SilverStone Nightjar NJ450-SXL


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高変換効率Platinum認証を取得し電源容量450Wで、ファンレス冷却に対応したスモールフォームファクター向けSFX-Lサイズの新型電源ユニット「SilverStone Nightjar NJ450-SXL(型番:SST-NJ450-SXL)」のレビュー用サンプルをSilverStone社よりご提供いただけたのでレビューしていきます。
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代理店公式ページ:http://www.dirac.co.jp/nj450-sxl/
製品公式ページ:https://www.silverstonetek.com/product.php?pid=797

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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」のモジュラー端子/ケーブル構成
種類 コネクタ数 ケーブル
数量 x 長さ
(1本のコネクタ数)
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ATX
20/24 PIN
1  1 x 300 mm
CPU/EPS
8(4+4) PIN
1  1 x 400 mm
PCIE
8(6+2) PIN
4  2 x 400 + 150 mm (2)
SATA 8  1 x 300 + 200 + 100 + 100 mm (4)
Peripheral 3  1 x 300 + 200 + 200 mm (3)
Floppy 1  1 x 100 mm



SilverStone製のSFX/SFX-L電源では定番のオプションパーツなので記事中でも言及することが多いため予め紹介しておくと、SilverStone Nightjar NJ450-SXLで使用可能な互換ケーブルとして同社から「SST-PP05-E」というショートケーブルが販売されています。電源ユニットの付属品と酷似したケーブルですがSST-NJ450-SXLに付属するケーブルよりも細くて柔らかいのでスペースの限られた小型PCへの組み込みには「SST-PP05-E」の追加購入がおすすめです。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXL レビュー目次


1.SilverStone Nightjar NJ450-SXLの外観・付属品
2.SilverStone Nightjar NJ450-SXLのケーブルや電源端子について
3.SilverStone Nightjar NJ450-SXLでCore i7 7700K&GTX 1080 Tiを運用してみる
4.SilverStone Nightjar NJ450-SXLのレビューまとめ




SilverStone Nightjar NJ450-SXLの外観・付属品

早速パッケージを開封してSilverStone Nightjar NJ450-SXLの外観や付属品をチェックしていきます。
パッケージを開くとまずは電源ユニットの仕様表(英語)と多言語マニュアルが入っていました。その下にはスポンジのスペーサーで安置された電源ユニットが左側に、紙製の個別パッケージ中にACケーブルやモジュラーケーブル各種が右側に入っていました。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の電源ユニット本体をチェックしていきます。
「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は3万円前後という高級品なのでスポンジ緩衝材やビニール袋でしっかりと保護されています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の電源ユニット本体は次のようになっています。
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同じくSFX-Lサイズで800W、Titanium認証の同社製電源ユニットSST-SX800-LTI(写真右)と比較すると外形寸法はほぼ同じですが、 SST-SX800-LTI(写真右)の天面には120mmサイズ冷却ファンが内蔵されて大きく吸気面がとられているのに対し、「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」では通常は冷却ファンがある天面がアルミニウム製外装で完全に密閉されています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」はシステム負荷50%の環境下において92%の電力変換効率を発揮することが確認済みの80PLUS Platinum認証が取得されています。電源容量は450Wで、+12V出力はシングルレールで37.5Aの出力に対応しています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は完全なファンレス構造になっており、電源ユニット筐体の上下側面は放熱ヒートシンクとしての機能を満たすため、アルミニウム製外装にスリット状の放熱フィンが設けられています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は公式情報によると、動作温度40度を保って24時間/7日間連続で安定動作し、電気的に優れた性能を保持し続けることができるとのとこです。
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ファンレス電源ユニットというと同社の「Nightjar NJ520」のように外装全体をスリット化して通気性を確保するパターンが多いですが、「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は完全に密閉してしまう構造が採用されています。電源ユニットの吸排気をCPUクーラーからの排気口として使用するタイプのPCケースとは相性が悪いので注意してください。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」ではATX24ピン以外の使用しない可能性のあるプラグインコネクタには防塵保護キャップが付属しています。電圧のかかる部位なので不測のショート発生などを避けるための措置としては良いと思いました。長期使用で放置したままの端子の劣化も抑えられそうです。この保護キャップは他の高級プラグイン電源にも採用して欲しいですね。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXLのプラグイン端子は次のようになっています。NJ450-SXLには、同社の最新SFX/SFX-L電源ユニットであるSST-SX800-LTIやSST-SX650-Gと同じく”Sense”と表記された4PINのプラグイン端子が実装されています。Sense端子は製品公式ページでも紹介されている『±3%出力制御および低リップル&ノイズにより高い安定性を実現するために電源からのノイズなどを減らすためSense端子を使用してフィードバック制御』を行うために実装されています。
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Sense端子はオーバークロッカー向けの電力供給安定機能なので、NJ450-SXLはSense端子を繋がずに使用しても特に問題ありません。ATX24PINケーブルを含め、その他のプラグインケーブルもピンアサインは共通となっているので、同社製オプション品のショートケーブル「SST-PP05-E」やロングケーブル「SST-PP05-L」も使用可能です。
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ACコンセントケーブルは国内のPC関連でよく使われる3PINタイプの端子になっています。電源ユニット自体にもあると何かと便利なロッカー型ハードウェアスイッチが付いています。
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一般的なATX電源を代表して「Corsair RM650i」とSilverStone製のSFX電源「SilverStone SX650-G」を比較対象にして「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」と電源ユニットのサイズなどを比較してみました。
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小型PCに最適化された規格のSFX電源やSFX-L電源はATX電源よりも厚さが20mmほど薄くなっているのもポイントです。
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SFX-L電源は自作PC標準規格のATX電源よりも背が低いので、別売りのATX電源→STX電源マウント変換ブラケット「SilverStone SST-PP08B」を使用することで、マザーボード直上に電源ユニットを設置するようなコンパクトPCケースでCPUクーラーの設置スペースを拡張することができます。ただし「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は完全に密閉してしまう構造になっており、電源ユニットの吸排気をCPUクーラーからの排気口として使用するタイプのPCケースとは相性が悪いので注意してください。
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電源ユニットの重量も確認してみたところ同じくSFX-L電源ユニットの「SilverStone SX800-LTI」が1290g、ATX電源の「Corsair RM650i」が1660g、に対して「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は1515gでした。パッシブ空冷のためアルミニウム外装が放熱ヒートシンク化されているので一般的なSFX-L電源ユニットよりは重量が大きく、ATX電源ユニットに近い重さです。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXLのケーブルや電源端子について

SilverStone Nightjar NJ450-SXLに実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。
SilverStone Nightjar NJ450-SXLのプラグインケーブルなど付属品は製品パッケージ内の電源ユニット本体右側に収められていた小分けパッケージ内に入っています。
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付属品は各種プラグインケーブル、ACケーブル、4PINペリフェラル→フロッピー変換ケーブル、電源ユニット固定ネジセットとなっています。SilverStone Nightjar NJ450-SXLで使用するプラグインケーブルはいずれも省スペースで取り回しに優れたフラットきしめん型ケーブルになっています。
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一般的なATX電源ではATX24PINケーブルの長さは500~600mm程度の長さですが、「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」のATX24PINケーブルは同社の最新SFX電源ユニットであるSST-SX800-LTIやSST-SX650-Gと同じく、小型PCケースへの組み込みが想定されて長さ300mmのショートケーブルになっています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」のATX24PINケーブルには電源ユニット本体をチェックした時に紹介したようにOC時の電力供給安定機能用のSense端子がマザーボード側のコネクタから伸びています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」に付属するATX24PINケーブルはオプションショートケーブル「SST-PP05-E」のATX24PINケーブルと比較すると、若干長さが異なるのとSense端子のケーブルが伸びていることを除けば見た目はほぼ一致していますが、実際に触ってみると標準で付属するケーブルの方が、若干太い&固いケーブルになっています。OC時の安定性を優先するならSense端子のある付属ケーブルを使用したいところですが、取り回しを優先する場合は細くて柔らかいオプション品のSST-PP05-Eを使用した方がいいと思います。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXLではEPS 8PINプラグインケーブルは全長400mmのケーブルが1本だけ付属します。SilverStone Nightjar NJ450-SXLはコンパクトPC向け電源ユニットなので問題ないと思いますが、一部の高性能マザーボードではEPS 8+4PINや8PIN×2を要求するものもあるので注意してください。
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EPS端子についてはSST-SX650-Gに標準で付属するケーブルでは2つの4PIN同士を固定するロックがありませんでした。別売りショートケーブル「SST-PP05-E」にはロック機能があるので標準付属ケーブルでも使い勝手を考えるとロック機能を採用して欲しかったところ。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXLに付属するPCI-E補助電源ケーブルのケーブル長は全長550mm(400 + 150 mm)で、同種のケーブルが2本付属しています。
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PCI-E補助電源ケーブルは8PINからもう1つの8PINが分岐するケーブルです。8PINコネクタはいずれも6+2PINに分離可能なタイプです。
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SATA電源ケーブルは全長700mm(300 + 200 + 100 + 100mm)で4コネクタのケーブルです。同種のSATA電源ケーブルが2本付属するのでSATA端子は8基使用可能となっており多数のHDDストレージを搭載するようなコンパクトサーバー機用の電源としても使用できます。全長が長いので短いSATAケーブルが欲しい場合は別売りオプションのSST-PP05-Eに400mmや450mmのケーブルが入っているのでそちらを使用してください。
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4PINペリフェラル電源ケーブルは全長700mm(300 + 200 + 200mm)で4PINペリフェラル端子が3つあります。ケーブルは1本のみ付属します。
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ほぼディスコンですがフロッピー端子の変換ケーブルも付属します。
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別売りオプションパーツとなりますが、「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の付属ケーブルよりも細くて柔らかいショートケーブル「SilverStone SST-PP05-E」もおすすめです。
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SilverStone SST-PP05-Eのケーブル一覧 (SilverStone製電源ユニットのケーブル寸法の見方)
 24(20+4)ピンマザーボードコネクタ (350mm)
 8(4+4)ピンEPS12Vコネクタ (350mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ connector (350mm) × 2本
 8(6+2)ピン+6ピンPCIEコネクタ (350+50mm) × 2本
 SATA 90˚コネクタ (350+50mm)
 SATA 180˚コネクタ (300+150mm)
 4PINペリフェラル&Slimline SATAコネクタ (300+100 &100mm)
 4PINペリフェラル&フロッピーコネクタ (350+100 &100mm)
 SATA 180˚コネクタ&Slimline SATA connectors (300+150+150 &150mm)


SilverStone製のSFXやSFX-L電源は小型PCのレイアウトに合わせたショートケーブルが付属しており、加えてオプションケーブルの「SST-PP05-E」は他社製品よりも細くしなやかで柔らかいため取り回しがよいなど小型PCのビルドに最適化されています。そのため実際に自作PCを組む段階で非常に便利なのでコンパクトPCの作成でSFXやSFX-L電源を選ぶならSilverStoneの製品はかなり有力な候補になります。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXLでCore i7 7700K&GTX 1080 Tiを運用してみる

SilverStone Nightjar NJ450-SXLにCore i7 7700K&GTX 1080 Ti環境で1時間以上の長時間に渡って負荷をかけ続け、負荷に対する電源ユニット温度と安定動作を確認してみました。

「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の検証機材の詳細構成は次のテーブルようになっています。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 Home 64bit

CPU

Intel Core i7 7700K
Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
M/B ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
3200MHz, 14-16-16-36-CR2
グラフィックボード
ASUS GeForce GTX 1080 Ti ROG STRIX
レビュー
システムストレージ
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB
MZ-N6E1T0B/IT (レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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ベンチ機のシステムストレージにはSamsung製3bit-MLC型64層V-NANDのメモリチップを採用するメインストリーム向け最新SATA接続M.2 SSD「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」を使用しています。「Samsung SSD 860 EVO M.2」は2.5インチSATA SSDと同等のパフォーマンスをケーブルレスで発揮できる手軽さが魅力です。Samsung SSD 860 EVOシリーズの容量1TB以上のモデルは大容量データの連続書き込みにおける書き込み速度の低下というTLC型SSDの欠点も解消されているので、大容量ファイルをまとめて入れても余裕のあるメインストレージとしてお勧めのSSDです。
「Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB」をレビュー
Samsung 860 EVO M.2 1TB


以降の測定に当たっては「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」を30mm程浮かせて上下左右面の放熱ヒートシンクが外気と接するようにしています。
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消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見れるワットチェッカーを使用して、電源ユニットの変換損を含めたシステム全体の消費電力をチェックしています。なお同ワットチェッカーでは消費電力は1秒ごとにW単位で表示されますが、平均的な数値になっており実際の瞬間最大値はさらに高い値を取っている場合があります。記事中では表示値からおおよその平均を取って表記しますが、実際には+100Wから+200Wの瞬間的な負荷が発生することがあるので注意してください。
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上記のベンチ機でGTX 1080 Tiのパワーターゲットを調節することFireStrike Extremeグラフィックテストのループ実行においてシステム全体の消費電力が200W、300W、400Wの3段階に切り替えて1時間負荷をかけ続け、スマホで使用できるサーモグラフィカメラ「FLIR ONE Pro」(レビュー)を使用して「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の外装温度をチェックしてみました。
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Intel Core i7やAMD Ryzen 7などTDP60WからTDP100Wのメインストリーム向けCPUと組み合わせた場合、200W負荷はグラフィックボードにGTX 1060を採用した環境、300WはGTX 1070やGTX 1080を採用した環境、400WはGTX 1080 TiやRadeon RX Vega 56を採用した環境と仮定できます。
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電源ユニットのAC-DC変換効率は一般的に電源容量に対する負荷0~100%に関してみると逆V字を描きます。電源ユニットで最も変換効率が高くなるのは電源容量の50%の負荷に対してとなります。NJ450-SXLは電源容量450WのPlatinum認証電源ユニットなので簡単のため、200W負荷時の変換効率が92%、300W負荷時の変換効率が91%、400W負荷時の変換効率が90%と想定すると、電源ユニットの発熱にあたる変換損は200W負荷時に16W、300W負荷時の変換損は27W、400W負荷時の変換損は40Wとなります。
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まずは「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の変換損を含めたシステム全体の消費電力が200Wとなるようにして1時間に渡って負荷をかけ続けたところ、検証機の動作が不安定になることもなく安定動作しました。上で簡単化したとおり200W負荷時の変換損は約16Wとなりますが、外装温度は42度前後となっています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の変換損を含めたシステム全体の消費電力が300Wとなるようにして1時間に渡って負荷をかけ続けたところ、検証機の動作が不安定になることもなく安定動作しました。上で簡単化したとおり300W負荷時の変換損は約27Wとなりますが、外装温度は50度前後となっています。
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「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」の変換損を含めたシステム全体の消費電力が400Wとなるようにして1時間に渡って負荷をかけ続けたところ、検証機の動作が不安定になることもなく安定動作しました。上で簡単化したとおり400W負荷時の変換損は約40Wとなりますが、外装温度は54度前後となっています。
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いずれの負荷においても外装温度は偏りもなく「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は全体に均一な温度になっているので、外装ヒートシンクの熱拡散もしっかり機能しており、電源ユニット内部の発熱部分は外装よりも高温ですが、外装が50度を超える状態で長時間動作させても安定していました。
公式によると400Wから450Wの動作温度は40~45度になるとのことですが、今回の検証では外装温度は最大で50度前半に達しました。ただし今回はバラックな無風状態で測定を行ったため、通常、PCケースに組み込むとケース内エアフローが放熱の補助になるはずなので、実用動作環境を想定すれば公式発表により近い動作が期待できると思います。
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SilverStone Nightjar NJ450-SXLのレビューまとめ

最後に「SilverStone Nightjar NJ450-SXL (型番:SST-NJ450-SXL)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 電源容量450W、変換効率92%以上のPlatinum認証取得のハイパフォーマンス電源ユニット
  • 完全ファンレス構造で、動作温度40度で24時間/7日間連続の安定動作
  • 外装を放熱ヒートシンクにした完全密閉構造なので埃による故障の心配がない
  • +12Vは37.5Aのシングルレーン出力
  • プラグインケーブルは全て取り回しに優れたフラットきしめん型ケーブル
  • Core i7 7700K&GTX 1080 Tiも運用可能
  • 3年間の保証期間
悪いところor注意点
  • 販売価格3万円前後と電源容量単価で見ると高価


「SilverStone Nightjar NJ450-SXL」は、50%負荷時の変換効率が92%以上のPlatinum認証取得&電源容量450Wというメインストリーム向けCPU&ハイエンドGPUに対応可能なスペックを、SFX-Lのコンパクトサイズと完全ファンレス構造という制約の中で実現しており、Mini-ITX対応PCケースでコンパクトかつ高静音性な高性能PCを組むのに最適な電源ユニットです。

アルミニウム製外装を放熱ヒートシンクにした完全密閉構造なので埃による故障の心配がなく、もちろん外装に埃がたまった場合のメンテナンスは必要ですが、電源ユニット内部に埃がたまる場合と比べて格段に洗浄しやすいので、長期間にわたる24時間/7日間連続動作が求められるコンパクトサーバーの構築にも最適です。

プラグインコネクタについては同社の最新SFX/SFX-L電源ユニットであるSST-SX800-LTIやSST-SX650-Gと同じピンアサインになっており、同社製オプション品のショートケーブル「SST-PP05-E」やロングケーブル「SST-PP05-L」も問題なく使用可能です。

完全ファンレス構造なSFX-Lサイズに電源容量450WかつPlatinum認証取得というスペックを詰め込んだ電源ユニットということで販売価格3万円前後と値は張りますが、コンパクトな高性能PCを組む上で最大の静音性を狙いたいということであれば、おすすめな電源ユニットだと思います。

以上、SilverStone Nightjar NJ450-SXLのレビューでした。
SilverStone Nightjar NJ450-SXL








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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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