AMD Ryzen Threadripper&X399マザーボードのOCガイド


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16コア32スレッドの「AMD Ryzen Threadripper 1950X」などAMDの最新エンスー向けCPUであるAMD Ryzen ThreadripperとX399チップセット搭載TR4 Socketマザーボード環境におけるオーバークロックの方法について簡単にご紹介します。
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なおオーバークロックはメーカー保証外の行為であり製品の破損やデータの消失もすべて自己責任となります。オーバークロック検証時は最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、システムストレージ、グラフィックボード)以外は基本的にすべて外し、可能ならOC検証用のシステムストレージを用意するなど細心の注意を払ってください。



Ryzen TR 1950XのオーバークロックQ&A

OC設定の方法について解説する前に、AMD Ryzen Threadripper 1950XなどAMD Ryzen Threadripper CPUをオーバークロックする上で必要な予備知識をQ&A形式で大まかにご紹介します。


Q0:1950Xと1920Xはソルダリング?
A0:ソルダリングです。

Q1:1950Xと1920Xの定格動作は?
A1:1950Xと1920Xは定格動作では最大消費電力180Wの上限があるので
   全コア負荷時は通常3.5~3.7GHz動作となります。
AMD Ryzen Threadripper 1950X def clock

Q2:1950Xと1920Xは定格でサーマルスロットリングが発生するの?
A2:1950Xと1920Xには実CPU温度に対して+27度のコントロール温度が設定されており、
   コントロール温度95度(実CPU温度68度)でコアクロックや消費電力に制限がかかります。
   手動で動作倍率を指定(OC)するとこの温度制限は自動で解除されます。

Q3:1950Xと1920Xは手動でOC(DC)しない場合、CPUクーラーはどうすればいいの?
A3:AMD Ryzen Threadripper 1950Xと1920Xは定格でも消費電力180Wなので
   240サイズ以上の簡易水冷CPUクーラーやNoctuaの専用空冷CPUクーラーが推奨です。

Q4:1950Xと1920XのOC耐性には当たりはずれがある?
A4:たぶんあります。
   コア電圧1.300~1.400Vで3.9~4.0GHzとOC耐性にはバラつきがあるようです。

Q5:X399マザーボードのVRM温度は大丈夫なの?
A5:16コアi1950Xでも定格消費電力180WなのでVRM電源温度は高くなりますがたぶん大丈夫です。
   ただし4.0GHz以上を狙っていく場合はスポットクーラー必須です。
   がっつりOCする場合は可能ならVRM周りも水冷化したいところ
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Q6:AMD Ryzen ThreadripperのメモリのOC耐性は?
A6:中身はRyzen 7/5の2個1的なCPUなのでRyzen同様にメモリOCの相性問題はあります。
    Ryzen同様にSamsung B-die採用のOCメモリは相性が良いので3200MHzで回しやすいです。
    メモリOCの上限は17年8月現在、3466~3600MHzで、3600MHzには常用の壁があります。
    1発芸だと3733MHzも回りました。
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Q7:メモリOC時はメモリ電圧以外も盛ったほうがいいの?
A7:3000MHz以上にOCする場合はSOC電圧も1.150V程度に盛った方がいいかも。

Q8:1950Xと1920XをOCするのに最適なCPUクーラーは?
A8:当サイトでレビュー記事を公開している「NZXT KRAKEN X52 / X62」など
    CPUに付属するリテンションが使用できるAsetek OEMの簡易水冷でも対応可能です。
    簡易水冷でガッツリOCするなら現状では「ENERMAX LIQTECH TR4 360」が最強。
    空冷CPUクーラーではNoctua UH-14S TR4-SP3がおすすめです。

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Noctua製Ryzen Threadripper対応空冷CPUクーラーのレビュー記事一覧へ
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マザーボード別オーバークロック方法ガイド

AMD Ryzen Threadripperに対応するX399マザーボードは9月現在ASUS、ASRock、GIGABYTE、MSIの4つのベンダーからリリースされています。各社上位マザーボードになるほど設定項目が細分化され詳細な設定を行えますが、かなりの上級者でもないと使わない機能も多いので同じ会社のマザーボードであれば基本的なOC設定の方法はほぼ同じと考えてOKです。
各社X399マザーボードのレビュー中でOC設定の方法については詳細に解説し、OC例も公開しているのでそれを参考に各自の環境で設定を詰めてみてください。

・ASUS

「ASUS ROG ZENITH EXTREME」をレビュー:OC設定について
ASUS ROG ZENITH EXTREME


・ASRock

「ASRock X399 Taichi」をレビュー:OC設定について
ASRock X399 Taichi

「ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming」をレビュー:BIOS設定について
ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming


・GIGABYTE

「GIGABYTE X399 AORUS Gaming 7」をレビュー:OC設定について
GIGABYTE X399 AORUS Gaming 7

「GIGABYTE X399 Designare EX」をレビュー:OC設定について
GIGABYTE X399 DESIGNARE EX


・MSI

「MSI X399 GAMING PRO CARBON AC」をレビュー:OC設定について
MSI X399 GAMING PRO CARBON AC





検証機材として使用している以下のパーツもおすすめです。
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Ryzen Threadripperは従来のCPUに比べて非常に大きいヒートスプレッダが採用されているので、大型ベースコアを採用するThreadripper専用CPUクーラーもおすすめです。

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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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