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80PLUS Bronze認証取得、奥行き140mmのコンパクトで直出し式ケーブルを採用したATX電源「Cyonic AZ-600」のレビュー用サンプルをご提供いただいたのでレビューしていきます。17年3月21日現在のAZ-600の販売価格は税込み7700円ほどです。
なお電源ユニットのレビューについては専門的な測定機器もないので写真をまじえた仕様の紹介と負荷別のファンノイズに関する検証が主なコンテンツになります。
製品公式ページ:http://www.mustardseed.co.jp/products/cyonic/az-600.html
Cyonic AZ-600について
まずはCyonic AZ-600の外観、仕様、付属品をチェックしていきます。パッケージを開くと段ボールのスペーサーに包まれて電源ユニットが収められており、右にはケーブル類がまとめられていました。
パッケージ側面には保証シールが貼られています。「Cyonic AZ-600」はマスタードシードが正規代理店となっており購入から3年間の保証があります。
付属品は電源ユニット固定用のネジとACケーブル、あと写真にはありませんがマニュアルの3点です。
電源ユニット本体をチェックしていきます。
ケーブルは長さ調整可能なケーブルタイでまとめられていました。
各種電源ケーブルは冷却ファンを上側にして左側1か所からの直出し構造になっています。
電源ユニット背面にはAC端子とロッカー型のハードウェアスイッチがあります。
電源ユニット側面には仕様やシリアルコードの記載されたシールが貼られています。
冷却ファンの径は120mmでした。
電源ユニット本体の奥行は140mmとなっています。ケーブルを考えても160mm程度の奥行のクリアランスがあればPCケースに問題なく設置可能です。
Cyonic AZ-600のケーブルや電源端子について
Cyonic AZ-600に実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。Cyonic AZ-600に実装されている電源コネクタの種類やケーブル長はパッケージ側面に詳細な図説がプリントされていました。エントリー向け電源ということでEPSコネクタは1基のみ、PCI-E補助電源端子もケーブル1本で2個となっています。SATA電源コネクタ数については400W版、500W版、600W版で異なるので注意してください。
PCI-E、EPS、SATA、4PINペリフェラルは黒色ケーブルのきし麺構造でしたが、24PIN ATXケーブルは黒のスリーブでまとめる構造になっています。24PIN ATXケーブルの長さは600mmなので一般的なミドルタワーPCケースでもマザーボードの24PIN端子に問題なく届く長さだと思います。
PCI-E補助電源ケーブルは長さ700mmで150m分岐含めて8+6PIN×2の端子があります。
EPS端子は1基のみとなっています。エントリー向け電源ユニットなので問題ないと思いますが、一部の高性能マザーボードではEPS 8+4PINや8PIN×2を要求するものもあるので注意してください。
SATA電源ケーブルは640mmのものが2本ありそれぞれ3個づつコネクタがあります。
4PINペリフェラル電源ケーブルには2個の4PINペリフェラル端子があり、先端にはほぼディスコン状態のフロッピー電源ありました。
Cyonic AZ-600の負荷別のファンノイズについて
Cyonic AZ-600の負荷に対する冷却ファンの動作をチェックしてみました。検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成 | |
OS | Windows10 64bit Home |
CPU |
i7 7700K Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V 殻割り&クマメタル化(レビュー) |
M/B | ASRock Z270 SuperCarrier (レビュー)(BIOS:1, 2) |
メインメモリ | Corsair Dominator Platinum Special Edition DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) |
システムストレージ |
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4 |
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
上記のベンチ機でグラフィックボードをGTX 1050 Ti、GTX 1060(EVGA GTX 1060 SC 6GB)、GTX 1070(GTGABYTE GTX 1070 ITX OC)、GTX 1080(EVGA GTX 1080 SC2 iCX)、GTX 1080 Tiに変えてそれぞれについて消費電力と負荷時の電源ファンのファンノイズを測定しました。
測定負荷にはFireStrike Extremeグラフィックテスト1を15分以上ループさせています。
消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見れるワットチェッカーを使用して、システム全体の消費電力をチェックしています。
サウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しています。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりとファンノイズが不快に感じるかどうかは音の性質にもよるので注意してください。
またベンチ機のCPUクーラーやグラフィックボードから出るファンノイズについては吸音材の板を使用して電源ユニット本体のファンノイズ測定への影響を下げています。
GTX 1080 Tiのみファンノイズが大きいので、電源ユニットが38dB付近のファンノイズを出す時に問題があります。その他のグラフィックボードについて非負荷時にグラフィックボードのファンノイズを負荷時の最大値に固定してもサウンドレベルメーターが35~36dBしか示さないので無視して問題ありません。
消費電力とファンノイズの測定結果は次のようになりました。
Cyonic AZ-600は消費電力が300Wまでは電源ユニットのファンノイズは静かでしたが、300Wを超える負荷が掛かると一気にノイズレベルが上がってきます。Cyonic AZ-600で静音動作を狙うなら実際の消費電力が300W以下のシステムに組み込むのがおすすめです。
状態(CPU: i7 7700K) |
消費電力(W) | ファンノイズ(dB) |
アイドル | 50 | 34.2 |
GTX 1050 Ti | 140 | 34.9 |
GTX 1060 | 210 | 35.4 |
GTX 1070 | 250 | 36.6 |
GTX 1080 | 280 | 36.8 |
GTX 1080 Ti | 380 | 45 |
以上、Cyonic AZ-600のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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