2025年最新高画質PCゲームのWQHD/120FPS+に最適、4Kゲーミングにも対応可能な次世代アッパーミドルGPU「AMD Radeon RX 9070 XT」を搭載したゲーミングBTO PCのおすすめ機種について各社製品の価格や構成パーツの比較から徹底解説します。
ただオススメ機種をリストアップするだけでなく、読者が一人でも簡単にBTO PCのカスタマイズが可能なカスタマイズ指南も交えて説明していきます。
目次
1.はじめに – Radeon RX 9070 XTについて
・RX 9070(無印)とXT付きはどちらがオススメ?
・競合 RTX 50と比較した時の弱点は?
・組み合わせるCPUはアッパーミドルク以上が推奨
4.RX 9070 XT搭載BTO PCのカスタマイズ指南
・CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事
5.パーツを揃えてRX 9070 XT搭載BTO PCを価格比較
6.おすすめRX 9070 XT搭載BTO PCのまとめ
【執筆:2025年3月8日、最終更新:2025年3月8日】
はじめに – Radeon RX 9070 XTについて
Radeon RX 9070 XTは一般的なラスタライズ型PCゲームにおいて、前世代ハイエンドGPUのRadeon RX 7900 XTXや競合のGeForce RTX 4080と同等の性能を発揮します。
599ドルで999ドルのGPUと同等の性能であり、最新GPUと比較しても同等性能のRTX 5070 Tiが15~18万円の実売価格に対して、RX 9070 XTは11~13万円程度なのでコストパフォーマンスに優れたGPUです。
- RTX 4070 SUPERより、20%程度高性能
- RX 7900 XTXやRTX 4080と、ほぼ同性能
- 競合最新のRTX 5070 Tiと、ほぼ同性能
- 2025年3月現在の価格は11~13万円 → ラスタ性能のコスパが強い
ただしRX 9070 XT搭載ゲーミングPCだからコスパが高いかというと注意が必要です。
グラボ単体と違ってPCシステム一式のゲーミングBTO PCになるとGPU性能に合わせて価格設定している製品も実は多く、必ずしも安価/高コスパとは言い切れません。
RX 9070 XTに決め打ちせず、RTX 5070、RTX 5070 Tiを搭載したゲーミングPCについても価格や構成を見比べながら検討するのがオススメです。
単純に最新高画質PCゲームのグラフィック性能要求から言うと、GPU性能については十分に高く、RX 9070 XT搭載ゲーミングPCならモンハンワイルズやFF16、FF7リバースなどメジャーな高画質タイトルも余裕で快適にプレイできます。
従来モデルではネガティブ要素として挙げられることの多かった、レイトレ性能やハードウェアエンコーダのエンコード品質も、Radeon RX 9070 XTに採用される最新アーキテクチャ RDNA4では改善されています。
公式発表のベンチマークでも前世代と比較して、一般的なラスタライズ式のゲーム性能より、レイトレ(ハイブリッド式)のほうが性能の伸びが大きいです。
RX 9070(無印)とXT付きはどちらがオススメ?
Radeon RX 9070 XTと一緒に、末尾に”XT”がないRadeon RX 9070も同時に発売されています。
RX 9070 XTが前世代最上位のRX 7900 XTXとほぼ同性能であるのに対して、RX 9070(無印)は前世代で1ランク下のRX 7900 XTとほぼ同性能です。
つまりRX 9070 XTとRX 9070の性能差は15%程度です。
MSRPの価格差は50ドルしかなく、国内市場におけるグラフィックボード単体の価格差も1万円以内に収まっています。
BTO PCだとなぜか2万円程度に価格差が広がる傾向ですが、それでも性能差に対してコスパは良いので基本的にRX 9070 XTの方がオススメです。
ただコスパが良い分だけ人気で、RX 9070 XTのほうが品薄で入手性が悪いというのも事実です。
RX 9070(無印)でもRX 7900 XTとほぼ同性能、NVIDIA製GPUで言うと、RTX 4070 Tiと同等、RTX 5070をやや上回る性能はあり、GPU性能自体は高性能で、RX 9070 XTを除けばコスパはかなり良いGPUなので、早く購入してゲームをプレイできるという入手性を優先するならRX 9070(無印)も普通にアリな選択肢です。
RTX 50と比較した時の弱点は?
Radeon RX 9070 XTをNVIDIAの最新GPU GeForce RTX 50シリーズと比較した時の弱点は主に次の3つです。
- レイトレーシング性能が1ランク程度下がる
- マルチフレーム生成には非対応 → 4K/240FPSのための機能なので無視してOK
2倍生成に限定しても、DLSS3のほうがFSR3よりも高画質かつ滑らか - AI画像生成などAI性能は弱い → AI関連はCUDAのデファクトスタンダード
マルチフレーム生成 DLSS4やAI画像生成は、AMD Radeon RX 9000とNVIDIA GeForce RTX 9000でよく言及されるポイントですが基本的に無視してOKです。
ゲーマーにとって現実的にネックになるとすれば、箇条書きで一番上に書いた”レイトレーシング性能”だと思います。
前世代 RX 7000のラスタライズ性能同等モデルと比べてレイトレーシング性能(ハイブリッド型)は大きく向上していて、パストレーシング(フルレイトレーシング)でもなければ、一般的なハイブリッド型レイトレなら十分にプレイできる性能です。
とはいえ、レイトレ有効だとRTX 50/40シリーズに対してはラスタライズ性能で1ランク下のモデルに並ぶ感じになります。
レイトレはグラフィック設定のオプションの1つなので無効にすることもできますが、レイトレ有効にしてゲームをプレイする場合、Radeon RX 9070 XTのコスパは下がるので注意してください。
一応、その他の弱点についても補足しておきます。
組み合わせるCPUはアッパーミドルクラス以上が推奨
RX 9070 XT搭載BTO PCを購入する場合は、Core Ultra 7 265(K)やAMD Ryzen 7 9800X3D、9700XなどCPUバウンドなタイトルにも強い、アッパーミドルクラス以上のCPUを組み合わせてください。
なお、Intel製CPUについては最新のCore Ultra 200Sシリーズよりも前世代の第14世代Coreのほうがゲーム性能は若干高いので、Core i7 14700(K)などでもOKです。
最近の高画質PCゲームはどんどんCPUボトルネックが強くなっていますが、Radeon RX 9070 XTくらいのGPU価格帯になると、BTOメーカーのCPU組み合わせとしてミドルクラスのCore Ultra 5(旧Core i5)やRyzen 7が紛れ始めるので注意してください。
そんな高性能GPUであるRX 9070 XT搭載ゲーミングBTO PCを狙っている非自作erとしてはどこで買うのが一番良い(お得であるとか、高品質であるとか)のかわからない人も多いと思うので、ハード面やコスト面中心に徹底比較を行い、RX 9070 XT搭載のおすすめBTO PCを紹介していきます。サポート面についてはググってください。
BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。
各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。
BTO PCメーカーの特徴比較 | ||||
グラフィックボードのモデル | PCケース | マザーボード | 納期 | |
固定 | 自社オリジナル | 固定 (ほぼASUS or ASRock) |
||
固定 | 自社オリジナル 2020年最新 |
固定 | ◎: 最短当日 |
|
〇:選択可能 | 〇:自作PC向け | 〇:選択可能 | ||
パソコン工房 | 固定 | △:自作向けベースのオリジナル | 固定 | |
固定 | △:自作向けベースのオリジナル | 固定 | ||
固定 | △:自作向けベースのオリジナル | 固定 (ほぼASUS or ASRock) |
||
サイコム![]() |
〇:選択可能 | 〇:自作PC向け | 〇:選択可能 |
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
RX 9070 XT搭載のBTO PCの簡易紹介
1.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer
ツクモeX.computerからはRX 9070 XT搭載BTO PCとして、スタンダードタワーPCの「G-GEAR」、ミニタワーPCの「
G-GEAR aim」の2シリーズから、CPU&チップセット別でいくつかのモデルがラインナップされています。
2024年にはG-GEAR無印モデルが最新設計PCケースを採用するプレミアムミドルタワーモデルとしてリニューアルされています。デザイン、エアフロー、拡張性・メンテナンス性が徹底的にブラッシュアップされ、自作PCライクに運用できます。
TSUKUMOのゲーミングBTO PCではRX 9070 XTを選択できるモデルとして、最新スタンダードミドルタワー G-GEARシリーズから、Core Ultra 7 265K(Z890マザーボード)を搭載した「GE7J-L251/ZBH」、Ryzen 7 9700X(B650マザーボード)を搭載した「
GE7A-M251/BH」、Ryzen 7 9800X3D(B650マザーボード)を搭載した「
GE7A-C250/BH」などがラインナップされています。
一部モデルは標準GPUがGeForce RTX 50ですが、カスタマイズからRX 9070 XTに変更できます。
TSUKUMO G-GEARはIntel Z890ならASUS TUF GAMING Z890-PRO WIFI、AMD B650ならASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFIのように、自作PCユーザーにも定評のあるマザーボードを採用しています。電源ユニットなど細かい部分も自作PC向けの高品質製品でまとめられています。
G-GEARは長らく設計の古い独自PCケースを採用しているところがネックでしたが、2024年にフルリニューアルしたプレミアムミドルタワーがG-GEAR標準モデルになって、PCケースも最新設計に置き換わったので、トータルで高品質なBTO PCです。
TSUKUMOからは上で紹介したモデル以外にもRX 9070 XT搭載BTO PCが複数ラインナップされており、同社販売ページのトップではCPU別とGPU別で縦横軸分類表で各モデルが紹介されています。詳しくは『TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
2.ドスパラ
ドスパラからはRX 9070 XT搭載BTO PCとして、ミドルタワーPCのGALLERIA X/Z/UシリーズからCPU別で、Core i7 14700Fを採用する「GALLERIA XA7C-97XT」、Core Ultra 7 265Fを採用する「
GALLERIA XA7C-97XT Intel Core Ultra搭載」、Ryzen 7 9800X3Dを採用する「
GALLERIA XA7R-97XT 9800X3D搭載」などがリリースされています。
ドスパラBTO PCは『当日出荷可能、カスタマイズしても翌日』や『翌日出荷可能、カスタマイズしても納期そのまま』など、国内随一の納期速度を誇っているので早く欲しいユーザーにとっては有力な候補だと思います。(実際の納期はモデルや在庫状況によるので製品ページでご確認ください)
GALLERIAの新型PCケースは自作PCユーザーの目線から見ても非常に拡張性が高く、ユーザビリティーに優れた設計になっていて、見た目もスマートでカッコいいので、自作PC専用筐体を採用するBTO PCメーカーの中でも特にオススメです。
・「ガレリア専用 SKケース (ATX)」をレビュー。新生GALLERIAを完全解説
ドスパラ GALLERIAからは各種CPUや各種GPUを組み合わせたモデルが多数ラインナップされており一見して分かり難いかもしれませんが、添え字アルファベットで簡単に分類することができます。詳しくは『ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参照してください。
3.PCショップアーク
PCショップアークでは2020年11月より同社のBTO PCブランドが「archive(アークハイブ)」へとリニューアルされました。
PCショップアーク archiveのゲーミングBTO PCは、自作PC向けの高品質で拡張性の高いPCケースをベースにして様々なモデルが展開されており、各モデルにおいてCPU・GPUなど個別のカスタマイズ自由度も高い、という特徴があります。
好みのPCケースの名前をゲーミングデスクトップPCのカテゴリ内で検索して、そこから希望のスペックにカスタマイズしていく手順がオススメです。
CPUはIntel製CPUのCore i5/i7/i9やAMD製CPUのRyzen 5/7/9から自由に選択可能であるなど、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。
archiveのゲーミングBTO PCで選択可能な最新PCケースを紹介すると、「Fractal Design Torrent」や「
Cooler Master MasterBox CM694」や「
NZXT H7」がおすすめです。
4.パソコン工房
パソコン工房のゲーミングBTO PCは主に5つのシリーズが展開されています。5シリーズの中で最も一般的なモデルはミニタワーPCケース採用のLEVEL∞ M-Class、ミドルタワーPCケース採用のLEVEL∞ R-Classの2つです。
さらにコンパクトサイズなLEVEL∞ C-Class、フルタワーPCケース最上でハイスペックなLEVEL∞ G-Class、メニーコアなエンスージアスト向けCPUを搭載したハイエンドモデルLEVEL∞ F-Classがあります。
なお2022年最新モデルではミドルタワーPCケース採用のLEVEL∞ R-ClassのPCケースが刷新されています。側面に強化ガラスウィンドウパネルを採用、内部構造がオープンレイアウト、RGB LEDイルミネーション搭載などいくつかバリエーションがありますが、自作PC向けで近年流行りの設計にアップグレードされています。
パソコン工房のBTO PCでは各モデルでCPUやGPUの組み合わせが固定されていることが多いです。マザーボードや電源ユニットに型番不明の廉価なパーツを使っているのが気になるところ。カスタマイズの幅もさほど広くありませんが価格面では強いです。RX 9070 XTグラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。
パソコン工房のRX 9070 XT搭載BTO PCについてはミニタワーPCの新LEVEL∞ M-Classシリーズから、Core Ultra 7 265を搭載する「LEVEL-M88H-265F-TGX」、Ryzen 7 9800X3Dを搭載する「LEVEL-M8A6-LCR98D-TGX」が発売中です。
他にもミドルタワーPCの新LEVEL∞ R-ClassシリーズからCore Ultra 7 265Kを搭載する「LEVEL-R789-LC265K-TGX」などもラインナップされています。
なおパソコン工房のゲーミングBTO PCではラインナップの移り変わりが激しく、新製品や終売になるモデルも多いため、RX 9070 XT搭載BTO PC一覧ページも確認してみて下さい。
5.マウスコンピューター
マウスコンピューターについてはRX 9070 XT搭載ゲーミングBTO PCとして2025年にリニューアルしたばかりの新設計PCケースを採用したゲーミングモデルが展開されています。
2025年にマウスコンピューターのゲーミングブランドは従来のG-Tuneから”G TUNE”に変わり、ロゴも変更されました。
ゲーミングPC自体もGeForce RTX 50シリーズGPUを搭載する新製品には近年のトレンドを盛り込んだ新型PCケースを採用し、ハードウェア面でも大幅にリニューアルされています。
マウスコンピューターのゲーミングPCはGPUとCPUの組み合わせが固定されているので、希望の組み合わせを探すのが少し難しいかもしれません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。
マウスコンピューターではRX 9070 XT搭載ゲーミングPCとして、Ryzen 7 9800X3Dを搭載する「G TUNE FG-A7A7X」がラインナップされています。
在庫限りで併売されている、従来ゲーミングモデル G-Tune製品については、小型で若干廉価な「ミニタワー型」(PCケース詳細)、中堅モデルでスタンダード仕様の「ミドルタワー型」(PCケース詳細)、高級ハイエンドモデルの「フルタワー型」(PCケース詳細)と松竹梅の3段構成、さらにコンパクトキューブの「ハンドル付きミニタワー型」(PCケース詳細)の4バリエーションとなっています。
加えて2023年に公式通販限定モデルとして追加されたNEXTGEARシリーズもあります。
マウスコンピューターからは4シリーズを基本ラインアップとして、CPU&GPUセット別で細かく分類されたBTO PCが販売されています。詳しくは『マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
6.フロンティア
フロンティアのゲーミングPCについては最新PCケースをベースに複数シリーズが展開されています。
2025年現在は大まかに、安価なエントリークラスで安価なミドルタワーケース採用のGKLシリーズ、高性能ミドルタワー採用のスタンダードモデルのGHLシリーズとGBLシリーズ、拡張性に優れる最上位でピラーレスケース採用のGBシリーズなど4バリエーションです。
2025年の最新モデルではGPLシリーズにPhanteks XT View、GHLシリーズにPhanteks XT Pro、GBLシリーズにSilverStone SETA H1、GKLシリーズにInWin A3など比較的新しい自作向け製品をベースにしたPCケースが採用されているので、購入後は自作PC的に各自で拡張できてオススメです。
GPUとCPUの組み合わせが基本的に固定されているので、希望の組み合わせを探すのが少し難しいかもしれません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。RX 9070 XTグラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズ(選択)できません。
フロンティアでは「RX 9070 XT搭載BTO PCのまとめページ」も公開されています。
ただしメーカーの傾向としてリリース直後のモデルが掲載されているだけで最新ラインナップは更新頻度が低いようです。(品切れのまままだ補充されていないだけかもしれませんが)
フロンティアでは週替り、月替りでそれぞれセールが展開されており、最新GPUを搭載した最新モデルを探す時は「週替りセール」、「
月替りセール」のページから、希望のGPUを搭載したモデルを探すのが良いようです。
希望のモデルを探すのが少々大変ですが、その分、安価なモデルも多いようなので頑張ってみてください。
7.サイコム
サイコムではRX 9070 XT搭載のデフォルト構成モデルというものがなく、Intel第14世代Core-SシリーズCPUを搭載するミドルタワーPC「G-Master Spear B760/D5」、最新のIntle Core Ultra 200SシリーズCPUを搭載する「G-Master Spear Z890
」、AMD Ryzen 9000シリーズCPUを搭載するミドルタワーPC「G-Master Spear X870A
」など複数のシリーズで、カスタマイズ項目からRX 9070 XTを選択可能になっています。
CPUはIntel製ならCore i3からCore i9、AMD製ならRyzen 3からRyzen 9と自由に選択可能であるなど、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。RX 9070 XTグラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズで選択可能です。
サイコムからは同社が独自に簡易水冷化したグラフィックボードを搭載するG-Master Hydroシリーズも発売されています。
空冷GPUクーラー搭載グラフィックボードを採用する一般的な同スペックGPUのBTO PCと比較して、数万円ほど高価にはなりますが、静音性は非常に優れています。
RX 9070 XT搭載BTO PCのカスタマイズ指南
一口にRX 9070 XT搭載BTO PCと言っても上で述べたようにCPUやストレージなどその他の部分で製品スペックには各社で違いがあります。それによって価格が上下するのでそのまま価格比較を行っても公平ではありません。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)
RX 9070 XT搭載BTO PCの価格比較を行う前に、購入を検討している人が理解しておくべきRX 9070 XTを搭載するBTO PCの最適なカスタマイズ方法や予備知識を簡単に紹介しておきます。
RX 9070 XT搭載BTO PCのカスタマイズについては、「CPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。
これら5つの適切な選び方さえ知っていれば、記事の更新や閲覧のタイミングに左右されず、解説に合わせてカスタマイズすれば各自で簡単にリアルタイムな価格比較もできて最適なBTO PCを選択可能です。
- CPUについてはIntel製CPU(Core i5 13400など)とAMD製CPU(Ryzen 5 7600など)の2種類があります。AMD製CPUも優秀ですが、PCに詳しくない初心者は長年主流な製品という安心感もあるのでIntel製CPUを選ぶのが無難だと思います。
2023年末にIntel第14世代CPUが発売されましたが、Core i5 13400と14400のように100の桁が同じなら性能は大差ないのでどちらでもOKです。RX 9070 XTと組み合わせるのであれば、最近はCPUを大きく使用するゲームも増えつつあるのでCore Ultra 7 265(K/F)やCore Ultra 9 285(K/F)がオススメです。
ゲーム性能には差がないので1つ前のIntel第14世代CPUでも問題ありません。実のところゲーム性能だとCore i9 14900KやCore i7 14700Kのほうが高性能です。
- システムメモリはこれからゲーム用にPCを購入するなら容量は32GBが推奨です。
ゲーム用BTO PCの標準設定は16GBの製品が多いので、その時はカスタマイズからアップグレードしてください。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚でOK。
- 電源容量はグラフィックボードにも依存し、通常のシングルグラフィックボード環境であれば500~700W以上なら十分ですが、電源容量自体はBTO PCメーカーが適切に設定してくれているはずなのであまり気にしなくて大丈夫です。
ただし変換効率は予算が許すなら80PLUS Gold認証以上を選ぶと静音性の高い電源になる可能性が高くなります。
- システムストレージ(Windows OSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows OSをインストールするシステムドライブのサイズは500GB以上であればOKです。
PCゲーム用ストレージはシステムとは別に用意するほうが後々便利です。システムストレージ同様にHDDではなくSSD推奨。ゲーム用ストレージの容量は可能なら1TB(1000GB)、少なくても500GBが望ましいです。1TBのSSDは1.2万円程度からでパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
- マザーボードはZ790とかB760とかチップセット名だけでなく「ASUS Prime B760-PLUS」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。
マザーボードメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板ですが、機能的にはASRockやMSIのマザーボードでも十分です。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。
あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows 10/11 Home 64bitの一択です。(Windows 10は無償でWindows 11に更新できるので、OSバージョンを気にする必要はありません)
CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事
グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
・おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
・ゲームに最適なIntel製CPUはどれか、14900Kと徹底比較
・おすすめSSDまとめ。QLC/TLCやPCIE4.0/5.0など最新SSD事情を解説
・SSDレビュー記事の一覧へ <NVMe SSD><M.2 SSD><SATA SSD>
・自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
パーツを揃えてRX 9070 XT搭載BTO PCを価格比較
上で紹介したカスタマイズ指南を念頭において、下の表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で各社のRX 9070 XT搭載BTO PCの価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Core Ultra 7 265K (Core i7 14700K) Ryzen 7 9800X3D |
メモリ | DDR5 32GB (16GB×2) |
グラボ | RX 9070 XT |
システムストレージ | SSD 500GB~ |
データストレージ | なし(実際の購入に際しては 1TB以上のSSDが推奨) |
電源 | 850W~、Gold |
その他付属品 | なし |
【価格比較を行う上での注意点】
・上記推奨構成のCPUを組み合わせたモデルがないメーカーでは、上位CPUを搭載したモデルで比較しています。
・ゲーム用のデータストレージは1TB(1000GB)以上のSSDがオススメですが、個別に購入しても問題ないので簡単化して、追加SSDはなしの設定で比較します。ちなみに1TBのSSDの価格相場は1.2~1.5万円程です。
・各社カスタマイズできない設定でHDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
メーカー/型番 | 価格 | CPU | 電源 | マザボ |
【TSUKUMO】![]() |
37.4万円 (32.4万円) |
Core Ultra 7 265KF (Ryzen 7 9700) |
CWT製 GPW850S 850W Gold |
ASUS TUF GAMING Z890-PRO WIFI ATX DDR5対応 |
【ドスパラ】![]() |
33.4万円 (33.9万円) |
Core i7 14700F (Core Ultra 7 265) |
850W Gold (詳細不明) |
B760 Micro ATX DDR5対応 (詳細不明) |
【PCショップアーク】![]() (価格・スペックはGL-A7R97R AG-AG8B85ARD7X-FN) |
41.9万円 (-万円) |
Ryzen 7 9700X (-) |
玄人志向 KRPW-GA850W 850W Gold |
ASRock B850 Pro RS WiFi ATX DDR5対応 |
【パソコン工房】 LEVEL-M88H-265F-TGX ![]() |
32.7万円 (-万円) |
Core Ultra 7 265 (-) |
750W Gold (詳細不明) |
ASRock B860M-H2 Micro ATX DDR5対応 |
【マウスコンピューター】![]() |
44.9万円 | Ryzen 7 9800X3D | 850W Gold (詳細不明) |
B650 ATX DDR5対応 (詳細不明) |
【フロンティア】![]() (価格・スペックはFRGHLMB650/WS307) |
37.9万円
安価モデルは |
Ryzen 7 9800X3D | 850W Platinum (詳細不明) |
B650 ATX DDR5対応 (詳細不明) |
【サイコム】 G-Master Spear B760/D5 ![]() |
35.9万円 (-万円) |
Core i7 14700F (-) |
Antec NeoECO NE850G 850W Gold |
ASRock B760 Pro RS ATX DDR5対応 |
おすすめRX 9070 XT搭載BTO PCのまとめ
構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて、RX 9070 XTを搭載したオススメのBTO PCはどれなのか簡単にまとめます。
当サイトの結論としてはRX 9070 XT搭載PCでイチオシは、ドスパラから発売されているCore i7 14700Fを採用する「GALLERIA XA7C-97XT」です。
最新CPU搭載モデルがよければ、Core Ultra 7 265Fを採用する「GALLERIA XA7C-97XT Intel Core Ultra搭載」、Ryzen 7 9800X3Dを採用する「
GALLERIA XA7R-97XT 9800X3D搭載」を検討してみてください。
パソコン工房から発売中の、Core Ultra 7 265搭載する「LEVEL-M88H-265F-TGX」も今回の比較の中では最安値クラスでコスパが強くてオススメです。
他にも同じミニタワーPCでRyzen 7 9800X3Dを搭載する「LEVEL-M8A6-LCR98D-TGX」、ミドルタワーPCの新LEVEL∞ R-ClassシリーズからCore Ultra 7 265Kを搭載する「LEVEL-R789-LC265K-TGX」などもラインナップされています。
細かい搭載パーツにもこだわるならTSUKUMOから発売中の、Core Ultra 7 265K(Z890マザーボード)を搭載した「GE7J-L251/ZBH」、Ryzen 7 9800X3D(B650マザーボード)を搭載した「
GE7A-C250/BH」などを検討してみてください。
TSUKUMOのゲーミングPCはマザーボードや電源ユニットなど細かい部分も自作PC向けの高品質製品でまとめられており、PCケースも2024年にアップデートされたのでトータルで高品質なBTO PCです。
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WQHD/120FPS+に最適、4Kゲーミングにも対応可能な次世代アッパーミドルGPU「AMD Radeon RX 9070 XT」を搭載したゲーミングBTO PCのおすすめ機種について、大手7社の各製品で価格や構成パーツの比較から徹底解説https://t.co/W8Qo3t3Tf3 pic.twitter.com/1QDv7yhfbu
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) March 10, 2025
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