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アドレス指定対応LEDイルミネーションリング搭載冷却ファン「NZXT Aer RGB 120/140」(型番:RF-AR120-B1/RF-AR140-B1)とLEDイルミネーション統合コントローラー「NZXT HUE+」(型番:AC-HUEPS-M1)のレビュー用サンプルを国内正規代理店タイムリー様よりお借りできたのでレビューしていきます。
「Aer RGB 120/140」と「HUE+」は、17年後半以降に各社マザーボードでも普及の兆しがある「ソフトウェア操作によるアドレス指定フルコントロール」に対応した自作PCライティングを先取りする製品です。
「Aer RGB 120/140」製品公式ページ:https://www.nzxt.com/products/aer-rgb
「HUE+」製品公式ページ:https://www.nzxt.com/products/hue-plus
マニュアル:https://sta3-nzxtcorporation.netdna-ssl.com/uploads/download/attachment/537/HUE_Manual-08312015-Ver1-Web.pdf
LEDイルミネーション関連で機器を増設していくと内部USB2.0ヘッダーが不足する場合があるかもしれませんが、NZXTから内部USB2.0ヘッダーを増設可能なハブ「NZXT INTERNAL USB HUB」が発売されています。
・USB2.0ヘッダー増設ハブ「NZXT INTERNAL USB HUB」が便利
「Aer RGB 120/140」と「HUE+」はNZXT製イルミネーション管理ソフト「CAM」に対応した製品ですが、サードパーティ製CPUクーラー「CRYORIG H7 QUAD LUMI」も同ソフトウェアに対応しているので、レビュー後半ではこれらの製品を組み合わせて「CAM」を使用した自作PCのライティングについて紹介していきます。
・LEDイルミネーション搭載「CRYORIG H7 QUAD LUMI」をレビュー
レビュー目次
1.冷却ファン「NZXT Aer RGB 120/140」について
2.イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」について
3.NZXT CAM:セットアップ方法と基本的な使い方
4.NZXT Hue+:LEDイルミネーションの操作方法について
5.「Aer RGB 120/140」と「HUE+」の導入例
6.「Aer RGB 120/140」と「HUE+」のレビューまとめ
冷却ファン「NZXT Aer RGB 120/140」について
まずはNZXT Aer RGB 120/140についての外観や付属品をチェックしていきます。NZXTからはケースファンとして風量と静音性を重視した「Aer F」シリーズと簡易水冷CPUクーラー「NZXT KRAKEN X42/52/62」にも標準搭載されており水冷ラジエーター向けに設計された静圧に優れる「Aer P」の2種類がラインナップされていますが、「Aer RGB」は「Aer F」シリーズのスペックをベースにLEDイルミネーションリングを搭載してイルミネーションが映えるようにファンフレーム形状を最適化したモデルとなっています。
NZXT冷却ファン「Aer」シリーズスペック比較 | |||
Aer RGB |
Aer F |
Aer P |
|
LED | あり | なし | |
サイズ | 120/140mm | ||
速度調整 | 4PIN PWM | ||
ファン 回転速度 |
120mm : 500~1,500RPM 140mm : 500~1,500RPM |
120mm : 500~2,000RPM 140mm : 500~1,800RPM |
|
風量 | 120mm : 21.01~63.02CFM 140mm : 34.48~103.43CFM |
120mm : 18.28~73.11CFM 140mm : 27.27~98.17CFM |
|
静圧 | 120mm : 0.13~1.24mmH2O 140mm : 0.15~1.42mmH2O |
120mm : 0.18~2.93mmH2O 140mm : 0.21~2.71mmH2O |
|
ファン軸受 | 流体動圧軸受(Fluid Dynamic Bearing) | ||
動作寿命 | 60,000時間 |
パッケージを開くと内容品として、ケースファン本体、ケーブル類、固定ネジが収められていました。
「Aer RGB 120/140」は500~1800RPMで速度調整可能なPWM対応の4PIN型ケースファンです。製品名の通り「Aer RGB 120」は120mm径、「Aer RGB 140」は140mm径のケースファンです。
ファンフレーム吸気面内側にはファンブレードの外周に沿ってLEDイルミネーションリングが設置されています。LEDリング内には8分割されてLEDライトが埋め込まれており、アドレッサブル(アドレス指定可能)なLEDイルミネーション操作に対応します。
軸固定用の支柱はファンブレードに対して垂直になっており、ファンブレードの根元が支柱付近を通過するときに発生するノイズを抑制しています。
姉妹モデルのAer PやAer Fでは吸気・排気ともにファンフレームはすり鉢状に面取り拡張されて大風量を獲得できるように最適化されていますが、Aer RGBは吸気面にLEDリングが搭載されているので風量の面では若干不利な構造になっています。ネジ穴部分では表面にはネジ穴に沿ったリング状、裏面にはフレームを覆う面状にプラスチックフレームとは別でゴム製のパーツ「バイブレーションダンパー」が採用され防振性も確保されています。
航空機などにも採用されている、ファンブレード端の盛り上がった構造、「ウイングレット」構造も確認できます。「ウイングレット」構造によって空気抵抗を小さくし風切り音を抑制することで最適な静音性と風量を実現しています。
軸受にはNZXTが特許を取得した銅製の流体動圧軸受(FDB)を使用し、寿命は公称6年以上となっています。自称軸ソムリエの管理人が軸音テイスティング(耳を近づけてファンを指で弾くだけ)をしてみましたが、低速回転時の軸音が聞こえない良いファンでした。低回転軸音に煩い管理人的も納得の良い冷却ファンなのでLEDイルミネーション目的で低回転運用しても軸音が気になることはないと思います。
ファンフレーム側面のファン言々ケーブルが出ている側にはLEDイルミネーション用の接続端子が設置されています。Aer RGBは自機を介して「NZXT HUE+」へ複数機のAer RGBを連結させる機能「デイジーチェーン」に対応しており、HUE+や前段のAer RGBと接続する「IN」端子と次段のAer RGBと接続する「OUT」端子の2端子が設置されています。IN/OUTでコネクタの形状が異なるので間違って接続してしまう心配はありません。
「Aer RGB 120/140」に付属する4種類のケーブルについても簡単に紹介します。
「Low Noise Adapter」という降圧型のファン回転数抑制アダプタが付属します。
統合型イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」と接続するための独自規格コネクタの接続ケーブルが付属します。Aer RGB側とHue+側でコネクタの形状は異なりますが、両側オスコネクタです。長さは500mmほどです。
Aer RGBを介して「NZXT HUE+」へ複数機のAer RGBを連結させるデイジーチェーン用接続ケーブルが付属します。IN/OUTでコネクタの形状は異なりますが、両側オスコネクタです。長さは500mmほどです。
Aer RGB間でデイジーチェーン用接続ケーブルを2本使用する場合にケーブル同士を接続するためのアダプタケーブルが付属します。IN/OUTでコネクタの形状は異なりますが、両側メスコネクタです。長さは60mmほどです。
付属のケーブルを使用することで統合イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」の1チャンネルから複数機の「Aer RGB 120/140」をデイジーチェーン接続することができます。「NZXT HUE+」は1チャンネル当たり40球のLEDに給電可能な仕様なので1機あたり8球の「Aer RGB 120/140」は1チャンネルあたり5機のデイジーチェーンが可能です。(注:Aer RGBとHue+用LEDテープのデイジーチェーンは不可)
イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」について
続いて統合イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」をチェックしていきます。パッケージにはシュリンク上に製品保証シールが貼られているので開封後に紛失しないように注意して保管しておいてください。
上開きのパッケージの中には本体と付属品で小分けパッケージが2つ入っています。
内容品はHUE+本体、各種ケーブル、LEDテープ4本、マニュアルとなっています。
汎用4PIN端子には保護キャップが装着されている配慮が嬉しいです。
Hue+本体は光沢面とシボ加工面が対角で分けられたデザインになっており中間部分にはLEDイルミネーションが埋め込まれています。
短辺の側面にはLED機器接続端子が2基(2チャンネル)、PCと接続するためのUSB端子、LED機器用電源端子が設置されています。Hue+は1チャンネル当たり最大40球のLEDへ電源出力が可能となっており、付属のLEDテープには1本あたり10球のLEDテープが実装されているので1チャンネル当たり4本のテープを接続することができます。
本体サイズは長辺100mm、短辺70mm、厚さ23.5mmです。
本体サイズについてお気づきの方もいるかもしれませんが、平面サイズは2.5インチサイズのストレージと同じ寸法になっています。本体裏には2.5インチストレージと同じ間隔で固定ネジ穴が開いているので付属ネジを使用することでPCケースの2.5インチストレージマウントに設置も可能です。
ただしHue+は厚さが23.5mmあるところがネックかもしれません。最近のPCケースではマザーボードトレイ裏の裏配線スペースに2.5インチストレージを設置可能なものも増えています。現在の厚さでも干渉せずに設置できるものはあると思いますが、10~15mmに収めることができれば(可能なら仕様通り7or9.5mm厚)、より多くのPCケースで導入が容易になると思いました。あと背面だけでなく2.5インチストレージ同様に側面のネジ穴もあればさらに良いと思います。
検証機材として使用するPCケース「Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t」にはミドルプレート上に2.5インチストレージマウンタがあるので「HUE+」をマウンタに装着してPCケースへ設置してみようとしたところ、USBケーブルと電源ケーブルがマザーボードと干渉してしまいました。USBケーブルと電源ケーブルはHue+を使用する上で必須のケーブルなのでコネクタによる着脱式ではなく筐体から直出しにした方がスペース確保の点でも賢い設計だと思います。
NZXT Hue+に対応したアドレッサブル(アドレス指定対応)LEDテープが4本付属します。LEDテープ1本あたり10個のLED球が実装されています。Hue+は1チャンネル当たり最大40球のLEDへ電源出力が可能なので付属テープ4本を1列で使用可能です。
付属のLEDテープは透明ビニール内のLED素子間にマグネットが埋め込まれておりスチール製シャーシのPCケースには容易に設置可能です。テープ背面には両面テープも標準で貼られているのでアルミニウム製PCケースでも設置可能です。
LEDテープ両側の接続端子はRGB対応汎用4PINと同じ形状ですが、[FD, GND, IN/OUT, +5V]という特殊なアサインになっておりRGB対応汎用4PINのLED機器とは互換性がないので注意してください。
付属ケーブルについてチェックしていきます。
「Hue+」とマザーボードを接続するためのMicro-USB(Hue+側)ー内部USB2.0ヘッダー(マザーボード)の接続ケーブルが付属します。
「Hue+」に接続したLED機器への電力供給を行うための電源ケーブルが付属します。電源は4PINペリフェラル電源から取得します。ユーザーの環境によってSATA端子と4PINペリフェラル端子のどちらが余っている、用意しやすいかは異なるのでSATA電源変換ケーブルも付属して欲しいところ。電源ユニットから直接給電する構造なのでスリープ、シャットダウン時は強制的に消灯となります。
「Hue+」と付属のLEDテープを接続するためのケーブルが2本付属します。長さはいずれも500mm程です。
「Hue+」とLEDテープの接続ケーブルはHue+側が独自規格のオス端子、LEDテープ側は汎用4PIN型オス端子となっています。
接続ケーブルやLEDテープ間に繋ぐための延長ケーブルとして100mm*2、300mm、500mmが付属します。
LEDテープと接続・延長ケーブルの汎用4PINヘッダーは裏表がないコネクタになっていますが、ピンアサインには指定があるのでLEDテープの+5Vと接続・延長ケーブルの矢印マークが一致するように繋いで下さい。
複数のLEDテープと接続・延長ケーブルを組み合わせてデイジーチェーン接続することでHue+の1チャンネルから自由なLEDテープのレイアウトが可能です。
またHue+付属LEDテープとAer RGBはデイジーチェーン接続に非対応ですが、Hue+には2チャンネルのLED機器出力があるのでLEDテープとAer RGBの併用も可能です。
NZXT CAM:セットアップ方法と基本的な使い方
「CRYORIG H7 QUAD LUMI」はNZXTの各種コントロールを行うソフトウェア「CAM」からLEDイルミネーションの操作を行えます。「CAM」は公式サポートページからダウンロードできます。
「CAM」ダウンロード:https://camwebapp.com/
「CAM」はゲストアカウントとしてアカウント登録なしでも使用できますが、NZXTのアカウントを作成するかGoogleなどのアカウントで共有ログインすることで、ゲーム・アプリ別プロファイルの作成やモニタリングログの保存なども使用可能になります。とはいえ基本的な機能はゲストアカウントでも使用可能なので、必要に応じて追加でアカウントの作成や共有をすればOKです。
「CAM」のインストールはよくあるインストーラーを使って行いますが、途中で使用するデバイスを聞かれます。「HUE+」を使用する場合は「HUE+」の項目にチェックを入れてください。
インストールが完了したら「CAM」を起動します。初回起動時は通常アカウントへのログインウィンドウが表示されますが、アカウントがない場合は小さく書かれているゲストアカウントでの使用を選択すればOKです。
これで「CAM」が起動します。「CAM」は日本語UIにも対応しています。17年7月以降の最新版ではデフォルトで自動的に日本語UIが適用されていると思いますが英語UIが表示される場合、日本語への変更にはまずウィンドウ右上のアイコンから歯車マークを選択してメニューからSettingを選択して設定ウィンドウを開きます。
設定ウィンドウの左タブから「一般(GENERAL)」を選択し、「言語(LANGUAGE)」を日本語に変更して設定を保存すれば日本語UIに変更完了です。
「CAM」はMSI AfterBurner&RivaTunerなどで有名なゲーム中のオーバーレイモニタリング機能にも対応しており、同じく設定ウィンドウの「FPS OVERLAY」タブで設定ができます。
またCPU温度など各種モニタリング値に異常が発生した場合に通知機能もあります。
「CAM」のUIカラーについては基本カラーとしてデフォルトの「ホワイト」だけでなく「ブラック」を選択できます。2つの基本カラーはウィンドウ右上の太陽や月のマークを選択することで切り替え可能です。
また設定ウィンドウからはデフォルトで黄緑色のアクセントカラーを自由に変更できます。
「CAM」の基本メニューとなるダッシュボードでは大きいフォントで現在の主要なモニタリング値を視認可能な基本タブ、CPUやGPUなどの履歴を分単位、時間単位のグラフでチェック可能な詳細タブがあります。アカウントログインをすると日単位や週単位のグラフも確認できてログをチェックできます。
NZXT Hue+:LEDイルミネーションの操作方法について
統合イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」に接続したLEDテープやAer RGBのLEDイルミネーションやその設定方法について紹介します。統合イルミネーションコントローラー「NZXT HUE+」に接続したLED機器のLEDイルミネーション操作設定は「チューニング」タブの下位タブである「ライティング」から行えます。Hue+に接続された機器はチャンネル別にLEDテープかAer RGBかが自動で判別されて表示されます。LEDテープはデイジーチェーンで4連続、Aer RGBはデイジーチェーンで5連続まで認識されます。
上のライティングページのトップにある設定の編集を選択すると詳細設定ウィンドウが開きます。Hue+の各チャンネルのチェックボックスのチェックをON/OFFすることで2か所のLEDを一緒に、もしくは個別に設定できます。チェックボックスを外したLEDは現在の設定で固定され、チェックの入ったLEDのみ設定が変更される仕組みです。
LEDイルミネーションについては、複数の発光パターンから自由に設定やカスタマイズが行える「プリセット」、CPUやGPU温度依存でカラーが変化する「スマート」、アドレス指定で完全に個別設定が可能な「カスタム」、音楽に合わせて変化する「オーディオ」、対応PCゲームの状況に合わせて変化すえう「ゲーム」の5種類があります。
LEDイルミネーション「プリセット」モードから説明していきます。
プリセットではブリージングやフェーディングのように全体が同時に変化する標準的な発光パターンに加えて、マーキーやスペクトル波のようなアドレッサブルな発光パターンが用意されています。
詳しく設定プリセットを見ていくと「固定発光」「ブリージング(カラーセットで明滅変化)」「フェーディング(カラーセットでグラデーション変化)」「マーキー」「カバーマーキー」「パルス(カラーセットで点滅変化)」「スペクトル波」「オルタネーティング」「キャンドルライト(ロウソクの火のように点滅)」の9つのプリセットから選択できます。
「ブリージング」「フェーディング」「カバーマーキー」「パルス」については選択した複数の色(任意のカラーセット)に合わせた発光パターンになります。「ブリージング」では緩やかに暗転してから色1から色2へ変化、「フェーディング」では色1から色2へ直接グラデーション変化、「パルス」では色1から色2へ点滅変化、「カバーマーキー」では全体が色1で発光した状態でアドレス1から順番に色1へ変わり全体が色2に変化を繰り返します。
LEDイルミネーションの様子をいくつかのプリセットで撮影してみました。
フルにアドレス指定設定が可能なLEDイルミネーション「カスタム」モードについて紹介します。
LEDイルミネーション「カスタム」モードではLEDテープやAer RGBに埋め込まれたLED球に対してアドレス指定で完全に個別設定が可能です。アドレス指定した発光カラー設定に対して、「固定発光」「ブリージング(ゆっくり明滅)」「ウェーブ(アドレスn→アドレスn+1へと色が変化)」の3種類の発光パターンが選択できます。
LEDテープはHue+に近い順にアドレス1、アドレス2……となっています。Aer RGBではHue+に近いファンから順に12時方向始点で反時計回りにアドレス1、アドレス2……となっています。
下のようにアドレスに対して個別の発光カラーを自由に指定することが可能です。
その他にもCPUやGPU温度をソースにして発光カラーが変化する「スマート」やオーディオ出力に合わせて発光する「オーディオ」などのイルミネーション操作が可能です。
また「ゲーム」では17年7月現在、対応PCゲームはCS:GOのみですが、ゲーム内のプレイ状況に応じてLEDイルミネーションの発光が制御されます。対応ゲームが増えてゲームの起動を自動検知して「ゲーム」モードの起動などソフトウェア面で改良が加えられればかなり便利な機能になりそうです。
「Aer RGB 120/140」と「HUE+」の導入例
「Aer RGB 120/140」と「HUE+」の製品仕様や使い方について紹介も完了したので、「Aer RGB 120/140」と「HUE+」、さらにNZXT CAMに対応したサードパーティ製品として空冷CPUクーラー「Cryorig H7 QUAD LUMI」を使用した自作PCのイルミネーション導入例を紹介します。NZXT CAMを使用したLEDイルミネーションの導入例検証機材として下のパーツを使用しています。
テストベンチ機の構成 |
|
CPU | Intel Core i7 7700K 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
CPUクーラー | CRYORIG H7 QUAD LUMI (レビュー) |
マザーボード |
ASUS ROG MAXIMUS IX FORMULA (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z RGB F4-3866C18Q-32GTZR DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) |
ビデオカード | MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC ファンレス (レビュー) |
システムストレージ |
Intel SSD 540シリーズ SATA M.2 SSD 240GB |
OS | Windows10 64bit Home |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
PCケース | Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t (レビュー) |
CRYORIG H7 QUAD LUMIには標準で白色LEDが固定発光の冷却ファンが付属していますが、ファンクリップで汎用120mmの冷却ファンを設置可能なので、Aer RGB 120を装着しました。
CRYORIG H7 QUAD LUMIはヒートシンクに設置されたLEDイルミネーションの制御には内部USB2.0ヘッダーによる接続を使用しますが、検証機材のASUS ROG MAXIMUS IX FORMULAには内部USB2.0ヘッダーが1つしかなく、NZXT HUE+でも内部USB2.0ヘッダー使用するためUSB2.0ヘッダー増設ハブ「NZXT INTERNAL USB HUB」を使用して不足する分を増設しました。
NZXT Hue+はスマートな外観なのでPCケース内の見える場所に置いても違和感がありません。
NZXT CAMによるイルミネーション操作に対応した機器が複数接続されている場合、「チューニング」タブの下位タブである「ライティング」から操作を行うところまでは同じですが、複数機器で同期操作を行う「Sync Mode」という項目が追加で表示されます。Sync Modeを使用せずにPCに接続された機器を通常通り個別制御することも可能です。
Sync Mode時の発光パターン制御としては単独機器の設定同様に「プリセット」「スマート」「オーディオ」の3種類から設定可能です。プリセットモードでは「固定発光」「ブリージング(カラーセットで明滅変化)」「フェーディング(カラーセットでグラデーション変化)」「カバーマーキー」「パルス(カラーセットで点滅変化)」「スペクトル波」の6つのプリセットから選択できます。
ただし、17年7月時点ではSync Modeでは発光カラーの変更やカラーセットの追加など各種プリセットをデフォルトから変更することができない不具合がありました。各種プリセット自体は正常に動作するのですが、プリセットの個別設定が正常に動作しないので今後のアップデートで修正を待つことになるため注意してください。
Sync Modeでいくつかのプリセットを試してみました。
フェーディングではHue+とCryorig H7 QUAD LUMIの色変化が同期していないのが少し残念です。これも今後のアップデートで改善を期待したいところ。
下のようにHue+接続機器とCryorig H7 QUAD LUMIを個別に制御してみました。NZXT CAM対応イルミネーション機器を複数組み合わせると、Sync Modeによるお手軽な同期操作だけでなく、個別機器に対してアドレッサブルなイルミネーション操作によってお好みの自作PCライティングが可能です。
「Aer RGB 120/140」と「HUE+」のレビューまとめ
最後にアドレス指定対応LEDイルミネーションリング搭載冷却ファン「NZXT Aer RGB 120/140」とLEDイルミネーション統合コントローラー「NZXT HUE+」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。「NZXT Aer RGB 120/140」の良いところ
- アドレッサブルなLEDイルミネーションリング搭載
(イルミネーションの発光・操作にはHue+が必要) - 低速回転時の軸音が小さい
- ファンフレームには防振ゴム搭載
- ファン1つあたり4千円と高価
「NZXT HUE+」の良いところ
- コンパクトでオシャレな筐体
- NZXT CAMによる専用LEDテープとAer RGBのアドレス指定イルミネーション操作が可能
- 2チャンネルの出力でLEDテープ*4、Aer RGB*5のデイジーチェーン接続対応
- NZXT CAMは日本語UIに完全対応、選択可能な発光パターン・カラーも豊富
- アドレス指定によるフルコントールのイルミネーション操作が可能
- 設置関連で改善を希望したいところが何点かある
固定用にマグネットを内蔵して欲しい、USB・電源ケーブルは筐体から直出しにして欲しい
2.5インチストレージマウンタとの互換性的に厚さ7.0or9.5mmに収めて欲しい - 17年7月現在、その他NZXT CAM対応機器とのSync Mode時のプリセット変更に不具合あり
イルミネーション統合コントローラー「NZXT Hue+」と組み合わせることで付属の専用LEDテープと冷却ファン「NZXT Aer RGB 120/140」はアドレッサブル(アドレス指定対応)なLEDイルミネーション操作に対応します。アドレッサブルLEDイルミネーションは17年6月末発売のX299マザーボードから各社が対応を始めましたが、「Hue+」などNZXT CAM対応機器を組み合わせれば、そんな最新トレンドを先取った自作PCライティングが可能です。
複数のNZXT CAM対応機器を同期操作するSync Modeに若干不具合が残っていますが、NZXT CAMによるイルミネーション操作は日本語UIに完全対応しており、選択可能な発光パターンや発光カラーも豊富で、使いやすさも文句なしです。
また簡易水冷CPUクーラーとして屈指の美しさと冷却性能を誇る「NZXT KRAKEN X42/52/62」もNZXT CAMに対応しているので、Hue+やAer RGBと組み合わせることライティング設定の幅もさらに広がって豪華なイルミネーションが構築できます。
「NZXT Aer RGB 120/140」が1つ4千円、「NZXT HUE+」が1万円と導入費用が高いのが唯一ネックかもしれませんが、イルミネーション機器自体のデザイン性の高さやライティング操作ソフトウェアの使い勝手の良さは屈指なので、アドレッサブルなLEDイルミネーション環境の構築を検討しているなら「Aer RGB 120/140」と「HUE+」はおすめです。
以上、「Aer RGB 120/140」と「HUE+」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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