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ファイナルファンタジー15のPC版として3月7日発売予定の「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION(ファイナルファンタジーXV ウィンドウズエディション)」が快適にプレイ可能であるかを事前に確認できる公式ベンチマークソフトが公開されたので、NVIDIA GeForce GTX 10XXシリーズやAMD Radeon RX 5XX/Vegaシリーズなど最新GPUを搭載する11種類のグラフィックボードを使用して性能比較を行ったので結果について徹底解説していきます。
Final Fantasy XV PC版は18年現在最も高いGPUシェアを誇るNVIDIAの完全監修という協力のもと同社独自の高画質機能であるNVIDIA Gameworksが多数採用されています。Witcher3に採用されていた「Hairworks」やGhost Recon Wildlandsに採用されていた「Turf Effects」など既存の高画質PCゲームにも採用され好評を博している高画質化機能が満載されています。
Final Fantasy XV PC版の推奨動作環境や公式ベンチマークソフトについて
Final Fantasy XV(ファイナルファンタジー15) PC版の推奨動作環境が製品公式サイトで公開されています。Final Fantasy XV PC版の推奨動作環境グラフィックボードは2017年現在の現行最新GPUからはミドル帯の製品であるGTX 1060やRX 570/580が推奨に該当しています。4K/HDRの最高環境でプレイしたいのであれば現行最速GPUのNVIDIA GeForce GTX 1080 Tiが必要になるようです。公式ベンチマークに非対応マルチGPU機能のNVIDIA SLIやAMD MultiGPUへの対応については今のところ不明です。Final Fantasy XV PC版 推奨動作環境 |
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必要動作環境 |
推奨動作環境 | 4K HDR 推奨動作環境 |
|
CPU | Intel Core i5-2500 (4コア4スレッド) AMD FX-6100 |
Intel Core i7-3770 (4コア8スレッド) AMD FX-8350 |
Intel Core i7-7700 (4コア8スレッド) AMD Ryzen 5 1600X (6コア12スレッド) |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 760 NVIDIA GeForce GTX 1050 AMD Radeon R9 280 2GB VRAM以上 |
NVIDIA GeForce GTX 1060 AMD Radeon RX 480 6GB VRAM以上 |
NVIDIA GeForce GTX 1080 Ti |
RAM | 8GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | 100GB以上 |
155GB以上 |
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OS |
Windows 7,8.1,10 (64-bit必須) | Windows 10 64-bit |
Final Fantasy XV PC版では使用しているPCで製品版が快適に動作するか事前に確認できる公式ベンチマークソフトが公開されています。
公式ベンチマークソフト:http://benchmark.finalfantasyxv.com/jp/
公式ベンチリザルト:http://benchmark.finalfantasyxv.com/result/
Final Fantasy XV PC版 ベンチマークソフトにおいて選択可能な解像度はHD解像度(1280x720)、フルHD解像度(1920x1080)、4K解像度(3840x2160)の3種類で、グラフィック設定は軽量品質、標準品質、高品質の3種類となっておりグラフィック負荷としてはこれらの組み合わせ9種類を試すことができます。ベンチマークソフトでは簡単なプリセットしか選択できませんが、製品公式ページでは『詳細なグラフィック設定が可能』とアピールされているので、ベンチマークソフトで多少スコアが快適水準に届かなくても製品版ではグラフィック設定の調整でなんとかなる可能性もあります。
FF15PC版ベンチマークのグラフィック設定について | |
軽量品質 | 光の反射計算やアンチエイリアス計算を除いた軽量なグラフィックス設定です。影解像度が低く、LOD距離、テクスチャ解像度も下がります。 |
標準品質 | 推奨環境PCでの標準的な品質です。 |
高品質 | FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONに組み込まれている、NVIDIA Turf Effects / NVIDIA HairWorks / NVIDIA Flowなどハイエンドグラフィックスの機能が有効になります。影解像度、LOD距離、テクスチャ解像度が上がります。多くのVRAMを持ったグラフィックスボードが必要になります。 |
Final Fantasy XV PC版 ベンチマークソフトではベンチマーク終了後にスコアが表示されますが、そのスコアに対してどの程度快適にプレイできるか大まかな目安が公表されています。
FF15ベンチマーク 快適度判定 | ||
スコア | 快適度 | 詳細 |
12000~ | 非常に快適 | 非常に快適に動作します。高フレームでの動作が可能で、よりリッチな表現のグラフィックス設定を行うことも可能です。 |
9000~11999 | とても快適 | とても快適な動作が見込めます。高フレームでの動作が可能で、より高品質のグラフィックス設定を行うことも可能です。 |
6000~8999 | 快適 | 快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても快適に動作すると思われます。 |
4500~5999 | やや快適 | 標準的な動作が見込めます。余裕があればグラフィック設定の調整をお勧めします。 |
3000~4499 | 普通 | 標準的な動作が見込めます。 |
2500~2999 | やや重い | プレイは可能ですが、部分的に動作が重くなります。グラフィック設定の調整をお勧めいたします。 |
2000~2499 | 重い | プレイは可能ですが、全体的に動作が重く感じられます。画質設定の調整で改善される可能性があります。 |
0~1999 | 動作困難 | 動作に必要な性能を満たしていません。 |
Final Fantasy XV PC版 ベンチマークスコアと平均FPSの関係を確認してみたところ、おおよそ『スコア=平均FPS*100』程度になっていました。ベンチスコアを100で割るとベンチマークを走らせたPCで平均〇FPS程度でプレイできると簡単にわかります。
FF15 PC版ベンチマーク実行中のフレームレート推移は下のグラフのように概ね平均FPSを中心に推移しています。公式の目安同様にベンチマークスコア6000であれば平均60FPSなので、ベンチマークを行った解像度&グラフィック品質で快適にプレイできると思います。
Final Fantasy XV PC版 ベンチマーク比較の検証機材について
Final Fantasy XV PC版 ベンチマーク比較には冒頭でも触れたようにNVIDIA GeForce GTX 10XXシリーズやAMD Radeon RX 5XX/Vegaシリーズなど2018年の最新GPUを搭載した11種類のグラフィックボードを使用しています。Final Fantasy XV PC版ベンチマークを行ったグラフィックボードは具体的には、GeForce GTX 1080 Ti、GeForce GTX 1080 11Gbps、GeForce GTX 1070 Ti、GeForce GTX 1070、GeForce GTX 1060 6GB、GeForce GTX 1060 3GB、GeForce GTX 1050 Ti、NVIDIA TITAN V、Radeon RX Vega 64(空冷)、Radeon RX Vega 56、Radeon RX 480 8GBの11種類となっています。各種グラフィックボードによる測定に使用するテストベンチ機の構成は次のようになっています。CPUとしてはFinal Fantasy XV PC版で公式に発表されている推奨動作環境や4K/HDR動作環境を満たす4コア8スレッドのCore i7 7700Kを使用しており、動作周波数は5.0GHzにOCしています。
テストベンチ機の構成 | |
CPU | Intel Core i7 7700K 殻割り&クマメタル化(レビュー) Core:5.0GHz, Cache:4.8GHz |
マザーボード |
ASRock Z270 SuperCarrier (レビュー) |
メインメモリ | Corsair Dominator Platinum Special Edition DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) 3200MHz, 14-16-16-36-CR2 |
システムストレージ |
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4 |
OS | Windows10 Home 64bit |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
Final Fantasy XV PC版 グラフィックボード別ベンチマーク比較
Final Fantasy XV(ファイナルファンタジー15) PC版のグラフィックボード別ベンチマークの結果をチェックしていきます。Final Fantasy XV PC版 ベンチマークのHD解像度(1280x720)におけるグラフィックボード別のベンチマークスコア比較一覧は次のようになっています。現行最新のグラフィックボードはあまりターゲットとしない低解像度なので画質設定によらず、ほぼ全てのグラフィックボードで快適な動作が可能になっています。2,3世代前のそこそこ古いグラフィックボードでもHD解像度なら動作が期待できそうです。
FF15 PC版 ベンチマークスコア比較(1280x720) | |||
軽量品質 | 標準品質 | 高品質 | |
GTX 1050 Ti | 7100 | 5684 | 2981 |
GTX 1060 3GB | 11803 | 9405 | 4981 |
GTX 1060 6GB | 12680 | 9995 | 6375 |
GTX 1070 | 15933 | 13091 | 8532 |
GTX 1070 Ti | 16691 | 14168 | 9522 |
GTX 1080 | 17608 | 15685 | 10794 |
GTX 1080 Ti | 17816 | 16677 | 12642 |
TITAN V | 17633 | 16363 | 12586 |
RX Vega 64 | 15450 | 12827 | 6770 |
RX Vega 56 | 14448 | 11583 | 6216 |
RX 480 8GB | 10578 | 8674 | 4034 |
Final Fantasy XV PC版 ベンチマークのフルHD解像度(1920x1080)におけるグラフィックボード別のベンチマークスコア比較一覧は次のようになっています。
推奨動作環境として挙げられている最新ミドルクラスGPUのGTX 1060やRX 480については標準品質であれば平均60FPSの快適動作水準をクリアできています。ただしグラフィック設定を高品質に設定するとGTX 1070以上のグラフィックボードが要求されます。”最高品質”とは表記されていないので、フルHD解像度であっても最高画質でプレイしようと思うとGTX 1080以上を用意するのが無難そうです。
FF15 PC版 ベンチマークスコア比較(1920x1080) | |||
軽量品質 | 標準品質 | 高品質 | |
GTX 1050 Ti | 4959 | 3782 | 1968 |
GTX 1060 3GB | 8105 | 6012 | 4016 |
GTX 1060 6GB | 8691 | 6598 | 4704 |
GTX 1070 | 11540 | 8886 | 6337 |
GTX 1070 Ti | 12731 | 9673 | 7032 |
GTX 1080 | 14568 | 11273 | 8098 |
GTX 1080 Ti | 16905 | 13899 | 9940 |
TITAN V | 16599 | 14388 | 10808 |
RX Vega 64 | 11608 | 8935 | 5255 |
RX Vega 56 | 10556 | 7941 | 4702 |
RX 480 8GB | 7462 | 5788 | 3274 |
Final Fantasy XV PC版 ベンチマークの4K解像度(3820x2160)におけるグラフィックボード別のベンチマークスコア比較一覧は次のようになっています。
4K解像度については現行GPUとしては一般向けに最速となるGTX 1080 Tiでもグラフィック設定を軽量品質に下げないと平均60FPSをクリアできないというなかなか厳しい結果になっています。とはいえ標準品質で平均55FPS程度はマークできているのでGTX 1080 Tiなら4Kでもそこそこ遊べるといった感じでしょうか。製品版ではSLIがどうなるか……。
FF15 PC版 ベンチマークスコア比較(3840x2160) | |||
軽量品質 | 標準品質 | 高品質 | |
GTX 1070 | 4567 | 3267 | 2752 |
GTX 1070 Ti | 5122 | 3620 | 3097 |
GTX 1080 | 6034 | 4238 | 3559 |
GTX 1080 Ti | 7839 | 5515 | 4681 |
TITAN V | 8902 | 6552 | 5448 |
RX Vega 64 | 5072 | 3546 | 2651 |
RX Vega 56 | 4444 | 3113 | 2302 |
4K解像度がかなり重いというのは高画質機能NVIDIA Game Worksが多数盛り込まれているので仕方ないのですが、今回のベンチマークはマルチGPUに非対応なのが気がかりです。4K解像度・高グラフィック設定の快適動作を考えると製品版でマルチGPUがサポートされるのかが心配……。
最小FPSについても各グラフィックボードについて下のテーブルにまとめました。なおFinal Fantasy XV PC版 ベンチマークではGPUによらず瞬間的なカクつきがランダムに発生する場合があるので、明らかに変な所でフレームレートが下がって最小値をマークする場合はハズレ値として外しています。
FF15 PC版 ベンチマーク 最小FPS比較 | |||||||||
解像度 |
1280x720 |
1920x1080 |
3840x2160 |
||||||
画質設定 |
軽量 |
標準 |
高 |
軽量 |
標準 |
高 |
軽量 |
標準 |
高 |
GTX 1080 Ti | 136.9 | 111.4 | 75.5 | 131.9 | 99.3 | 65.4 | 59.7 | 41.5 | 34.8 |
GTX 1080 | 129.3 | 108.8 | 73.8 | 98.5 | 84.0 | 55.5 | 46.3 | 31.1 | 26.4 |
GTX 1070 Ti | 126.6 | 101.5 | 62.3 | 93.6 | 74.9 | 48.2 | 39.7 | 27.3 | 22.4 |
GTX 1070 | 114.4 | 100.6 | 55.8 | 82.6 | 70.7 | 45.1 | 33.2 | 23.5 | 20.3 |
GTX 1060 6GB | 89.0 | 76.9 | 42.4 | 66.1 | 53.4 | 31.7 | |||
GTX 1060 3GB | 81.1 | 73.2 | 29.5 | 59.1 | 44.6 | 24.4 | |||
GTX 1050 Ti | 52.0 | 42.8 | 14.8 | 36.8 | 29.2 | 7.7 | |||
RX Vega 64 | 102.9 | 84.7 | 23.8 | 81.9 | 67.6 | 21.8 | 33.8 | 27.3 | 14.2 |
RX Vega 56 | 97.7 | 80.8 | 22.6 | 76.9 | 58.2 | 12.7 | 32.9 | 24.3 | 14.4 |
RX 480 8GB | 70.8 | 62.8 | 2.8 | 53.7 | 41.3 | 8.5 |
NVIDIA GeForce GTX 10XXシリーズとAMD Radeon RX 5XX/Vegaシリーズの性能比較について、Final Fantasy XV PC版 ベンチマークのベンチマークにおいては、やはりNVIDIAの監修で高画質化に磨きがかかかったゲームというだけあってNVIDIA製グラフィックボード寄りな結果になっています。
当サイトにおける実ゲーム性能比較の平均的なパフォーマンス評価においては『GTX 1060とRX 480/580』、『GTX 1070とRX Vega 56』、『GTX 1070 TiとRX Vega 64(空冷)』を性能面での競合と位置付けていますが、同ゲームにおいては同競合同士の比較で1割程度劣るといった様子です。実際のフレームレートを見るとフルHD・標準品質でGTX 1070とRX Vega 64(空冷)の性能がほぼ一致しています。
あとNVIDIA Game Worksが大きく機能するグラフィック設定「高品質」においては、AMD Radeon RX 5XX/Vegaシリーズ(ドライバver:18.2.1)はパフォーマンスを大きく落としてしまいます。
ドライバ更新で高品質時の動作は改善される可能性はありますが、AMD Radeon RX 5XX/Vegaシリーズで製品版をプレイする場合はグラフィック設定にも注意が必要になるかもしれません。どちらにせよFinal Fantasy XV PC版を主目的としてグラフィックボードの増設やゲーミングBTO PCの新調を行うならNVIDIA GeForce GTX 10XXシリーズを選択するのが無難です。
Final Fantasy XV PC版 ベンチマークにおけるVRAM使用量は解像度にもよりますが、概ねグラフィック設定に依存しており、フルHD解像度では軽量品質で2.4GB程度、標準品質で3.3GB程度、高品質で5.7GB程度が要求されます。
4K解像度・高品質においては7GB前後に及びます。製品版ではおそらくこれよりも多くのVRAMを使用するシーンもあるはずなので、エントリークラスでも3GB以上のVRAMがあるGTX 1050 Ti 4GBを用意したいところです。ミドルクラスの選択が一番シビアになっており、VRAM容量でGPU性能をフルに発揮できない可能性を考えるとフルHD解像度・標準品質がターゲットになるGTX 1060についてはVRAM容量の大きい6GB版を選択するのが安全です。ハイエンドについてはVRAM容量も8GB以上なのでGPU性能に見合った容量になっているので特に問題ないと思います。
FF15 PC版 ベンチ VRAM使用量比較(1280x720) | |||
軽量品質 | 標準品質 | 高品質 | |
GTX 1050 Ti 4GB | 2231 | 3084 | 4035 |
GTX 1060 3GB | 2210 | 2962 | 3046 |
GTX 1060 6GB | 2277 | 3138 | 5554 |
GTX 1070 Ti 8GB | 2110 | 2975 | 5393 |
GTX 1080 Ti 11GB | 2197 | 3075 | 5441 |
TITAN V 12GB | 2218 | 3059 | 5432 |
RX Vega 64 8GB | 2515 | 3470 | 6210 |
RX 480 8GB | 2443 | 3326 | 5773 |
FF15 PC版 ベンチ VRAM使用量比較(1920x1080) | |||
軽量品質 | 標準品質 | 高品質 | |
GTX 1050 Ti 4GB | 2386 | 3289 | 4057 |
GTX 1060 3GB | 2390 | 3006 | 3051 |
GTX 1060 6GB | 2435 | 3360 | 5795 |
GTX 1070 Ti 8GB | 2268 | 3212 | 5653 |
GTX 1080 Ti 11GB | 2321 | 3284 | 5693 |
TITAN V 12GB | 2358 | 3283 | 5680 |
RX Vega 64 8GB | 2842 | 3744 | 6466 |
RX 480 8GB | 2822 | 3609 | 6044 |
FF15 PC版 ベンチ VRAM使用量比較(3840x2160) | |||
軽量品質 | 標準品質 | 高品質 | |
GTX 1070 Ti 8GB | 2949 | 4336 | 6998 |
GTX 1080 Ti 11GB | 3038 | 4433 | 6885 |
TITAN V 12GB | 3066 | 4409 | 6964 |
RX Vega 64 8GB | 4159 | 5245 | 7575 |
Final Fantasy XV PC版 CPU別ベンチマーク比較
Final Fantasy XV(ファイナルファンタジー15) PC版のCPU別ベンチマークの結果をチェックしていきます。CPU別のベンチマーク比較については、Final Fantasy XV PC版 ベンチマークの特性上、定量的に最小FPS等を比較するのが少し難しいので定性的な傾向だけ大雑把にお伝えします。
というのも同ベンチマークにおいては特に終盤の戦闘シーンのキャラクターの動きとカメラワークにランダム性があるため、GPU比較のようにGPU性能によって確実に最小FPSに比例的な差があるとわかっている場合はいいのですが、CPUの場合はGPUに優先してボトルネックに引っかからなければCPU依存のFPS低下は発生しないため判定が難しくなっています。また同ベンチマークは微妙に出来が悪くて、ランダムにスタッタリングが発生するためこれがCPU依存のスタッタリングなのかそうでないのか判断に困るという事情もあります。
今回は比較用の機材として上でも使用した4コア8スレッドの「Core i7 7700K」に加えて、2コア4スレッドの「Core i3 7350K」を使用しました。
まずCPU依存で性能差がでるわかりやすいものとしては100FPSオーバーのハイフレームレート時のCPUボトルネックがあります。下はGTX 1080 Tiを使用してフルHD・軽量品質でベンチマークを回した例ですが、Core i7 7700K 5.0GHz、Core i3 7350K 5.0GHz、Core i3 7350K 4.0GHzの3つで比較するとCPU性能に依存してフレームレートの推移が綺麗にオフセットしているのがわかります。
GTX 1080 TiのフルHDにおいて画質設定を高品質に変えると上の軽量品質に比べて平均FPSが下がるのでCore i7 7700K 5.0GHzとCore i3 7350K 5.0GHzのフレームレート推移に違いは存在するもののCPUボトルネックとGPUボトルネックが混在するようになって全体的なオフセットではなく部分的になります。
では一般的な60FPSターゲットにおいても、4コア8スレッドのCore i7 7700K 5.0GHzと2コア4スレッドのCore i3 7350K 4.0GHzの間で大きな差が出るかをチェックしていきます。下はGTX 1060を使用してフルHD・標準品質でベンチマークを回した例ですが、60FPSターゲットにおいてはCore i7 7700K 5.0GHzとCore i3 7350K 4.0GHzの間で最小FPSや平均FPSの形では両CPUの間には差がでにくくなっています。
冒頭で説明した通りベンチマークソフト自体の出来が若干悪いのでCPUによる性能の違いを細かくチェックするのがかなり難しいので、複数回ベンチマークを回してフレームレート推移を確認した結果として、上のグラフのオレンジ線で囲った部分、具体的には戦闘シーンやシヴァ登場で画面内のキャラクターが多くなる場面で、CPU性能差が出やすい傾向にあるということはわかりました。
実際に2コア4スレッドのCore i3 7350Kでは4コア8スレッドのCore i7 7700Kと比較してベンチマーク実行中のCPU使用率にはコアスレッド数通り倍近い差があり、Core i3 7350KではCPU使用率が90~100%に張り付く場面も少なくありません。
以上の検証結果を踏まえて、Final Fantasy XV PC版ではやはり公式の推奨動作環境通り、最低でも4コア4スレッド、可能なら4コア8スレッドか6コア6スレッドのCPUを選択するのが無難だと思います。
ゲーム本編ではベンチマークソフトよりも一度に描画される敵味方キャラクター数も増えてCPU的に重いシーンも出てくるはずなので、現行のIntel CPUであれば最低でも4コア4スレッドのCore i3 8100かCore i3 8350K、コスパを優先するなら6コア6スレッドのCore i5 8400かCore i5 8600K、パフォーマンスを重視してCPUボトルネック対策に万全を期すなら6コア12スレッドのCore i7 8700かCore i7 8700Kがおすすめです。
Final Fantasy XV PC版 メモリクロック別ベンチマーク比較
Final Fantasy XV(ファイナルファンタジー15) PC版のメモリクロック別ベンチマークの結果をチェックしていきます。今回は簡単に上記のグラフィックボード別比較で測定したCore i7 7700K&GTX 1080 Tiのメモリ周波数3200MHzに加えて、デスクトップPCで標準的なメモリ周波数2400MHzについて測定を行いました。
まずはフルHD・軽量品質におけるメモリ周波数2400MHzとメモリ周波数3200MHzの比較結果です。GTX 1080 Tiを使用した場合、フルHD・最高品質では平均フレームレートが100FPSを大幅に超えるので、メモリ周波数のOCによってハイフレームレートのボトルネックがなくなります。
続いてフルHD・高品質におけるメモリ周波数2400MHzとメモリ周波数3200MHzの比較結果です。Final Fantasy XV PC版 ベンチマークはベンチマーク中のキャラの動きに若干のランダム性があるのでそれを考慮するとほぼ誤差程度の違いだと思います。
念のため各周波数について4回ほどフルHD・最高品質でベンチマークを回してみましたが、平均・最小ともにフレームレートでは内容のランダム性を上回るような大きな違いは確認できませんでした。3200MHzのほう平均1,2FPS程度高いかも、というくらいです。
最後に4K・高品質におけるメモリ周波数2400MHzとメモリ周波数3200MHzの比較結果です。こちらもフルHD・高品質同様に2400MHzと3200MHzの間で大きな差はありません。
Final Fantasy XV PC版については100FPSを超えるようなハイフレームレートで遊ぶのでなく、標準的な60FPSをターゲットとするのであれば、メモリ周波数は標準的な2400MHz前後で特に問題なさそうです。100FPS以上に対応した高速リフレッシュレートなゲーミングモニターを使用するのであれば、3200MHz以上のOCメモリの導入を検討してみるのがおすすめです。またいちおう60FPSターゲット下においても若干のボトルネック改善があるらしいことも確認できているので、優先度は下がりますが予算に余裕があるのであればOCメモリを導入してもいいと思います。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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