SilverStone SST-SX800-LTI


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スモールフォームファクタ向けSFX-Lサイズとしては世界初となる変換効率94%以上を証明する80PLUS Titanium認証取得の電源ユニット「SilverStone SST-SX800-LTI」のレビュー用サンプルをSilverStone社よりご提供いただけたのでレビューしていきます。
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なお電源ユニットのレビューについては専門的な測定機器もないので写真をまじえた仕様の紹介と負荷別のファンノイズに関する検証が主なコンテンツになります。

製品公式ページ:https://www.silverstonetek.com/product.php?pid=731&area=jp
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SilverStoneのSFX/SFX-L電源では定番のオプションパーツなので記事中でも言及することも多いため予め紹介しておくと、SilverStone SST-SX800-LTIで使用可能な互換ケーブルとして同社から「SST-PP05-E」というショートケーブルが販売されています。電源ユニットの付属品と酷似したケーブルですがSST-SX800-LTIに付属するケーブルよりも細くて柔らかいのでスペースの限られた小型PCへの組み込みには「SST-PP05-E」の追加購入がおすすめです。
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SilverStone SST-SX800-LTIの外観・付属品

早速パッケージを開封してSilverStone SST-SX800-LTIの外観や付属品をチェックしていきます。
パッケージを開くとまずは電源ユニットの仕様表(英語)と多言語マニュアルが入っていました。その下にはスポンジのスペーサーで安置された電源ユニットが左側に、紙製の個別パッケージ中にACケーブルやモジュラーケーブル各種が右側に入っていました。
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「SilverStone SX700-LPT」電源ユニット本体をチェックしていきます。
電源ユニット本体は3万円前後という高級品なのでスポンジの緩衝材で保護されています。電源ユニットをビニール袋から取り出すと、”SX700-LPTはセミファンレス機能搭載なので負荷が軽い状態では冷却ファンは停止しますがこれは故障ではありません”と注意書きのなされた黄色い帯が付いていました。
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「SilverStone SST-SX800-LTI」の電源ユニット本体は次のようになっています。
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同じくSFX-Lサイズで700W、Platinum認証の同社製電源ユニットSST-SX700-LPT(写真右)と比較すると外観はほぼ同じですが、 SST-SX800-LTI(写真左)では電源ユニット外装の冷却ファン吸気面やや広く取られていたり若干改良されています。あとプラグイン端子に注目するとSST-SX800-LTIでは端子の電源ユニット外装からの出っ張りが3,4mmほど長くなっていました。
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外装の塗装や表面処理についてもSX800-LTIとSX700-LPTには若干違いがありました。カラーはいずれも黒色なのですが、SX700-LPTはシボ加工というランダムな凹凸加工がされていましたが、SX800-LTIはシボ加工の凹凸が小さく、どちらかというと滑らかでマットな塗装になっており指紋や傷が気になる表面加工でした。個々人で好みの分かれるところですが、管理人的には指紋や傷の気にならないSX700-LPTの表面加工が好みでした。
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SST-SX800-LTIではATX24ピン以外の使用しない可能性のあるプラグインコネクタには防塵保護キャップが付属しています。電圧のかかる部位なので不測のショート発生などを避けるための措置としては良いと思いました。長期使用で放置したままの端子の劣化も抑えられそうです。この保護キャップは他の高級プラグイン電源にも採用して欲しいですね。
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SX800-LTIとSX700-LPTのプラグイン端子を比較するとCPU/EPS用8(4+4)PIN×1、PCI-E補助電源用8(6+2)PIN×2、SATAor4PINペリフェラル用6PIN×4で同数のプラグイン端子が設置されています。プラグイン端子のピンアサインはSX700-LPTと共通なのでSilverStoneのオプションパーツであるショートケーブル「SST-PP05-E」やロングケーブル「SST-PP05-L」はSST-SX800-LTIでも使用可能です。
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SST-SX800-LTIにはSX700-LPTにない端子として「Sense」と表記された4PINのプラグイン端子が実装されています。「Sense」端子についてメーカーに問い合わせたところ、『SST-SX800-LTIは製品公式ページで紹介されているように±3%出力制御および低リップル&ノイズにより高い安定性を実現していますが、この性能を発揮するのに電源からのノイズなどを減らすため「Sense」端子を使用してフィードバック制御を行っている』という旨の回答がありました。
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Sense端子はオーバークロッカー向けの電力供給安定機能なので、SST-SX800-LTIはSense端子を繋がずに使用しても特に問題ありません。付属の24PIN ATXケーブルにはSense端子がありますが、Sense端子のない同社製オプション品のショートケーブル「SST-PP05-E」やロングケーブル「SST-PP05-L」も使用可能です。

ACコンセントケーブルは国内のPC関連でよく使われる3PINタイプの端子になっています。電源ユニット自体にもあると何かと便利なロッカー型ハードウェアスイッチが付いています。
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一般的なATX電源を代表して「Corsair RM650i」とSilverStone製のSFX電源「SST-SX600-G」を加えて「SST-SX800-LTI」と電源ユニットのサイズなどを比較してみました。
上から見ると冷却ファンのサイズの違いがよくわかります。奥行の小さいSFX電源の「SST-SX600-G」は75mm、奥行きが大きくなったSFX-L電源の「SST-SX800-LTI」は120mm、一般的なATX電源では140mmサイズの冷却ファンが搭載されています。「SST-SX800-LTI」は120mmファンを搭載しながらも奥行130mmと非常にコンパクトにまとまっています。
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小型PCに最適化された規格のSFX電源やSFX-L電源はATX電源よりも厚さが20mmほど薄くなっているのもポイントです。
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SFX-L電源は自作PC標準規格のATX電源よりも背が低いので、別売りのATX電源→STX電源マウント変換ブラケット「SilverStone SST-PP08B」を使用することで、マザーボード直上に電源ユニットを設置するようなコンパクトPCケースでCPUクーラーの設置スペースを拡張することができます。
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電源ユニットの重量も確認してみたところATX電源の「Corsair RM650i」が1666gに対して「SilverStone SST-SX800-LTI」は1287gと25%も軽量でした。自宅内で持ち運びするような自作PCを製作する場合でもSST-SX800-LTIは軽量なので重量面でもメリットがあります。
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SilverStone SST-SX800-LTIのケーブルや電源端子について

SilverStone SST-SX800-LTIに実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。
SilverStone SST-SX800-LTIのプラグインケーブルなど付属品は製品パッケージ内の電源ユニット本体右側に収められていた小分けパッケージ内に入っています。
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付属品は各種プラグインケーブル、ACケーブル、4PINペリフェラル→フロッピー変換ケーブル、電源ユニット固定ネジセットとなっています。
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一般的なATX電源ではATX24PINケーブルの長さは500~600mm程度の長さですが、SST-SX800-LTIのATX24PINケーブルはSST-SX700-LPTやSST-SX600-Gと同様に小型PCケースへの組み込みが想定されており長さ300mmのショートケーブルになっています。
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SST-SX700-LPTのATX24PINケーブルと違って電源ユニット本体をチェックした時に紹介したようにOC時の電力供給安定機能用のSense端子がマザーボード側のコネクタから伸びています。
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また本体のケーブルもSST-SX700-LPTのATX24PINケーブルと比べると太い&固いケーブルになっており、端子から2股にわかれていたりとSST-SX800-LTIのATX24PINケーブルは若干取り回しが悪くなっていました。OC時の安定性を優先するならSense端子のある付属ケーブルを使用したいところですが、取り回しを優先する場合は細くて柔らかいオプション品のSST-PP05-Eを使用した方がいいと思います。
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ATX24PINケーブル以外ではモジュラーケーブルとして、「CPU・EPS 8PIN(4+4PIN)ケーブル」が1本、「PCI-E 8PIN(6+2PIN)*2ケーブル」が長さ違いで2本、SATA電源ケーブル3本(コネクタ数は計12個)、4PINペリフェラル電源ケーブル1本(コネクタ数は計3個)が付属していました。
SilverStone SST-SX800-LTIの付属ケーブル一覧 (SilverStone製電源ユニットのケーブル寸法の見方)
 24(20+4)ピンマザーボードコネクタ(300mm)
 8(4+4)ピンEPS12Vコネクタ(400mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ(400mm / 150mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ(550mm / 150mm)
 SATAコネクタ(300mm / 200mm / 100mm / 100mm) × 3本
 4ピン ペリフェラルコネクタ(300mm / 200mm / 200mm)

付属ケーブルよりも細くて柔らかい別売りショートケーブル「SST-PP05-E」もおすすめです。
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SilverStone SST-PP05-Eのケーブル一覧 (SilverStone製電源ユニットのケーブル寸法の見方)
 24(20+4)ピンマザーボードコネクタ (350mm)
 8(4+4)ピンEPS12Vコネクタ (350mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ connector (350mm) × 2本
 8(6+2)ピン+6ピンPCIEコネクタ (350+50mm) × 2本
 SATA 90˚コネクタ (350+50mm)
 SATA 180˚コネクタ (300+150mm)
 4PINペリフェラル&Slimline SATAコネクタ (300+100 &100mm)
 4PINペリフェラル&フロッピーコネクタ (350+100 &100mm)
 SATA 180˚コネクタ&Slimline SATA connectors (300+150+150 &150mm)


SST-SX800-LTIではEPS 8ピン端子は1基のみとなっています。Mini-ITXフォームファクタなどコンパクトPC向け電源ユニットなので問題ないと思いますが、一部の高性能マザーボードではEPS 8+4PINや8PIN×2を要求するものもあるので注意してください。
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PCI-E補助電源ケーブルは長さ(400mm / 150mm)と(550mm / 150mm)の2本がありで分岐含めて8(8+2)PIN端子が計4つあります。SST-SX800-LTIは電源容量も800WなのでGTX 1080 Tiは難しいですが、GTX 1080やGTX 1070などアッパーミドルのグラフィックボードのマルチGPU環境でも使用可能です。
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SATA電源ケーブルは(300mm / 200mm / 100mm / 100mm)の全長700mmで4コネクタのケーブルです。全長が長いので短いSATAケーブルが欲しい場合は別売りオプションのSST-PP05-Eに400mmや450mmのケーブルが入っているのでそちらを使用してください。
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同種のケーブルが3本付属するのでSATA端子は12基使用可能となっており小型で多数のHDDストレージを搭載するようなサーバー機用の電源としても使用できます。
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4PINペリフェラル電源ケーブルには3個の4PINペリフェラル端子があります。
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ほぼディスコンですがフロッピー端子の変換ケーブルも付属します。
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SilverStone製のSFXやSFX-L電源は小型PCのレイアウトに合わせたショートケーブルが付属しており、加えてオプションケーブルの「SST-PP05-E」は他社製品よりも細くしなやかで柔らかいため取り回しがよいなど小型PCのビルドに最適化されています。そのため実際に自作PCを組む段階で非常に便利なのでコンパクトPCの作成でSFXやSFX-L電源を選ぶならSilverStoneの製品はかなり有力な候補になります。




SST-SX800-LTIの負荷別のファンノイズについて

SilverStone SST-SX800-LTIの負荷に対する冷却ファンの動作をチェックしてみました。

検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 64bit Home

CPU

i7 7700K
Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
M/B ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー)(BIOS:1, 2
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
システムストレージ
Crucial MX300 SATA M.2 SSD
 1TBCT1050MX300SSD4
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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上記のベンチ機でグラフィックボードをGTX 1050 Ti、GTX 1060、GTX 1070、GTX 1080、GTX 1080 Tiに変えてそれぞれについて消費電力と負荷時の電源ファンのファンノイズを測定しました。
測定負荷にはFireStrike Extremeグラフィックテスト1を15分以上ループさせています。

消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見れるワットチェッカーを使用して、電源ユニットの変換損を含めたシステム全体の消費電力をチェックしています。
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サウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しています。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりとファンノイズが不快に感じるかどうかは音の性質にもよるので注意してください。
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またベンチ機のCPUクーラーやグラフィックボードから出るファンノイズについては吸音材の板を使用して電源ユニット本体のファンノイズ測定への影響を下げています。非負荷時にグラフィックボードのファン回転数を負荷時の最大値に固定してもサウンドレベルメーターが35~36dBしか示さないのでこれらの影響は基本的に無視して問題ありません。
Power Noise Test

消費電力とファンノイズの測定結果は次のようになりました。
SilverStone SST-SX800-LTIでは180W前後よりも消費電力が小さい場合、セミファンレス機能によって電源ユニットの冷却ファンが停止します。下位モデルのSX700-LPTは270W前後までセミファンレス動作なのでセミファンレス機能の閾値はSX800-LTIのほうが低く設定されているようです。消費電力が300Wを超えて冷却ファンが動作し始めると、SX800-LTIのほうがSX700-LPTよりも静音になります。
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消費電力 SX800-LTI SX700-LPT
アイドル 50 34.8(ファン停止) 34.8(ファン停止)
GTX 1050 Ti 140 35.9(ファン停止) 35.4(ファン停止)
GTX 1060 210 39.3 35.2(ファン停止)
GTX 1070 250 39.0 35.3(ファン停止)
GTX 1080 280 39.3 37.4

325 39.3 39.6
GTX 1080 Ti 380 40.3 41.5


上のように電源ユニットをシステムから孤立させた場合、セミファンレス機能の閾値に差があるもののSST-SX800-LTIとSST-SX700-LPTのファンノイズには大差ない、もしくは閾値の高いSST-SX700-LPTのほうが優秀に見えるかもしれませんが、実際にPCへ組み込んでみると少し事情が変わってきます。
というのもSST-SX800-LTIとSST-SX700-LPTにおいて「ファンの始動と停止は消費電力依存」である一方で「ファン回転数は電源ユニットの温度依存」である、という少々複雑なファン操作系が理由になってきます。(温度依存でファンが始動したり、消費電力によるファン回転数への影響もあるかもしれません)

上の検証のように電源ユニットのみが孤立した環境で電源ユニットの温度への影響が電源ユニット自体の変換損のみである場合は電源ユニットの温度はたいして上がらないので問題ないのですが、実際にコンパクトPCへ電源ユニットを組み込んでみるとグラフィックボードなどその他の熱源の影響で電源ユニットの温度が上がってしまい、ファン回転数が大きくなります。
そのため以前レビューしたSX700-LPTの場合は、コンパクトPCに組み込んだことで電源ユニットの温度が上がってしまい消費電力ソースで冷却ファンがON/OFFを繰り返すので、それなりのファンノイズで空ぶかしのような騒音が発生するというあまり好ましくない事態に遭遇しました。
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そこでSilverStone SST-SX800-LTIについても実際にコンパクトPCに組み込んで電源ユニット以外の熱源によって電源ユニットが暖められた場合のファンノイズについても検証してみました。
検証環境として、Ryzen 7 1700とGTX 1080 TiをPCケース「DAN-Cases A4-SFX」に組み込みました。このシステムでFire Strike Extremeのグラフィックテスト1を30分ループさせて電源ユニットを暖めます。Fire Strike Extremeのグラフィックテスト1による同システムの消費電力は変換損込みで330~350W程度です。
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電源ユニットが暖まったところで負荷をかけたままで電源ユニット以外のファン回転数を落として電源ユニットのファンノイズを調べてみました。GPUとCPUの冷却ファンを800~1000RPM程度まで下げるのでこれらの騒音値は38dB未満となり、サウンドレベルメーターが40dB以上を示せばほぼ電源ユニットの冷却ファンのファンノイズと考えてよい状態です。

上のような条件でコンパクトPCへ組み込み時のSST-SX800-LTIとSST-SX700-LPTのファンノイズを比較すると次の動画のようになりました。SST-SX700-LPTでは前述のように40~46dBでファンノイズが空ぶかし的に上下していますが、SST-SX800-LTIでは電源ユニットがほかの熱源で暖められるような環境においても40dB以下で安定しています。

今回の検証では常に330W前後の負荷をかけ続けていますが、セミファンレス閾値をまたぐような電力変化があった場合でも最大がせいぜい40dBのSST-SX800-LTIならば、35~40dBで変動するだけなのでファンノイズはさほど気にならないはずです。


SST-SX800-LTIのレビューまとめ

以上のようにSST-SX800-LTIは前モデルのSST-SX700-LPTと比較して、電源容量が800Wに増量となりTitanium認証へ刷新されただけでなく、ファンコントロールにも改良が施されており、電源ユニット以外の熱源がすぐ近くにあるようなコンパクトPCへ組み込んで使用する場合でも高い静音性を維持できる電源ユニットになっています。

SFX-Lサイズであることに加えて電源容量800W、Titanium認証取得の電源ユニットということで販売価格3万円前後と値は張りますが、SFX-L電源を使ってコンパクトな高性能PCを新規に組もうと思っているユーザーだけでなく、すでにSST-SX700-LPTなどを使用しているユーザーにもSST-SX800-LTIはおすすめです。

以上、SilverStone SST-SX800-LTIのレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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