Cryorig C1 AM4



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オシャレ&高性能なCPUクーラーメーカーCryorigのハイエンドトップフロー空冷クーラーである「Cryorig C1」をAMD Ryzenに対応したAM4マザーボードに装着するためのアップグレードキット「AM4 UPGRADE KIT TYPE A」が届いたので早速試してみました。

Cryorig製CPUクーラーのAM4マウント用アップグレードキットは国内代理店のdiracから配布してもらえます。送料等は一切かかりませんが、Cryorig製CPUクーラーとRyzen CPUの購入証明(レシートや納品書)の写真添付が必須になるので注意してください。
配布についての案内:http://www.dirac.co.jp/support_cpu_cooler/

アップグレードキットの中身は、スタンドオフ4つ1組、リテンションブラケット、マニュアルの3点のみでした。
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検証機材にはRyzen 7 1800Xと後日レビュー記事を公開予定の「ASRock AB350M Pro4」を使用します。Ryzen対応マイクロATXマザーボードは各社からいくつか発売されていますが、「ASRock AB350M Pro4」はマイクロATXながらVRM電源フェーズ数が9フェーズと多めに実装されていたので選びました。
Cryorig C1 AM4マウントパーツ_06371

まずはCPUとメモリをマザーボードに装着します。
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まずはデフォルトで設置されているAM4マウントのプラスチック製固定器具を外します。バックプレートは流用するのでそのままでOKです。
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続いてアップグレードキットに付属していたスタンドオフスクリューをバックプレートに固定します。
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スタンドオフを固定したら同じくアップグレードキットに付属したリテンションブラケットを乗せます。
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リテンションブラケットを乗せたらCryorig C1に付属するハンドスクリューナットでリテンションブラケットを固定してマウントパーツのマザーボードへの装着は完了です。
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スペースが狭いもののマウントパーツを設置した状態でCPUの交換は可能でした。またマウントパーツはCPUクーラーなしの状態でもマザーボードに固定されており単独でも脱落しません。
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CPUクーラー本体を設置する前に熱伝導グリスを塗布しますが、CPUとCPUクーラー間の熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。
Cryorig C1 AM4マウントパーツ_06424

グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。
ASRock Fatal1ty X370 Professional Gaming05143

あとは通常通りCPUクーラーをネジ止め固定すれば設置完了です。通常はメモリ側にヒートシンク先端を持ってくるのですが、VRM電源周りを積極的に冷やしたかったので、写真のようにVRM直上にヒートシンクが来るような向きで固定しました。
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CPUソケット左にあるメインとなる6フェーズのVRM電源にCPUクーラーがしっかり覆いかぶさっています。これで直接冷却ファンの風を当てて冷やすことが可能です。
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以上でCryorig C1用AM4マウントパーツを使用した検証機材のセットアップ完了です。
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Ryzen 7 1800Xなら簡単に通しやすいOC設定としてコアクロックを3.9GHzにOCしました。BIOSの設定もコアクロックとコア電圧を下のスクリーンショットのようにBIOSから変更しただけです。
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このOC設定を使用してストレステストを実行しました。
検証方法については、FF14ベンチマークの動画(再生時間8分、WQHD解像度、60FPS、容量4.7GB)でAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。エンコード時間はRyzen 7 1800Xの場合15分ほどなので同じ動画で4周させています。エンコード中のファン回転数は一定値に固定しています。
注:CPUのストレステストについてはOCCTなど専用負荷ソフトを使用する検証が多いですが、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースで安定動作すればOKとういう観点から管理人の経験的に上の検証方法をストレステストとして採用しています。

ストレステスト中のCPU温度とCPU使用率のログは次のようになりました。CPUクーラー「Cryorig C1」とマザーボード「ASRock AB350M Pro4」を組み合わせて使用することでRyzen 7 1800Xを全コア同時3.9GHzにOCしてストレステストをクリアできました。CPUクーラーのファン回転数は1200RPMで固定しています。
ASRock AB350M Pro4_stress_test

スマホで使用できるサーモグラフィカメラ「FLIR ONE」を使用してストレステスト終盤のASRock AB350M Pro4のマザーボード上の各所の温度をチェックしました。8コア16スレッドのRyzen 7 1800Xを3.9GHzにOCしていますが、トップフロー型のCPUクーラーを使用していることもありVRM電源部分の温度は70度半ばに収まってくれました。とはいえトップフローでも70度台なので、VRM電源周りに風の当たらない簡易水冷やサイドフロー型のCPUクーラーでOCを行うのは避けたほうがいいと思います。
ASRock AB350M Pro4_FLIR (5)ASRock AB350M Pro4_FLIR (4)


今回は極端にエントリー向けで安価なASRock AB350M Pro4を使用しましたが、ミドル帯のAM4マザーボードで8コア16スレッドのRyzen 7 CPUを使用する場合はVRM電源周りの発熱が大きくなるので、サイドフロー型よりもCryorig C1のようなトップフローCPUクーラーの利用がおすすめです。


標準的な厚さで140mm径ファンの「Cryorig XF-140」に換装すれば背が高くなりますが冷却性能と静音性を上げることもできます。





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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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