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通常ヒートパイプの7倍に相当する直径41.2mmの「Heat Column」を採用しTDP130Wの冷却に対応するキノコ型ユニークデザインのトップフロー空冷CPUクーラー「Cooler Master MasterAir G100M (型番:MAM-G1CN-924PC-R1)」を国内発売に先駆けて入手したのでレビューしていきます。

製品公式ページ:http://www.coolermaster.com/cooling/cpu-air-cooler/masterair-g100m/
マニュアル:http://www.coolermaster.com/xresserver01-DLFILE-P17121400014d1c-F18051100012ed2.html

Cooler Master MasterAir G100M MAM-G1CN-924PC-R1
Cooler Master
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レビュー目次
1.Cooler Master MasterAir G100Mの外観・付属品
2.Cooler Master MasterAir G100Mをセットアップ
3.Cooler Master MasterAir G100Mのメモリクリアランス
4.Cooler Master MasterAir G100MのLEDイルミネーション
5.Cooler Master MasterAir G100Mの冷却性能
6.Cooler Master MasterAir G100Mのレビューまとめ
Cooler Master MasterAir G100Mの梱包・付属品
まずは「Cooler Master MasterAir G100M」の外観や付属品をチェックしていきます。
パッケージを開くとスポンジスペーサーの中央にCPUクーラー本体が収められています。


スポンジスペーサーに収められたCPUクーラー本体の下には、ビニール袋に入れてマウントパーツやマニュアル類など付属品があります。

CPUクーラーマウント関連の付属品はマルチプラットフォームバックプレート、Intel用リテンションバー、AMD用リテンションバー、バックプレートピラー、Intel用ピラー固定カバー、AMD用ピラー固定カバー、六角ナット、Intel LGA115X&AMD用スタンドオフ、Intel LGA2066/2011用スタンドオフ、リテンションバー固定ネジ、六角ナット用レンチ、熱伝導グリスとなっています。


LEDイルミネーション関連では、専用コントローラー、コントローラー給電用4PINペリフェラル電源ケーブル、RGG対応汎用4PIN LEDアダプタが付属します。

続いて「Cooler Master MasterAir G100M」本体の外観をチェックしていきます。
「Cooler Master MasterAir G100M」の寸法は直径145mm x 高さ74.5mmのロープロファイルサイズとなっておりMini-ITXフォームファクタへの高い互換性がアピールされています。

「Cooler Master MasterAir G100M」はトップフロー型空冷CPUクーラーとなっており、冷却ファン・外装・放熱フィンが同心円状の傘とその下の細い軸を構成して、UFOもしくはキノコのような独特な形状です。

冷却ファンには定格(最大)回転数は2400RPMでPWM速度調整によって600RPMから2400RPMの範囲で速度調整可能な100mm径の冷却ファンが搭載されています。

「Cooler Master MasterAir G100M」は軸部分(傘の下端まで)の最小の高さが34.5mmとなっています。一部の背が高いヒートシンク付きメモリは干渉する可能性もあるので注意してください。

「Cooler Master MasterAir G100M」とRyzen 7 2700Xに標準で付属するCPUクーラーWraith Prismを比較すると次のようになっています。


ヒートシンクについては、CPUヒートスプレッダと接するベースプレート部分は銅製となっており、放熱フィンには銅製コアを中心として同心円状にアルミニウム製放熱フィンが広がっています。

「Cooler Master MasterAir G100M」のヒートシンクの中央、下から見ると円柱系の銅製ベースが見えますが、これは単純な銅塊ではなくベイパーチャンバー的な構造?の「Heat Column」と呼ばれる直径41.2mmの銅製コアが採用されています。


「Cooler Master MasterAir G100M」からは、PWM対応4PINファン端子ケーブルおよびRGB対応汎用4PIN(メス) LEDヘッダーケーブルが伸びています。

Cooler Master MasterAir G100Mのセットアップ
「Cooler Master MasterAir G100M」を検証機材のベンチ機にセットアップします。今回は検証環境としてintel Core i7 8700Kを使用したLGA1151環境とAMD Ryzen 7 2700Xを使用したAM4環境を使用します。ベンチ機の詳細な構成は下のテーブルのようになっています。
テストベンチ機の構成 | ||
ベンチ機1![]() |
||
OS | Windows10 Home 64bit | |
CPU |
Intel Core i7 8700K 殻割りクマメタル化 (レビュー) |
AMD Ryzen 7 2700X (レビュー) |
M/B | ASUS ROG MAXIMUS X HERO(Wi-Fi AC) (レビュー) |
ASRock Fatal1ty X470 Gaming-ITX/ac (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK DDR4 8GB*2=16GB (レビュー) |
G.Skill FLARE X F4-3200C14D-16GFX DDR4 8GB*2=16GB (レビュー) |
グラフィックボード |
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC ファンレス (レビュー) |
|
システムストレージ |
Samsung 850 PRO 256GB (レビュー) |
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB (レビュー) |
電源ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) |
|
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
早速、ベンチ機へ「Cooler Master MasterAir G100M」をセットアップしていきます。
「Cooler Master MasterAir G100M」の設置手順はIntelプラットフォームでもAMDプラットフォームでもほぼ同じなので、メインの検証機材として使用するAMD Ryzen対応「ASRock Fatal1ty X470 Gaming-ITX/ac」を参考としてセットアップしていきます。
まず最初に「Cooler Master MasterAir G100M」はIntelとAMDの両プラットフォームに対応しているので、使用するプラットフォームに合わせてCPUクーラー本体にリテンションバーを装着します。Intel LGA1151やIntel LGA2066などIntelプラットフォームで使用する場合は短い方のリテンションバーを、AMD AM4などAMDプラットフォームで使用する場合は長い方のリテンションバーを付属のネジを使ってCPUクーラー本体に固定します。


Intel LGA2066/2011を除くIntelおよびAMDプラットフォームでは共通のマルチプラットフォーム対応バックプレートを使用します。

使用するプラットフォームに合わせてネジ穴ピラーをカバーでバックプレートに固定します。Intelプラットフォームの場合は幅が細い方のカバーを、AMDプラットフォームの場合は幅の広い方のカバーを使用してネジ穴ピラーを固定します。


Intel LGA115Xプラットフォームの場合はそのままバックプレート装着しますが、AMDプラットフォームの場合はマザーボードのネジ穴にスクリューピラーを直接通すので、AM4マザーボード各種に標準で装着されているCPUクーラー固定器具を取り外します。

マザーボードを裏返して、ネジ穴ピラーを装着したバックプレートを設置します。

注意点としてMini-ITXマザーボードの多くはCPUソケット周辺に素子が多数実装されており、「Cooler Master MasterAir G100M」付属のバックプレートを装着しようとすると干渉する可能性があります。バックプレートと素子が当たっているのを見落としたままCPUクーラーを固定するためネジ止めすると、そのまま素子を粉砕してマザーボードを破損させる恐れがあるので、バックプレートを装着する際は、素子との干渉がないことを十分に注意して確認してください。

検証機材のMini-ITXマザーボード「ASRock Fatal1ty X470 Gaming-ITX/ac」については、「Cooler Master MasterAir G100M」のバックプレートと素子の干渉は発生しませんでした。

バックプレートのネジ穴ピラーをマザーボードに通したら、バックプレートがズレないように注意してマザーボードを表に向け、スタンドオフをネジ穴ピラーに装着します。スタンドオフは2種類付属しますが、中央が六角になっているものがIntel LGA115XやAMDプラットフォーム用、中央が凹凸のある円形のものがIntel LGA2066/2011用となっています。

Intel LGA115XやAMDプラットフォームではネジ穴ピラーにスタンドオフを装着します。Intel LGA2066/2011の場合はマザーボードのネジ穴にそのままIntel LGA2066/2011用スタンドオフを装着します。

あとMini-ITXマザーボードで「Cooler Master MasterAir G100M」を使用する場合、CPUクーラーがEPS端子に覆い被さってしまい、CPUクーラー設置後の電源ケーブル接続が難しくなる可能性があるので、プラグイン電源ケーブルなら予めケーブルをマザーボード側につないでおくか、直出しケーブルの電源の場合は延長ケーブルを先に接続しておくのがおすすめです。


以上でIntel LGA115X環境とAMD AM4環境ともに、「Cooler Master MasterAir G100M」をマザーボードに固定する準備は完了したので熱伝導グリスをCPUのヒートスプレッダに塗布します。熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。

グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。


銅製ベースには透明の保護フィルムが貼られているので、CPUクーラーをマザーボードに設置する前に剥がし忘れないように注意してください。

ベースプレートの保護フィルムを剥がしたことを確認したら、CPUクーラーをCPUの上に乗せ、グリスが広がるように力の入れすぎに注意して、若干グリグリと捻りながらCPUクーラーを押し付けます。

最後に付属の六角ナットとレンチを使ってCPUクーラーを固定します。

以上で「Cooler Master MasterAir G100M」のセットアップは完了です。


Cooler Master MasterAir G100Mのメモリクリアランス
「Cooler Master MasterAir G100M」のメモリクリアランスについてチェックしていきます。「Cooler Master MasterAir G100M」はMini-ITXサイズマザーボードと組み合わせて使用する場合、傘の部分がメモリスロットまで覆い被さるので、ヒートシンク付きメモリは干渉する可能性があります。

「Cooler Master MasterAir G100M」のメモリクリアランスとして、傘の部分は中心から外に向かって斜め上になっているので、CPUソケットに最も近いメモリスロットで特に干渉が発生しやすく、中心の最小クリアランスは全高34.5mmとなっています。

「Cooler Master MasterAir G100M」を「ASRock Fatal1ty X470 Gaming-ITX/ac」に組み込んだ場合について、いくつか大型メモリヒートシンクを搭載するメモリで確認してみたところ、「G.Skill Flare X」と「G.Skill TridentZ」と「Kingston HyperX Predator (RGB)」の3種類については問題なく設置できました。



Cooler Master MasterAir G100MのLEDイルミネーション
「Cooler Master MasterAir G100M」の冷却ファンに搭載されたRGB LEDイルミネーションのライティングや制御についてチェックしていきます。「Cooler Master MasterAir G100M」に搭載されたLEDイルミネーションは、標準で付属するコントローラーによって一括で制御することができます。コントローラーには下写真で左から順に、モード変更ボタン、カラー変更ボタン、輝度変更ボタンが配置されています。

「Cooler Master MasterAir G100M」に付属するLEDコントローラーは、Cooler Masterから単品販売されている「Wired RGB Controller C10L」と同じ外見ですが、機能については簡略化されており、付属LEDコントローラーで選択可能な発光パターンは「STATIC Mode」「Breathing Mode」「Color Cycle (3回点滅して色が変化)」の3種類のみとなっています。
公式ページ:https://apac.coolermaster.com/jp/~/rgb-accessories/wired-rgb-controller-c10l/

コントローラーに付属の4PINペリフェラル電源ケーブルを接続することによって、「Cooler Master MasterAir G100M」のLEDイルミネーションへ4PINペリフェラル電源から電力供給して、ライティング制御が行えます。

「Cooler Master MasterAir G100M」本体から伸びるLEDケーブルとLEDコントローラーの端子は両方とも汎用4PINのメス型端子なので、付属のアダプタを介して接続します。


「Cooler Master MasterAir G100M」は付属のLEDコントローラーを使用することで、発光カラーや発光パターンを簡単に制御することができます。





Cooler Master MasterAir G100Mの冷却性能
本題となる「Cooler Master MasterAir G100M」の冷却性能についてチェックしていきます。検証システムをベンチ板に置いた状態で測定を行っているためCPUクーラーが水冷・空冷によらず基本的にCPUクーラーの理想的な性能をチェックすることになります。

まずはサウンドレベルメーター(騒音計)を使用して「Cooler Master MasterAir G100M」のファンノイズをチェックしてみました。騒音計の収音部分とノイズ発生部分との距離が15cm程度になる位置で測定を行っています。簡易水冷の場合はラジエーターとポンプ両方からの距離が15cm程度になるように設置しています。

電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりと音の性質にもよるので注意してください。
「Cooler Master MasterAir G100M」のファンノイズの騒音値はファン回転数別で次のようになっています。ファン回転数が2000RPMを超えてくるとノイズレベルが40dBを超えてファンノイズがはっきりと聞こえるようになってきました。Cooler Master MasterAir G100Mを手動設定で使用する場合はファン回転数が1800RPM以下に収まるように設定すると静音動作で運用できると思います。

「Cooler Master MasterAir G100M」に加えて、後ほど冷却性能の比較対象として使用するAMD Ryzen純正CPUクーラー「Wraith Prism」についても同様にファンノイズの測定を行いました。

「Cooler Master MasterAir G100M」と「Wraith Max」についてファン回転数別でファンノイズを比較すると次のようになりました。いずれも標準的なトップフロー型の空冷CPUクーラーなのでファン回転数に対するファンノイズの比例カーブは似た傾向です。ただし1800RPM前後まではほぼ同様のファンノイズですが、2000RPMを超えると「Cooler Master MasterAir G100M」のほうがファン径が大きいこともあり、若干ファンノイズのサウンドレベルが大きく出ています。

「Cooler Master MasterAir G100M」におけるファン回転数に対するファンノイズの特性が確認できたので、続いてAMD Ryzen 7 2700XのCPU定格&メモリ周波数3200MHzを「Cooler Master MasterAir G100M」で運用できるのか負荷テストを実施してみました。
検証方法については、FF14ベンチマークの動画(再生時間8分、WQHD解像度、60FPS、容量4.7GB)でAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。エンコード時間はRyzen 7 2700Xの場合15分ほどなので同じ動画で2つ平行して1周させています。エンコード中のファン回転数は一定値に固定しています。
注:CPUのストレステストについてはOCCTなど専用負荷ソフトを使用する検証が多いですが、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースで安定動作すればOKとういう観点から管理人の経験的に上の検証方法をストレステストとして採用しています。

「Cooler Master MasterAir G100M」のファン回転数を1800RPMに固定して負荷テストを実施したところ、CPU温度とCPUコアクロックの推移は次のようになりました。
Ryzen 7 2700XはCPUの冷却性能に応じて25MHz単位で動作クロックを調整し、CPU温度が85度以下に収まるように電力制限がかかるので、「Cooler Master MasterAir G100M」を使用した今回の負荷テストではCPU動作クロックは平均3650MHz程度になりました。XFRによる自動OCを除いたRyzen 7 2700Xの定格動作は全コア3.7GHzなのでそれを若干下回りますが、ロープロファイルCPUクーラーであり、ファン回転数は最大2400RPMでまだ余力があることも考えると十分な性能だと思います。

Ryzen 7 2700Xは標準でTDP105WとVRM電源への負荷が大きいことで知られているので、スマホで使用できるサーモグラフィカメラ「FLIR ONE Pro」(レビュー)を使用して上の負荷テスト中のCPUソケット周辺やVRM電源部分の温度を測定してみました。「Cooler Master MasterAir G100M」はトップフロー型空冷CPUクーラーなのでCPUソケット周辺にも風が当たるものの、VRM電源温度は100度前後に達しています。100度を超えたら壊れるというわけではありませんが、若干不安になる温度です。


以前レビューしたCRYORIG C7 Cuは同じ条件で80度程度に収まったのと比較して考えると、CRYORIG C7 CuはVRM電源がある右側に直交する方向で平行にフィンが並んでいるのに対し、「Cooler Master MasterAir G100M」はCPUソケットを中心に同心円状にフィンが並んでいるため、風の当たり具合が分散してしまっているようです。


さらに「Cooler Master MasterAir G100M」と「CRYORIG C7 Cu」と「Wraith Max」と「Wraith Prism」の4つのCPUクーラーについて冷却性能を比較してみました。
ノイズレベルが39dB前後で一致するように各CPUクーラーのファン回転数を固定した状態で、上と同様の負荷テストを実施してCPU温度を比較しました。Ryzen 7 2700Xの標準設定による発熱に対しては簡易水冷CPUクーラーのCRYORIG A40を除いて、トップフロー型空冷CPUクーラーはいずれもCPU温度が80度を超える結果になっています。

負荷テスト開始3分ほどを抜粋すると、「Cooler Master MasterAir G100M」は他の空冷CPUクーラーよりも比較的早く温度が飽和する傾向が見てとれます。「Cooler Master MasterAir G100M」で採用されるベイパーチャンバー的な構造?の「Heat Column」よりも、通常のヒートパイプが4本あるほうが熱伝導効率は良さそうに見える結果です。

さらに各CPUクーラーを使用した場合のCPUコアクロックについても比較してみました。CPU温度的にはどのCPUクーラーを使用しても最終的には85度付近に収束していましたが、Ryzen 7 2700XはCPUクーラーによる冷却性能に依存して25MHz刻みでコアクロック(消費電力/発熱)が制御されるため、使用するCPUクーラーによって動作クロックには差が出ていることがわかります。
「Cooler Master MasterAir G100M」はCRYORIG C7 Cuよりも若干ですが高いコアクロックになっており、CRYORIG C7 CuがTDP115Wに対して、「Cooler Master MasterAir G100M」はTDP130WなのでTDP仕様値を反映しています。序盤こそCRYORIG C7 Cuよりも温度が飽和するのが早かったですが、「Cooler Master MasterAir G100M」のほうがファンが大きいのでそれに応じた結果だと思います。

Cooler Master MasterAir G100Mのレビューまとめ
最後にキノコ形状のロープロファイル空冷CPUクーラー「Cooler Master MasterAir G100M(型番:MAM-G1CN-924PC-R1)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- キノコもしくはUFOを模したユニークなデザイン
- RGB対応汎用4PINのLEDイルミネーションを搭載
- LEDイルミネーションのライティング制御が可能なコントローラーが標準で付属
- 全高74.5mmのロープロファイルCPUクーラー
- Intel LGA1151、AMD AM4などマルチソケット対応
- Ryzen 7 2700Xを定格で運用可能な冷却性能
- マウントパーツを単独でマザーボードに固定可能
- Mini-ITXマザーボードではバックプレートが干渉する可能性があるので注意
- レンチを使った六角ナットの固定が難しい
冷却性能の検証結果からもわかるように「Cooler Master MasterAir G100M」は全高74.5mmのロープロファイルながら直径41.2mmの「Heat Column」を採用しTDP130Wの冷却に対応しており、Intel Core i7 8700やAMD Ryzen 7 2700などTDP65W程度のメインストリーム向け標準モデルはもちろんのこと、AMD Ryzen 7 2700Xや、殻割りが前提になるもののIntel Core i7 8700KなどTDP100W前後の最上位モデルを定格で運用可能な冷却性能を備えています。
ただしコアを中心にして同心円状にフィンが配置されている構造上、一方向へ(VRM電源を向いて)平行なフィンが配置されたヒートシンクに比べて、VRM電源など特定の発熱箇所を冷やすのは苦手としているようです。そのためVRM電源が比較的弱いMini-ITXマザーボードでRyzen 7 2700XやCore i7 8700Kと組み合わせる場合はVRM電源温度に注意が必要だと思います。
CPUクーラーのマウント関連では、おそらくMini-ITXマザーボードも視野に入れた製品だと思うのですが、バックプレート型になっており背面素子との干渉の心配もあること、専用レンチを使って六角ナットを締めるのが地味に面倒なことなどがマイナスポイントだと感じました。


CPUクーラー設置までの手順が多いので、CRYORIG C7のような構造、もしくはIntelプラットフォームならプッシュピン(LGA2066系は非対応に)、AMDプラットフォームならフックを採用するなど、少し簡単化する方向へ工夫が欲しかったです。
「Cooler Master MasterAir G100M」は冷却性能的には及第点で、国内価格6000円程という値段設定は若干高価に感じ、CRYORIG C7無印版など小さくて安価で同程度に冷えるCPUクーラーは存在するのも事実なので、コストパフォーマンスへの訴求は微妙なところです。
「Cooler Master MasterAir G100M」についてまとめると、キノコ型もしくはUFO型の独特な形状とRGB LEDイルミネーションを組み合わせたユニークデザインが最大のアピールポイントで、どちらかというとデザイン先行型のCPUクーラー設計なので、デザインがストライクゾーンにぴったりハマるか否かが全てだと思います。
以上、「Cooler Master MasterAir G100M」のレビューでした。

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・CRYORIG C1用のRyzen対応AM4マウントパーツが届いたので早速使ってみた

(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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写真もC7 Cuと同じでMasterAir G100Mの写真がありません。