ASUS ROG ROG Thor 1200W Platinum


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OLEDディスプレイやAURA Sync対応LEDイルミネーションを搭載し、変換効率92%のPlatinum認証を取得した電源容量1200Wのハイエンド電源ユニット「ASUS ROG Thor 1200W Platinum(型番:ROG-THOR-1200P)」のサンプル機をメーカーよりお借りできたのでレビューしていきます。
18コア36スレッドCPUであるCore i9 9980XEと18年最速ウルトラハイエンドGPUであるRTX 2080 TiのマルチGPU SLIへ同時に負荷をかけても、「ASUS ROG-THOR-1200P」は静音性を維持したままで、システムへ安定した電力供給が可能か徹底検証してみます。

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公式ページ:https://www.asus.com/jp/Graphics-Cards-Accessories/ROG-THOR-1200P/
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「ASUS ROG-THOR-1200P」のモジュラー端子/ケーブル構成
種類 コネクタ数 ケーブル
数量 x 長さ
(1本のコネクタ数)
ASUS ROG-THOR-1200P (5)
ATX
20/24 PIN
1  1 x 610 mm
CPU/EPS
8(4+4) PIN
2
 2 x 650 mm
PCIE
8(6+2) PIN
8
 4 x 680 mm (1)
 2 x 680 + 70 mm (2)
SATA 12  1 x 350 + 150 + 150 + 150 mm (4)
 2 x 400 + 115 + 115 + 115 mm (4)
Peripheral 5
 1 x 350 + 120 mm (2)
 1 x 450 + 120 + 120 mm (3)
Peripheral
to 2x SATA
2
 1 x 150 mm (2)
Floppy 1  105 mm





ASUS ROG-THOR-1200P レビュー目次


1.ASUS ROG-THOR-1200Pの外観・付属品
2.ASUS ROG-THOR-1200Pのケーブルや電源端子について
3.ASUS ROG-THOR-1200PのLEDイルミネーションとOLEDディスプレイについて
4.ASUS ROG-THOR-1200Pの負荷別のファンノイズについて
5.ASUS ROG-THOR-1200Pのレビューまとめ




ASUS ROG-THOR-1200Pの梱包・付属品

早速パッケージを開封してASUS ROG-THOR-1200Pの外観や付属品をチェックしていきます。
大容量ハイエンド電源ユニットのパッケージはかなり大きいものが多いですが、「ASUS ROG-THOR-1200P」は最小限のパッケージサイズかつ、短辺方向に開く外装パッケージなので開封スペースも最小限です。
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外装パッケージの中をチェックしてみると、電源ユニット本体と、プラグインケーブルなど各種付属品はそれぞれ個別のパッケージに収められていました。
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プラグインケーブル以外の付属品としては、多言語マニュアル、AC電源ケーブル、プラグインケーブル収納バッグ、アドレッサブルRGB対応LEDヘッダー変換接続ケーブル2種類、および白色ビニールパックに収められた状態で、ケーブルタイ、マジックテープ式ケーブルバンド、スリーブケーブルガイド、電源ユニット固定ネジ、ROGバッジシール、スリーブケーブルクーポンとなっています。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」本体をチェックしていきます。
ASUS ROG-THOR-1200Pは高級電源ユニットなのでスポンジの緩衝材と透明フィルムで衝撃と傷から保護されていました。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」の電源ユニット本体は次のようになっています。
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アクリル/ガラスウィンドウサイドパネルでPCケース内部を魅せる自作PCが流行る中、PSUシュラウドがPCケースのトレンドになって一層日陰の存在になりつつある電源ユニットですが、「ASUS ROG-THOR-1200P」はROGブランドらしい電子回路を模したパターンやROGロゴなど非常にスタイリッシュな外観です。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」で吸気面を上に向けた時の手前の側面には、OLEDディスプレイやLEDイルミネーションが内蔵されたROGロゴとラインがあります。
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OLEDディスプレイやLEDイルミネーションをPCケースウィンドウパネル側に向けようとすると電源ユニット吸気面が上を向く構造になっているので、「ASUS ROG-THOR-1200P」は冷却ファン吸気面のスリット形状にも凝ってカッコいいデザインになっています。艶消しマットな塗装の中で、艶のある黒色塗装を混ぜてROGアイコンロゴが描かれています。
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吸気面を下に向けるとLEDイルミネーションやOLEDディスプレイは隠れて、外装パネルに製品ロゴや電子回路パターンがプリントされただけのシンプルな外観になります。ROGファンだけどLEDなしでシックにまとめたいユーザーのオプションとしては嬉しい構造です。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」はハイエンドグラフィックボードによるマルチGPUやエンスーCPUの環境にも対応可能な電源容量1200Wの大容量電源ユニットとなっており、この1000Wオーバークラスでは若干短い190mmです。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」の冷却ファンは、最近の電源ユニットのトレンド通りに140mm角の大型冷却ファンで、同社の高性能グラフィックボードのGPUクーラーでも使用されているウィングブレードファンが採用されています。IP5Xの防塵性能がスムーズな回転を長期間維持します。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」は内部温度が一定以下であれば冷却ファンを停止させるセミファンレス機能「0dB-cooling」にも対応しています。0dB-coolingはハードウェアスイッチ1つでON/OFFの切り替えが可能です。
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ASUS ROG-THOR-1200PはATX24PINからPCIE補助電源まで全てのケーブルが着脱可能なプラグインケーブルになっているので環境に合わせて使用するケーブルが選択できます。左下にはLEDイルミネーションを外部機器で制御するためのLEDケーブルを接続する2PINコネクタがあります。
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ACコンセントケーブルは国内のPC関連でよく使われる3PINタイプの端子になっています。コンセントからの電力供給を簡単にカットできるロッカー型ハードウェアスイッチが付いています。排気面を広く取るためハードウェアスイッチは小さめのものが採用されています。
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ASUS ROG-THOR-1200PはPCIE補助電源やEPS電源など12V電源出力がシングルレールの最大100Aと非常にパワフルな電源ユニットです。Intel Core i9やAMD Ryzen Threadripperなどエンスー向けCPUのOC環境ではCPUへ電力供給を行うEPS端子だけでも20A以上の出力を要求することもありますが、シングルレーン100Aの出力が可能な「ASUS ROG-THOR-1200P」なら余裕で安定した電力供給が可能な容量を備えています。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」では1次と2次回路ともに過酷な環境下でも安定した電圧を実現する日本製の105℃アルミ電解コンデンサを実装し、その他にも厳選された部品で構成されています。加えて従来設計の2倍の容積を有するアルミニウム製大型ヒートシンク「ROGヒートシンク」はASUS ROG-THOR-1200P内の温度を20%低下させます。
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ASUS ROG-THOR-1200Pのケーブルや電源端子について

ASUS ROG-THOR-1200Pに実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。
「ASUS ROG-THOR-1200P」には電源コネクタの種類によってスリーブまとめ型、個別スリーブ型、フラットきしめん型の3種類があります。
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付属するプラグインケーブルのうち、ATX24PIN、EPS電源、PCIE補助電源(6本中4本)の主要な3種類は黒色の個別スリーブ化ケーブルが採用されています。個別スリーブ化ケーブルは見栄えが良いというメリットがある一方で、フラットきしめん型ケーブルに比較して配線がスペースを大きく占有します。
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個別スリーブ化ケーブルはその名の通りケーブル1本1本が個別にスリーブ化されているのでそのまま使用すると1つのプラグインケーブルでも各ケーブルがバラバラになってしまいますが、「ASUS ROG-THOR-1200P」には標準でスリーブケーブルガイドも付属するので、見栄えにこだわりのあるユーザーでも大丈夫です。
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ASUS ROG-THOR-1200PのATX 24PINケーブルは個別スリーブ化ケーブルで、大型フルタワーPCケースにも対応可能な長さ610mmです。
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自作PC初心者が間違えやすいPCIE補助電源端子、EPS電源端子およびPSUプラグイン端子には一目でどれがどれか見分けることができるように、コネクタの側面に「PCI-E」や「CPU」と表記されています。
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Intel Core-Xに対応するX299マザーボードやAMD Ryzen Threadripperに対応するX399マザーボードなどエンスー向け高性能マザーボードではEPS電源として8+4PINや8PIN×2を要求するものもありますが、ASUS ROG-THOR-1200PではEPS電源8ピン端子は2基搭載されているので問題なく対応可能です。ケーブル長は2本とも650mmです。
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2本のEPS電源ケーブルはマザーボードに接続するEPS電源コネクタがいずれも2つの4PINコネクタに分離されています。使い勝手を考えると2本のうち片方は8PIN固定のコネクタ(参考写真)にするか、欲を言えば両方ともロックピン付きのコネクタ(参考写真)を採用して欲しかったところ。
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ASUS ROG-THOR-1200PのPCIE補助電源ケーブルは、ケーブル1本あたり1コネクタが実装されたものと、ケーブル1本あたり2コネクタに分岐したものの2種類があります。PCIE補助電源コネクタはいずれも6PINと2PINが分離できるコネクタです。
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PCIE補助電源8PINコネクタが1つ実装されたケーブルは、長さ675mmで個別スリーブ型のケーブルです。
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PCIE補助電源8PINコネクタが2つ実装されたケーブルは、長さ675+75mmでスリーブまとめ型のケーブルです。
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PCIE補助電源ケーブルとして1コネクタのケーブル4本と2コネクタのケーブル2本が付属するので、「ASUS ROG-THOR-1200P」には最大で8基の8PIN PCIE補助電源を接続できます。ASUS ROG-THOR-1200Pは電源容量が1200Wの大容量なのでGeForce RTX 2080 TiやRadeon RX Vega 64などハイエンドGPUを2つ使用したマルチGPUにも余裕で対応可能です。
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ASUS ROG-THOR-1200PではSATA電源ケーブルとして全長745mmの4コネクタ(400 + 115 + 115 + 115 mm)が2本と、全長800mmの4コネクタ(350 + 150 + 150 + 150 mm)が1本で、計3本/計12コネクタのケーブルが付属します。
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ASUS ROG-THOR-1200Pでは4PINペリフェラル電源ケーブルとして、全長470mmの2コネクタ(350 + 120 mm)が1本と、全長690mmの3コネクタ(450 + 120 + 120 mm)が1本で、計2本/計5コネクタのケーブルが付属します。
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4PINペリフェラル電源コネクタを4PINペリフェラル電源とSATA電源に分岐する変換ケーブルも1本付属します。
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ほぼディスコンですがフロッピー端子の変換ケーブルも付属します。
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ASUS ROG-THOR-1200PのLEDイルミネーションとOLEDディスプレイについて

「ASUS ROG-THOR-1200P」の電源ユニット本体に搭載されたLEDイルミネーションやOLEDディスプレイについてチェックしていきます。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」の側面に設置されたOLEDディスプレイは、電源投入後、消費電力メーター表示になる前にオリジナルアニメーションが表示されます。システムがOFFになっている間はLEDイルミネーションとOLEDディスプレイは消灯します。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」に内蔵されたLEDイルミネーションは外部コントローラーから制御を行わない場合、赤色固定で発光します。
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OLEDディスプレイは起動直後のみオリジナルアニメーションが表示されますが、その後はリアルタイムの消費電力(変換損込み)が表示され続けます。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」の電源ユニット本体に搭載されたLEDイルミネーションは電源ユニット側の2PINコネクタに付属変換ケーブルを装着して、アドレッサブルLEDヘッダーを搭載したASUS AURA Sync対応マザーボードなど外部機器に接続することでライティング制御が可能です。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」には2種類の変換ケーブルが付属しており、アドレッサブルRGB対応LEDヘッダーとして自作PC向けに主流なVD-G型3PIN LEDヘッダーやロック付き3PIN LEDヘッダーに接続が可能です。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」のアドレッサブルLEDイルミネーションは、汎用規格のアドレッサブルRGB対応VD-G型3PIN LEDヘッダーに対応しているので、マザーボード上の同ヘッダーに接続することによって、ASUS AURA SyncだけでなくASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなどのマザーボードに搭載されたライティング制御機能による操作にも対応しています。
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外部コントローラーを使用してライティング制御すれば、各自で好みの発光カラーや発光パターンでライトアップでき、その他のLEDイルミネーション機器と同期制御することもできます。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」のアドレッサブルLEDイルミネーションを外部コントローラーから七色に変化させるとこんな感じになります。





ASUS ROG-THOR-1200Pの負荷別のファンノイズについて

ASUS ROG-THOR-1200Pの負荷に対する冷却ファンの動作をチェックしてみました。

検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 64bit Home

CPU

Core i7 7700K
Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
Core i9 7980XE
殻割り&クマメタル化(レビュー
M/B ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー)(BIOS:1, 2
ASRock X299 OC Formula
レビュー
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB
3200MHz, 14-16-16-36-CR2
レビュー
G.Skill Trident Z Black
F4-4200C19Q2-64GTZKK
DDR4 8GB*4=32GB(4枚のみ)
3200MHz, 14-14-14-34-CR1
レビュー
システムストレージ
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB
MZ-N6E1T0B/IT (レビュー
Samsung 860 PRO 256GB
MZ-76P256B/IT (レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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ベンチ機のシステムストレージにはSamsung製MLCタイプ64層V-NANDのメモリチップを採用する18年最速のプロフェッショナル向け2.5インチSATA SSD「Samsung SSD 860 PRO 256GB」を使用しています。Samsung SSD 860 PROシリーズは容量単価が高価ではあるものの、システムストレージに最適な256GBや512GBモデルは製品価格としては手を伸ばしやすい範囲に収まっており、Intel Core-XやAMD Ryzen TRのようなハイエンドデスクトップ環境はもちろん、メインストリーム向けでもハイパフォーマンスな環境を目指すのであれば、システムストレージ用に一押しのSSDです。
「Samsung SSD 860 PRO 256GB」をレビュー
Samsung SSD 860 PRO 256GB


上記のベンチ機でグラフィックボードをGTX 1050 Ti、GTX 1060、GTX 1070、GTX 1080、GTX 1080 Ti、RTX 2070、RTX 2080、RTX 2080 Ti、RTX 2080 Ti SLI、RX 480、RX Vega 64などに切り替えて、それぞれについて消費電力と負荷時の電源ファンのファンノイズを測定しました。測定負荷にはFireStrike Extremeグラフィックテスト1を15分以上ループさせています。

消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見られるワットチェッカーを使用して、電源ユニットの変換損を含めたシステム全体の消費電力をチェックしています。なお同ワットチェッカーでは消費電力は1秒ごとにW単位で表示されますが、平均的な数値になっており実際の瞬間最大値はさらに高い値を取っている場合があります。記事中では表示値からおおよその平均を取って表記しますが、実際には+100~200Wの瞬間的な負荷が発生することがあるので注意してください。
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サウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しています。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質にもよるので注意してください。
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またベンチ機のCPUクーラーやグラフィックボードから出るファンノイズについては吸音材の板を使用して電源ユニット本体のファンノイズ測定への影響を下げています。ノイズレベルを測定する瞬間は非負荷時と同等までCPUクーラーやグラフィックボードのファン回転数を一時的に下げており、非負荷時のグラフィックボードのファン回転数ではサウンドレベルメーターのノイズレベルは35dB~36dBしか示さないので、電源ユニット以外の影響は基本的に無視して問題ありません。
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消費電力とファンノイズの測定結果は次のようになりました。
ASUS ROG-THOR-1200Pは18年後半にリリースされたばかりの最速ウルトラハイエンドGPUのGeForce RTX 2080 TiによるマルチGPU環境の電力負荷800W程度においてファンノイズは36dB前後という優秀な静音性を発揮しています。
「ASUS ROG-THOR-1200P」のファンノイズは電力負荷1000Wでも40dB下回っており、RTX 2080 Ti SLI環境であってもPCゲーミングの裏でCore i9 7980XEなどエンスーCPUによるリアルタイムエンコード作業でも行わない限りは1000Wを長期的に超過するケースはあまりありません。ファン動作モードであっても基本的には35dB程度という無音に近い状態で運用でき、高負荷時にはCPUクーラーやGPUクーラーも高い回転数で稼働しているはずなので、40dB以下の電源冷却ファンがノイズレベルにおいてボトルネックになることはないと思います。
ASUS ROG ROG Thor 1200W Platinum_noise
システム 消費電力 ファンノイズ ファンレス動作
アイドル 60 35.0 ファン停止
(環境温度にもよる)
GeForce GTX 1080
GeForce RTX 2070
260
GeForce GTX 1080 Ti
GeForce RTX 2080
325 ファンの停止と始動
を繰り返す
Radeon RX Vega 64
GeForce RTX 2080 Ti
400 35.3

550 35.8
GeForce GTX 1080 Ti SLI 700 36.0 ファン始動後は
負荷が続く限り
そのまま
GeForce RTX 2080 Ti SLI
800 36.8

900 37.5

1000 38.4

ASUS ROG-THOR-1200Pは低負荷においてファンが停止するセミファンレス機能に対応しており、電源ユニット背面に設置されたハードウェアスイッチで同機能のON/OFFもワンタッチで簡単に切り替えることができます。
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ASUS ROG-THOR-1200Pをセミファンレスモードで動作させた場合、動作環境温度にもよりますが、室温20~25度程度となる今回の検証では電源負荷が300W以下であれば1時間以上経過しても温度閾値に達せずファンレス動作が続きました。
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一方で、350W~600Wの負荷をかけてサーモグラフィーで内部温度をエアスリットの隙間からチェックしてみたところ、ファンが始動する直前において電源ユニット内部の最も熱い部分は80度前後に達しました。ファンレス閾値直前で100度前後に達する電源ユニットもあるのですが、ASUS ROG-THOR-1200Pは大型ヒートシンクを内蔵していることもあって安心できる設計です。
電源負荷によって最大温度に達するまでの時間は変化しますが、室温20~25度程度で測定して、350Wでは40分程度、600Wでは10分程度が経過すると、温度トリガーでファンが始動しました。
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ファン始動後の動作は電源負荷によって変わりますが、室温20~25度において、350Wであれば10分程度、600Wであれば30分程度で内部温度が閾値以下まで下がって(ヒステリシスが効いておりファン始動の温度閾値よりも低い)、電源ユニットファンが停止しました。停止直後の内部温度を確認したところ、内部温度は60度前後になっていました。
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「ASUS ROG-THOR-1200P」のセミファンレス機能については、製品公式ページでは『電源には温度センサーが搭載されており、温度が閾値に到達するまでファンが回転しない』とだけ説明されていますが、実際は温度センサーによるファン始動トリガーに加えて、消費電力700Wを閾値としたファン始動トリガーもあり、電源ユニット消費電力(変換損込み)が700Wを超過すると強制的にファンが始動します。


上の動画でも確認できますが、温度/電力のどちらがトリガーになった場合でもファン始動時は一瞬だけファン回転数が最大になり大きなファンノイズが発生します。400~600Wの環境では長期的に負荷がかかる場合、30~40分程度の間隔でファン始動時の大きなノイズが発生するのでファンの始動ノイズは気になるかもしれません。
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ASUS ROG-THOR-1200Pのレビューまとめ

最後に「ASUS ROG Thor 1200W Platinum(型番:ROG-THOR-1200P)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 電源容量1200W、変換効率Platinum認証取得のハイエンド電源ユニット
  • +12Vは100Aのシングルレーン出力
  • 電源負荷700W以下で温度閾値以下ならセミファンレス動作可能
  • RTX 2080 Ti SLI環境の負荷でもファンノイズ36dB程度と静音性は極めて優秀
  • 10年間の長期新品交換保証
  • ASUS ROGブランドらしいカッコいいデザイン
  • 電源ユニット側面にOLEDディスプレイのワットメーターを搭載
  • 外部機器でライティング制御可能なアドレッサブルLEDイルミネーションを搭載
悪いところor注意点
  • 個別スリーブ型とスリーブまとめ型のケーブルが主なのでケーブルの取り回しは若干悪い
  • ファンレス始動時に一瞬だけファンがフル回転になる
  • 19年2月現在、国内価格5万円前後と非常に高価

「ASUS ROG-THOR-1200P」は、電源容量1200Wの大容量、最大92%以上の高い変換効率を証明する80Plus Platinum認証取得、+12V出力はシングルレーン100Aとなっており、18年現在、自作PC向けとしては最高クラスのハイエンド電源ユニットです。Intel Core i9やAMD Ryzen ThreadripperなどエンスーCPUに、NVIDIA GeForce RTX 2080 TiやAMD Radeon RX Vega 64のマルチGPUを組み合わせるような19年最高峰の環境に対しても安定して電力供給が可能なポテンシャルを有しています。

「ASUS ROG-THOR-1200P」は自作PC向け電源ユニットとして文句なしのハイエンドスペックもさることながら、ASUS ROGブランドの製品らしい、カッコいいデザインがやはり最大の魅力だと思います。
ASUS AURA Syncなど外部LEDコントローラーに対応したアドレッサブルLEDイルミネーションやリアルタイムモニタリングが可能なワットメーターとして使用できるOLEDディスプレイなど独自の魅力もあり、魅せる自作PCを構成する上で死角になりやすい電源ユニットという最後の1ピースを埋めることができる製品です。

「ASUS ROG-THOR-1200P」のファンノイズについては検証結果の通り非常に優秀です。RTX 2080 Ti SLIによる平均800W程度の電源負荷に対してもファンノイズは36dB前後に収まり、1000Wクラスの負荷に対しても40dBを下回るので、電源ユニットのファンノイズがグラフィックボードやCPUクーラーよりも煩くなり、騒音のボトルネックになる可能性はないと思います。
一方でファンレス機能についてですが、温度や消費電力をトリガーとしたファン始動/停止の閾値設定などは特に問題ないものの、ファン始動時に一瞬だけファンがフル回転する仕様が気になりました。この瞬間だけ50dBを超えるノイズは発生するため、350~600Wの負荷が長期的にかかる環境では30~40分置きにこのノイズが発生しますし、700W以上の負荷がかかる環境であっても、ロードとアイドルが繰り返されればその都度ノイズが発生します。
「ASUS ROG-THOR-1200P」についてはファン動作モードでも静音性は35dB~38dB程度と非常に優秀なので、管理人的にはファン始動時に大きなノイズの発生するセミファンレスモードよりも、常時ファンが動作するファン動作モードで運用するのがおすすめです。

外見と機能と性能の3拍子揃った「ASUS ROG-THOR-1200P」ですが、税込み5万円という価格だけは唯一ネックだと思います。機能と性能だけを見れば上位変換効率のTitanium認証製品にも余裕で手が届くので、ASUS ROGブランドがデザインした外見や付加価値的機能に価値を見出せるかどうかがポイントになると思います。

以上、ASUS ROG-THOR-1200Pのレビューでした。
ASUS ROG ROG Thor 1200W Platinum





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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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