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4K解像度/60FPS/HDRやフルHD/240FPSの映像ソースと高画質デジタルカメラを1台で扱えるデュアルHDMI入力搭載PCIE拡張カード型ビデオキャプチャ「AverMedia Live Gamer DUO(型番:GC570D)」をレビューします。
製品公式ページ:https://www.avermedia.co.jp/product-detail/GC570D
マニュアル:
ドライバ:
FAQ:https://www.avermedia.co.jp/product-detail/GC570D
RECentral4マニュアル:https://storage.avermedia.com/web_release_jp/RECentral4_UM.pdf
AverMedia Live Gamer DUO
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AVerMedia Live Gamer DUO レビュー目次
1.AVerMedia Live Gamer DUOの概要
2.AVerMedia Live Gamer DUOの外観・付属品
3.AVerMedia Live Gamer DUOの検証機材とドライバ
4.AVerMedia RECentral 4の基本操作・設定について
5.AVerMedia RECentral 4の録画・配信について
6.AVerMedia Live Gamer DUOとサードパーティ製ソフトとの互換性について
7.AVerMedia Live Gamer DUOの表示遅延について
8.AverMedia Live Gamer DUOのHDR映像ソースの取り扱いについて
9.AVerMedia Live Gamer DUOで4K/60FPS/HDR映像を録画してみる
10.AVerMedia Live Gamer DUOで240FPSのPCゲームを録画してみる
11.AVerMedia Live Gamer DUOのレビューまとめ
AVerMedia Live Gamer DUOの概要
「AverMedia Live Gamer DUO」はPCIE2.0x4接続に対応したPCIE拡張ボード型ビデオキャプチャで、ボード側PCIE端子はx4サイズとなっています。「AverMedia Live Gamer DUO」は1つのシステムに複数枚インストールして使用することも可能です。使用に当たって別途ドライバのインストールが必要です。「AverMedia Live Gamer DUO」は、HDMI2.0対応のビデオ入力1とHDMI1.4対応のビデオ入力2のデュアルHDMI入力を搭載しているところが最大の特長です。
「AverMedia Live Gamer DUO」は4K/60FPS/HDRやフルHD/240FPSのPCゲーム画面をメインで表示しながら、高画質なデジタルカメラで配信者を撮影してワイプ表示するようなプレイ動画の実況・録画をビデオキャプチャ1台でこなせます。(付属HDMIケーブルはHDMI2.0対応1本のみ)
ビデオ入力1はHDMI2.0なので4K/60FPS/HDRの映像ソースに対応し、PlayStation 4 ProやXbox One Xなどから出力される4K解像度/60FPS/HDR映像を、最大でフルHD/60FPS/HDRで録画可能です。ビデオ入力2はHDMI1.4となっておりフルHD/60FPSの映像ソースに対応し、最大でフルHD/60FPSで録画可能です
またビデオ入力1は4K(3840×2160)よりも小さい解像度であれば、フルHD(1920×1080)の240FPSなど60FPSオーバーのハイフレームレート映像ソースにも対応します。
ビデオ入力1についてはHDMIパススルー端子も実装されており、4K/60FPS/HDRの映像(音声信号も含む)を4K/60Hz/HDR対応モニタへ、フルHD/240FPSの映像をフルHD/240Hz対応モニタへ、無遅延で直接にパススルー表示しながら、ビデオ録画が行えます。
なお「AverMedia Live Gamer DUO」はハードウェアエンコーダを搭載していないので、キャプチャにはCPUもしくはGPUのパワーが必要になります。4K/60FPS/HDRなど高解像度/高フレームレートのプレビュー・ビデオキャプチャを行う場合はGeForce GTX 1660やRadeon RX 5500 XTなど相応に高性能なGPUが必要になります。
AVerMedia Live Gamer DUOの外観・付属品
早速、「AVerMedia Live Gamer DUO」を開封していきます。AVerMedia Live Gamer DUOは下のような感じで収められていました。
AVerMedia Live Gamer DUO本体以外に、パススルー表示用のHDMIケーブルとクイックリファレンスや保証シートなどが付属します。
「AverMedia Live Gamer DUO」にはパススルー接続用のHDMIケーブルが標準で付属しますが、HDMIケーブルを個別に購入するのであれば「エレコム Premium HDMIケーブル スリムタイプ」がオススメです。「エレコム Premium HDMIケーブル スリムタイプ」は18Gbpsの高速伝送による4K/60FPS/HDR表示対応のPremium HDMI cable規格認証を取得しており、ケーブル径4.5mmのスリムケーブルなので一般的な各種付属ケーブルと比較して取り回しの面でも非常に優れています。
エレコム PREMIUM HDMIケーブル スリムタイプ 1.0m
エレコム PREMIUM HDMIケーブル スリムタイプ 1.5m
エレコム PREMIUM HDMIケーブル スリムタイプ 2.0m
エレコム
続いてAVerMedia Live Gamer DUO本体をチェックしていきます。
AVerMedia Live Gamer DUOはフルハイトで長さ140mm程のPCIE拡張ボードです。物理的なPICE端子はx4サイズで、PCIEスロットの接続レーンはPCIE2.0x4となっています。
「AverMedia Live Gamer DUO」のカバーを外すと、基板上には放熱ヒートシンクが装着されていました。
「AverMedia Live Gamer DUO」の背面にはバックプレートはなく基板が剥き出しになっています。
拡張ボードの厚みは1スロットに収まっており、側面の半透明プラスチックのAVerMediaロゴ部分には4球のアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
「AverMedia Live Gamer DUO」にはアドレッサブルLEDイルミネーションが搭載されています。
AverMedia Live Gamer DUOのアドレッサブルLEDイルミネーションは、後ほど詳しく紹介するAVerMedia純正キャプチャソフト「RECentral」の機器設定から、発光パターンの変更や消灯設定が行うことができます。
「ライティング」の項目をOFFにするとLEDイルミネーションを消灯できます。「Effect」の項目をOFFにするとステータスLEDとして機能し、ブート中などドライバが起動していない状態では赤色で点滅、動作準備が完了すると青色で常時点灯、録画中は赤色でゆっくりと明滅します。
「エフェクト」の項目をONにするとAverMedia Live Gamer DUOのアドレッサブルLEDイルミネーションは発光パターンとして標準設定の「Colorful Breath」に加えて「Hue Cycle」の2種類から選択できます。発光パターンの下にあるスライドバーからは変化スピードが調整できます。
I/Oポートについては、HDMI2.0に対応した入力端子「HDMI IN 1」、HDMI1.4に対応した入力端子「HDMI IN 2」、HDMI IN 1をパススルー表示するための出力端子「HDMI OUT 1」の3つが搭載されています。パススルー端子にディスプレイを接続することで、キャプチャボードに接続した入力機器(ゲーム機等)の映像を遅延なく表示することができます。
AVerMedia Live Gamer DUOのパススルー出力についてはHDCPに対応しています。プレビューや録画は行えませんが、著作権保護されたコンテンツでもパススルー経由でモニタへ表示が可能です。
AverMedia Live Gamer DUOとAverMedia Live Gamer 4Kを比較すると、金属プレートカバーのエアスリット形状が変わっており、さらにPCIEブラケットに黒色塗装も加えられています。全体的にデザインが洗練された印象です。
AverMedia Live Gamer DUOの検証機材とドライバ
「AverMedia Live Gamer DUO」について解説する前に、検証機材やドライバインストールの有無について簡単に紹介しておきます。「AverMedia Live Gamer DUO」の各種検証を行う環境としては、Intel Core i9 9900KやIntel Core i9 7980XEなどで構成されているベンチ機を主に使用しています。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成 | ||
CPU | Intel Core i9 9900K(レビュー) Core/Cache:5.1/4.7GHz, 1.300V 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
Intel Core i9 7980XE(レビュー) 殻割り&クマメタル化 (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK (レビュー) 4000MHz, CL17-17-17-37-CR2 |
G.Skill Trident Z Black F4-4200C19Q2-64GTZKK (レビュー) 3600MHz, CL16-16-16-36-CR2 |
マザーボード |
ASUS WS Z390 PRO (レビュー) |
ASRock X299 OC Formula (レビュー) |
ビデオカード | ZOTAC RTX 2080Ti AMP Extreme Core (レビュー) |
|
システム ストレージ |
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB (レビュー) |
Samsung SSD 860 PRO 256GB (レビュー) |
データ ストレージ |
Samsung SSD 860 QVO 4TB (レビュー) |
|
OS | Windows10 Home 64bit | |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) | |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
加えてプレビュー表示遅延の検証等では8コア16スレッドCPUのCore i9 9980HKを搭載したIntel NUC 9 Extreme Kit最上位モデル「Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX」も使用しています。
・「Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX」をレビュー
同社のUSB接続ビデオキャプチャにはUSB規格「USB Video Class」に対応していてドライバ不要なプラグアンドプレイで使用できるものもありますが、「AverMedia Live Gamer DUO」はビデオキャプチャソフトとは別にドライバもインストールが必要です。
「AverMedia Live Gamer DUO」のドライバはサポートページからダウンロードできます。
サポートページ:https://www.avermedia.com/us/product-detail/GC570D
サポートページからドライバをダウンロードしたら、実行ファイルを起動すれば後は自動的にドライバがインストールされます。
AVerMedia RECentral 4の基本操作・設定について
AVerMediaからは同社製ビデオキャプチャ機器に対応する純正のビデオキャプチャソフトとして「RECentral 4」というソフトウェアが配布されているので、「RECentral 4」について簡単に紹介しておきます。AVerMediaの純正ビデオキャプチャソフト「RECentral 4」についてはかなり詳細な日本語マニュアルが公開されています。「RECentral 4」の諸機能について記事中でも簡単に触れますが、録画・配信の詳しい内容についてはこのマニュアルを参照するのがおすすめです。
マニュアル:https://storage.avermedia.com/web_release_jp/RECentral_UM.pdf
上の公式ダウンロードリンクからインストーラーをダウンロードしたらインストーラーを起動します。「RECentral 4」のソフトウェアインストーラーは日本語にも対応していました。ポチポチとクリックしていくだけなのでソフトウェアの導入は簡単です。
インストールが完了したらデスクトップに作成されるショートカットアイコンから「RECentral 4」を起動します。
「RECentral 4」のUIは画面左上に録画/ライブラリ/設定の基本タブ、その下にキャプチャモードとキャプチャデバイスの設定、画面中央から右にかけて上側にはプレビュー画面、その下に録画・配信の設定が配置されています。
「RECentral 4」のウィンドウ左上にある3分割された円形タブの歯車マークを選択すると、「RECentral 4」に関する基本的な設定ページが表示されます。設定ページでは言語設定、録画ファイルの保存先、ショートカットキー、設定のエクスポート・インポート、ソフトウェア更新チェックなど基本的な各種設定が行えます。
RECentral 4の一般設定には映像の滑らかさや安定性を向上させる機能として「V-SYNC(垂直同期)」が用意されています。試してみたところ注意事項のように実際に遅延が増えたので、基本的にはOFFにしておいて、問題があれば試してみるというスタンスでいいと思います。
「AverMedia Live Gamer DUO」の公式ページのFAQでは次のように記載されており、垂直同期はプレビュー表示の遅延が30msから70ms程度増える代わりに、テアリングを抑制することができるようです。録画する動画自体には特に影響しません。
Q: The video shown in RECentral 4 preview window will have drop frame with screen tearing, how to fix this situation?
A: On some platforms the video preview might not be so smooth. In order to improve on video preview experience please enter RECentral 4/Settings/General and under Display Performance enable VSync. Note however that with this setting activated the latency will increase slightly (about 30 to 70 ms).
キャプチャーデバイスから「AverMedia Live Gamer DUO」などAverMedia製ビデオキャプチャを選択すると、HDCPやLEDイルミネーションなどハードウェア設定とファームウェアアップデートが行えます。
AverMedia Live Gamer DUOなどHDCP検出機能に対応した製品では、HDCP設定が可能です。HDCP検出機能をONにするとパススルーでHDCPによって保護されたコンテンツを再生可能になり。OFFにするとiOSデバイスのアプリでコンテンツ保護されていない映像のキャプチャが可能になります。
AVerMedia RECentral 4の録画・配信について
「RECentral 4」を使用したプレイ動画の録画と配信について簡単に紹介します。前章でも書いたように「RECentral 4」を使用したプレイ動画の録画・配信の詳しい内容については、詳細な日本語マニュアルがAVerMedia Japanから公開されているので、わからないことがあればこちらを参照するのがおすすめです。
マニュアル:https://storage.avermedia.com/web_release_jp/RECentral_UM.pdf
「RECentral 4」は純正ソフトウェアだけあって、細かい設定は不要でAverMedia製ビデオキャプチャ機器に接続したXbox One XやPS4 Proの画面を簡単に表示できます。
HDCPで保護されたコンテンツのプレビューおよび録画は行えませんが、Xbox One Xではホーム画面とゲームについてはHDCP等の設定も特に必要ありません。ただしPS4 Proの場合はホーム画面の表示にもHDCPによるコンテンツ保護が働くので、プレビュー画面を表示する場合は予めHDCPオフの設定をしておくか、パススルー表示経由で設定を変更する必要があります。
なお「AverMedia Live Gamer DUO」にPCを接続する場合、規定のカラー設定で、出力カラーフォーマットがRGBではなくYCrCb、また出力ダイナミックレンジがフルではなく限定になっているかもしれません。
出力色域が限定されているとPCゲームによっては不具合が発生する可能性があるので、「AverMedia Live Gamer DUO」にPCを接続する場合は、「カラーフォーマット:RGB」と「ダイナミックレンジ:フル」になっていることを確認してください。NVIDIA製GPUの場合はNVコンパネから下のように設定できます。
「RECentral 4」のキャプチャモードは、上のように単純に接続されているビデオキャプチャへのビデオ入力のみを表示する「シングルモード」と、解像度で指定されるキャンパス上にビデオキャプチャの映像やWebカメラの映像やロゴ画像など各種ソースを自由に配置できる「マルチモード」の2種類が用意されています。
マルチモードではビデオキャプチャへのビデオ入力を全体に大きく表示しながら、その上に任意のサイズおよび任意の位置で、Webカメラの映像やロゴ画像などをオーバーレイ表示することができます。ビデオキャプチャへのビデオ入力のサイズや位置も自由に設定できます。
マルチモードを選択すると「シーン」と「ソース」の2つの設定項目が表示されます。シーンとは『複数ソースのレイアウト』のことで、シーン1は映像だけ、シーン2には映像とウェブカメラのように設定しておくと、録画・配信中にシーンをリアルタイムで切り替えたりできます。
シーンの横にある+アイコンを選択すると、単純な1映像画面だけを表示する「Basic」や、Webカメラをオーバーレイする実況向けの「Stream」など、いくつかプリセットシーンが用意されていて追加できます。
選択中のシーンには、ソースの+アイコンを選択すると、キャプチャやウェブカメラの映像、画像、テキスト等を追加することができます。
ソースで一覧表示される中から1つを選んだ状態で、ペンの絵柄のアイコンを選択するとそのソースに関する詳細設定ウィンドウが表示されます。
詳細設定ウィンドウは、AverMedia製ビデオキャプチャデバイスの場合、解像度やカラー設定といったデバイスの基本設定を行うソースタブに加え、マルチモードでは、サイズ、位置、角度、透明度、スムージングやホワイトニングのフィルター等の豊富な設定タブメニューが表示されます。
「RECentral 4」の録画や配信に関する設定はプレビュー画面の下側に配置され、左端上部のタブを切り替えることで「録画モード」、「ストリーミングモード」、そして複数サイトへの同時ライブ配信が可能な「マルチストリーミングモード」の3つのモードを切り替えることができます。
右下の録画・配信ボタンの下にあるカメラボタンを押すとスクリーンショットが撮影できます。スクリーンショットで保存される画像フォーマットはPNGでした。
録画・配信設定で赤丸アイコンのタブを選択すると録画モードになります。
録画品質のプルダウンメニューからは録画品質設定のプリセットやカスタム設定が選択できます。「標準」、「良い」、「最高」の3つのプリセットがあり、プリセットを選ぶプルダウンメニューの右にある+アイコンからはマニュアル設定のプリセットを追加できます。
録画品質プルダウンメニューの右隣の+ボタンを選択すると録画品質のカスタム設定が行えます。カスタム設定で調整できる項目は次の通りです。
コーデック(エンコーダ)からはNVIDIAやAMDのGPUハードウェアエンコーダを使用する「NVIDIA/AMD」と、CPUを使用するソフトウェアエンコーダの「H.264」が選択できます。「H.264」はCPU負荷が非常に重いですが、GPUエンコードよりも画質が上がります。
映像ビットレートはMbps単位で自由に指定することができます。大きいほど画質が上がりますが、録画時間当たりの動画ファイルの容量も大きくなります。
録画フォーマットはH.264とHEVC(H.265)の2種類から選択できます。基本的にH.264でOKです。録画フォーマットがHEVC(H.265)の場合はエンコーダは「NVIDIA/AMD」に固定されます。
H.264/HEVC設定では録画フォーマットの品質が設定でき、H.264では高画質な順にHIGH、MAIN、BASELINEの3種類が選択できます。HEVC(HDR)ではMAIN(MAIN10)のみとなります。
解像度はプルダウンメニューから選択する形式になっており、4K(3840x2160)、WQHD(2560x1440)、フルHD(1920x1080)など主要なものはそろっています。変わり種としてウルトラワイドの2560x1080がありました。しかし3440x1440がないのが少し解せません。マルチモードではこの解像度がキャンパスサイズおよびアスペクト比になり、その上に映像や画像を自由に配置できます。
フレームレートは解像度に依存し、4K(3840x2160)では最大60FPSですが、WQHD(2560x1440)や2560x1080は最大120FPS、フルHD(1920x1080)は最大240FPSなどのハイフレームレートにも対応します。
録画・配信設定で左右に電波マークのある青丸アイコンのタブを選択すると配信(ストリーミング)モードになります。
ライブ配信プラットフォームの右の+ボタンを選択するとYoutubeやTwitchなど主要なライブ配信サイトを登録でき、1度登録するとプルダウンメニューから選択できるようになります。
RECentral 4ではライブ配信プラットフォームとして、「Twitch」「USTREAM」「YouTube」「ニコニコ動画」「Smashcast」「Facebook」「mixer」「DOUYU.COM」など大手のライブ配信サイトに加えて、独自サーバーを使用する「RTMP」が使用できます。
品質からは録画同様に配信品質が設定できます。またリアルタイム配信を行いながら録画も同時に行う自動録画機能もあり、HD解像度で配信しながらフルHDで録画するといった異なる解像度での録画も可能です。
録画・配信設定で電波マーク下が枝分かれしたアイコンのタブを選択するとマルチ配信(マルチストリーミング)モードになります。
マルチ配信モードではYoutube、Twitch、ニコニコ動画など上で紹介したライブ配信サービスから複数同時に配信が可能です。
システムに音声デバイスが複数接続されている場合は、プレビューウィンドウ右下にあるミキサーアイコンを選択すると、各種音声デバイスの音量調整やON/OFF切り替えを行うミキサーウィンドウが表示されます。
AverMedia Live Gamer DUOとサードパーティ製キャプチャソフトとの互換性について
AverMedia Live Gamer DUOには純正ソフトウェアのRECentral 4が用意されていますが、「OBS Studio」や「XSplit Broadcaster」など特定の使い慣れたソフトがあるユーザーも多いと思うので、サードパーティ製キャプチャソフトとの互換性について簡単に確認しておきます。「AverMedia Live Gamer DUO」のサードパーティー製ビデオキャプチャソフトとの互換性についてですが、国内含め世界的にユーザー数が比較的多い「OBS Studio」と「XSplit Broadcaster」で正常に動作しました。
「AverMedia Live Gamer DUO」には2つのビデオ入力がありますが、HDMI2.0に対応するゲーム画面用のHDMI IN 1は『Live Gamer DUO - 1』、HDMI1.4に対応するデジタルカメラ用のHDMI IN 2は『Live Gamer DUO - 2』として検出されています。
AverMedia Live Gamer DUOの表示遅延について
「AverMedia Live Gamer DUO」を使用する上で気になっているユーザーも多いであろう、パススルーやプレビュー表示の表示遅延について検証してみました。ビデオキャプチャの表示遅延を測定する具体的な方法としては、キー押下時にそのキーのLEDが点灯するキーボードを使用して、LEDの点灯から画面表示への反映までの間隔を遅延時間として測定します。画面表示の確認については簡単に検索テキストボックスを使用しています。この様子を「SONY DSC-RX100M5」の16倍速(960FPS)スーパースローモーションムービーで撮影し、遅延フレーム数を数えて遅延時間を算出します。
なおキー入力でテキストボックスの変化を確認する方法は画面変化が小さいですが、実際のゲーム中など画面変化が大きい場合の表示遅延と比較しても遅延時間には基本的に大差がないようなので、簡単のため上の手順を採用しています
「AverMedia Live Gamer DUO」には2つのビデオ入力があるので、4K/60FPS/HDRやフルHD/240FPSに対応するHDMI1入力の単独プレビュー表示の遅延に加えて、HDMI1入力の右下に1/4程度のサイズでHDMI2入力をオーバーレイした状態を『4K to FHDx2』として測定しています。
上の手順で測定した表示遅延の生のデータを比較すると次のようになっています。グレーのバーは10回測定した表示遅延の最大値です。
Xbox One XからHDMIケーブルで直接にモニタへ接続するネイティブ表示、およびパススルー表示においてはモニタ自体の表示遅延によって60ms前後の遅延が生じます。
「AverMedia Live Gamer DUO」については、純正ソフトのRECentralとサードパーティ製ビデオキャプチャソフトのOBSで120ms程度と標準的な遅延でした。
パススルー表示と比較して60FPS基準で3~4フレーム程度余分に遅延が発生していますが、この程度の遅延であればネイティブ表示と比較してもさほど違和感なくゲームをプレイできるはずです。
またネイティブ表示との差分を取ると次のグラフのようになります。
パススルーはその名の通り電気信号を素通ししているだけなので当然ですが、測定誤差で1桁かコンマ以下の違いが測定上出るものの、実際のところネイティブ表示に対して遅延は発生しません。
「AverMedia Live Gamer DUO」ではHDMI IN 1にHDMI IN 2をオーバーレイ表示するとプレビュー表示遅延は1~2フレーム分程度増加します。ただし、RECentral4とOBSでオーバーレイ時の遅延が逆転しているので、これはビデオキャプチャではなく、ソフトウェア側に原因があるように思います。
ともあれ、プレビュー表示遅延がオーバーレイ表示で増えるといっても+10~20ms程度なので、単純なプレビュー表示と同様に遅延はほぼ体感せず、プレビュー画面でもゲームをプレイできると思います。
また「AverMedia Live Gamer DUO」に搭載された2つのビデオ入力のプレビュー遅延に差がないのかチェックしてみました。検証方法としてはHDMI出力が2つあるグラフィックボードと「AverMedia Live Gamer DUO」を接続し、Windows10の画面複製モードで遅延を比較しました。
検証結果は下の動画のように、「AverMedia Live Gamer DUO」の2つのビデオ入力間にはプレビュー表示の遅延の差はほぼありません。
グラフィックボードの出力端子を入れ替えたり、時間をおいて複数回に渡り測定してみましたが、同期ズレで1フレーム(16ms)程度は前後することがあるものの、どちらか一方が大きく遅延することはありませんでした。
2つの入力間で大きく遅延が発生する場合はキャプチャソフト側に問題がある可能性が高いので、ソフトを再起動する、再インストールする等を試してみてください。
AverMedia Live Gamer DUOのHDR映像ソースの取り扱いについて
「AverMedia Live Gamer DUO」におけるHDR映像ソースの取り扱いについて解説していきます。「AverMedia Live Gamer DUO」は特別に何か設定をしなくても、HDMI IN 1入力端子に接続されたゲーム機やPCはHDR表示が可能で、ビデオキャプチャ自体もHDR映像ソースを受け付けます。
「AverMedia Live Gamer DUO」がHDR映像をキャプチャする時、プレビュー表示においてSDRへ最適化するトーンリマップはハードウェアやドライバで行われるようです。
トーンリマップの影響で『黒潰れ・白飛びが多少発生する』、『グラデーションに縞模様ができる』といった現象はあるものの(HDRをSDRに落とし込むので仕方ない)、HDR映像ソースをSDR環境で表示した時によくあるグレーがかった画面表示になることはないので、多少の違和感は感じてもちゃんと見られる画面です。
SDRへのトーンリマップはキャプチャソフトよりも前で行われているので、キャプチャソフトに純正のRECentral 4を使用した場合だけでなく、OSBやXSplitといったサードパーティ製ビデオキャプチャソフトを使用しても、HDR映像ソースが灰色がかることはありません。
上述の通りHDRからSDRへのトーンリマップはキャプチャソフト以前で行われますが、HDR映像ソースが入力されている時に、RECentral 4のデバイス設定を開くと、トーンリマップ設定スライダーが表示されます。
ここでのトーンリマップ設定はキャプチャソフトに依らず共有されるので、HDRをSDRに落とし込んだ時に黒潰れや白飛びが気になるのであれば調整してみてください。
HDR動画としての録画やHDR動画再生について
AverMedia Live Gamer DUOはRECentral 4と組み合わせた場合、HDR映像ソースをHEVCコーデックのHDR動画として録画することもできます。HDR動画として録画する場合は、録画モードでHDRボタンを選択してHDR録画を有効にします。HDR録画モードを有効にすると、録画を行うPC&モニタがHDRに対応していればOSの画面表示もHDRに自動で切り替えてくれます。
上のスクリーンショットはHDR表示をSDRで保存しているので白飛びしてしまっていますが、HDR対応モニタでちゃんと表示すれば、RECentral 4上のプレビュー画面もHDRとして綺麗に表示されます。
録画側のモニタがHDR非対応の場合はプレビュー画面は白飛び・黒潰れが盛大に発生します。SDR環境でHDR録画を行うことはないと思いますが、ともあれHDR録画を行うのであれば、録画側PCモニタもHDR対応にするのがオススメです。
AverMedia Live Gamer DUOとRECentral 4の組み合わせでHDRモードでHDR映像をキャプチャすると、HDR映像として録画されますが、HEVCに対応した再生ソフトや編集ソフトではカラフルな映像として視聴・編集が可能です。
HEVC動画をHDRとして正常に再生できるプレイヤーについては、上のスクリーンショットではWindow10に標準搭載されたストアアプリ「映画&テレビ」を使用しています。ただし同アプリは標準ではHEVCに対応していないので、Microsoft公式で無料配信している「デバイス製造元からの HEVC ビデオ拡張機能」をインストールする必要があります。再生だけなら無料アプリでも可能なので気になる人は試してみてください。
AverMedia Live Gamer DUOで4K/60FPS/HDRのゲームを録画してみる
「AverMedia Live Gamer DUO」を使用して4K/60FPS/HDRの映像ソースの録画を試してみます。「AverMedia Live Gamer DUO」はHEVC(H.265)コーデックによってHDR映像ソースをそのままHDR動画として保存できますが、HDR動画については再生や編集可能なソフトや環境が限られるので、今回は『4K/60FPS/HDRの映像ソースをパススルーによって遅延なく表示しながら、フル/60FPSのSDR動画として録画する』という、「AverMedia Live Gamer DUO」の導入を検討しているユーザーにとっておそらく最も需要が高いであろうケースについて検証します。
検証を始める前に「AverMedia Live Gamer DUO」の録画関連の情報を紹介しておきます。
「AverMedia Live Gamer DUO」でデバイス設定の鉛筆アイコンを選択すると、映像ソースの解像度・フレームレート・カラーフォーマットに関する設定ウィンドウが表示されます。ウィンドウ左下のカラーの項目にある設定ボタンを選択するとカラー設定ウィンドウが表示され、色範囲、輝度、コントラスト、色合い、彩度などを調整できます。
また4K/60FPSの映像ソースに対して録画品質のプリセット設定は次のようになっていました。録画品質のカスタム設定については、最新バージョンで仕様が変わったのかCPUエンコーダは非対応になったようで、NVEnc(NVIDIA)だけが表示されます。またビットレートは最大で240Mbpsまで設定が可能でした。
- 最高:1920x1080、60FPS、映像ビットレート60Mbps,H.264設定 High、音声ビットレート192kbps
- 良い:1920x1080、60FPS、映像ビットレート60Mbps,H.264設定 High、音声ビットレート192kbps
- 標準:1280x720、60FPS、映像ビットレート30Mbps、H.264設定 High、音声ビットレート192kbps
前置きが長くなりましたが、上で紹介した検証機材を録画マシンとして、「AverMedia Live Gamer DUO」のパススルーとプレビューをマルチモニタで同時に表示しながら録画してみました。
【暇があれば追記予定】
AverMedia Live Gamer DUOでフルHD/240FPSのPCゲームを録画してみる
PUBGやFortnitなどバトルロイヤルFPSやLeague of LegendsなどMOBAといったオンライン対戦PCゲームにおいて、1,2フレームを争い勝ちを狙うガチゲーマーの大きな武器となる240FPSの超ハイフレームレートな映像をパススルーで240Hzゲーミングモニタへ無遅延に表示しながら、フルHD/60FPSのプレイ動画の録画ができるのか試してみました。「AverMedia Live Gamer DUO」は2つのビデオ入力に対応するだけでなく、HDMI IN 1のパススルー表示はフルHD/240FPSやWQHD/144FPSといった60FPS以上の高フレームレートな映像ソースに対応しています。
パススルーで映像ソースをモニタに遅延なく表示しながら、ネイティブな解像度&フレームレートでプレビュー表示と録画が可能です。もちろん144FPSや240FPSの高フレームレートな映像ソースを一般的な60FPSに落としこんで録画・配信することも可能です。
240Hz対応ゲーミングモニタというと少し前までは価格が高価なだけでなく、対応する液晶パネルが応答速度に優れる反面、発色や視野角に劣るTN液晶だけだったので、本当にガチゲーマー向けの製品という感じでしたが、2020年中頃以降は、発色や視野角に優れたIPS液晶パネルを採用し、価格も4万円程度からとお手頃になってきています。60~144Hz対応モニタとしても下位互換的にも使えるので、カジュアルゲーマーにもオススメしたい製品です。
・240Hz+の超ハイリフレッシュレートなゲーミングモニタのレビュー記事一覧へ
フルHD/240FPSの映像ソースについては、純正ソフトRECentral 4だけでなく、OBSやXSplitなどサードパーティ製ビデオキャプチャソフトでも60FPSでプレビュー&録画が可能です。
【暇があれば追記予定】
ちなみに、「AverMedia Live Gamer DUO」はハイフレームレートな映像ソースに対して録画可能なフレームレートは60FPSまでですが、同社の「AverMedia Live Gamer 4K」や「AverMedia Live Gamer BOLT」はハイフレームレートそのままでの録画にも対応しています。
60FPSオーバーのハイフレームレートな動画については、無料動画プレイヤーの「Media Player Classic - Homecinema」を使用することでスローモーションにならず240FPS動画として再生が可能です。144~240FPSのヌルヌル画面のままで自分のベストプレイを保存して見直すことができます。
AverMedia Live Gamer DUO レビューまとめ
最後に4K解像度/60FPS/HDRやフルHD/240FPSの映像ソースと高画質デジタルカメラを1台で扱えるデュアルHDMI入力搭載PCIE拡張カード型ビデオキャプチャを検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- HDMIビデオ入力を2基搭載
- PlayStation 4 ProやXbox One Xの4K/60FPS/HDR映像に対応
- ゲーミングPCによるフルHD/240FPSなど高FPSな映像に対応
- 純正ソフ「RECentral 4」は導入から録画・配信までが簡単、マニュアルも充実
- HDR映像ソースはSDRにキャプチャソフトより前でトーンリマップされる
パススルーで4K/60FPS/HDRの映像を表示しながら、SDRとして4K/60FPSの録画が可能 - 純正ソフト「RECentral 4」はH265/HEVCでHDR動画の録画が可能
- OBS StudioやXSplitでも4K/HDRや240FPSの映像ソースから録画が可能
- ほぼ無遅延なパススルーで4K/60FPS/HDRやFHD/240FPSの表示が可能
- 2入力でも表示遅延は単一表示と比較して+1, 2フレーム程度と高速
- 録画可能な最大解像度はフルHD/60FPS(/HDR)まで
- 製品本体価格-万円とやや高価
これまでPC1台でゲーム画面と高画質デジタルカメラによる配信者ワイプを表示しようとすると、2台のビデオキャプチャをPCに増設する必要があり、若干ハードルが上がってしまいましたが、「AverMedia Live Gamer DUO」であれば拡張ボード1台ですんなりと解決できてしまいます。
フルHD/240FPSやWQHD/144FPSなどハイフレームレートにも対応しているので、競技ゲーマーがハイフレームレートのアドバンテージを維持したままプレイ動画の録画や配信が可能になって、ビデオキャプチャという市場の間口はさらに広がっています。
録画可能な解像度でこそ同社製品のLive Gamer 4Kに劣るものの、パススルー表示については4K/60FPS/HDRや、e-Sports系PCゲームで有利になるフルHD/240FPSに対応しており、これからゲーム実況を始める人にとっては最も手軽でベストな選択肢だと思います。
AVerMediaの純正ソフトウェア「RECentral」については過去に聞いた前情報(今現在検索でヒットするものも多い)ではあまり良い話を聞かなかったのですが、2017年以降リリースの最新バージョン「RECentral 4」にアップデートされてからは、「AverMedia Live Gamer DUO」を含め、つい最近行った各種検証で実際に触ってみて非常に好感触でした。
UIはシンプルでわかりやすく、デバイスや録画など詳細な設定も可能なので、キャプチャソフトに何を使えばいいかわからないところから始めて、かなり凝ったプレイ動画を作成するところまでたどり着いても十分通用するソフトウェアだと思います。特に公式マニュアルが非常に詳しいところが好印象です。
AverMedia Live Gamer DUOは「OBS Studio」や「XSplit Broadcaster」といったメジャーなサードパーティ製ビデオキャプチャソフトにももちろん対応しています。
HDR映像ソースについてもキャプチャソフトよりも前の段階でSDRにトーンリマップされるので、同社製純正ソフトのRECentral 4だけでなく、OBSやXSplitなどサードパーティ製ソフトウェアにも問題なく対応しています。
「AverMedia Live Gamer DUO」で4K/60FPSの映像をプレビュー表示した時の表示遅延については、絶対値で120ms程度、ネイティブ差分で60ms程度に収まっており、レーシングゲームやRPGなどは違和感なくプレイできると思います。ネイティブ接続に対して表示遅延の発生しないパススルー表示にも対応しているので、表示遅延にこだわるユーザーでもFPSや格闘ゲームを快適にプレイできます。
以上、「AverMedia Live Gamer DUO」のレビューでした。
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デュアルHDMI入力搭載PCIE拡張カード型ビデオキャプチャ「AverMedia Live Gamer DUO」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) September 7, 2020
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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HDMI入力2に任天堂スイッチを繋いでプレビュー画面でプレイしようと思うのですが、HDMI2側も60fpsでプレイ可能でしょうか?