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32コア64スレッドというモンスターメニーコアが純粋なマルチスレッド性能において他の追随を許さない圧倒的パフォーマンスを発揮し、1799ドルという価格破壊な安さで優れたコストパフォーマンスも実現するAMDの第2世代Ryzen Threadripper最上位モデル「Ryzen Threadripper 2990WX」が8月13日22時より全世界同時で販売が解禁されました。
CPU本体の販売解禁と同時に「Ryzen Threadripper 2990WX」を搭載するBTO PCが各社からリリースされたので、Ryzen Threadripper 2990WXやRyzen Threadripper 2950Xを搭載したBTO PCについて各社製品の比較とおすすめ機種の紹介をします。
目次
1.CPUの性能についての基本知識
2.第2世代Ryzen Threadripper CPUの特徴
3.第2世代Ryzen Threadripper搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ
4.BTO PC詳細スペックの賢い決め方
5.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
6.第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの各社ラインナップ
7.第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの価格比較
8.第2世代Ryzen Threadripperを搭載するおすすめBTO PCまとめ
CPUの性能についての基本知識
第2世代Ryzen CPUを搭載したBTO PCについて紹介する前に、最初にCPUの性能に関する基礎知識を説明します。CPUの性能はものすごく単純に考えれば「スレッド数×コアクロック」となります。
例えば1コアのCPUがあったとします。このCPUが1.0GHzで動くとき、Hzというのは1秒間に1回という単位なので、このCPUは1.0秒間に1×10の9乗回の計算ができます。2.0GHzであれば2.0×10の9乗回ですね。
2コアのCPUが1.0GHzで動くときも2.0×10の9乗回計算ができます。
今は単純に”CPUのコア”と呼んでいますが、1つのコアの中には様々な演算機が組み込まれています。例えば足し算専用の演算機と掛け算専用の演算機が1つのコアにそれぞれ1基ずつ組み込まれているCPUのコアは足し算と掛け算を平行して同時に行うことができます。
そんなCPUのコアに対して1秒間に1×10の9乗回の足し算をしろという仕事が与えられたら、1コア1GHzのCPUは1秒間でその仕事を終えます。そしてその1秒の間、コアの中にある掛け算用の演算機は止まったままでもったいないことになります。
一方、個別に行える1×10の9乗回の足し算と1×10の9乗回の掛け算をしろ、と言われたときに1コアの中の足し算用の演算機と掛け算用の演算機を同時に動かしてCPUコアの中にあるリソースを有効活用しよう、というのが「マルチスレッディング」というCPUの機能になっています。
マルチスレッディング機能についてはIntel CPUでは「ハイパースレッディング(Hyper Threading)」、AMD CPUでは「サイマルテイニアス マルチスレッディング(Simultaneous multithreading)」と名付けられています。
物理的には1コアしかありませんが見かけ上は2コアで動作していると見なせるので、論理2コアなどとも呼び、2コア4スレッドとか4コア8スレッドと呼ばれます。
マルチスレッディングを行えない4コアCPUに比べて行うことのできる4コア8スレッドのCPUは理想的には同じ時間内に2倍の計算が可能です。マルチスレッディングが登場したての頃はプログラム側の対応が未熟だったので大した差はないとも言われていましたが、最近はプログラムも大分賢くなってきており、マルチスレッディングの恩恵を受けられるシーンも増えています。
というわけで最初に書いたようにCPUの性能は「スレッド数×コアクロック」と考えればOKです。
第2世代Ryzen Threadripper CPUの特徴
第2世代Ryzen Threadripperの最上位モデル「Ryzen Threadripper 2990WX」はコアスレッド数が32コア64スレッドとなっており1800ドルで同価格帯のIntel Core i9 7980XEの18コア36スレッドを倍近く上回るスペックになっています。2999WXの定格動作ではCinebenchスコアは5099となり同価格帯の競合製品である7980XEを50%上回るのを始めとして、クリエイティブ作業においては40~50%上回るマルチスレッド性能のコストパフォーマンスを実現しています。第2世代Ryzen Threadripper 2990WXには32コア64スレッド最上位モデルの「Ryzen Threadripper 2990WX(型番:YD299XAZAFWOF)」に加えて、下位モデルとして24コア48スレッドで1299ドルの「Ryzen Threadripper 2970WX」、16コア32スレッドで899ドルの「Ryzen Threadripper 2950X」、12コア24スレッドで649ドルの「Ryzen Threadripper 2920X」の3モデルもラインナップされています。
第2世代Ryzen Threadripper CPUは、最大16コアだった第1世代から最大32コアの多コアラインナップの追加に加えて、使用されているCPUコアが先だって発売されたRyzen 7 2700Xなどと同じ第2世代に更新されているので、コアクロックの上昇やキャッシュメモリの低遅延化によって足回りが改善され、低消費電力化によるワットパフォーマンスの向上もなされたブラッシュアップ版的な要素も組み込まれています。登場して1年が経ちプラットフォームとしても成熟してきたので、Intel CPUばりに安心して使用できるCPUです。
ただし最上位モデルのRyzen Threadripper 2990WXについては32コア64スレッドという、かつてないリソースにWindows OSやアプリケーションの対応が追い付いていないという実状もあります。大手メディアによる公式サンプルを使用した先行レビューを見る限りでは8月末に発売予定の2950Xを選択する方が一般ユーザー向けハイエンドデスクトップとしては安定しているようです。
・クリエイティブ作業がこなせるHEDTには2990WXより2950Xが最適か
・「AMD Ryzen Threadripper 2990WX」を全コア4.0GHzにOCレビュー
第2世代Ryzen Threadripperスペック一覧 | |||||
CPU | コア/ スレッド |
ベース (PB) |
ブースト |
TDP | 価格 |
Threadripper 2990WX |
32C/64T | 3.0 GHz (3.4 GHz) |
4.2GHz |
250W | $1799 |
Threadripper 2970WX |
24C/48T | 3.0 GHz |
4.2GHz | 250W | $1299 |
Threadripper 2950X |
16C/32T | 3.5 GHz | 4.4GHz | 180W | $899 |
Threadripper 2920X |
12C/24T | 3.5 GHz | 4.3GHz | 180W | $649 |
Threadripper 1950X |
16C/32T | 3.4 GHz | 4.0 GHz | 180W | $750 |
Threadripper 1920X |
12C/24T | 3.5 GHz | 4.0 GHz | 180W | $620 |
Threadripper 1900X |
8C/16T | 3.8 GHz | 4.0 GHz | 180W | $380 |
第2世代Ryzen Threadripper搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ
今回の記事ではCPUについて先に説明を行いましたが、実はPCゲーム用のBTO PCを選択する時にまず最初に注目すべきは”グラフィックボード”です。グラフィックボードの選択でPCゲームの快適さが9割がた決まると言っても過言ではないくらい重要なパーツになっていますし、グラボを選択してからその他のパーツを選択するのがゲーム用BTO PCを選ぶ定石です。第2世代Ryzen Threadripper CPUは最新の高画質PCゲームにも余裕で対応可能な性能があるので、Ryzen Threadripper搭載PCには現行最新のNVIDIA GTX 10XXシリーズやAMD RADEON RX 5XXシリーズと組み合わせるのがおすすめです。
下の表は現行最新グラフィックボードの性能や予算についてGPU別BTO PCの早見表になっています。上位に上がるほど性能が高く、価格も高価になっています。PCゲーム向けBTO PCの選び方として一般にはGTX 1060~GTX 1080 Tiの4バリエーションからの選択をおすすめしていますが、エンスー向けCPUの第2世代Ryzen Threadripper CPUを組み合わせるとのであれば最低でもGTX 1080やRX Vega 64以上のグラフィックボードを選択したいところです。
NVIDIA | AMD | グラフィック | VR HMD | 価格 |
GTX1080Ti SLI <紹介記事> |
UWQHD・最高 4K |
推奨 | ||
GTX 1080 Ti <紹介記事> |
UWQHD・最高 4K |
推奨 | 26.0万円~ |
|
GTX 1080 <紹介記事> |
RX Vega 64 |
WQHD・最高 UWQHD |
推奨 | 20.0万円~ |
GTX 1070 / Ti <紹介記事> |
RX Vega 56 |
フルHD・最高 WQHD・高 |
推奨 | 16.0万円~ |
GTX 1060 3/6GB <紹介記事> |
RX 580/570 4/8GB <紹介記事> |
フルHD・高 | 最低水準 | 12.0万円~ |
GTX 1050 Ti GTX 1050 <紹介記事> |
RX 460 2/4GB |
FF14 E-Sports |
- |
10.0万円~ |
ゲーム向けのBTO PCの選び方をものすごく簡単に説明すると上の早見表のようになっています。
ローエンドGPUのGTX 1050 TiやRX 560搭載BTO PCはOverWatchのようなE-Sports系ゲームやFF14のようなMMO RPGなど比較的軽量なPCゲームに対応可能です。ある種の最低水準なのであまり初心者向けの選択肢ではないように思います。
GTX 1080やGTX 1080 TiでマルチGPU(SLI)を搭載したモデルはかなり例外的な製品なので、早見表の中で太字で強調した4つからPCゲーム向けBTO PCの選び方は4バリエーションと考えればOKです。
ちなみに4バリエーション中では最下位になっているGTX 1060やRX 580/570について、性能が微妙なのか?というとそんなことは全くありません。例えば国内でも人気の根強いファイナルファンタジー14のベンチマークスコアはどちらもフルHDの最高品質で10000を超えており、比較表のグラフィック項目でも書いたように「フルHDの高画質設定」であれば最新の高画質PCゲームを快適に(平均60FPSで)プレイ可能になっています。
さらにその他の有名な高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマーク結果がこちら。
ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(プリセット:高)、Grand Theft Auto V(グラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(プリセット:高)、Mirrors Edge Catalyst(プリセット:最高)、The Witcher3(グラフィック設定)、Dark Souls III(最高設定)、Deus Ex: Mankind Divided(DX11、High設定、AAなし)、Rise of the Tomb Raider(高設定、FXAA、DX12)、BattleField1(最高設定、DX11)、TitanFall2(グラフィック設定)、Gears of War 4(最高設定)以上の11タイトルです。
NVIDIA GeForce GTX 1060やAMD RADEON RX 580/570搭載のBTO PCであれば最新の高画質PCゲームでもフルHD解像度、高画質設定で60FPSで安定してプレイ可能になっています。
NVIDIAかAMDのどちらのGPUを選べばいいかについてですが、上の表でいくと競合製品の比較ではNVIDIAのほうが既存のPCゲームの多くでは若干性能が高いのと、プレイ動画録画機能のShadowPlayの動作が軽くて非常に優秀です。国内シェアも高いため各社のラインナップも豊富で選択肢の幅が広いです。
AMDはまだ採用タイトルは少ないですが最新APIのDX12ゲームではNVIDIAよりも若干性能が高く、NVIDIAの競合GPU比で価格もやや安くなっています。またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」(紹介記事)があるのでマルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。
BTO PC詳細スペックの賢い決め方
続いてグラフィックボード以外の構成パーツの選び方を紹介していきます。一口に○○グラフィックボード搭載BTO PC(BTO パソコン)と言ってもCPUやストレージなど多くの構成パーツにはBTO PCメーカー各社で違いがあり、それが各BTO PCの価格の違いに直結しています。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)
そこでどうするのかというと先ほどグラフィックボード別で大まかな価格帯を選んだので、次は「CPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。これら5つの適切な選び方さえ知っていれば各自でカスタマイズすれば簡単にリアルタイムな価格比較もできて自分にとって一番コスパが高くおすすめなBTO PCを選択可能になります。
- CPUについては32コア64スレッドの2990WXに加えて、12コア/16コア/24コアの下位モデルもラインナップされていますが、コア数(マルチスレッド性能)の違いなので予算に合わせて選択する形になるのですが、24コアと32コアのWXシリーズについては18年9月現在、多コア過ぎてOSやアプリケーションの最適化待ちな傾向が強いため、16コアCPUという額面通り素直に動いてくれる2950Xが一番おすすめです。12コア2920Xと24コア2970WXは10月以降に発売となります。
- システムメモリについては、第2世代Ryzen Threadripperはメモリ4枚刺しによるクアッドチャンネルに対応しているので、8GB*4=32GBがおすすめです。標準で8枚刺し64GB構成のものも多いですが、64GB~から128GBについては恩恵のある用途がかなり限られるので必要になってから増設というスタンスでいいと思います。
- 電源容量は選択したグラフィックボードによりますが700W以上なら大丈夫。ただしマルチGPUの場合は1000W以上を推奨します。変換効率もGoldかPlatinumがおすすめです。
- システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。
ゲーム用ストレージもSSDで容量は可能なら960GB、少なくても480GBが望ましいです。480GB以上のSSDは1.2万円程度でパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
- マザーボードは「X399」などチップセット名だけでなく「ASRock X399 Taichi」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板です。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows10 Home 64bitの一択です。バージョンはProでなくてHomeで大丈夫です。
グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
・おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
・おすすめSSDまとめ。QLC/TLC/MLCやNVMe/SATA3.0など最新SSD事情を解説
・自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
ここからは各社のBTO PCのラインナップをチェックして価格や構成パーツについて比較していきますが、その前に当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。BTO PCメーカーの特徴比較 | ||||
グラフィックボードのモデル | PCケース | マザーボード | 納期 | |
サイコム | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
TSUKUMO | 固定 | 自社オリジナル | 固定 (ほぼASUS製) |
|
ドスパラ | 固定 | 自社オリジナル |
固定 |
◎: 最短当日 |
PCショップアーク | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
パソコン工房 | 固定 | △:自作向ベースのオリジナル |
固定 | 〇: 翌日出荷オプションあり |
マウスコンピューター |
固定 | △:自作向ベースのオリジナル | 固定 |
・TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの各社ラインナップ
「サイコム」「TSUKUMO」「PCショップアーク」「ドスパラ」「パソコン工房」「マウスコンピューター」など当サイトで紹介している主要6社の第2世代Ryzen Threadripper 2990WX搭載BTO PCについてまずは簡単に紹介します。1.PCショップアーク (2950Xを選択可能)
PCショップアークからは第2世代Ryzen Threadripper CPUを搭載したBTO PCとして「CROYDON CY-AT32X39A-FD2」と「CROYDON CY-AT32X39A-C5P」の2機種がラインナップされています。標準構成のCPUはいずれもRyzen Threadripper 2990WXですが、「CROYDON CY-AT32X39A-C5P」はカスタマイズからRyzen Threadripper 2950Xに変更可能です。PCケースには当サイトでもレビュー記事を公開しているFractal Designの最新モデル「Fractal Design Define R6」や「CoolerMaster MasterCase H500P」が採用されており拡張性にも優れています。マザーボードについてもX399チップセット搭載マザーボードとしては高品質・高性能な「ASUS ROG STRIX X399-E GAMING」が採用されており隙の無い構成です。グラフィックボードについては標準がGTX 1080 Tiですが、GTX 1050~GTX 1080 Tiまで自由に選択することができます。自作PC向けパーツを選択できて自由度は高いですがPCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。「CROYDON CY-AT32X39A-FD2」はCPUクーラーに、AMD Ryzen Threadripper完全対応で最高クラスの冷却性能を誇る「ENERMAX LIQTECH TR4 ELC-LTTR360-TBP(レビュー)」が採用されています。CPUクーラーで比較すると「CROYDON CY-AT32X39A-FD2」が一番おすすめです。
2.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer
【未発売】3.パソコン工房
【未発売】4.サイコム
サイコムからは第2世代Ryzen Threadripper CPUを搭載したBTO PCとして、簡易水冷CPUクーラーとシングルグラフィックボードを搭載した標準的なモデルの「Aqua-Master X399AII」、グラフィックボードもオリジナル簡易水冷化されたゲーミングPCの「G-Master Hydro X399A Extreme」、マルチGPUを搭載したウルトラハイエンドゲーミングPCの「G-Master SLI-X399AII」、以上の3機種がラインナップされています。「Aqua-Master X399AII」と「G-Master Hydro X399A Extreme」はFractal Desingn製、「G-Master SLI-X399AII」はCoolerMaster製で、いずれも拡張性が高くメンテナンス性に優れたPCケースを採用しています。サイコムではカスタマイズからCPU、GPUなど構成パーツを全て自由にカスタムできます。グラフィックボードのモデル・型番をカスタマイズから選択できるのが魅力的です。ただPCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。5.ドスパラ
ドスパラからは第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCとして、Ryzen Threadripper 2950Xを搭載した「GALLERIA TRV」とRyzen Threadripper 2990WXを搭載した「GALLERIA TRZ」の2機種がリリースされています。PCケースにフルタワーPCケース「In Win GR ONE(詳細情報)」が採用されており拡張性とメンテナンス性に優れています。グラフィックボードはGALLERIA TRVがGTX 1070 Ti、GALLERIA TRZがGTX 1080 Tiで固定されておりカスタマイズには対応していません。マザーボードについてもX399チップセットとの未表記されており詳細は不明です。メモリとストレージ以外は基本的にスペック固定となっています。6.マウスコンピューター
【未発売】第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCを価格比較
ここでは上で簡単に紹介した各社のBTO PCからコスパの高そうなモデルをピックアップして、管理人おすすめな構成をベースにしてパーツも公平になるように揃え、第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの価格比較を行います一口にBTO PCと言ってもCPUやストレージに各社違いがありカスタマイズ可能なのでデフォルト価格をリストアップして高い安いと判断するのはあまり意味がありません。構成パーツによって価格が上下するので可能な限り公平な比較を行うため次のパーツ構成に可能な限り合わせる形で価格比較を行います。
第2世代Ryzen Threadripperを搭載したBTO PCの賢い選び方については第4章を参照してください。賢い選び方に従って各自でカスタマイズすればリアルタイムで価格比較が可能です。
表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成 | |
OS | Windows10 Home 64bit |
CPU | Ryzen Threadripper 2950X Ryzen Threadripper 2990WX |
メモリ | 32GB (8GB*4) |
グラボ | GTX 1080 |
システムストレージ | SSD 240GB |
データストレージ | なし(実際の購入に際しては 480GB以上のSSDが推奨) |
電源 | 800W~ (Gold認証以上が推奨) |
その他付属品 | なし |
比較を行う上での注意点
・ゲーム用のデータストレージは480GB以上のSSDがおすすめですが、個別に購入しても問題ないので簡単のためになしの設定で比較します。ちなみに480~512GBのSSDの価格相場は1.2万円程です。
・各社カスタマイズできない設定で1TB HDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
BTOメーカー | 型番 | 電源 | マザーボード | 参考価格 |
PCショップアーク |
CROYDON CY-AT32X39A-FD2 |
Thermaltake TOUGHPOWER GRAND RGB 1200W Platinum |
ASUS ROG STRIX X399-E GAMING E-ATX |
-万円 57.0万円 |
TSUKUMO |
G-GEAR neo |
- |
- | -万円 -万円 |
パソコン工房 |
LEVEL-R |
- | - | -万円 -万円 |
サイコム | Aqua-Master X399AII |
Corsair HX850i 850W Platinum |
ASRock X399 Taichi ATX |
40.3万円 53.3万円 |
G-Master Hydro X399A Extreme |
Corsair HX1000i 1000W Platinum |
ASRock X399 Taichi ATX |
42.9万円 56.0万円 |
|
ドスパラ GPUが 2950XはGTX1070Ti 2990WXはGTX1080Ti |
GALLERIA TRV GALLERIA TRZ |
Corsair (HX850i or HX850) 850W Platinum |
X399チップセット ATX |
43.0万円 63.2万円 |
マウス コンピューター |
MASTERPIECE |
- | - | -万円 -万円 |
おすすめ第2世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCのまとめ
構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて簡単にまとめます。- PCショップアークのカスタマイズの幅も広く、自作PC向けPCケースが採用されているので、拡張性が高くメンテナンス性にも優れています。ただし価格は若干高めです。選択可能なCPUクーラーとしては比較機種中で最高性能なので2990WX搭載PCとしては一押しだと思います。
- TSUKUMO: 【近日更新】
- パソコン工房: 【近日更新】
- サイコムについてはPCショップアークと同じ傾向のBTO PCになっており、PCケースの拡張性も高くて各パーツも素性がはっきりしていて良いのですが、やはり他社と比較するとやや割高になっています。簡易水冷グラフィックボード搭載モデルが魅力です。
- ドスパラについてはPCケースの拡張性は高いのですが、マザーボードがチップセット表記のみ、簡易水冷CPUクーラーのサイズ不明などが気になります。GPUはGTX 1080 Ti固定ですがそれを含めても価格は少し高めです。
- マウスコンピューター: 【近日更新】
当サイトの結論としては、
CPUにRyzen Threadripper 2950Xを選択するのであれば、サイコムからリリースされているオリジナル簡易水冷化グラフィックボードを採用したゲーミングBTO PC「G-Master Hydro X399A Extreme」がカスタマイズも豊富ですし性能面でもおすすめです。
CPUにRyzen Threadripper 2990WXを選択するのであれば、Ryzen Threadripper専用の最強簡易水冷「ENERMAX LIQTECH TR4 360」が採用されているので、PCショップアークの「CROYDON CY-AT32X39A-FD2」がおすすめです。
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・おすすめBTO PCまとめ。予算・性能別で比較。カスタマイズ指南も・「AMD Ryzen Threadripper 2990WX」を全コア4.0GHzにOCレビュー
・Ryzen Threadripper対応CPUクーラーのレビュー記事一覧へ
・X399チップセット搭載Socket TR4マザーボードのレビュー記事一覧へ
・「G.Skill FLARE X F4-3200C14Q-32GFX」をレビュー
(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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