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8月20日に満を持して情報が解禁されたNVIDIAのゲーマー向け次世代GPU”GeForce RTX 20XXシリーズ”にラインナップされるRTX 2080 Ti、RTX 2080、RTX 2070、RTX 2060、RTX 2050(Ti)についてスペック、性能、価格そして登場時期について情報をまとめました。
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RTX 2080 Ti/2080/2070が正式発表
NVIDIAのゲーマー向け次世代GPU”GeForce RTX 20XXシリーズ”のRTX 2070、RTX 2080、RTX 2080 Tiが正式に発表されました。北米販売価格はRTX 2070が499ドルから、RTX 2080が699ドルから、RTX 2080 Tiが999ドルからとなります。北米市場においては正式発表と同時に予約受付も開始されており、3モデル全て発売日は9月20日となります。
RTX 20XXシリーズ公式ページ:https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/20-series/
RTX 2070:https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/rtx-2070/
RTX 2080:https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/rtx-2080/
RTX 2080 Ti:https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/rtx-2080-ti/

NVIDIA次世代GeForceのナンバリングやコードネームは? レイトレーシングって何?
NVIDIAの次世代GPUのゲーマー向けモデルGeForceについては、採用されるGPUアーキテクチャ/コードネームがVolta(ボルタ)、Ampere(アンペア、アンペール)、Turing(チューリング)など、またナンバリングについても11XXなのか20XXなのかと錯綜していましたが、『NVIDIA次世代GeForceのナンバリングやコードネームはTuringで、ナンバリングはRTX 20XXシリーズ』となりました。これまでのNVIDIA GeForce製品では製品の世代やその世代の中でのハイエンドやエントリーなどの位置づけを表すナンバリングの前に”GTX”という頭文字が付いていましたが、今回発表される次世代GeForceからは、2018年を元年としてNVIDIAが新たに推していく3Dグラフィックス技術「Raytracing(レイトレーシング)」になぞらえて、頭文字も刷新されて”NVIDIA GeForce RTX 20XX”となっています。
ちなみに「Raytracing(レイトレーシング)」に関する概要は4Gamerの記事で、現在主流なラスタライズ法との比較しつつ図で解説されています。
https://www.4gamer.net/games/033/G003329/20180320141/


ラスタライズ法では”だいたいこんな感じ”と大雑把に再現していましたが、レイトレーシングでは照明(エリアライト)や太陽光(グローバルイルミネーション)の影響を厳密に再現し、光の反射や透過も現実に即して忠実に描写されます。「Raytracing(レイトレーシング)」を採用したわかりやすい例としては鏡に映る反射など、視覚(視点から見た)の外にある物体もリアルに描画することができます。






RTX 20XXシリーズのロンチイベントではレイトレーシング(NVIDIA RTX)をサポートするゲームとして、すでに発売済みのFinal Fantasy XV PC版やPUBG、今後発売予定のShadow of the Tomb Raiderやバトルフィールド5を含めて21タイトルが発表されています。

NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズのスペック
NVIDIAのゲーマー向け次世代GPU”GeForce RTX 20XXシリーズ”には従来とほぼ同じ傾向でハイエンドからエントリーまで性能別にナンバリングされており、最上位から順にRTX 2080 Ti、RTX 2080、RTX 2070、RTX 2060、RTX 2050(Ti)の登場が予定されています。GTX 9XX(Maxwell世代)やGTX 10XX(Pascal世代)までは、前世代最上位モデルよりも高性能で低消費電力な80番モデルと前世代最上位モデルと同性能でさらに低消費電力な70番台の2製品が最初にロンチされていましたが、GeForce RTX 20XXシリーズではナンバリング最上位のRTX 2080 Tiとそれに続くRTX 2080およびRTX 2070の3製品が8月20日に最初にロンチされ、発売日はいずれも9月20日となっています。
ナンバリング最上位モデルRTX 2080 Tiについては、CUDAコア数が4352コア、VRAMはバス幅352bitで14Gbpsの11GB GDDR6を搭載しメモリ帯域は616GB/sに達するようです。このスペックが実現するのであればGeForce RTX 2080 Tiは従来通り前世代最上位モデルのGeForce GTX 1080 Tiを50%以上も上回る性能が期待できそうです。
NVIDIA Geforce RTX 20XXシリーズ スペック&価格 | |||||
GPU名 | RTX 2080 Ti |
RTX 2080 | RTX 2070 | RTX 2060 | RTX 2050 |
GPUダイ | TU102 |
TU104 | TU106 | - | - |
製造プロセス | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET |
コア数 | 4352 | 2944 | 2304 | 1664~2048 | 1024~1334 |
TMU/ROP | 272/88 | 184/64 | 144/64 | - | - |
ベースクロック | 1350MHz | 1515MHz | 1410MHz | - | - |
ブーストクロック (FE) |
1545MHz (1635MHz) |
1710MHz (1800MHz) |
1620MHz (1710MHz) |
- | - |
メモリ | 11GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 5GB GDDR6 | 4GB GDDR5 |
バス幅 | 352bit | 256-bit | 256-bit | 192-bit | 128-bit |
メモリクロック | 3500 MHz | 3500 MHz | 3500 MHz | 3000 MHz | 2000 MHz |
有効 メモリクロック |
14000 MHz | 14000 MHz | 14000 MHz | 12000 MHz | 8000 MHz |
メモリ帯域 | 616 GB/s | 448 GB/s | 448GB/s | 288 GB/s | 128 GB/s |
補助電源 | 8PIN*2~ | 8PIN+6PIN~ | 8PIN~ | 6PIN~ | ~6PIN |
TDP | 250W (FE:260W) |
215W (FE:225W) |
175W (FE:185W) |
~120W | ~100W |
登場時期 |
9月20日発売 |
9月20日発売 | 10月発売 | 18年10月以降 | 18年11月以降 |
価格 | 999ドル~ FE:1199ドル |
699ドル~ FE:799ドル |
499ドル~ FE:599ドル |
~300ドル? | ~150ドル? |
NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズのグラフィック性能は?
NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズの情報解禁から少し遅れて8月23日に、GeForce RTX 20XXシリーズにおいて上から2番目のGPUとなる「GeForce RTX 2080」について前世代の同クラス製品であるGTX 1080と比較したベンチマーク結果がNVIDIA公式から公開されました。RTX 2080はGTX 1080と比較して18年最新PCゲームの4K解像度において50%程度上回るパフォーマンスを発揮するようです。またTuring世代で新たに使用できるようになったディープラーニングによる超解像技術「DLSS」を使用すれば2倍近いパフォーマンスになることも示されています。

RTX 2080については18年最新の高画質PCゲームで4K解像度/60FPS/HDRにネイティブ対応可能なグラフィック性能があることもNVIDIA公式から表明されています。

RTX 2080 Ti、RTX 2080、RTX 2070のCUDAコア数とブーストクロックから単純換算で性能比を算出すると「134%:100%:74%」になります。NVIDIA公式情報を簡単にRTX 2080とGTX 1080の性能比を「150%:100%」として現行GPU各種と性能比率を計算すると次のグラフのようになります。
若干の誤差はあると思いますが、NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズでもこれまでのNVIDIA製GPUの世代交代同様に次世代70番台が前世代の最上位並み、次世代最上位が前世代最上位を50%以上も上回るという伝統は維持されると期待できそうです。

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GeForce RTX 20XXシリーズの目玉機能でもあるレイトレーシングに関する描画性能で、前世代最上位のGTX 1080 Tiと比較をすると、RTX 2070でも3倍以上、RTX 2080で4倍以上、最上位のRTX 2080 Tiなら6倍以上のパフォーマンスを発揮できるとNVIDIA公式から発表されています。

NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズの価格
NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズの販売価格について、NVIDIA公式から発表された北米販売価格はRTX 2070が499ドルから、RTX 2080が699ドルから、RTX 2080 Tiが999ドルからとなっていますが、「GeForce RTX 2080 Ti」と「GeForce RTX 2080」は国内市場においてもグローバルリリース同様に9月20日発売で、国内価格は税込みでそれぞれ18~19万円と12~13万円ほどとなります。・【できる!個人輸入】米尼でおすすめなEVGA製グラボのまとめ

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NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズのリファレンスモデル”Founders Edition”について
NVIDIA GeForceシリーズのリファレンスモデルでは長らくブロアーファンを搭載した外排気型のGPUクーラーが採用されていましたが、NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズのリファレンスモデルとなるFounders Editionではツインファンの内排気型GPUクーラーとなっています。
GTX10シリーズから始まったFounders Editionは従来で言うところのNVIDIA公式のリファレンスという位置づけでしたが、GeForce RTX 20XXシリーズではその認識に反して、Founders EditionはブーストクロックがNVIDIAの定める標準値よりもOCされており、価格も規定の底値よりも100~200ドルほど高いので”リファレンス”ではなくNVIDIAファンモデル的位置づけに変わったという印象です。
価格が高いので賛否分かれると思いますが、RTX 20XXシリーズのFounders Editionはかなり出来が良さそうなので、ファンモデルと考えると個人的には非常に物欲をそそられます。
NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズのマルチGPUはSLIからNVLinkに変わって、最大2Wayまでに
GeForce GTX 10XXシリーズまではグラフィックボード基板上に設置された2基のSLI端子を組み合わせることによって広帯域なHB 2Way SLIや最大4基までの2Way~4Way SLIというマルチGPU機能に対応していましたが、NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズでは、QuadroやTeslaなどNVIDIAの企業・プロフェッショナル向けGPUの最上位モデルの一部で採用されていたマルチGPU接続端子「NVLink」が新たに採用され、”NVLink SLI”に新生しました。NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズでは2080 Tiおよび2080の2モデルでNVLink端子による2WayマルチGPUがサポートされます。GTX10シリーズではGTX1070もSLIはサポートされていましたが、RTX 2070ではNVLink SLIが非サポートなので注意してください。


NVIDIA公式からは1スロットスペース(3スロット)と2スロットスペース(4スロット)の2種類のNVLink Bridgeが各79.99ドルで発売されます。


NVLink Bridgeについては今のところNVIDIA公式の製品しか発表されていませんが、SLI Bridge同様にEVGAやASUSなどグラフィックボードのAIBモデルパートナーからも発売が予定されています。

USB Type-C 1本でVR HMDに繋がるVR接続規格「VirtualLink」に対応
NVIDIA、Oculus VR,Valve(HTC Vive),AMD,Microsoftが参画する業界コンソーシアムによって策定されたUSB Type-Cケーブル1本でVR対応ヘッドマウントディスプレイをPCなどと接続するための規格「VirtualLink」が発表されていましたが、NVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズは「VirtualLink」に対応したUSB Type-Cビデオ出力も搭載されます。今のところ「VirtualLink」に対応したVR HMDはリリースされていませんが、Oculus RiftやHTC Viveの次世代機で採用される可能性も高く、期待が高まります。

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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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20日の発表が楽しみすぎる!