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NVIDIAの次世代GPU Pascal第一弾となるGTX 1080を搭載したハイエンドBTO PC「GALLERIA ZG」をドスパラ様からお借りできたのでレビューしていきます。
「最短で当日、カスタマイズしても2日で出荷」というBTO PCメーカー屈指の納期速度を誇るドスパラのBTO PCが早いだけでなく、リーズナブル&高品質なのかも細かくチェックします。
今回提供いただいたレビュー用サンプルは「ドスパラ GALLERIA ZG」のデフォルト構成となっています。マザーボード等の一部パーツは製品公式ページで詳細な記載がないのでサンプルに採用されているものとは別のパーツが使用される可能性もあります。
「GALLERIA ZG」 レビュー用サンプル詳細スペック | |
OS | Windows10 Home (64bit) DSP版 |
CPU | Intel Core i7-6700K (4コア8スレッド、4コア同時最大4.0GHz) |
CPUクーラー | DEEPCOOL GAMMAXX 400 [120mm、PWM、900~1500RPM]、公式ページ |
マザーボード | ASRock Z170Pro4S (販売ページに記載なし)、SLI非対応 製品公式ページ |
メモリ | 32GB[8GB*4枚] DDR4-2133 (10月24日現在、32GBへ無料アップグレード) |
システムストレージ | Samsung SM951 NVMe M.2 SSD 256GB、最大リード2150MB/s |
データストレージ | 2TB HDD (SATA6Gb/s対応) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
グラフィックボード | GTX 1080 8GB JetStream NEB1080015P2-1040J 3スロット占有、ブーストクロック:1734MHz ドスパラ販売ページ(Super JetStream) |
PCケース | オリジナル ガレリア専用 KTケース ブラック (対応最大ファームファクタ:ATX) |
電源ユニット | Enhance 800W電源 (80PLUS GOLD / EPS-1780GA1) |
製品ページで詳細不明だったマザーボードは一般販売もされている「ASRock Z170 Pro4S」でした。GALLERIA ZGに搭載されているマザーボード「ASRock Z170 Pro4S」は国内では自作向けに流通していないものの、BIOSの表示言語は翻訳が怪しい部分もありますが日本語にも対応しています。
オンラインでマニュアルも公開されているので拡張性等についても事前に確認可能です。
http://asrock.pc.cdn.bitgravity.com/Manual/Z170%20Pro4S_jp.pdf
レビューに入る前に注意事項として、今回提供いただいたものは貸出機であり一般販売されてユーザーの手元に届く新品ではないので、製品や梱包に若干傷や痛みがある場合があります。通常は新品で綺麗な状態のものが届くはずなので、サンプル機に傷等があっても無視してください。当レビュー記事中では特徴に差異がなければ「ドスパラ GALLERIA XFR」等のレビュー時に撮影したものを使用しています。
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
GALLERIA ZG レビュー目次
1.GALLERIA ZGの梱包・付属品
2.GALLERIA ZGの外観
3.GALLERIA ZGの内部構造
4.GALLERIA ZG(i7 6700K)のCPU性能
5.GALLERIA ZG(i7 6700K, GTX 1080)のグラフィック性能
6.ドスパラ GALLERIA ZGのレビューまとめ
GALLERIA ZGの梱包・付属品
まず最初にドスパラから購入した「GALLERIA ZG」がユーザーの手元にどんな状態で届くのかをご紹介しようと思います。配送業者からは下画像のような段ボール箱に梱包されて製品が届きました。(注:梱包の外箱については貸出機のため少々傷みがある場合があります) 精密機器注意や天地無用などの注意書きがされています。50*50*30cmサイズとかなり大きい段ボール箱で重量も重いです。段ボール箱の中にはキーボードやマウスなどの付属品が別の小さい箱に収められ、PC本体は透明ビニール袋に入れて硬めのスポンジ製スペーサーで安置されていました。
BTO PCにはマウス&キーボードが付かないメーカーもありますがドスパラの「GALLERIA ZG」には両方とも付属します。「ASRock Z170Pro4S」マザーボードのマニュアルは付属しないので製品ホームページからダウンロードする必要があります。
GALLERIA ZGの外観
「ドスパラ GALLERIA ZG」のPCケース外観をチェックしていきます。トップとサイドはスチールで、フロントはプラスチック製でした。カラーはご覧のとおり黒一色です。トップとサイドには120と140サイズのファンを2個ずつ搭載でき、フロント下部はメッシュで吸気口になっています。
マザーボード側サイドパネルのファン固定位置はそれぞれCPUとグラボの直上になっているのでケースファンを増設すれば冷却補助になると思います。マザーボード裏にはCPUソケットの真裏に当たる部分に80mm四方の通気口があります。
フロントにはUSB3.0やヘッドホン端子など各種I/Oポートがあります。フロントパネルと5インチベイパネルはツールレスで取り外し可能です。
ただI/OポートはPCケースシャーシではなくフロントパネルに固定されており、ケーブルの取り回しに余裕がないので、購入直後の状態だとフロントパネルはシャーシから5cmほどしか離すことができません。フロントパネル裏の下側にあるケースファンはケース内部からではなく、フロントパネル側から固定されているので換装が面倒な構造になっていました。
5インチベイはデフォルトでDVDドライブに1段使われていますが、他にも3段拡張可能になっています。あと最近ではあまり使われていませんが、3.5インチベイも付いていました。
リアには120mmファンが搭載可能です。PCIスロットは7スロット分あり標準的なATXケースですね。左右のサイドパネルはそれぞれリアのハンドスクリュー2本で固定されていました。
GALLERIA ZGの内部構造
続いて「GALLERIA ZG」のPCケースの内側をチェックしていきます。マザーボード側を見ると各種ケーブルはケーブルタイなどを使ってまとめられてはいますが、裏配線などは利用されていません。
「GALLERIA ZG」レビュー用サンプル機にはデフォルト構成パーツの電源ユニット「Enhance 800W 静音電源 (80PLUS GOLD / EPS-1780GA1)」が搭載されていました。
同電源ユニットは非プラグインタイプのPC電源なので全てのケーブルは1か所から出ています。電源ケーブルは全て種類別に簡易スリーブ化されているので、これまでにレビューしてきた「AcBel 500W電源(80PLUS BRONZE / PCA013)」搭載BTO PCの配線よりもすっきりして見えます。またPCケースシャーシと電源ユニットの間には防振スポンジが挟まれていました。
メモリは4スロットありますが、8GBのDDR4メモリが4枚でスロットは全て埋められていました。デフォルトの16GB(8GB*2)から10月17日現在、32GBへの無料アップグレードの対象ですが、GTX 1080とi7 6700KのPCにしてはやや過剰装備な気がします。16GBのままで値下げしてくれたほうが嬉しいというのが正直な感想です。
CPUクーラーはDEEPCOOL GAMMAXX 400 (120mm、PWM、900~1500RPM)というクーラーが採用されていました。CPUにTDP95WのハイスペックCPUであるi7 6700Kを搭載しているので「ドスパラ GALLERIA ZG」では同社製の他モデルよりも高性能なサイドフロー型の120mmファン搭載CPUクーラーが採用されています。
固定方法はプッシュピン型でCPUヒートスプレッダとの接地面はダイレクトヒートパイプ形式で4本のヒートパイプが通っています。
2.5/3.5インチシャドウベイトレイが5基搭載されておりデフォルト構成ではデータ用の3.5インチHDD(2TB)の1基が搭載されているので、追加で4基のストレージを拡張可能です。マザーボード上のSATA端子は6基なので増設可能な数とちょうど一致しています。(DVDで1基使用)
グラフィックボードはGTX 1080の国内ではドスパラ独占取り扱いとなっているPalit製オリファンモデル「GTX 1080 8GB JetStream (NEB1080S15P2-1040J)」です。3スロット占有の大型GPUクーラーを搭載したモデルになっています。補助電源はGTX 1080のリファレンスより多い8PIN+6PINが使用されています。のちほど詳細に解説しますが、同グラフィックボードは3スロット占有の大型クーラーを搭載しているため静音性能・冷却性能がかなり高いです。
GPUクーラーはデュアルファンでバックプレート付きとなっています。
冷却ファンの径は100mmでバックプレートはヘアライン入りのアルミニウム製です。
ちなみに同グラフィックボードのデフォルトOC版でブーストクロックが1847MHzにOCされている「Palit GTX 1080 8GB Super JetStream (NEB1080S15P2-1040J)」はドスパラでグラボの単体販売もされており、10月20日現在、税込7.2万円でGTX 1080グラボとしてはかなりリーズナブルになっています。
「GTX 1080 8GB JetStream」は3スロット占有の大型クーラー搭載ということもあり重量は1200gとかなり重くなっています。シャーシにケーブルタイで縛り付けられた補助電源が若干の支えにはなっていますが、水平写真を撮ってみると補助電源側へ少し傾いているので、最近発売した長尾製作所のVGAサポートステイなどで垂れ下がりを防止したほうがいいかもしれません。
PCI拡張スロットについてはグラボ直上にあるPCI-E3.0x1がサウンドボードやSATAポート増設向け、その1つ下のPCI-E3.0x16(帯域はx4)がNVMe SSD向けで使えます。
同マザーボードにはグラフィックボードの直下には高速NVMe規格に対応したM.2 SSDスロットが設置されており、「GALLERIA ZG」ではシステムストレージとして最大連続リード2150MB/sのSamsung SM951 256GBが搭載されていました。
同社のBTO PCで「GALLERIA XG」、「GALLERIA XF」などもレビューしてきましたが、3.5インチストレージベイとフロントパネルの間にあるフロントファンの電源の取り方が4PINペリフェラル経由だったのでファンノイズが煩いという問題がありましたが、「ドスパラ GALLERIA ZG」ではフロントファンもマザーボードから電源を取っていました。マザーボードにはブザーユニットも付いているので起動時にビープ音が鳴ります。ブザーは基本的にPOSTエラーのチェックくらいでしか使わないので起動時のビープ音が煩わしければ外しても大丈夫です。(ブザーはBIOSからも無効化可能です)
マザーボード裏側は次のようになっています。
シャドウベイトレイに設置されたストレージのSATAやSATA電源のケーブルについては裏側から簡単に取り付け・取り外しが可能な構造になっています。
CPU裏にはCPUクーラー固定用のホールがあるのですがホールの位置とソケットの位置がずれているため、マザボ裏からCPUクーラーをネジ止めするタイプのクーラーの場合、マザーボードをケースから取り外さないと取り付けや取り外しができないのでクーラーの選択に注意が必要です。
また表から見た時は電源のすぐそばには裏配線用の穴が開いていたのになぜ裏配線が使われていないのか不思議に思っていたのですが裏を見て合点がいきました。マザーボードトレイ部分とストレージマウンタ部分の間、マザーボードトレイの端に返しが付いており24PINケーブルなど太いケーブルが通せない構造でした。このケースでは裏配線で配線を綺麗に隠すのは難しいですね。
GALLERIA ZG(i7 6700K)のCPU性能
GALLERIA ZGのデフォルト構成で採用されるSkylake世代CPU i7 6700K(4コア8スレッド、4コア同時最大4.0GHz)の性能をチェックしていきます。比較対象に同じくSkylake世代CPU i7 6700(4コア8スレッド、4コア同時最大3,7GHz)とi5 6400(4コア4スレッド、3.2GHz)を使用してCPU性能を比較しました。
i7 6700Kは最大4.2GHzと紹介されることが多いですが、実際はコアクロックが4.2GHzで動作するのは1コアのみに負荷がかかっている状態だけで、全コアに大きい負荷がかかる状態では全コアが4.0GHz動作となるので注意してください。
ただしCPUの倍率変更(オーバークロック)に対応したZ170マザーボードでi7 6700Kを使用した場合は、マザーボードによっては自動でOCをしてくれる場合があります。同BTO PCのマザーボード「ASRock Z170Pro4S」でも自動でOCが適用されており、i7 6700Kは負荷時に4コア同時4.2GHzで動作しました。
CPUの動作倍率やコア電圧はBIOSからマニュアルでも変更可能になっています。ただし、マニュアルでのオーバークロックは動作保証外の自己責任なので注意してください。
GALLERIA ZGのレビュー機ではシステムストレージに最大連続リード2150MB/sのNVMe M.2 SSD「Samsung SM951 256GB」、データストレージとして2TBのハードディスクが搭載されています。PCゲームのインストール用ストレージとしては容量単価は上がりますがロード時間の快適さが段違いなので500GB以上の大容量SSDをシステムとは別に搭載(カスタマイズで変更・追加)するのがおすすめです。
ストレージについてもCrystalDiskMarkを使用して簡単にベンチマーク測定を行いました。左はシステムストレージのSSD、右はデーターストレージのHDDになっています。システムストレージのNVMe M.2 SSD「Samsung SM951 256GB」は仕様値を超える2256MB/sのシーケンシャルリードを弾き出しました。データストレージのHDDと比べると10倍以上の速度差です。ランダム性能は100倍近い差になっています。
CPUのベンチマーク測定の前にCPUクーラーの冷却ファンやケースファンの回転数についてですが、BIOSからファン制御を変更しています。GALLERIA ZGにはCPUファンに加えて3つのケースファンが搭載されており、変更前のデフォルトの状態ではそれぞれ1000~1300RPMで動作していました。
ファン制御をデフォルトの標準モードからサイレントモードに変更しました。
上のようにファン制御を変更したところ、CPUファンとケースファンは低速になるよう調整されました。
ASRock Z170Pro4Sのファン制御機能は次の表と図のように対応しているファン制御が各端子で異なっているので注意してください。今回、ケースファン2には3PINファンが接続されていたため制御できず、ケースファン3については給電のみでファン制御に対応していませんでした。同マザーボードのファンコン機能は正直使い難いと感じました。
端子 | 電圧制御 | PWM制御 | |
CPUファン | 4PIN | 〇 | 〇 |
ケースファン1 | 4PIN | 〇 | 〇 |
ケースファン2 | 4PIN | × | 〇 |
ケースファン3 | 3PIN | × | × |
CPU性能のベンチとしてよく使われるCinebenchのスコアはi7 6700Kでは914でした。4コア8スレッドのi7 6700Kは4コア4スレッドのi5 6400よりも4割以上高い性能になっています。
Cinebenchの次はエンコードテストを行おうと思ったのですが、その前にフル負荷時のCPU温度やファン回転数がだいたいどれくらいになるのか確認するためHWInfoを覗いてみたところCPU温度が90度超えていました。
驚いてCPUクーラーを外して確認してみたところ、熱伝導グリスが全く塗られていませんでした。仕方がないので管理人愛用のクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りなおしました。
グリスをしっかりと塗りなおした結果、Cinebenchを回してもCPU温度は60度前後のまともな温度になり、無事にベンチマークを完走できました。(前にレビュー用サンプルを借りた人が何かよくわからないことをしたんだろうか?)
ともあれ、ちゃんと冷えてくれてよかったです。グリスはクマさんやね。
Thermal Grizzly オーバークロック用特別設計高性能熱伝導グリス TG-K-001-RSAmazon.co.jpで詳細情報を見る
posted with amastep
親和産業(2015-09-02)【追記】
この件について確認したところ、ドスパラのBTO PCは新規作成時に必ず正常動作の検査を行っており、「新規作成時にはグリス添付なしで検査を通過することはない」とご回答いただきました。おそらく管理人よりも前にレビュー用サンプルを借りた誰かが手を加えてちゃんと直さなかったようです。
本題に戻って、次のFF14ベンチの動画をAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。
4GBで8分ほどの動画ですが、「GALLERIA ZG」搭載のi7 6700Kでかかったエンコード時間は22分46秒でした。i7 6700では26分14秒、i5 6400では39分11秒でした。単位時間当たりのエンコード性能を比較すれば、i7 6700Kの性能はi5 6400の1.6倍以上となりました。エンコード時間から比較したエンコード性能はCinebenchの性能比較とほぼ一致しています。
i7 6700Kでエンコードを行った際のCPU温度、CPUファン回転数、CPU全体の使用率の推移をグラフ化しました。CPU全体の使用率は基本的に90~100%にはりついています。CPU温度は最大67度で安定動作していました。エンコード中のCPUファンの回転数は最大721RPM程度で非常に静かに動作していました。さほどOCしないのであればi7 6700KもDEEPCOOL GAMMAXX 400で十分冷やすことが可能です。
GALLERIA ZG(i7 6700K,GTX 1080)のグラフィック性能
さて本題の「GALLERIA ZG(i7 6700K, GTX 1080)」のグラフィック性能をチェックしていきます。GALLERIA ZGではGPUがGTX 1080という以外はグラフィックボードの型番が不明でしたが、レビュー用サンプル機にはPalit GTX 1080 8GB JetStream NEB1080015P2-1040Jが搭載されていました。コアクロックはGTX 1080のリファレンス同様でブーストクロックは1734MHzです。
FF14ベンチ(フルHD、最高品質)のスコアは1万を超えているのでGTX 1080グラフィックボードなら、国内で人気のMMO RPGであるファイナルファンタジー14が快適にプレイできます。
またNVIDIA系のグラフィックボードには専用のビデオキャプチャ機能「ShadowPlay」がありゲーム中のパフォーマンスをほとんど下げることなく高画質なプレイ動画を録画可能です。GALLERIA ZG(i7 6700K, GTX 1080)であればフルHD以上の解像度でも高画質設定で最新のPCゲームを快適にプレイしながらプレイ動画の録画も可能ですし、CPUベンチの結果通り、i7 6700Kなら高解像度の動画編集も快適に行えます。
FF14ベンチ中のCPU温度、GPUコア温度、GPUコアクロック、GPUファン回転数のログを取って、その推移をグラフ化しました。CPU温度は50度以下の低い温度で安定しています。GPU温度は最大でも70度で推移しており、ファン回転数も1000RPMを超えないという非常に静音性に優れた動作です。3スロット占有クーラーの冷却性能を存分に発揮しているのが確認できました。同製品のグラボは低負荷時にはファンが停止するセミファンレス機能が採用されており、一定温度以下では冷却ファンが完全に停止しており、GPU温度55度を超えると冷却ファンが動作を開始します。
3DMarkのFireStrike各種のグラフィックスコアは次のようになりました。
FireStrike | Extreme | Ultra | |
GALLERIA ZG (GTX 1080, i7 6700K) |
22274 | 10455 | 5173 |
GALLERIA XF (GTX 1070, i7 6700) |
18080 | 8596 | 4244 |
GALLERIA XT (GTX 1060, i7 6700) |
12997 | 6102 | 2925 |
また最新のDirectX12対応ベンチマークである3DMarkのTimeSpyのスコアは次のようになりました。
TimeSpy | Asyncなし | 性能比 | |
GALLERIA ZG (GTX 1080, i7 6700K) |
7051 | 6684 | 106% |
GALLERIA XF (GTX 1070, i7 6700) |
5741 | 5522 | 104% |
GALLERIA XT (GTX 1060, i7 6700) |
4036 | 3893 | 104% |
続いて高画質PCゲーム各種のフルHDとWQHDの解像度におけるベンチマークを行いました。
ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(グラフィック設定)、Grand Theft Auto V(グラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(最高設定、FXAA)、Mirrors Edge Catalyst(ハイパー設定)、The Witcher3(最高設定)、DARK SOULS III(最高設定)、Deus Ex: Mankind Divided(プリセット:VeryHigh、AAなし)、Rise of the Tomb Raider(DX12、最高設定、FXAA)、Battlefield 1(最高設定)、Gears of War 4(最高設定)以上の10タイトルです。
NVIDIA Geforce GTX 1080は前世代のフラッグシップであるGTX 980tiやその後継となるGTX 1070よりも20%程度高性能なので、最新の高画質PCゲームのフルHD解像度・最高設定を60FPSオーバーの高リフレッシュレート液晶モニタで遊んだり、WQHD・最高設定を60FPS前後で安定してプレイが可能になっています。
さらにGTX 1080でVR HMDが遊べるのかをOculus Rift CV1を使って試してみました。
背面のUSB3.0端子とGTX 1080のHDMI端子でOculusRiftCV1は問題なく認識されました。
VR HMDネイティブ対応のPCゲームとしてLucky's Tale、EVE Valkyrie、Project Carsを試しにプレイしてみました。Lucky's Tale、EVE Valkyrie、Project Carsのいずれでも90FPSで安定動作しました。
最後にi7 6700KとGTX 1080を搭載する「GALLERIA ZG」の消費電力はアイドル時で45W程度、負荷時(FireStrikeExtremeストレステスト)で270W程度となりました。よりCPU負荷の大きいゲームでも全体でピーク300W以下の負荷に収まると思います。「GALLERIA ZG」には電源ユニットとしてEnhance 800W電源 GOLD認証が搭載されているので電源容量は余裕です。
ドスパラ GALLERIA ZGのレビューまとめ
最後にGTX 1080グラフィックボードとデフォルト構成でCPU「i7 6700K」や高速NVMe M.2 SSD「Samsung SM951 256GB」を搭載する「ドスパラ GALLERIA ZG」の実機サンプルを検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 現行最上位のGTX 1080なら最新の高画質PCゲームを最高グラフィック設定で快適に遊べる
- Palitの3スロット占有オリファンモデルは静音性と冷却性がかなり優秀
- 「最短当日、カスタマイズありでも2日で出荷」という業界最速の納期速度
- サイドフロー型CPUクーラーの静音性が高い
- 高速NVMe M.2 SSDをシステムストレージに採用
- キーボード&マウスがデフォルトで付いてくる
- M.2 SSD、PCI-E NVMe SSD、サウンドボード等も拡張可能
- 専用PCケースは裏配線不可や自作er目線で今後の拡張性を考えるとあまりおすすめできない
- マザーボードのファンコン機能が微妙
GTX 1080は前世代の最上位GTX 980tiを純粋な性能で20%も上回りながら、30%も省電力性能が向上した次世代GPUの名に恥じぬパフォーマンスを誇っています。GTX 1080搭載のBTO PCであれば最新の高画質PCゲームをフルHD・最高設定で高リフレッシュレートで快適に遊べ、WQHDの高解像度でも最高設定で60FPS前後で安定したプレイが可能です。
CPUについてもi7 6700KであればCPUボトルネックを心配することなく最新PCゲームを遊べるほか、NVIDIA GPUの標準機能であるShadow Playでプレイ動画を録画して自分で編集することも可能です。
加えてPalit製のグラフィックボードは国内ではドスパラのみが取り扱っていますが、今回レビュー機に搭載されていた3スロット占有のGTX 1080オリファンモデル「Palit GTX 1080 8GB JetStream」はレビューでも書いたように、フル負荷時にGPU最大温度70度かつファン回転数1000RPM以下でGTX 1080を冷やし切るという静音性能と冷却性能がかなり優秀なグラフィックボードになっています。
管理人的に最大のマイナスポイントであるPCケースについてはカスタマイズから+8000円程度で別のケースに変更可能ですが、納期も遅くなるものがほとんどのようなので、増設や拡張でPCケースに不満が出てきた頃に評価の高い市販品PCケースへ買い替えるのがベストな選択肢だと思います。
「デフォルト構成なら当日、カスタマイズありでも2日で出荷可能」という業界最高水準の納期は早く欲しいユーザーには非常にありがたく、ドスパラBTO PCの最大の魅力だと思います。
ちなみに「GALLERIA ZG」に似たドスパラのBTO PCで、当サイトで先日レビューを行った「GALLERIA XG」がありますが、PCゲーム用度であればZGとXGには大きな差はないので、予算に余裕があるのであればZGを選んでもOKですし、余裕がないのであればXGを選んでゲーム用ストレージを大容量SSDにカスタマイズするほうへ資金を回すのがおすすめです。
以上、GTX 1080搭載「ドスパラ GALLERIA ZG」BTO PCのレビューでした。
GTX 1080搭載「GALLERIA ZG」
おまけ:GTX 1080搭載BTO PCのカスタマイズ指南
現行最高性能のGTX 1080グラフィックボードを搭載するBTOのカスタマイズについて簡単に解説しておきます。
- CPUについてはi5(6600や6600K)でもPCゲームならそこまで大きな性能差はありませんが、最新PCゲームはよりCPUを有効活用できるようになってきているのでGTX1080を選ぶならCPUもi7(6700や6700K)を搭載しておくのが無難だと思います。CPU型番の添え字については基本的に”K”なしのCPUで問題ありません。
- システムメモリはゲーム用途なら16GBあれば十分です。8GBでは足りない場合もあるので16GB以上を推奨します。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚で大丈夫。
- 電源容量は500W以上で問題ありません。予算が許すなら自作PCパーツとして一般販売されている変換効率Silver以上の電源を選ぶのがおすすめです。
- システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。PCゲーム用ストレージはシステムとは別に用意するほうが後々便利、加えてHDDではなくSSD推奨です。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。ゲーム用は可能なら960GB、少なくても480GBが望ましいです。
- マザーボードは「Z170」とか「H170」とかチップセット名だけでなく「ASUS H170-PRO」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板です。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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+5kで512GBというのもBTOでは良心的です。