Ryzen TR 3970X/3960X搭載のオススメBTO PCを解説


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24コア48スレッドCPU「Ryzen Threadripper 3960X」や32コア64スレッドCPU「Ryzen Threadripper 3970X」、最上位64コア128スレッドCPU「Ryzen Threadripper 3990X」などAMD第3世代Ryzen Threadripperを搭載するBTO PCについて各社製品の比較とおすすめ機種の紹介をします。
NVIDIAやAMDの最新GPU(グラフィックボード)と第3世代Ryzen Threadripper CPUを組み合わせた超高性能なゲーム実況対応ゲーミング BTO PCやプロフェッショナルユースに耐えるクリエイター向けBTO PCが各メーカーから早速リリースされているので、オススメな第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCについて詳しく紹介していきます。




目次


1.AMD第3世代Ryzen Threadripper CPUの特徴
2.第3世代Ryzen Threadripper搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ
3.BTO PC詳細スペックの賢い決め方

  ・CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事

4.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
5.簡易水冷クーラー採用のBTO PCがおすすめ


6.第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの各社ラインナップ
7.第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの価格比較
8.第3世代Ryzen Threadripperを搭載するおすすめBTO PCまとめ


付録.その他のGPU搭載BTO PCのまとめ記事


【執筆:2019年11月30日、最終更新:2020年1月24日】


AMD第3世代Ryzen Threadripper CPUの特徴

まずAMD第3世代Ryzen Threadripper CPUの特徴を簡単に紹介しておきます。
第3世代Ryzen Threadripperには32コア64スレッドCPUの「Ryzen Threadripper 3970X」と24コア48スレッドCPUの「Ryzen Threadripper 3960X」の2モデルがラインナップされています。さらに2020年2月には最上位で64コア128スレッドの「Ryzen Threadripper 3990X」が追加されました。

Threadripper-3960X-and-3970X-Price-Specs
第3世代Ryzen Threadripperの最大の特長はその圧倒的に多いコアスレッド数です。コアクロックによって若干前後しますが、3Dレンダリングや動画のエンコードなどコンテンツ製作に関わるクリエイティブタスクで重要なCPUのマルチスレッド性能は概ねコアスレッド数に比例します。そのため下のテーブルのように最大でも18コアまでしかラインナップされていないIntel製エンスージアスト向けCPUと異なり、AMD製エンスージアスト向けCPUの第3世代Ryzen Threadripperは24コア以上という物量(コアスレッド数)によって圧倒的なパフォーマンスをクリエイティブタスクにおいて発揮します。
Ryzen Threadripper3_CPU
メインストリーム向けCPUと比較するとマルチスレッド性能に対するコストパフォーマンスはあまり高くありませんが、競合Intelの24コアや最大の28コアCPUが、エンタープライズ向けXeon製品に限られ3000~4000ドル以上もするのに対して、第3世代Ryzen Threadripperは2000ドル以下なので、24/32コアのCPUとしては破格のコストパフォーマンスと言っても過言ではありません。
Ryzen Threadripper 3rd_cost-per-perf

第3世代Ryzen Threadripperを語る上で外せない要素は『CPUダイを跨ぐメモリアクセス』というボトルネックが解消されたところです。これによって1つのCPUダイで構成されるIntel製の超メニーコアCPUに対して、コアスレッド数にスケーリングしたマルチスレッド性能を多くのクリエイティブタスクにおいて汎用的に発揮できるようになっています。
24コアや32コアがラインナップされるRyzen Threadripperは第3世代が初めてというわけではなく、一部ワークステーション・サーバー的な用途に向けて第2世代Ryzen Threadripper WXシリーズの2990WXと2970WXがありました。
AMD Ryzen Threadripper 2Gen WX Series
しかしながら、インターコネクタ「Infinity Fabric」(CCX内部における各種コンポーネントの接続にも使用されている)によって複数のCPUダイを接続し、単一のCPUとする第2世代Ryzen Threadripperの24コア/32コアモデルではCPUダイ毎に各種I/Oが実装されている構造が冗長になる(別のCPUダイを跨いでメモリアクセスを行うと遅延が大きくなりボトルネックとなる)という問題がありました。
Ryzen Threadripper 3rd_new-topology_2990WX
第3世代Ryzen ThreadripperではDRAMやPCIEとの接続を仲介するIOダイを中心にして8コアCPUダイ(CCD)を4基搭載するというトポロジー設計によって、第2世代Ryzen Threadripperの24コア/32コアモデルで問題だった『CPUダイを跨ぐメモリアクセス』というボトルネックが解消されています。
CPUダイを跨ぐメモリアクセスというボトルネックが解消されたことによって、CPU-メモリ間アクセスの高速性が求められるハイフレームレートなPCゲーミングにも対応し、また動画のエンコード・アプリケーションのビルドのような多コアリソースを1極集中させる必要のあるクリエイティブタスクにおいて8コア以下のCPUに対してコアスレッド数にスケーリングした性能が発揮できるようになったことが第3世代Ryzen Threadripperのもう1つの大きな特徴です。
Ryzen Threadripper 3rd_new-topology

32コア64スレッドモデル「AMD Ryzen Threadripper 3970X」と24コア48スレッドモデル「AMD Ryzen Threadripper 3960X」とについては詳細レビューを公開しているので参考にしてください。
「AMD Ryzen Threadripper 3970X」をレビュー
AMD Ryzen Threadripper 3970X

「AMD Ryzen Threadripper 3960X」をレビュー
AMD Ryzen Threadripper 3960X



第3世代Ryzen Threadripper搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ

今回の記事では第3世代Ryzen Threadripperが主役なのでCPUについて先に説明を行いましたが、実はBTO PCを選択する時にまず最初に注目すべきは”グラフィックボード”です。
グラフィックボードの選択でPCゲームの快適さや、3Dグラフィックス関連のクリエイティブタスクのスムーズさが9割がた決まると言っても過言ではないくらい重要なパーツになっていますし、グラボを選択してからその他のパーツを選択するのがゲーム用/クリエイティブタスク用のBTO PCを選ぶ定石です。

第3世代Ryzen Threadripper CPUは最新の高画質PCゲームにも余裕で対応可能な性能があるので、第3世代Ryzen Threadripper搭載PCには現行最新のNVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズ / GTX 16XXシリーズやAMD RADEON RX 5700シリーズと組み合わせるのがおすすめです。

下の表は最新グラフィックボードの性能や予算についてGPU別BTO PCの早見表になっています。
上位に上がるほどGPUの性能が高く、価格も高価になっています。
価格は24コアのRyzen Threadripper 3960Xを選択した時のおおよその価格となっており、32コアのRyzen Threadripper 3960Xにするとさらに9~10万円ほど高くなります。
国内ではNVIDIA製GPUを搭載した製品が主流なので、PCゲーム向けBTO PCの選び方の基本は緑色太字で強調した5バリエーションと考えればOKです。
国内BTO PCに搭載されるGPUはNVIDIA製が主流でラインナップも豊富なので、特にこだわりがなければ初心者にはNVIDIA製GPU搭載BTO PCを探すほうが簡単です。
NVIDIA AMD グラフィック (*)
価格
RTX 2080 Ti
SLI(マルチGPU)
紹介記事

4K/120FPS -万円~
RTX 2080 Ti
紹介記事


UWQHD・最高
4K/60FPS+
52万円~
RTX 2080 Super
紹介記事

RTX 2080 (近日終売)
紹介記事
Radeon VII
UWQHD・最高
4K
48万円~
RTX 2070 Super
紹介記事

RTX 2070 (近日終売)
紹介記事
RX 5700 XT
WQHD・最高
VIVE Pro/Rift S
44万円~
RTX 2060 Super
紹介記事
RTX 2060
紹介記事
RX 5700 フルHD・最高
WQHD・高
40万円~
GTX 1660 Ti
紹介記事
GTX 1660 SUPER
紹介記事

GTX 1660
紹介記事
RX 5600 XT
フルHD・高
VR HMD対応
36万円~
GTX 1650 SUPER
GTX 1650
RX 5500 XT FF14 入門
E-Sports
35万円~
 *「グラフィック」の項目は最新の高画質PCゲームがこの解像度でこのグラフィック設定なら快適に(60FPS程度で安定して)遊べるという大体の指標です。

ゲーム向けのBTO PCの選び方をものすごく簡単に説明すると上の早見表のようになっています。
早見表最下段に掲載したGTX 1650やRX 560はエントリーユーザー向けGPUとなっており、これらを搭載したBTO PCは、OverWatchのようなE-Sports系ゲームやFF14のようなMMO RPGなど比較的軽量なPCゲームの標準画質に対応可能です。ある種の最低水準なので価格だけを見てよくわからずに選ぶと、後々、GTX 1660やRX 580などミドルクラスGPUにした方がよかったと後悔する可能性が高く、グラフィックボードの性能に詳しくない初心者向けの選択肢ではないように思います。逆にマルチGPU(SLI)を搭載したモデルもかなり例外的な製品です。
上で書いたようにPCゲーム向けBTO PCの選び方は早見表の中で太字で強調した5つのバリエーションと考えればOKです。

ちなみに当サイトで推奨する5つのバリエーション中では最下位になっているGTX 1660 TiやGTX 1660 SUPER(もしくはその競合となるRX 5600 XT)について、PCゲームグラフィックス性能が微妙なのか?というとそんなことは全くありません。例えば国内でも人気の根強いファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマークスコアはフルHDの最高品質で10000を余裕で超えており、比較表のグラフィック項目でも書いたように、GTX 1660やRX 580/570などのミドルクラスに位置する製品は、『フルHD解像度の高画質設定』であれば最新の高画質PCゲームを快適に(平均60FPSで)プレイ可能な性能を備えています。
FFXIV: 漆黒のヴィランズ
ミドルクラスGPUのGeForce GTX 1660 SUPERについて、有名な高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマーク結果が次のようになっています。ゲームメーカーもユーザーシェアの高いミドルクラスGPUに合わせて、フルHD解像度・高画質プリセットが快適に動作するように開発・最適化してくるので、ゲーミングPC用のグラフィックボードとしてはGTX 1660やRX 580が水準と考えておけば間違いありません。
GeForce GTX 1660 SUPER_FHD-Gaming
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、Anthem(ウルトラ設定プリセット)、Assassin's Creed Odyssey(超高設定プリセット)、Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)、CONTROL(高設定プリセット, DirectX11)、Destiny 2(最高設定プリセット)、The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)、Far Cry 5(最高設定プリセット&TAA)、Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorks無効)、Gears 5(最高設定プリセット)、Ghost Recon Wildlands(非常に高い設定プリセット)、Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX11)、MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット)、Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, DirectX12)、Middle-Earth: Shadow of War(とても高い設定プリセット)、The Witcher 3(個別設定を全て最高設定)、以上の15タイトルです。

ゲーム公式の推奨動作環境やGPU別/CPU別ベンチマークを参考にした解像度・グラフィック設定別のおすすめのグラフィックボードやCPUについては個別にまとめ記事を公開中です。
ゲーム別おすすめGPU&CPUまとめ記事の一覧へ
ゲーム別おすすめGPU&CPUまとめ記事


NVIDIAAMDのどちらのGPUを選べばいいか(各社のGPUの大まかな違い)についてですが、上の表でいくと横並びにした競合製品の比較では次のように大別できます。

NVIDIA製GPUの特長

NVIDIAのほうがユーザーシェアが高くゲーム開発元も優先して最適化する傾向があるため、既存のPCゲームの多くでは若干性能が高いのと、プレイ動画録画機能の「ShadowPlay」の動作が軽くて非常に優秀です。NVIDIA製GPUは国内シェアが高いため、BTO PCメーカー各社のラインナップも豊富で選択肢の幅が広く、AMD製GPUにこだわりがなければ、基本的にNVIDIA製GPU搭載BTO PCを選ぶことになると思います。

AMD製GPUの特長

AMDはまだ採用タイトルは少ないですが最新APIのDX12ゲームではNVIDIAよりも若干性能が高く、NVIDIAの競合GPU比で価格もやや安くなっています。またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」(紹介記事)があるのでマルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。
性能的には特に問題ないのですが、AMD製GPUを採用したBTO PCは国内では取り扱いが少なく、あまり選択肢がありません。BTO PCの場合はAMD製GPU搭載の製品も含めて候補を探すとかえって混乱するのでNVIDIA製GPU搭載で決め打ちした方が無難だと思います。



BTO PC詳細スペックの賢い決め方

続いてグラフィックボード以外の構成パーツの選び方を紹介していきます。
一口に○○グラフィックボード搭載BTO PC(BTO パソコン)と言ってもCPUやストレージなど多くの構成パーツにはBTO PCメーカー各社で違いがあり、それが各BTO PCの価格の違いに直結しています。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)

そこでどうするのかというと先ほどグラフィックボード別で大まかな価格帯を選んだので、次はCPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。これら5つの適切な選び方さえ知っていれば各自でカスタマイズすれば簡単にリアルタイムな価格比較もできて自分にとって一番コスパが高くおすすめなBTO PCを選択可能になります。

  • CPUについて、第3世代Ryzen Threadripperには24コア48スレッドCPU「Ryzen Threadripper 3960X」や32コア64スレッドCPU「Ryzen Threadripper 3970X」の2モデルがラインナップされておりCPU単体の価格差が10万円近くあります。シンプルにコアスレッド数の差が動画のエンコードや3Dレンダリングなどクリエイティブタスクの性能に直結するので、予算に応じて選択すればOKです。
    さらに上位モデルで64コア128スレッドの「Ryzen Threadripper 3990X」がありますが、こちらはソフトウェア上の制限でコアスレッド数に応じたマルチスレッド性能を発揮できる用途が限られ、下位モデルに比べて汎用性が低くなるので注意が必要です。
  • システムメモリゲーム用途なら8GB×4=32GBあれば一般的には十分です。特定の用途でシステムメモリが64GB以上必要な人だけアップグレードしていけばいいと思います。
  • 電源容量は選択したグラフィックボードによりますが600~800W以上なら大丈夫。変換効率は予算が許すならGold以上を選ぶといいです。
  • システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。
    ゲーム用ストレージもSSDで容量は可能なら960GB、少なくても480GBが望ましいです。480GB以上のSSDは1.2万円程度でパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
  • マザーボードについてTRX40マザーボードは自作PC向けに市販されている製品しかBTO PCでも採用されないので気にする必要はありません。マザーボードメーカーの中では日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板ですが、ASRockやMSIなど主要4社に含まれるメーカー製であれば特に問題ないと思います。
以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows10 Home 64bitの一択です。バージョンはProでなくてHomeで大丈夫です。


CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事

グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
BTO PCにオススメなCPUを用途&予算別で5種厳選
【できる!自作PC】最新CPUの選び方とオススメCPUを徹底解説

オススメCPUを徹底比較_2019

おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
おすすめグラボまとめ

【SATA SSD vs NVMe SSD vs HDD】 ゲームロード時間を比較
おすすめSSDまとめ。QLC/TLC/MLCやNVMe/SATA3.0など最新SSD事情を解説
SSD vs HDD ゲームロード時間比較

自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方

おすすめの自作PCマザーボードを徹底解説
おすすめマザーボード



BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事

ここからは各社のBTO PCのラインナップをチェックして価格や構成パーツについて比較していきますが、その前に当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。
BTO PCメーカーの特徴比較

グラフィックボードのモデル PCケース マザーボード 納期
サイコム 〇:選択可能 〇:自作向け 〇:選択可能

TSUKUMO 固定 自社オリジナル 固定
(ほぼASUS製)


ドスパラ 固定 自社オリジナル
固定
◎:
最短当日
PCショップアーク 〇:選択可能 〇:自作向け 〇:選択可能

パソコン工房 固定 △:自作向ベースのオリジナル
固定
マウスコンピューター
固定 △:自作向ベースのオリジナル 固定


TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方

ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方

マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方



簡易水冷クーラー採用のBTO PCがおすすめ

第3世代Ryzen Threadripper CPU搭載BTO PCとしてサイコムからはCPUとGPU(グラフィックボード)の両方に簡易水冷クーラーを採用するデュアル水冷をコンセプトにしたBTO PC「G-Master Hydro」シリーズの最新モデル「G-Master Hydro TRX40 Extreme」が発売されています。


「G-Master Hydro TRX40 Extreme」ではCPUクーラーにTDP280Wの第3世代Ryzen Threadripperにも対応可能な360サイズラジエーターの簡易水冷CPUクーラー「Fractal Design Celsius S36」が標準で採用されています。当サイトでも詳細なレビュー記事を公開しているCPUクーラーで、360サイズ簡易水冷の中でも特に冷却性能と静音性に優れた製品です。
G-Master Hydro TRX40 Extreme_CPU-cooler
下のグラフはRyzen 7 1800Xの例ですが、第3世代Ryzen Threadripperでも冷却性能に応じた自動OC機能「XFR」が実装されており、「G-Master Hydro TRX40 Extreme」のように冷却性能の高い簡易水冷CPUクーラーを使用することによって、高いパフォーマンスと静音性を実現することができます。
G-Master Hydro X370A_cool_1G-Master Hydro X370A_cool_2

「G-Master Hydro TRX40 Extreme」ではコストパフォーマンスに優れたGeForce RTX 2070 SUPERから2020年最速GPUの最上位モデルGeForce RTX 2080 Tiまで、サイコムが独自に簡易水冷化したオリジナルグラフィックボードを選択可能です。
空冷GPUクーラーを採用する一般的なBTO PCよりも低い温度で動作可能なので動作クロックも高くなり高性能であり、加えて高い静音性も実現しています。
G-Master Hydro_GeForce RTX 2080 Ti
下はGTX 1080 Tiにおいて空冷モデルと簡易水冷化モデルを比較した例ですが、簡易水冷クーラーであればラジエーターの設置スペースを確保する必要があるものの、TDP250Wで発熱の大きいGTX 1080 TiであってもGPUコア温度は50度前後で運用が可能になります。GPUクーラーの性能差でファン回転数も小さくて済むので、簡易水冷化グラフィックボードの採用により静音性も大幅に上がります。(詳細はこちらの記事で) グラフィックボードの場合は特に空冷と比較して冷却性能が抜群なので高性能なGPUでは簡易水冷の導入を検討する価値は十分にあります。
グラフィックボードの簡易水冷比較簡易水冷グラフィックボード

当サイトでは簡易水冷グラフィックボード搭載したG-Master Hydroシリーズから、Core i9 10900Kと簡易水冷GeForce RTX 2080 Tiを搭載した2020年最速ゲーミングBTO PC「G-Master Hydro Z490」のレビュー記事を公開中です。別モデルですが共通する部分も多いので、「G-Master Hydro TRX40 Extreme」などG-Master Hydroシリーズの購入を検討する際には参考になると思います。
Core i9 10900K&簡易水冷RTX 2080 Ti搭載「G-Master Hydro Z490」をレビュー
Sycom G-Master Hydro Z490



第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの各社ラインナップ

サイコム」「TSUKUMO」「PCショップアーク」「ドスパラ」「パソコン工房」「マウスコンピューター」など当サイトで紹介している主要6社からリリースされているAMD第3世代Ryzen Threadripper CPU搭載ゲーミングBTO PCについてまずは簡単に紹介します。

1.PCショップアーク

PCショップアークでは第3世代Ryzen Threadripperを搭載したBTO PCとして、自作PC向けの高品質で拡張性の高いPCケースを使用したコンセプトモデルが展開されており、カスタマイズ自由度も高いので、基本的にPCケースの好みで選択していけばOKです。
最新PCケースが採用されたおすすめモデルをいくつか紹介すると、Fractal Design Define R6をベースにした「CROYDON Fractal Design Define R6」、Cooler Master MasterCase H500Pをベースにした「CROYDON Cooler Master MasterCase H500P」、NZXT H710iをベースにした「CROYDON NZXT H710i」などがあります。

CPUはRyzen Threadripper 3960X、3970X、3990Xのいずれも選択でき、GPUも上から下まで選択肢が幅広く、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。TRX40マザーボードにはASRock TRX40 Creatorが採用されています。グラフィックボードについてNVIDIA製GPUとAMD製GPUの両方があり、ベンダーやモデルもカスタマイズで選択可能です。



2.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer

ツクモeX.computerからは第3世代Ryzen Threadripperを搭載したBTO PCとしてワークステーション向けモデルという位置付けですが、ハイエンドゲーミングデスクトップG-Gear Neoと同じPCケースを採用した「G-Gear Neo WA9A-H200/WT」がリリースされています。
TRX40マザーボードにはASUS Prime TRX40-Pro、CPUクーラーにはRyzen Threadripperに最適化された大型水冷ヘッド採用のCoolerMaster MASTERLIQUID ML240 RGB TR4 EDITIONが採用されています。グラフィックボードはエントリークラスのGeForce GTX 1650からウルトラハイエンドのGeForce RTX 2080 Tiまで自由に選択できます。ただしグラフィックボードのベンダーやモデルは選択できません。
またGPUがQuadro縛りになりますが、Ryzen Threadripper 3990Xを搭載した「QA9A-F200/WT」や「QA9A-E200/WT」が新たに発売されています。
G-Gear Neo WA9A-H200WT


3.パソコン工房

パソコン工房からは第3世代Ryzen Threadripperを搭載したBTO PCとして、PCケースにCooler Master MasterCase MC500を採用したLEVEL∞ F-Class、In Win OEMのフルタワーPCケースを採用したLEVEL∞ G-Classという2つのハイエンドデスクトップシリーズから、いくつかのモデルがラインナップされています。
CPUとGPUの組み合わせは基本的に固定されており、Ryzen Threadripper 3960Xを搭載したモデルはグラフィックボードがRX 5700 XTの「LEVEL-GXTZ-LCRT39-DXVI」、RTX 2070 SUPRの「LEVEL-FCTZ-LCRT39-TWVI」、RTX 2080 SUPERの「LEVEL-GXTZ-LCRT39-VWVI」の3モデル、Ryzen Threadripper 3970Xを搭載したモデルは、グラフィックボードがRTX 2080 Tiの「LEVEL-FCTZ-LCRT3W-XYVI」の1モデルです。
さらに20年2月にはRyzen Threadripper 3990XとRTX 2080 Tiを搭載した「LEVEL-GXTZ-LCRT39-DXVI」が新たに発売されました。
PC-koubou_Ryzen Threadripper3
パソコン工房のBTO PCではカスタマイズの幅もさほど広くありませんが価格面では強いです。TRX40マザーボードにはASUS Prime TRX40-Proが採用されています。GPU型番を除いてグラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。なおパソコン工房のBTO PCではラインナップの移り変わりが激しく、新製品や終売になるモデルも多いため、第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PC一覧ページも確認してみて下さい。


4.サイコム

サイコムからは第3世代Ryzen Threadripperを搭載したBTO PCとして主に、簡易水冷CPUクーラーが採用されたスタンダードモデル「Aqua-Master TRX40A」とCPU&GPUのダブル水冷システムが採用された「G-Master Hydro TRX40 Extreme」の2機種がラインナップされています。
サイコムではモデル数は少ないもののカスタマイズからCPU、GPUなど構成パーツを全て自由にカスタムできます。CPUは3960X、3970X、3990Xのいずれも選択可能です。TRX40マザーボードにはASUS Prime TRX40-Proが採用されています。グラフィックボードについてNVIDIA製GPUとAMD製GPUの両方があり、ベンダーやモデルもカスタマイズで選択可能です。ただしPCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。
Sycom_Ryzen Threadripper3


5.ドスパラ

ドスパラからは第3世代Ryzen Threadripper CPUを搭載したBTO PCがまだ発売されていません。発売され次第、記事を更新予定です。


6.マウスコンピューター

マウスコンピューターからは第3世代Ryzen Threadripper CPUを搭載したBTO PCがまだ発売されていません。発売され次第、記事を更新予定です。



第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCを価格比較

ここでは上で簡単に紹介した各社のBTO PCからコスパの高そうなモデルをピックアップして、管理人おすすめな構成をベースにしてパーツも公平になるように揃え、第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCの価格比較を行います
一口にBTO PCと言ってもCPUやストレージに各社違いがありカスタマイズ可能なのでデフォルト価格をリストアップして高い安いと判断するのはあまり意味がありません。構成パーツによって価格が上下するので可能な限り公平な比較を行うため次のパーツ構成に可能な限り合わせる形で価格比較を行います。

AMD第3世代Ryzen Threadripperを搭載したBTO PCの賢い選び方については第3章を参照してください。賢い選び方に従って各自でカスタマイズすればリアルタイムで価格比較が可能です。

表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成
OS Windows10 Home
CPU Ryzen Threadripper 3970X
Ryzen Threadripper 3960X
メモリ 32GB (8GB*4)
グラボ GeForce RTX 2070 SUPER
システムストレージ SSD 240GB
データストレージ なし(実際の購入に際しては480GB以上のSSDが推奨)
電源 800W以上
(Gold認証以上が推奨)
その他付属品 なし

比較を行う上での注意点
・ゲーム用のデータストレージは480GB以上のSSDがおすすめですが、個別に購入しても問題ないので簡単のためになしの設定で比較します。ちなみに480~512GBのSSDの価格相場は1.2万円程です。
・各社カスタマイズできない設定で1TB HDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。


BTOメーカー 型番 電源 マザーボード 参考価格
PCショップアーク
CROYDON Fractal Design Define R6

Corsair HX850i
850W
Platinum
ASRock TRX40
Creator
ATX
55.8万円
48.1万円
TSUKUMO
G-Gear Neo WA9A-H200/WT

Apexgaming
AG-750M
750W
Gold
ASUS Prime TRX40-Pro
ATX
52.8万円
43.1万円
パソコン工房

3970Xでは
GPUがRTX2080Ti
LEVEL-FCTZ-LCRT39-TWVI
LEVEL∞ F-Class
850W
Gold電源
ASUS Prime TRX40-Pro
ATX
61.2万円
45.8万円
サイコム
Aqua-Master TRX40A
Corsair RM850x
850W
Gold
ASUS Prime TRX40-Pro
ATX
52.6万円
43.8万円
G-Master Hydro TRX40 Extreme

Corsair RM850x
850W
Gold
ASUS Prime TRX40-Pro
ATX
55.9万円
47.1万円
ドスパラ - -
- 万円
- 万円
マウス
コンピューター
G-Tune Masterpiece - - - 万円
- 万円



おすすめ第3世代Ryzen Threadripper搭載BTO PCのまとめ

構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて簡単にまとめます。
  • PCショップアークはカスタマイズの幅も広く、自作PC向けPCケースが採用されているので、拡張性が高くメンテナンス性にも優れています。価格は若干割高です。
  • TSUKUMOについては採用パーツも自作PC向けが多数採用されていて価格も安価なのですが、電源ユニットの選択肢が、750W/Goldもしくは1200W/Platinumの2択で850~1000Wの丁度いいラインがないのが少し気になりました。
  • パソコン工房はGPUの選択肢が限られるためちょうどいいモデルを選ぶのが難しいのと、電源が詳細不明なのは気になりますが比較的安価です。ただし3970X搭載モデルはGPUがRTX2080Tiに限定されるので下位GPUを組み合わせたい人にとっては予算オーバーになります。
  • サイコムについてはPCショップアークと同じ傾向のBTO PCになっており、PCケースの拡張性も高くて各パーツも素性がはっきりしています。価格も今回比較した中では最安値クラスです。サイコムで購入するのであればデュアル水冷採用のG-Master Hydroが特にオススメです。
  • ドスパラ:【未発売なので近日更新】
  • マウスコンピューター:【未発売なので近日更新】

当サイトの結論としては、
第3世代Ryzen Threadripper CPU搭載BTO PCの中でも最安値クラスかつ構成パーツも高品質なサイコムの「Aqua-Master TRX40A」が一番オススメです。


第3世代Ryzen Threadripper CPU搭載の一般的なBTO PCよりも数万円ほど高くなってしまいますが、CPUとGPUのクーラーに簡易水冷を採用しているサイコムの「G-Master Hydro TRX40 Extreme」はPCケースも自作PC向けに市販されている製品が使用されており、自作er目線でもよくできたPCなので、予算が許すのであればおすすめです。




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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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