Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium


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アドレス指定対応RGB LEDイルミネーションリング搭載冷却ファンを採用するTitanium認証取得、電源容量1250Wのハイエンド電源ユニット「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium - TT Premium Edition (型番:PS-TPI-1250DPCTJP-T)」のレビュー用サンプルをメーカーよりご提供いただけたのでレビューしていきます。日本国内でも9月15日発売となりました。
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高品質・高寿命な日本製キャパシタ採用、リアルタイムモニタリング機能「Thermaltake DPS G APP 2.0」、10年間の長期新品交換保証など前モデルの特色はそのまま継承しています。スリーブケーブルや筐体のカラーリングが万人受けするブラックに変わっているところも注目ポイントです。
大容量・高変換効率を活かして電源容量の50%、600Wまでの電源負荷に対してファンレス動作可能な「Zero Fan」モードを選択でき、ファン動作モードであっても最大1400RPMに収まるというハイエンド電源ユニットの中でも最強の静音性を実現しています。
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なお電源ユニットのレビューについては専門的な測定機器もないので写真をまじえた仕様の紹介と負荷別のファンノイズに関する検証が主なコンテンツになります。


製品公式ページ:http://www.thermaltake.com/products-model.aspx?id=C_00003081
代理店公式ページ:https://www.ask-corp.jp/products/thermaltake/power-supply/toughpower-dps-g-irgb-titanium.html
マニュアル:http://jp.thermaltake.com/db/support/usermanual/_af82d2699a934957a45c295a5f575017.pdf
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium


Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium
Thermaltake
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium レビュー目次


1.Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの梱包・付属品
2.Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの外観
3.Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのケーブルや電源端子について
4.専用ソフトウェア「Thermaltake DPS G APP 2.0」の使い方
5.Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのイルミネーション操作について
6.Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの負荷別のファンノイズについて
7.Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのレビューまとめ




Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの梱包・付属品

早速パッケージを開封してThermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの外観や付属品をチェックしていきます。
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パッケージを開くとまずは電源ユニットの多言語マニュアルや保証書が入っていました。その下には左側にスポンジのスペーサーで安置された電源ユニットが、右側にはビニール袋と専用ナイロンバッグの中にACケーブルやモジュラーケーブル各種が入っていました。
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スポンジスペーサーの蓋を外すと不織布のスリーブで保護された電源ユニットが安置されていました。各種プラグインケーブルが収められた専用ナイロンバッグといい高級感のある梱包です。
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電源ユニットの仕様が書かれた多言語マニュアル、モニタリング&イルミネーション操作ソフト「Smart Power Management」導入ガイド、保証書がビニール袋にまとめられていました。
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プラグインケーブル以外の付属品としては、PCと接続するためのminiUSB-内部USB2.0ヘッダーケーブル、スリーブケーブルガイド、固定ネジ、ケーブルタイとなっています。
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スリーブケーブルガイドの種類・数量内訳としてはATX24PIN用が3個、PCIE8PINやCPU用の8ケーブル用が18個、PCIE6PIN用が12個となっています。
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Toughpower iRGB PLUS 1250W TitaniumはWindows上やスマートフォンアプリを使用したモニタリングやイルミネーション操作機能「Smart Power Management」に対応しており、PCと接続するためのUSBケーブルが付属します。電源ユニット側はminiUSB端子、マザーボード側は内部USB2.0ヘッダーとなっています。内部USB2.0ヘッダーが不足している場合はUSB2.0ヘッダー増設ハブ「NZXT INTERNAL USB HUB」がおすすめです。
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの外観

「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」本体をチェックしていきます。
Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumは399ドルので高級電源ユニットなのでスポンジの緩衝材で保護されています。
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高級電源はベロア布袋で保護されているものも多いですが、Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumは不織布のスリーブで保護されていました。
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”Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumはセミファンレス機能搭載なので負荷が軽い状態では冷却ファンは停止しますがこれは故障ではありません”と注意書きのなされた黄色い帯が付いていました。Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumは電源容量1250Wの大容量ながらなんと負荷50%以下、負荷600Wでもファンレス動作可能となっています。
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「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」の電源ユニット本体は次のようになっています。スチール製の電源ユニット外装は粒度の小さいシボ塗装でブラック一色となっており、前モデルでは人を選ぶ感のあったカラフルな製品シールも万人受けするブラックに変わっています。
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電源ファンの吸気面、背面の排気面だけでなく側面にも通気スリットが開いているのがToughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの外観としては特徴的です。電源ユニット側面のスリットは、セミファンレス機能に関連して通気性を上げるためエアスリットを増やしているという理由に加えて、冷却ファンに備わっているRGB LEDリングの発光を魅せるための役割も果たします。
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1250Wの大電源容量かつ変換効率94%のTitanium認証を取得する電源ユニットなので奥行は200mmとなっています。電源容量からすると標準的な奥行ですが、一般的な600~800Wの電源ユニットと比較すると30~40mmほど奥行が大きいのでPCケースが対応しているか注意が必要です。
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冷却ファンには最近の電源ユニットのトレンド通りに140mm径の冷却ファンが採用されています。
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冷却ファンには1680万色の発光カラーに対応し特許取得・申請中の「Thermaltake Riing PLUS 14 RGB Fan」が採用されています。流体軸受採用で低騒音、ラジエーター向けにも最適化されているので空間が狭く静圧を要求される電源ユニット用冷却ファンとしても最適な冷却ファンです。また専用ソフト「Smart Power Management」からPCやスマホを介してLEDイルミネーションリングの発光カラー・パターンの操作に対応しています。
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W TitaniumはATX24PINからPCIE補助電源まで全てのケーブルが着脱可能なプラグインケーブルになっているので環境に合わせて使用するケーブルが選択できます。
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ACコンセントケーブルは国内のPC関連でよく使われる3PINタイプの端子になっています。コンセントからの電力供給を簡単にカットできる大型のロッカー型ハードウェアスイッチが付いています。
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W TitaniumはPCI-E補助電源やEPS電源など12V電源出力がシングルレーンの最大104Aと非常にパワフルな電源ユニットです。
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Skylake-X i9 7900XのOC環境ではCPUへ電力供給を行うEPS端子だけでも20A以上の出力を要求することもありますが、シングルレーン104Aの出力が可能な「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」なら余裕で安定した電力供給が可能な容量を備えています。(下のスクリーンショットではRM650iにEPS電源のみを接続してi9 7900X 4.6GHz OC時の+12Vの電流値をチェックしています。)
8PIN only
Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumは1次側と2次側ともに高品質・高信頼性な日本製のキャパシタが100%採用しシステムの安定性、信頼性の向上させています。Digital Control Boardによって少ないパーツでコンパクトにより高い変換効率を実現しています。
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電源ユニットの重量も確認してみたところ標準的なATX電源の「Corsair RM650i」が1666gに対して「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」は2418gとハイエンド電源らしく重量も大きくなっています。
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのケーブルや電源端子について

Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumに実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのプラグインケーブルは製品パッケージ内の電源ユニット本体右側に収められていた専用ナイロンバッグの中に入っています。
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プラグインケーブルのうちATX 24PIN、PCI-E補助電源、EPS電源ケーブルは黒色の個別スリーブ化ケーブルが採用されています。前モデルではカラフルなスリーブが採用されていましたが、電源ユニット本体同様に万人受けする黒色スリーブケーブルに変わっているところが個人的に好印象でした。スリーブケーブルは見栄えが良いというメリットがある一方で、きしめん型ケーブルに比較して若干空間を占有するのとケーブルガイドを適切に使用しないとバラバラになってしまうというデメリットもあります。
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W TitaniumのATX24PINケーブルは大型フルタワーPCケースにも対応可能な650mmの個別スリーブ化ケーブルが採用されています。
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PCI-E補助電源とEPS電源のケーブルは見分けるのが面倒ですが、付属のケーブルではコネクタの側面に「PCIe」と「CPU」と表記されておりわかりやすくなっています。
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Intel Skylake-Xに対応するX299マザーボードやAMD Ryzen ThreadRipperに対応するX399マザーボードなどエンスー向け高性能マザーボードではEPS 8+4PINや8PIN×2を要求するものもありますが、Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W TitaniumではEPS 8ピン端子は2基搭載されているので問題なく対応可能です。
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2本のEPS端子プラグインケーブルはどちらもケーブル長650mmです。一方はEPS端子が8PIN固定ですが、もう一方は4+4PINで分離可能になっています。
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PCI-E補助電源ケーブルは端子部分は8PIN固定のものと6+2PINで分離しているものの2種類があります。
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8PIN PCI-E補助電源ケーブルと6+2PIN PCI-E補助電源ケーブルはいずれもケーブル長650mmで、それぞれ4本ずつ計8本が付属しています。8PIN PCI-E補助電源が計8端子あるのでGTX 10XXシリーズでは正式サポート外となりましたがグラフィックボードの4枚刺しにも対応可能です。
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SATA電源ケーブルと4PINペリフェラル電源ケーブルは個別スリーブ化ケーブルではなく、きしめん型ケーブルが採用されています。
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SATA電源ケーブルは(550mm/150mm/150mm/150mm)の全長1000mmで4コネクタのケーブルです。
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同種のSATA電源ケーブルが4本付属するのでSATA端子は16基使用可能となっており多数のHDDストレージを搭載するようなサーバー機用の電源としても使用できます。
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4PINペリフェラル電源ケーブルもSATA電源ケーブルと同じく(550mm/150mm/150mm/150mm)の全長1000mmで4PINペリフェラル端子が4つあります。同種のケーブルが2本付属しています。
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ほぼディスコンですがフロッピー端子の変換ケーブルも付属します。
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専用ソフトウェア「Thermaltake DPS G APP 2.0」の使い方

Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W TitaniumなどThermaltake製電源ユニットの上位モデルの一部は「Thermaltake DPS G APP 2.0」という専用ソフトウェアによるリアルタイムモニタリング&各種操作設定が可能です。
「Thermaltake DPS G APP 2.0」は使用している対応製品のサポートページや下記の公式ページからダウンロードできます。
公式ページ:http://www.thermaltake.com/products-model.aspx?id=C_00002578#tab2

また「Thermaltake DPS G APP 2.0」を使用してネット回線につなぐことで、対応製品のモニタリング情報をクラウドサーバーにアップロードし、別のパソコンやモニタリングから統計情報をチェックしたり、問題発生時にはアラートを送受信する機能として「Smart Power Management (SPM)」というサービスも展開されています。
SPMArchitecture
専用ソフトウェア「Thermaltake DPS G APP 2.0」とクラウドサービス「Smart Power Management (SPM)」について今回のレビューでは詳しく解説しようと当初予定していたのですが、クラウドサービス「Smart Power Management (SPM)」のほうについては、スマホアプリではモニタリングログを閲覧できなかったり、Webサービスともに翻訳がおかしかったりと、端的に完成度がまだ低いので今回は割愛します。

一応、「Smart Power Management (SPM)」の公式サイトでアカウント登録を行い、PC側の「Thermaltake DPS G APP 2.0」でログインすることで、Webサービスからアップロードされた過去ログをチェックなどが行えます。
SPM公式ページ:https://dps.thermaltake.com/jp
アカウント登録には上の公式ページから大きく「ログイン」と書かれたアイコンをクリックすると下のページに移動するのでタブを「サインアップ」にして必要項目を記入してください。
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ログインすると「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」を接続したPCからアップロードされる過去ログをWebブラウザ上でオンラインから確認できます。今のところリアルタイムは無理みたいです。
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「Smart Power Management (SPM)」に関する説明はこの辺りにして、比較的使用できる専用ソフトウェア「Thermaltake DPS G APP 2.0」について詳しく見ていきます。
上で紹介したように使用したいユーザーは製品公式ページのサポートや「Thermaltake DPS G APP 2.0」の公式ページからアプリのインストーラをダウンロードします。
公式ページ:http://www.thermaltake.com/products-model.aspx?id=C_00002578#tab2
https://dps.thermaltake.com/jp

インストーラは英語ですが普通にポチポチとクリックしていけば特に問題なくインストールできます。インストールが完了したらデスクトップのショートカットなどから「Thermaltake DPS G APP 2.0」を起動します。今回はver2.45を使用してZ270とX299の環境で試してみましたが、アプリの起動時に右下画像のようなエラーメッセージが表示されました。OKを選択すればアプリは起動してそのまま使用できました。CPUやGPUの温度が取得できていないのでそれに関連したバグではないかと思います。
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ともあれ「Thermaltake DPS G APP 2.0」をインストールして起動すると下のようなウィンドウが現れます。UIとしては単純で、中段のアイコンを選択すると上段のウィンドウに選択したアイコンに関連するモニタリングや設定操作項目が表示されます。
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「Thermaltake DPS G APP 2.0」からモニタリング可能なものは、電圧(+12V, +5V, +3.3V)、電流(+12V, +5V, +3.3V)、変換効率、消費電力、電源ユニット温度、電源ファン回転数です。各種モニタリング値は1秒ごとに更新されます。今回の検証では正常にモニタリングできませんでしたがCPUとGPUの温度モニタリングも可能なようです。あとver2.45では電力のモニタリング値が実際の数値と齟齬があり、消費電力と変換効率の値がおかしいバグがあります。メーカーへフィードバックは上げているので後日ソフトウェアを修正するとのことです。
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モニタリング値の表示では上のように現在値とメーターが大きく表示される以外にも左にある更新マークのようなアイコンをクリックするとグラフ表示も可能です。ただしグラフ表示については下のように中央やや左が現在値となっており、半分以上のスペースが使用されないという少々謎なレイアウトです。また横軸は分単位で固定となっています。
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各種モニタリング値は自動でログが取られて保存されます。保存されたログは下段の「Record」の項目からエクセルなどで閲覧可能なCSV形式ファイルとして出力されます。ログの保存については「Thermaltake DPS G APP 2.0」が起動してから終了するまでとなっており、下ではログ取得開始(起動時間)とログ取得期間が表示されています。右下のように自動取得されるログは1分間隔となっています。
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1秒間隔や5秒間隔などログ間隔を手動設定できない、一般的なモニタリングソフトのような手動で開始・停止できるログ機能がないなど電源周りのログ機能として狙った期間を詳しくチェックできないので機能性に乏しく、使いにくいというのが正直なところです。

ファン回転数の項目では電源ユニット冷却ファンの回転数のモニタリングと冷却ファンの動作モードの設定を行えます。冷却ファンの動作モードについては右側のアイコンから「Silent Mode」「Performance Mode」「Zero Fan Mode」の3つが選択可能です。「Zero Fan Mode」は電源負荷50%以下では冷却ファンが停止するセミファンレス機能に対応したモードとなっています。50%以下で動作する「Silent Mode」と「Performance Mode」も後ほど詳しくチェックしていますが静音性に優れており電源ユニットを冷やして運用したいユーザーにおすすめです。
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ファン動作モードについては一度ソフトウェアから設定すれば電源側で記憶されるので電源を切ってからも前回設定した動作モードで動作します。管理人がメイン機で使用しているCoolerMaster MasterWatt Maker 1200はシャットダウン後にファン動作モードがリセットされる罠な仕様でしたが、「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」はこの点でも安心して使用できます。



Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのイルミネーション操作について

Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの冷却ファンには同社のアドレッサブルLEDリングを搭載した冷却ファン「Thermaltake Riing PLUS 14 RGB Fan」が搭載されており、上でも紹介した専用ソフトウェア「Thermaltake DPS G APP 2.0」から発光カラー・パターンの設定が可能です。
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Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumに搭載されたLEDリングは12分割でアドレス指定に対応しており、オーロラライクなアドレッサブル型発光パターンの適用だけでなく、ソフトウェアから各アドレスに対して発光カラーをフルコントロール可能です。
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電源ユニット外装側面にもスリットがあるので、側面からもイルミネーションの発光を眺めることができます。
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LEDリングの発送カラー・パターンを操作するには、Thermaltake DPS G APP 2.0の「RGB」と書かれたアイコンを選択するとイルミネーション操作タブウィンドウが開きます。
Thermaltake DPS G APP_イルミネーション操作_1
発光パターンは「Light Mode」の項目を「Flow」「RGB Spectrum」「Ripple」「Blink(点滅)」「Pulse(明滅)」「Wave(任意カラーセットが時計回りに回転)」「Full Lighted(固定発光)」の7種類から選択できます。
Thermaltake DPS G APP_イルミネーション操作_2
「Blink(点滅)」「Pulse(明滅)」「Wave(任意カラーセットが時計回りに回転)」「Full Lighted(固定発光)」の4種類では任意のカラーセットを選択できます。LEDリング上には12分割のアドレスが指定されており、「Color Mode」の項目を「RGB」に設定すると各アドレスに対して個別に、「Single」に設定すると全てのアドレスを同じ発光カラーに設定できます。
Thermaltake DPS G APP_イルミネーション操作_3
アドレスの書かれた円形アイコンをクリックするとそのアドレスに対して発光カラーを変更するかどうか設定できます。アイコンがグレーの状態は変更OFF、アイコンに色が付いていると変更ONとなります、アイコンの色はそのまま発光カラーを示しています。変更ONの状態で中央のカラーパレットから希望のカラーをクリックすると変更ONのアドレスを全てその発光カラーに変更できます。
Thermaltake DPS G APP_イルミネーション操作_4

固定発光となる「Full Lighted」以外の発光パターンから、「Flow」「RGB Spectrum」「Ripple」「Blink(点滅)」「Pulse(明滅)」「Wave(任意カラーセットが時計回りに回転)」について動画を撮影しました。















Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの負荷別のファンノイズについて

Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumの負荷に対する冷却ファンの動作をチェックしてみました。

検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 64bit Home

CPU

Core i7 7700K
Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
Core i9 7900X
殻割り&クマメタル化(レビュー
M/B ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー)(BIOS:1, 2
MSI X299 GAMING PRO
 CARBON AC
レビュー
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
G.Skill Trident Z RGB
F4-3866C18Q-32GTZR
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
システムストレージ
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4 Samsung 850 PRO 250GB
レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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今回の「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」のサンプル機については+12Vが11.8Vと若干低い数値になっていました。Core i9 7900X&GTX 1080 Ti SLIで負荷をかけても動作は安定していたので使用上は問題ないのですが、基準値よりも低いのでメーカーへはフィードバックを送っており、『+12Vについては工場に反映し、修正する』との回答をいただいています。
+12V
ファン動作モードについてはSilent ModeとPerfomance Modeではファン回転数に大きな差が見えないのでセミファンレス対応のZero Fan ModeとSilent Modeの2つについて検証しています。
Perfomance ModeSilent Mode

上記のベンチ機でグラフィックボードをGTX 1050 Ti、GTX 1060、GTX 1070、GTX 1080、GTX 1080 Ti、GTX 1080 Ti SLIに変えてそれぞれについて消費電力と負荷時の電源ファンのファンノイズを測定しました。
測定負荷にはFireStrike Extremeグラフィックテスト1を15分以上ループさせています。またCore i9 7900Xで測定を行う際はリアルタイム動画配信ソフト「Open Broadcaster Software (OBS)」でCPUによるリアルタイムエンコードの録画を行ってCPUにも負荷をかけています。
noise test

消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見れるワットチェッカーを使用して、電源ユニットの変換損を含めたシステム全体の消費電力をチェックしています。
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サウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しています。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりとファンノイズが不快に感じるかどうかは音の性質にもよるので注意してください。
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またベンチ機のCPUクーラーやグラフィックボードから出るファンノイズについては吸音材の板を使用して電源ユニット本体のファンノイズ測定への影響を下げています。非負荷時にグラフィックボードのファン回転数を負荷時の最大値に固定してもサウンドレベルメーターが35~36dBしか示さないのでこれらの影響は基本的に無視して問題ありません。
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消費電力とファンノイズの測定結果は次のようになりました。
CPUがCore i7 7700Kの環境であればTDP250W設定のGTX 1080 TiをマルチGPU SLIにしてもZero Fan Modeではファンレスで運用することが可能でした。ファンが動作するSilent Modeでもファン回転数は600RPM前後で騒音値は34.8dBとなっておりほぼ無音の運用が可能です。
またCPUを4.6GHzにOCしたCore i9 7900XにGTX 1080 Ti SLIを組み合わせた環境ではさすがにセミファンレスの閾値を超えるのでファンが動作しますが、Zero Fan ModeとSilent Modeともにファン回転数は750RPM前後で騒音値も40dB以下の38.6dBと極めて静音な数値を示しています。
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium_noise
システム 消費電力 Zero Fan Mode Silent Mode
i7 7700K アイドル 50 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1050 Ti 140 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1060 210 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1070 250 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1080 280 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1080 OC 325 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1080 Ti 380 32.3(ファン停止) 34.8
(600RPM)
GTX 1080 Ti
SLI
630 32.3(ファン停止) 35.6
GTX 1080 Ti
SLI OC
680 34.8
(停止&動作)
36.8
i9 7900X
4.6GHz OC
GTX 1080 TI
SLI
770 37.2 37.4
GTX 1080 Ti
SLI OC
820 38.6
(750RPM)
38.6
(750RPM)


ちなみにファンレス動作となる600W前後について電源ユニットを上向きにした場合と下向きにした場合について温度をチェックしてみました。いずれも地面から3cmほど浮かせた状態で測定を行っています。
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium review_09116Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium review_09117
i7 7700K&GTX 1080 Ti SLIの環境で1時間ほど負荷をかけて専用ソフトウェアから電源ユニット温度を確認したところ上向きが53.8度、下向きが54.8度となって大きな差は出ませんでした。
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なおZero Fan Modeでセミファンレス閾値ギリギリの600W前後で長時間運用してサーモグラフィーで内部温度を隙間からチェックしてみたところ最も熱い部分は65度程度となっていました。壊れる心配のある温度ではないのでその点は心配ないと思いますが、やはりファンレスモードではそこそこ高温にはなるようです。
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium_FLIR (1)
同じ負荷に対してSilent Modeでも測定を行ってみたところ、ソフトウェア読みで37度、サーモグラフィーでも40度前後となりました。600~700W程度の負荷であれば冷却ファンの回転数も600RPM程度と静音性も非常に高いので電源ユニットの温度が気になるユーザーはSilent Modeでも十分快適に運用できます。
600W silentThermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium_FLIR (2)

なおi7 7700KとGTX 1080 Ti SLI環境の組み合わせでのファンレス運用については、TDP275~300Wになるようにパワーリミットが解除されたGTX 1080 TiのOCモデルを使用するとファンレスの閾値をまたいでファンの動作と停止を繰り返す可能性があります。i7 7700KとGTX 1080 Ti SLIでファンレス環境を狙う場合はTDP250Wのモデルを選ぶかAfterBrunerなどのチューニングソフトからパワーリミット制御を行うのがおすすめです。
650W



Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのレビューまとめ

最後に「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium - TT Premium Edition (型番:PS-TPI-1250DPCTJP-T)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 1250W、Titanium認証取得のハイエンド電源ユニット
  • +12Vは104Aのシングルレーン出力
  • ATX24PIN、PCIE補助電源、EPS電源のプラグインケーブルが黒色の独立スリーブケーブル
  • 負荷50%、600W以下でセミファンレス動作に対応
  • 冷却ファンの回転数は最大1400RPMで静音性に優れる
    i9 7900X&GTX 1080 Ti SLI環境でも700~800RPM程度
  • アドレッサブルなLEDリング搭載ファンを冷却ファンとして採用
  • 専用ソフトウェアからアドレス指定でイルミネーションをフルコントロール可能
  • 10年間の長期新品交換保証
悪いところor注意点
  • 専用ソフトウェアのモニタリング機能が微妙
    ログ機能は1分間隔のみ、手動ログ機能がない、消費電力のモニタリング値がおかしい、など。
    手動で開始・停止できて1秒間隔の手動ログ機能は最低限実装して欲しい
  • クラウドサービスSPMは日本語ローカライズが微妙
  • 独立スリーブケーブルはきしめん型ケーブルに比べて幅をとる

Thermaltakeが送る最新ハイエンド電源ユニット「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」は同社の電源ユニットの最上位を飾るに十分すぎるパフォーマンスを発揮しています。電源容量は1250Wの大容量、変換効率も最大94%以上のTitanium認証、+12Vはシングルレーンで104Aとなっており、Intel Core i9やAMD Ryzen ThreadRipperなどエンスーCPUにNVIDIA GeForce GTX 1080 TiのマルチGPU SLIなど17年後半最高峰の環境に対しても安定した電源供給が可能です。

50%以下でファンレス動作可能な「Zero Fan Mode」では元の電源容量が1250Wと大容量であることもあり、600Wの電源負荷に対してもファンレスで運用可能です。シングルグラフィックボードであれば600W以下に収めるのは最上位GPUでも余裕ですし、定格のi7 7700K&GTX 1080 Ti SLIの環境であればファンレス容量内にギリギリ収めて運用することも可能です。
ファンが動作する「Silent Mode」や「Perfomance Mode」であっても600W以下ではほぼ無音の600RPM程度、i9 7900XのOCとGTX 1080 Ti SLI OCで800W前後になる負荷であっても750RPM前後という極めて優秀な静音性を実現しています。


前モデルではスリーブケーブルと側面の製品ロゴシールがカラフルで若干人を選ぶデザインでしたが、「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」は万人受けするブラックに変わっているのでデザインで躊躇することもありません。12分割でアドレス指定によるフルコントロールが可能なRGB LEDリングを搭載した冷却ファンが採用されており、電源ユニットの正面や側面のエアスリットから零れる光も綺麗なので魅せる自作PCの構成パーツとしても最適な電源ユニットです。
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium review_09071Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium review_09107

一方で同電源ユニットのもう1つの目玉である専用ソフトウェア「Thermaltake DPS G APP 2.0」については、ファン動作モードの変更とアドレッサブルLEDイルミネーションの操作設定など最低限の部分はカバーできているものの、モニタリング機能としてはログ間隔を手動で設定できない、手動で開始・停止可能なログ機能がないなど機能性に乏しくこの点は期待外れでした。同種の機能については競合他社のCorsarが上位モデルに採用しているCorsar Linkがかなり高い完成度を誇っているので現状では比べるに足る機能とは言えないというのが正直な感想です。モニタリング自体は1秒間隔であり、また自動ログ機能の完成度を見るに、手動で開始・停止できて1秒間隔の手動ログ機能の実装はさほど難しくないと思うので最低限これは実装して欲しいところです。

ソフトウェア周りについては若干残念でしたが、大容量・高変換効率による安定した電源供給が可能な性能やセミファンレス・ファン動作モードいずれにおいても優れた静音性など電源ユニットのハード的な部分はハイエンド電源ユニットとして極めて優秀ですし、アドレッサブルなLEDイルミネーションも搭載しデザイン面でもさらにブラッシュアップされた「Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium」はハイエンド自作PCを構築するユーザーにはおすすめの電源ユニットです。

以上、Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titaniumのレビューでした。
Thermaltake Toughpower iRGB PLUS 1250W Titanium review_09109


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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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