです。480GB以上のSSDは1.2万円程度でパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
- マザーボードは「Z370」などチップセット名だけでなく「ASUS PRIME Z370-A」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは国内では日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板です。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows10 Home 64bitの一択です。バージョンはProでなくてHomeで大丈夫です。
BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
ここからは各社のBTO PCのラインナップをチェックして価格や構成パーツについて比較していきますが、その前に当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。BTO PCメーカーの特徴比較 | ||||
グラフィックボードのモデル | PCケース | マザーボード | 納期 | |
サイコム | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
TSUKUMO | 固定 | 自社オリジナル | 固定 (ほぼASUS製) |
|
ドスパラ | 固定 | 自社オリジナル |
固定 |
◎: 最短当日 |
PCショップアーク | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
パソコン工房 | 固定 | △:自作向ベースのオリジナル |
固定 | 〇: 翌日出荷オプションあり |
マウスコンピューター |
固定 | △:自作向ベースのオリジナル | 固定 |
・TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
CoffeeLake-S搭載BTO PCの各社ラインナップ
「サイコム」「TSUKUMO」「PCショップアーク」「ドスパラ」「パソコン工房」「マウスコンピューター」など当サイトで紹介している主要6社のIntel CoffeeLake-S CPU採用BTO PCについてまずは簡単に紹介します。1.PCショップアーク
PCショップアークからはCoffeeLake-S CPUを搭載したゲーマー向けBTO PCとして「CROYDON CY-IC6Z37A-N(Core i7 7800K, GTX 1070)」、「CROYDON CY-IC6Z37A-NR(Core i7 7800K, GTX 1080 Ti)」の2機種がラインナップされています。自作PC向けに実績のあるPCケースが採用されており拡張性にも優れています。グラフィックボードについてはCY-IC6Z37A-NはGTX 1070~GTX 1080 TiとRX 580、CY-IC6Z37A-NRについてはGTX 1080~GTX 1080 Tiを選択可能です。カスタマイズからCPU、GPUなど構成パーツを全て自由にカスタムできます。グラフィックボードのモデル・型番をカスタマイズから選択できるのが魅力的です。PCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。2.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer
ツクモeX.computerからはCoffeeLake-S CPUを搭載した標準デスクトップPCの「G-GEAR GA7J-J92/ZT」がラインナップされています。標準構成ではCPUは6コア12スレッドのCore i7 8700K、グラフィックボードはGTX 1080が採用されています。グラフィックボードはGTX 1070からGTX1080 Tiまで自由にカスタマイズで選択できます。マザーボードには日本語ローカライズが豊富で初心者ユーザーにも使いやすいASUSマザーボードから「ASUS TUF Z370-PLUS GAMING」が採用されているところは注目ポイントです。3.パソコン工房
パソコン工房からはIntel CoffeeLake-S CPUが搭載されたBTO PCとして、一般向け「STYLE∞ R」シリーズの「STYLE-R037-i7K-UHS」とゲーミング向けの「LEVEL∞」シリーズの「LEVEL-R037-i7K-XNVI」が用意されています。グラフィックボードにGTX 1050~GTX 1080を選択する場合は「STYLE-R037-i7K-UHS」、GTX 1080 Tiを選択する場合は「LEVEL-R037-i7K-XNVI」を選んでください。マザーボードがIntel Z370 チップセット搭載という以外は詳細不明なのがネックかと思います。PCケースも専用品でカスタマイズの幅も狭めですが安価なところは魅力です。4.サイコム
サイコムからはCoffeeLake-S搭載したBTO PCとして5機種程ラインナップされていますが、ゲーマー向けのスタンダードモデル「G-Master Spear Z370」、簡易水冷CPUクーラーを標準搭載する「Aqua-Master Z370」、CPUとグラフィックボードがデュアル水冷化された「G-Master Hydro-Z370」の3機種をチェックしていきます。「G-Master Spear Z370」は普通の空冷ゲーミングBTO PCですが、「Aqua-Master Z370」はCPUクーラーのみ簡易水冷の一般向けモデル、「G-Master Hydro-Z370」はGTX 1080 TiやGTX 1080などハイエンドGPUをサイコムが独自に簡易水冷化したグラフィックボードを搭載するゲーマー向けモデルです。PCケースにはいずれも自作erに定評のあるFractal Design製やCoolerMasterのものが採用されています。サイコムではカスタマイズからCPU、GPUなど構成パーツを全て自由にカスタムできます。グラフィックボードのモデル・型番をカスタマイズから選択できるのが魅力的です。ただPCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。
2世代前モデルになりますがCPUとマザーボード以外はほぼ同じ仕様の「G-Master Hydro-Z170」のレビュー記事は「G-Master Hydro-Z370」購入検討の参考になると思います。
・激冷え簡易水冷GTX 1080搭載のBTO PC「G-Master Hydro Z170」 レビュー
5.ドスパラ
ドスパラからはCoffeeLake-S Core i7 8700Kを搭載したモデルとしてGPU別で、GTX 1060を搭載した「GALLERIA ZT」、GTX 1070を搭載した「GALLERIA ZF」、GTX 1080を搭載した「GALLERIA ZG」、GTX 1080 Tiを搭載した「GALLERIA FZ」の4機種がラインナップされています。各モデルでCPUとGPUは固定です。PCケースの「GALLERIA(ガレリア)専用 KTケース(紹介記事)」が自作erの管理人的にはあまり好きではないのと、マザーボードがIntel Z370 チップセット搭載という以外は詳細不明なのがネックかと思います。6.マウスコンピューター
マウスコンピューター「G-Tune」からはCoffeeLake-S CPUのCore i7 8700Kを搭載したBTO PCとして高級品の「MASTERPIECE」シリーズ(PCケース詳細)からGTX 1080を搭載した「MASTERPIECE i1630PA1」、GTX 1080 Tiを搭載した「MASTERPIECE i1630PA1-SP」の2機種がラインナップされています。グラフィックボードについては各モデルで固定となります。マザーボードや電源ユニットはスペックのみの表記で具体的な製品名など詳細不明である点と、メモリ容量は32GB以上で8GB*2=16GBを選択できないところはネックかと思います。CoffeeLake-S搭載BTO PCを価格比較
ここでは上で簡単に紹介した各社のBTO PCから管理人がコスパの高そうなモデルをピックアップしてパーツも公平になるように揃え、Intel CoffeeLake-S搭載BTO PCの価格比較を行います一口にBTO PCと言ってもCPUやストレージに各社違いがありカスタマイズ可能なのでデフォルト価格をリストアップして高い安いと判断するのはあまり意味がありません。構成パーツによって価格が上下するので可能な限り公平な比較を行うため次のパーツ構成に可能な限り合わせる形で価格比較を行います。
CoffeeLake-Sを搭載したBTO PCの賢い選び方については第4章を参照してください。賢い選び方に従って各自でカスタマイズすればリアルタイムで価格比較が可能です。
表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成 | |
OS | Windows10 Home |
CPU | Core i7 8700K |
メモリ | 16GB (8GB*2) |
グラボ | GTX 1080 |
システムストレージ | SSD 240GB |
データストレージ | なし(実際の購入に際しては480GB以上のSSDが推奨) |
電源 | 700W以上 (Silver認証以上が推奨) |
その他付属品 | なし |
比較を行う上での注意点
・ゲーム用のデータストレージは480GB以上のSSDがおすすめですが、個別に購入しても問題ないので簡単のためになしの設定で比較します。ちなみに480~512GBのSSDの価格相場は1.2万円程です。
・各社カスタマイズできない設定で1TB HDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
BTOメーカー | 型番 | 電源 | マザーボード | 参考価格 |
PCショップアーク |
CROYDON CY-IC6Z37A-N |
CoolerMaster V750 Semi-Modular 750W GOLD電源 |
ASRock Z370 Extreme4 ATX |
24.0万円 |
TSUKUMO システムストレージが NVMe M.2 SSD |
G-GEAR GA7J-J92/ZT |
Seasonic SSR-650RMS 650W GOLD電源 |
ASUS TUF Z370-PLUS GAMING ATX |
23.7万円 |
パソコン工房 | STYLE-R037-i7K-UHS |
700W GOLD認証 |
Z370、ATX (型番不明) |
22.0万円 |
サイコム |
G-Master Spear Z370 |
CoolerMaster V750 Semi-Modular 750W GOLD電源 |
ASRock Z370 Pro4 ATX |
23.4万円 |
G-Master Hydro-Z370 |
CoolerMaster V750 Semi-Modular 750W GOLD電源 |
ASRock Z370 Extreme4 ATX |
27.4万円 | |
ドスパラ SSDが500GB |
GALLERIA ZG |
オウルテック 700W 静音電源GOLD認証 |
Z370、ATX (型番不明) |
24.6万円 |
マウス コンピューター メモリが32GB SSDが480GB |
MASTERPIECE i1630PA1 |
700W GOLD認証 (型番不明) |
Z370、ATX (型番不明) |
28.0万円 |
おすすめCoffeeLake-S搭載BTO PCのまとめ
構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて簡単にまとめます。- PCショップアークについてはPCケースの拡張性も高くて各パーツも素性がはっきりしていて価格も標準的です。
- TSUKUMOはマザーボードに「ASUS TUF Z370-PLUS GAMING」を採用するなどパーツの品質は良いですが、自社製のよくわからないPCケースを採用している点がネックです。価格は標準的です。
- パソコン工房は構成パーツの詳細が不明ですがCore i7 8700Kを搭載する同スペックのBTO PCの中では最安値クラスなので価格を優先するならありだと思います。
- サイコムについてはG-Master Spear Z370はPCケースの拡張性も高くて各パーツも素性がはっきりしていて価格も標準的です。管理人的にはサイコムで購入するなら予算を高めに設定して簡易水冷グラフィックボードを搭載する「G-Master Hydro-Z370」を選択するのがおすすめです。
- ドスパラは最安値クラスですが電源・マザボ共に型番不明です。「カスタマイズしても、2日で出荷可能」という納期に関する面では頭一つ飛び抜けています。早く欲しいということであればかなり有力な候補でしょう。
- マウスコンピューターはマザーボードや電源が詳細不明で他社と比べても若干割高なので今のところおすすめし難い感じです。
10月25日現在、Core i7 8700Kを搭載する各社のBTO PCについてスペックを揃えて価格を比較してみたところ、パソコン工房の「STYLE-R037-i7K-UHS」が若干安価である以外は24万円前後で横並びとなりました。PCケースやその他の細かい部分で差異はあるもののあまり大差ないように思います。PCケースを優先するなら価格ならパソコン工房、PCケースならPCショップアークかサイコム、マザーボードならTSUKUMO、納期の速さならドスパラと各社で一長一短があります。
価格がi7 8700K搭載BTO PCの標準価格より3万円ほど割高になるものの、GTX 1080やGTX 1080 Tiの簡易水冷グラフィックボードを搭載し、マザーボード・PCケース・電源ユニットなど重要な構成パーツがいずれも自作PC向けの高品質パーツが採用されているサイコムの「G-Master Hydro-Z370」は予算が許すならおすすめのBTO PCです。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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マルチコアのCPUで値段・性能比較するのならライゼンシリーズも入れたらいかがでしょうか?
之からも記事を楽しみにしています