SilverStone Vital VT01


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SilverStone社からレビュー用サンプルとして最新のMini-STX規格対応PCケース「Vitalシリーズ SST-VT01S」と同ケースで使用可能な新型CPUクーラー「NT08-115XP」をご提供、またASUS社からMini-STXフォームファクタのマザーボード「H110S1」をお借りできたのでレビューします。
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16年12月現在、Mini-STXフォームファクタ対応としては最小サイズのPCケース「SilverStone Vitalシリーズ VT01S」を使って、「一番小さいやつをくれっ!」という要望に応えるMini-STX自作PCの組み立てや各種パーツの紹介を交えながら、組み立て方法や注意点などを徹底解説していきます。





レビュー目次


1.SilverStone Vital VT01の外観・付属品
2.Mini-STXマザーボード「ASUS H110S1」
3.
VT01対応CPUクーラー「NT08-115XP」
4.組み立て編1:マザーボードに各種パーツを設置する
5.組み立て編2:PCケースへマザーボード等を組み込む
6.
組み立て編3:Windows10のインストール
7.Mini-STX自作PCの動作検証
8.SilverStone Vital VT01をテレビ・モニタ裏に設置
9.レビューまとめ


SilverStone Vital VT01の外観・付属品

まずは今回使用するPCケース「SilverStone Vital VT01」の外観や付属品をチェックしていきます。
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SilverStone Vital VT01はPCケースより少し大きい程度のパッケージにスポンジスペーサーを挟んで梱包されていました。
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付属品は各種ネジ類と多言語マニュアルとVESAマウンタです。
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SilverStone Vital VT01の寸法は「155mm (W) x 152mm (D) x 65mm (H)」で容積1.53リットルと非常にコンパクトなサイズになっています。
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ケースフロントの右上にはパワースイッチ、パワーLED、ストレージLEDが付いており、その下にはうっすらと「SilverStone」ロゴが刻印されています。PCケースの外装はサンドブラスト加工なので軽量かつ指紋や傷が気になりにくい外観です。
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SilverStone Vital VT01はゴテゴテとした装飾もなく、どんな環境にも溶け込む非常にシンプルな装いになっています。トップと両サイドには吸排気用のスリットもありコンパクトケースですが風通しも良さそうです。
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SilverStone Vital VT01はコンパクトで背の低いPCケースなので搭載可能なCPUクーラーには縛りが大きいので注意してください。
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Mini-STXマザーボード ASUS H110S1の外観

Mini-STXマザーボード「ASUS H110S1」の外観や基板上のI/Oや端子をチェックしていきます。
ASUS H110S1の全体像は次のようになっています。CPUソケットは一般的なマザーボードと同じLGA1151が採用されており、搭載可能なCPUクーラー次第ではTDP65Wのi7 6700などの高性能CPUも設置可能です。ファン端子はマザーボード左上の薄いオリーブ色の端子と中央下の黒い端子の2つがありますが、左上の端子がCPUファン用、中央右がケースファン用になっています。
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フロントI/Oは左から、ヘッドホン端子、USB3.0 TypeA、USB3.0 TypeC、マイク端子です。
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リアI/Oは左から、ACアダプタ端子、HDMI*2、DisplayPort、有線LAN、USB2.0、USB3.0です。LGA1151対応のSkylake世代i3~i7 CPUの内臓GPUであるHDグラフィックス530はマルチモニタに対応しているので3基のビデオ出力を使用して3面マルチモニタ環境も構築可能です。
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システムメモリはS.O.DIMMという主にノートPCなどで使用されるコンパクトなDRAM規格が採用されており、S.O.DIMM DDR4メモリを2枚設置することができます。またSATAストレージ用の端子が2基搭載されています。
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Mini-STX規格はACアダプタで動作するためSATAストレージのSATA電源はマザーボード上の端子から専用のケーブル(マザーボードに付属)を使用して取ります。ASUS H110S1に付属するケーブルでは通常のSATA電源端子2つに加えて、スリム光学ドライブ用のminiSATA電源端子も付いていました。
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H110チップセットのコアはむき出しのままで実装されています。またマザーボード基板上にはM.2ストレージ用のM-Key型とWiFi・Bluetoothモジュール用のE-Key型の2基のM.2スロットが設置されています。
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注意事項ですが、ASUS H110S1のM.2スロットはPCI-E Gen2.0x4対応となっているので、Gen3.0x4対応の高速NVMe SSDを使用しても連続リードや連続ライトなどで仕様上の最高速度の半分しか出ない場合があります。
Mini-STX対応マザーボードはいくつか発売されていますが、ストレージ用のM.2スロットについては、
・ASUS H110S1 : NVMe(PCI-E 2.0x4)とSATA接続に対応
・ASRockH110M-STX : NVMe(PCI-E 3.0x4)に対応、SATA接続には非対応
・ECS H110S-2P : NVMe(PCI-E接続規格不明)とSATA接続に対応
のように各製品で対応が異なるようなので購入前に確認する必要があります。

H110S1はASUS製のマザーボードなので日本語マニュアル完備で充実しているのかな?と期待していたのですが、H110S1については英語マニュアルのみとなっており、マニュアルの内容も簡易的なものでした。マニュアルに期待してASUS製のMiniSTXマザボを選ぶ意味はなさそうです。
マニュアルDLページ:http://dlcdnet.asus.com/pub/ASUS/mb/LGA1151/H110S1/E11670_H110S1_web.pdf

あとパワースイッチなどの端子のPINアサインについてマニュアルに詳細な記載がありませんでした。マザーボード上に小さく書かれていますが自作PCに慣れていないユーザーはわからないと思うのでPINアサインについては最低限マニュアルに記載しておいて欲しいです。ちなみにSilverStone Vital VT01側の端子については「▲」マークが付いている側が正極(+)になっています。
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VT01対応CPUクーラー「NT08-115XP」

今回、SilverStone Vital VT01を使用したMini-STX機の組み立てレビューに際して、同じくSilverStone社から同社の最新CPUクーラーである「NT08-115XP」をご提供いただきました。
「NT08-115XP」は全高33mmのロープロファイルでありながら、銅柱ベースによるCPUヒートスプレッダとの接触やブレード径80mmのファンを採用などによってTDP65WのCPUの冷却にも対応したCPUクーラーです。固定方法もお手軽なプッシュピンタイプなので自作初心者でもツールレスで簡単に着脱可能です。
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銅製ベースプレート部分には透明な保護フィルムが貼られています。赤色で使用前に取り外すようにと注意書きがあります。マザボへの設置前に剥がし忘れのないように注意しましょう。
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冷却ファンの端子はPWM対応4PINタイプで1200~3400RPMのファン回転数制御に対応しています。ファン径も80mmと小型なので1200~1800RPMの範囲なら静音動作にも期待できます。
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組み立て編1:マザーボードに各種パーツを設置する

今回使用する主な部品の紹介はこの辺りにして、Mini-STX機の組み立てを本格的に行います。まずはマザーボードに各種構成パーツを設置していきます。
(実際の手順では先にPCケースの内部構造をチェックして組み立て手順を考えていますが、SilverStone Vital VT01を使用してMini-STX機を作成する場合は下記の手順をまねれば問題ありません。)

最初にM.2ストレージと無線モジュールを導入しました。
今回使用したM.2 SSDは国内では未発売ですが、北米Amazonから個人輸入で国内に先んじて購入可能な最新SSDのSamsung 960 PRO 512GB版です。ちなみに今回は高速NVMe規格のM.2 SSDを使用しましたが、M.2スロット自体はSATA接続のM.2 SSDにも対応しています。
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またMini-STX用マザーボードにはWiFiやBluetooth用に使用できる”E-Key型”のM.2スロットも実装されています。Intel製の無線モジュールである「Intel AC-8260NGW」というものが高速なac規格のWiFiに対応しており、Bluetoothもver4.2対応なのでおすすめです。国内Amazonでもバルク品として販売されており4000円以下で購入可能です。
またこのモジュールを使用する場合は追加でMHF4という規格のアンテナケーブルも必要なので一緒に購入してください。後ほど再度紹介しますが、「Intel AC-8260NGW」無線LANカードをWindows10で使用する場合は自動でドライバがインストールされるので個別にドライバのインストは必要ありません。無線LANがあると便利ですし価格的にも安価かつ導入も容易なのでMini-STX機を組む場合はおすすめです。
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使用するM.2モジュールの紹介はこの辺りにしてマザーボードに組み込んでみます。
M.2スロットについては上段にM.2ストレージ、下段に無線モジュールを設置する構造になっています。開封時の状態ではM.2モジュール設置用のスペーサーがマザーボードに付けられていないので、付属品としてビニール袋に入れて小分けされている固定用スペーサーとネジを最初に設置します。
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最初に下段の無線モジュールを設置します。上段のM.2ストレージを固定するとアンテナケーブルを固定できなくなるので、無線モジュールのマザボへの設置前後どちらでも構いませんので予めアンテナケーブルを忘れずに接続しておいてください。
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最後に使用するM.2 SSDを設置すれば完了です。
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以上でM.2モジュールの設置は完了です。

続いてCPUをマザーボードに設置します。
CPUスロット右側にあるレバーを外してCPUスロットのカバーを持ち上げます。
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カバーを持ち上げたらCPUを設置します。下画像のように赤丸で囲ったCPUの基板上にある▲マークが左下に来るのが正しい向きです。オレンジの丸で囲った部分を親指と人差し指で挟んで持って、マザーボード上のプラスチックの枠に沿うようにCPUを設置してください。
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CPUの設置が完了したら、先ほどのレバーを元に戻してCPUを固定すれば完了です。
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次はシステムメモリをマザーボードに設置します。
Mini-STXマザーボードではS.O.DIMM DDR4メモリという小型メモリが採用されています。今回は8GB*2=16GBのメモリを使用しました。メモリ容量は8~16GBもあれば十分です。32GB以上は必要ありませんし最大でも16GBを考えてください。
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まずはメモリスロットの固定レバーを左右に広げます。
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上画像のようにメモリスロット内側には中央よりもやや右寄りに出っ張りが存在します。メモリの端子部分にも右寄りの溝があるので両者が合う向きでメモリを差し込みます。H110S1のメモリ端子への差し込みは結構固かったので垂直にグイッと押し込んでください。左右のレバーがカチッと鳴ってメモリ両脇の溝にハマったら設置完了です。
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マザーボードへのパーツ組み込みの最後にCPUクーラーを設置します。使用するCPUクーラーは上で紹介した通り「SilverStone NT08-115XP」です。
まず最初にCPU熱伝導グリスをCPUのヒートスプレッダ上に塗布します。熱伝導グリスは「SilverStone NT08-115XP」にも付属していますが、今回は当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。
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グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。
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SilverStone NT08-115XPはプッシュピン固定のCPUクーラーなのでベース部分がCPUのヒートスプレッダの直上に来るようにクーラーを載せて、CPUソケットの四隅にあるCPUクーラー固定用の穴にピンを合わせたら対角線順にカチッと音が鳴るまでピンを押し下げれば固定完了です。
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以上でPCケースへの組み込み前の下準備が完了です。
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組み立て編2:PCケースへマザーボード等を組み込む

さて下準備のマザーボードへの各種パーツの組み込みが完了したので、続いてPCケース「SilverStone Vital VT01」にマザーボード等の構成パーツを組み込んでいきます。
まずはPCケースの外装からマザーボードトレイを取り外します。PCケース底面にあるゴム足のネジ4本と前方にある2本のネジを外すとリア方向に引き抜く形でマザーボードトレイが取り出せます。
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マザーボードトレイにはパワースイッチやLEDが付いた支柱がネジ止めされており、このスイッチとLEDがマザーボード固定ネジ部分と被っているので支柱を外します。正直、この作業は無駄な気がするので設計段階で被らない位置にスイッチとLEDを配置して欲しいです。
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続いて2.5インチのSATAストレージを設置します。今回は以前米尼で199ドルで販売されていた時にポチってストックしていた「OCZ Trion 150 960GB SATA SSD(TRN150-25SA3-960G)」を使用しました。
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2.5インチSATAストレージはマザーボードトレイとマザーボードの間に設置する構造になっています。マザーボードトレイに2.5インチストレージ用のネジ穴が開いているのでマザーボード側にストレージを置いて裏側からネジ止めを行います。ネジ穴自体は2.5インチストレージとして規格化された位置に開いているので2.5インチサイズのSATA SSDであればどれでも設置可能です。
ただし注意点としてSSD側のSATA端子とSATA電源端子のスペースが限られており、ケーブルを接続してからマザーボードトレイにSSDを固定する必要があります。またSATA電源ケーブルについては「ASUS H110S1」に付属するものが使用できましたが、SATAケーブルはH110S1にはコネクタがストレートのものしか同梱されておらず、2.5インチストレージを使用する場合は「ストレート(マザボ側)ー下L型(SSD側)」のSATAケーブルを各自で用意する必要があります。
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「ASUS H110S1」に付属するSATA電源ケーブルは使用できましたが、他社製のものは使用できない可能性もありますし、2.5インチストレージ用のSATAケーブルとSATA電源ケーブルについてはPCケースに干渉しないものをPCケースに同梱しておいて欲しいと感じました。
ひとまず適切にケーブルを選択してやりストレージを固定するとこんな感じになります。
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あとは各種パーツを組み込み済みのマザーボードをトレイに固定するだけですが、その前にマザボに付属しているリアパネルをはめ込むのを忘れないでください。
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リアパネルをはめたらマザーボードをトレイにネジ止めします。マザボがASUS H110S1の場合は下の画像に従ってパワースイッチとLEDのケーブルを接続します。ケーブル側の正極(+)は▲マークが付いているほうです。ケーブルを繋いだら支柱をマザーボードトレイに固定し直します。
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以上でマザーボードトレイへの各種パーツの組み込みは完了です。全て組み込むとこんな感じになります。
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あとはPCケース外装を取り付ければ「SilverStone Vital VT01」でMini-STX機の組み立ては完了です。
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なおアンテナケーブルについては同じ部屋に無線LANルーターがあるならPCケース内に入れておいても問題ありません。別の部屋にルーターがあり電波強度が足りない場合はリアパネル右には穴をあけることができる構造になっているので、ここからアンテナケーブルを取り出してアンテナを両面テープでリアパネルの周辺に貼り付けてください。
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全てのパーツを組み込んだ後の重量は1.3Kg程度となっています。
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以上、「SilverStone Vital VT01」を使ったMini-STX機の組み立てでした。
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組み立て編3:Windows10のインストール

組み立てが完了したらまずはマウス・キーボードとビデオ出力とACアダプタだけ接続してBIOSまで正常にたどりつけるか確認します。ただし管理人が確認した限りではOSをインストールして内臓グラフィックのドライバーをインストールするまでは3つのビデオ出力のうち左のHDMI以外は映すことができませんでした。今回の環境限定かもしれませんがビデオドライバのインストールが完了するまでは左側のHDMIの使用をおすすめします。
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この時点で下のようなBIOS画面が表示されない場合は、メモリの挿抜をし直すなど各種パーツが正常に接続されているか確認し直してください。マニュアルは日本語非対応でしたがBIOSについては日本語に対応していました。
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CPUのOCには非対応ですがメモリのオーバークロックは可能です。
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BIOSが問題なく確認できたらインストールメディアも挿してPCを起動します。
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インストールメディアを挿した状態でPCを起動すると自動でインストール画面が開くはずです。64bit版と32bit版について尋ねられたらキーボードで64bit版を選択してください。
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ここから先は全て日本語でガイドされるので悩むことはないと思います。
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自動でインストール画面が開かずBIOS画面へ送られる場合はBIOSの「起動」タブで下のほうにスクロールしていくと出てくる「Boot Override」からインストールメディアを選択します。今回はオンラインツールで作成したインストメディアを使用したのでメディア名が違っていますが、一般販売のインストールメディアの場合は「UEFI: KDI-MSFWindows10 PMAP, Partition 1」と表示されるはずです。
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以上でWindows10のインストール完了です。
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インターネット接続用の有線LANや無線LANのドライバはOS標準搭載のもので動作するので個別にインストールの必要はありません。
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今回個別に新規導入している無線LANモジュールの「Intel AC-8260NGW」用の最新ドライバはこちらからダウンロード可能なので必要に応じてダウンロードとインストールを行ってください。
https://downloadcenter.intel.com/ja/product/86068/Intel-Dual-Band-Wireless-AC-8260

インターネットに接続してWindowsアップデートを行えば必要なドライバは一通り自動でインストールされます。最新のグラフィックドライバについてはこちらからダウンロード可能です。
http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/support/graphics-drivers/graphics-for-6th-generation-intel-processors/intel-hd-graphics-530.html


Mini-STX自作PCの動作検証

OSのセットアップも完了したので、今回作成したMini-STX機の動作検証を行います。
まずはPCの起動時間ですがFastBoot無効の状態でパワースイッチを押してからデスクトップで操作可能になるまで12秒ほどでした。


詳細な動作検証前にBIOSからファンの動作を次のように調整しました。CPU温度が50度以下の状態ではCPUクーラーの冷却ファンのファン回転数は最低値の1300RPMで回るように設定しています。
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まずはアイドル時とCPUに100%負荷がかかった状態の消費電力をチェックしました。測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見れるワットチェッカーを使用して、システム全体の消費電力をチェックしています。アイドル時の消費電力は25~30W程度となりました。またTDP65Wのi5 6400にフル負荷をかけたところ消費電力は65~70W程度となりました。
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続いて比較的動作の軽いPCゲームであるドラゴンクエストXのベンチマークをHD解像度の標準設定で回してみました。i5 6400にはHDグラフィック530という内臓GPUが搭載されています。NVIDIAやAMDの外部GPU(グラフィックボード)に比べれば性能は下がりますが軽いPCゲームやフルHD動画の視聴などであれば十分なグラフィック性能があります。
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またドラクエ10ベンチ中のCPU温度とファン回転数を確認しました。BIOSから50度以下では最低回転数の1300RPMに固定になるように設定していますが問題なく安定動作しました。
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またCPUにほぼフルに負荷がかかる動画のエンコードを実行してみましたが、最大2100RPMでCPU温度は60度以下で動作させることができました。ファン回転数については1800RPM程度まで下げてもCPUの最大温度を70度程度で運用できると思います。
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サウンドレベルメーター(騒音計)を使用して基準となる電源OFF時、アイドル~通常使用時のファン回転数1300RPM、フル負荷時のファン回転数2000RPMの3種についてノイズレベルを測定しました。
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エンコードなどでCPUにフル負荷がかかる場面ではファンノイズが聞こえる程度のノイズが発生しますが、軽いPCゲームや動画視聴など一般的な使用であれば電源OFF状態と大差ない静音動作が可能でした。
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また今回搭載したストレージの「Samsung 960 PRO 512GB(左)」「OCZ Trion 150 960GB(右)」についてCrystalDiskMarkを実行しました。
ASUS H110S1に搭載されているM.2スロットのリンク速度はPCI-E 2.0x4なので、「Samsung 960 PRO 512GB」の連続リード・ライト性能は本来3.0x4でリンクされた場合の仕様値の半分程度に制限されました。SATA SSDの「OCZ Trion 150 960GB」については仕様値通りの良好な数値が出ています。
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また高速NVMe SSDの「Samsung 960 PRO 512GB」は発熱が大きいので、小型PCであるMini-STX機に導入した場合の動作温度についてもチェックしてみました。SSDへの負荷としてはCrystalDiskMarkを5回実行しました。Samsung 960 PROをH110S1で使用する場合はリンク速度が2.0x4に制限され、またCPUクーラーからの排気エアフローの影響もあり、SSDの温度は60度以下で動作しました。サーマルスロットリングも発生せず、リード・ライト速度も安定しています。
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SilverStone Vital VT01をテレビ・モニタ裏に設置

SilverStone Vital VT01で組んだMini-STX機はVESA規格に対応したマウンタが付属しているので、VESAマウンタのスペースが空いているテレビやPC用液晶モニタの裏に簡単に設置することが可能です。
管理人の使用しているAcer XB271HUという液晶モニタはVESAマウントでモニタースタンドを固定する仕様なので、SilverStoneから発売されているNUC固定用VESAマウンタ拡張変換アダプタ「SST-MVA01」を購入しました。SST-MVA01を使用することでVESAマウンタを左右に1つ追加できます。
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まずはVESA拡張変換アダプタSST-MVA01をテレビやモニタの裏に取り付けます。
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続いてVESAマウンタに引っ掛けるためのネジをPCケースの底につけます。
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VESAマウンタの穴にPCケース底のネジを引っ掛ける形で固定します。
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以上で簡単にテレビやモニタ裏に「SilverStone Vital VT01」を使用して作成したMini-STX機を固定できます。
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テレビやモニタ裏のVESAマウンタスペースが空いていれば「SilverStone Vital VT01」付属のマウンタを使用することで簡単に固定できますし、モニタスタンドやアームなどで使用している場合はSilverStoneの純正オプションである「SST-MVA01」を使用することで簡単にVESAのスペースを拡張できます。



レビューまとめ

最後にSilverStone社のMini-STX規格対応PCケース「Vitalシリーズ SST-VT01S」と同ケースで使用可能な国内では12月9日発売となる新型CPUクーラー「NT08-115XP」、そしてASUS社のMini-STXマザーボード「H110S1」を使用してMini-STX機の組み立てと検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • SST-VT01SはMini-STX対応PCケースとしては体積1.5Lで現行最小サイズ
  • 全パーツを組み込んでも1.3Kg以下と軽量
  • NT08-115XPはTDP65WのCPUとの組み合わせであれば最小回転数の1300RPMで運用可能で、ファンノイズも電源OFF時と大差なく静音動作可能
  • ASUS H110S1はHDMI*2とDsplayPortのビデオ出力3系統搭載でマルチモニタ環境構築に最適
  • VESAマウント対応なのでテレビやモニタの裏に設置可能
  • デスクトップPC向けLGA1151のCPUソケット採用なので安価なPentiumやCeleronから高性能なi7 6700まで幅広い構成で自作可能
悪いところor注意点
  • Vital VT01で2.5インチストレージを使用する場合はSATA電源やSATAケーブルの用意や取り回しが自作PC初心者には難しいので適切なものを同梱して欲しい
  • H110S1のM.2ストレージソケットのリンク速度はPCI-E2.0x4
  • H110S1のビデオ出力のうち2つは内臓グラフィックドライバのインストールまで使用できない

CPU同梱クーラーを搭載可能な小型PCの新規格として登場したMini-STXは、搭載するCPUを自由に選択可能なので数千円で購入可能なPentiumやCeleronを使用した安価なPCから2万円以上のi5やi7 CPUを使用した高性能なPCなど幅広い小型PCのビルドが可能です。小型PCなのでCPUクーラーの搭載スペースは限られていますがTDP65W以下のCPUであれば十分な静音性を保ったままで運用可能です。またWindows10からはOSに入っているドライバやWindowsアップデート経由で取得できるドライバで基本的なモジュールは動くのでMini-STX機の作成は自作PC初心者でも決して難しくはありません。
外部GPUを必要としないネットサーフィンや動画閲覧や軽いPCゲームなどが主要なPC利用のユーザーにとってはMini-STXは最適なフォームファクタの1つだと思います。

以上、「SilverStone Vital VT01」を使用したMini-STX機の組み立てレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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