SilverStone SST-SX650-G


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SilverStoneがおくるSFX電源の定番モデルとしてロングセラー製品だった「SST-SX600-G」の後継モデルとして、ハードウェア電源スイッチの追加や冷却ファンの大口径化など電源容量増加だけでなくいくつかの改良が加えられたGOLD認証取得で電源容量650WのSFX電源「SST-SX650-G」のレビュー用サンプルをメーカーより提供していただけたので、旧モデル「SST-SX600-G」と比較しつつレビューしていきます。
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なお電源ユニットのレビューについては専門的な測定機器もないので写真をまじえた仕様の紹介と負荷別のファンノイズに関する検証が主なコンテンツになります。

国内代理店ページ:http://www.dirac.co.jp/sst-sx-g/
製品公式ページ:650W:http://www.silverstonetek.com/product.php?pid=761&area=jp&pid=762
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SilverStoneのSFX/SFX-L電源では定番のオプションパーツなので記事中でも言及することも多いため予め紹介しておくと、SilverStone SST-SX650-Gで使用可能な互換ケーブルとして同社から「SST-PP05-E」というショートケーブルが販売されています。電源ユニットの付属品と酷似したケーブルですがSST-SX650-Gに付属するケーブルよりも細くて柔らかいのでスペースの限られた小型PCへの組み込みには「SST-PP05-E」の追加購入がおすすめです。
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SilverStone SST-SX650-Gの外観・付属品

早速パッケージを開封してSilverStone SST-SX650-Gの外観や付属品をチェックしていきます。
パッケージを開くとまずは電源ユニットの仕様表(英語)と多言語マニュアルが入っていました。その下にはスポンジのスペーサーで安置された電源ユニットが左側に、紙製のスペーサーでパーティション分けされてACケーブルやモジュラーケーブル各種が右側に入っていました。
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「SilverStone SST-SX650-G」電源ユニット本体をチェックしていきます。
電源ユニット本体はビニール袋に入った状態でスポンジの緩衝材で保護されています。旧モデルのSST-SX600-Gはエアパッキンビニール袋に入っているだけだったので、より安定感のある梱包になっているところは好印象です。
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「SilverStone SST-SX650-G」の電源ユニット本体は次のようになっています。
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「SilverStone SST-SX650-G」では奥行100mmのSFX電源規格としては搭載可能な最大サイズとなる90mm径の冷却ファンが搭載されています。
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同じくSFXサイズで電源容量600W、GOLD認証の旧モデルSST-SX600-G(写真左)と比較すると外形はほぼ同じですが、SST-SX600-Gでは径75mm程度だった冷却ファンが新型の「SilverStone SST-SX650-G(写真右)」ではより大型になっていることが一目瞭然でわかります。コンパクトPCに組み込む電源ユニットだけに冷却ファンの大口径化で静音性と冷却性能が上がるのは嬉しい限りです。
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またSST-SX600-Gでは電力負荷が小さい(温度の影響もある)ときは冷却ファンが停止するセミファンレス機能が採用されていましたが、SST-SX650-Gでは負荷50%の325W以下であれば1000RPM前後で固定動作となりそれ以降は負荷に応じて比例動作の仕様に変わっています。コンパクトなSFX電源はパッシブ冷却のための放熱面積を確保するのが難しいのでセミファンレス機能の廃止は個人的には英断だと思います。実際にSST-SX600-Gではアイドル時60W程度の負荷でもファンが始動したので。
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600W級のGOLD認証SFX電源の競合製品としては「Corsair SF600」も人気がある製品で、SST-SX600-Gと比較して冷却ファンのサイズから「Corsair SF600」を選ぶユーザーも多かったようです。かくいう管理人もケーブルの取り回しの良さではフレキシブルオプションケーブル「SST-PP05-E」を使用できるSST-SX600-Gに軍配が上がるものの、冷却ファンの性能やファンコントロールの精度からサブ機では「Corsair SF600」を選択していました。
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しかしながら「SilverStone SST-SX650-G」では冷却ファンのサイズという欠点は解消されたので、電源容量やオプションケーブルから考えて「SilverStone SST-SX650-G」のほうが有力な候補だと思います。

外装の塗装や表面処理についてもSST-SX650-GとSST-SX600-Gには若干違いがありました。カラーはいずれも黒色なのですが、旧型のSST-SX600-Gは滑らかでマットな塗装になっており指紋や傷が気になる表面加工(塗装のみ)でしたが、新型の「SilverStone SST-SX650-G」はシボ加工というランダムな凹凸加工がされており、傷や指紋が気になりにくい表面になっています。
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SST-SX650-G(右)とSST-SX600-G(左)のプラグイン端子を比較すると、PCI-E補助電源用8(6+2)PINとSATAor4PINペリフェラル用6PINが1基ずつ増設されており拡張性が増していることがわかります。SST-SX650-Gのプラグイン端子のピンアサインはSST-SX600-Gと共通なのでSilverStoneのオプションパーツであるショートケーブル「SST-PP05-E」やロングケーブル「SST-PP05-L」はSST-SX650-Gでも使用可能です。
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SST-SX650-GにはSST-SX600-Gにない端子として「Sense」と表記された4PINのプラグイン端子が実装されています。「Sense」端子については、先日レビューしたTITANIUM認証取得SFX-L電源「SilverStone SST-SX800-LTI」同様に『±3%出力制御および低リップル&ノイズにより高い安定性を実現するために電源からのノイズなどを減らすため「Sense」端子を使用してフィードバック制御』を行っています。
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Sense端子はオーバークロッカー向けの電力供給安定機能なので、SST-SX650-GはSense端子を繋がずに使用しても特に問題ありません。付属の24PIN ATXケーブルにはSense端子がありますが、Sense端子のない同社製オプション品のショートケーブル「SST-PP05-E」やロングケーブル「SST-PP05-L」も使用可能です。

ACコンセントケーブルは国内のPC関連でよく使われる3PINタイプの端子になっています。SST-SX650-GにはSST-SX600-Gでは実装されていなかった便利なロッカー型ハードウェアスイッチが付いています。
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一般的なATX電源を代表して「Corsair RM650i」とSilverStone製のSFX-L電源「SilverStone SST-SX800-LTI」を加えて、「SilverStone SST-SX650-G」と電源ユニットのサイズなどを比較してみました。「SST-SX650-G」は奥行100mmと非常にコンパクトにまとまっています。
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小型PCに最適化された規格のSFX電源やSFX-L電源はATX電源よりも厚さが20mmほど薄くなっているのもポイントです。
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SFX電源は自作PC標準規格のATX電源よりも厚さと奥行小さいので、別売りのATX電源→SFX電源マウント変換ブラケット「SilverStone SST-PP08B」を使用することで、マザーボード直上に電源ユニットを設置するようなコンパクトPCケースでCPUクーラーの設置スペースを拡張することができます。
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また下の写真はSFX-L電源ユニットを装着した「DAN-Cases A4-SFX(レビュー)」と「Lian Li PC-Q38(レビュー)」ですが、SFX電源の「SilverStone SST-SX650-G」であればSFX-L電源よりも30mm奥行が短いのでケーブル取り回しやストレージ設置のためにより大きなスペースが確保できます。
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電源ユニットの重量も確認してみたところATX電源「Corsair RM650i」の1666gやSFX-L電源「SilverStone SST-SX800-LTI」の1287gと比較して、「SilverStone SST-SX650-G」は933gとさらに軽量です。自宅内で持ち運びするような自作PCを製作する場合でもSST-SX650-Gは軽量なので重量面でもメリットがあります。
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SilverStone SST-SX650-Gのケーブルや電源端子について

SilverStone SST-SX650-Gに実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。
SilverStone SST-SX650-Gの付属品は各種プラグインケーブル、ACケーブル、4PINペリフェラル→フロッピー変換ケーブル、電源ユニット固定ネジセットとなっています。
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一般的なATX電源ではATX24PINケーブルの長さは500~600mm程度の長さですが、SST-SX650-GのATX24PINケーブルは旧モデルSST-SX600-Gと同様に小型PCケースへの組み込みが想定されており長さ300mmのショートケーブルになっています。
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SST-SX650-GのATX24PINケーブルには電源ユニット本体をチェックした時に紹介したようにOC時の電力供給安定機能用のSense端子がマザーボード側のコネクタから伸びています。
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また本体のケーブルも「SilverStone SST-SX650-G」に付属するATX24PINケーブルはオプションショートケーブル「SST-PP05-E」のATX24PINケーブルと比較すると、若干長さが異なるのとSense端子のケーブルが伸びていることを除けば見た目はほぼ一致していますが、実際に触ってみると標準で付属するケーブルの方が、若干太い&固いケーブルになっています。OC時の安定性を優先するならSense端子のある付属ケーブルを使用したいところですが、取り回しを優先する場合は細くて柔らかいオプション品のSST-PP05-Eを使用した方がいいと思います。
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ATX24PINケーブル以外ではモジュラーケーブルとして、「CPU・EPS 8PIN(4+4PIN)ケーブル」が1本、「PCI-E 8PIN(6+2PIN)*2ケーブル」が長さ違いで2本、SATA電源ケーブル3本(コネクタ数は計12個)、4PINペリフェラル電源ケーブル1本(コネクタ数は計3個)が付属していました。
SilverStone SST-SX650-Gの付属ケーブル一覧 (SilverStone製電源ユニットのケーブル寸法の見方)
 24(20+4)ピンマザーボードコネクタ(300mm)
 8(4+4)ピンEPS12Vコネクタ(400mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ(400mm / 150mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ(550mm / 150mm)
 SATAコネクタ(300mm / 200mm / 100mm / 100mm) × 2本
 4ピン ペリフェラルコネクタ(300mm / 200mm / 200mm)

付属ケーブルよりも細くて柔らかい別売りショートケーブル「SST-PP05-E」もおすすめです。
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SilverStone SST-PP05-Eのケーブル一覧 (SilverStone製電源ユニットのケーブル寸法の見方)
 24(20+4)ピンマザーボードコネクタ (350mm)
 8(4+4)ピンEPS12Vコネクタ (350mm)
 8(6+2)ピンPCIEコネクタ connector (350mm) × 2本
 8(6+2)ピン+6ピンPCIEコネクタ (350+50mm) × 2本
 SATA 90˚コネクタ (350+50mm)
 SATA 180˚コネクタ (300+150mm)
 4PINペリフェラル&Slimline SATAコネクタ (300+100 &100mm)
 4PINペリフェラル&フロッピーコネクタ (350+100 &100mm)
 SATA 180˚コネクタ&Slimline SATA connectors (300+150+150 &150mm)


SST-SX650-GではEPS 8ピン端子は1基のみとなっています。Mini-ITXフォームファクタなどコンパクトPC向け電源ユニットなので問題ないと思いますが、一部の高性能マザーボードではEPS 8+4PINや8PIN×2を要求するものもあるので注意してください。
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EPS端子についてはSST-SX650-Gに標準で付属するケーブルでは2つの4PIN同士を固定するロックがありませんでした。別売りショートケーブル「SST-PP05-E」にはロック機能があるので標準付属ケーブルでも使い勝手を考えるとロック機能を採用して欲しかったところ。
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PCI-E補助電源ケーブルは長さ(400mm / 150mm)と(550mm / 150mm)の2本がありで分岐含めて8(8+2)PIN端子が計4つあります。SST-SX650-Gは電源容量が650WなのでGTX 1080 TiやGTX 1080のマルチGPUは難しいですが、GTX 1070などミドルハイクラスのグラフィックボードであればマルチGPU環境でも使用可能です。
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SATA電源ケーブルは(300mm / 200mm / 100mm / 100mm)の全長700mmで4コネクタのケーブルです。全長が長いので短いSATAケーブルが欲しい場合は別売りオプションのSST-PP05-Eに400mmや450mmのケーブルが入っているのでそちらを使用してください。
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同種のケーブルが2本付属するのでSATA端子は8基使用可能となっており小型で多数のHDDストレージを搭載するようなサーバー機用の電源としても使用できます。
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4PINペリフェラル電源ケーブルには3個の4PINペリフェラル端子があります。
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ほぼディスコンですがフロッピー端子の変換ケーブルも付属します。
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SilverStone製のSFXやSFX-L電源は小型PCのレイアウトに合わせたショートケーブルが付属しており、加えてオプションケーブルの「SST-PP05-E」は他社製品よりも細くしなやかで柔らかいため取り回しがよいなど小型PCのビルドに最適化されています。そのため実際に自作PCを組む段階で非常に便利なのでコンパクトPCの作成でSFXやSFX-L電源を選ぶならSilverStoneの製品はかなり有力な候補になります。
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SST-SX650-Gの負荷別のファンノイズについて

SilverStone SST-SX650-Gの負荷に対する冷却ファンの動作をチェックしてみました。

検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 Home 64bit

CPU

i7 7700K
Core/Cache:5.0/4.8GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
M/B ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー)(BIOS:1, 2
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
システムストレージ
Crucial MX300 SATA M.2 SSD
 1TBCT1050MX300SSD4
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー

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上記のベンチ機でグラフィックボードをGTX 1050 Ti、GTX 1060、GTX 1070、GTX 1080、GTX 1080 Tiなどに変えてそれぞれについて消費電力と負荷時の電源ファンのファンノイズを測定しました。
電源ファンによっては電源負荷(消費電力)だけでなく電源ユニットの温度センサーも冷却ファンのコントロールソースの一部に組み込まれている場合があるので。測定負荷としてFireStrike Extremeグラフィックテスト1を15分以上ループさせています。

消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見れるワットチェッカーを使用して、電源ユニットの変換損を含めたシステム全体の消費電力をチェックしています。
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サウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しています。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりとファンノイズが不快に感じるかどうかは音の性質にもよるので注意してください。
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またベンチ機のCPUクーラーやグラフィックボードから出るファンノイズについては吸音材の板を使用して電源ユニット本体のファンノイズ測定への影響を下げています。非負荷時にグラフィックボードのファン回転数を負荷時の最大値に固定してもサウンドレベルメーターが35~36dBしか示さないのでこれらの影響は基本的に無視して問題ありません。
Power Noise Test

消費電力とファンノイズの測定結果は次のようになりました。
SilverStone SST-SX650-Gでは商品説明のファン-電源負荷の比例カーブ通り300Wまでは38~39dB前後で静音性の高い動作が可能になっています。250~300Wの区間においては旧モデルのSST-SX600-Gよりも優秀な静音性を発揮しています。しかしながら電源負荷が320Wを超えたあたりから急激にファンノイズが大きくなり50dB以上をマークしてしまいます。Core i7 7700KとGTX 1080 Ti環境における350W負荷では54.2dBとなっており、ファンノイズははっきりと聞こえ煩く感じるレベルです。
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消費電力 SST-SX650-G SST-SX600-G
アイドル 60 38.1 38.0
GTX 1050 Ti 120 38.5 37.8
GTX 1060 200 39.0 38.3
GTX 1070 230 38.3 38.7
GTX 1080 260 39.1 41.0

300 38.4 42.3

325 51.2 44.1
GTX 1080 Ti 350 54.2 46.5

400 57.4

350Wの負荷時にSST-SX650-GとSST-SX600-Gの背面の温度を比較すると、冷却ファンの回転数が高い分だけSST-SX650-Gの方が温度は低くなっています。コンパクトPCケースに組み込んだ時の他の部品への影響を考えるとファン回転数の高さは意味があるのかもしれませんが、320W以上でのファンノイズの大きさとのトレードオフとしては釣り合いが取れないのではないかというのも正直なところ。
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SST-SX650-Gのレビューまとめ

SilverStone SST-SX650-Gは前モデルのSST-SX600-Gと比較して、電源容量が650Wに増量となっただけでなく、ハードウェア電源スイッチの追加や冷却ファンの大口径化なの改良が加えられていました。プラグイン端子数もPCI-E補助電源用の8PINとSATA電源用の6PINがそれぞれ1つずつ増えているので拡張性もアップグレードされています。

SST-SX650-GではSST-SX600-Gよりも冷却ファンが大型化したことで、風量も増して冷却性能と静音性は向上しているのではないかとレビュー前は期待していました。実際にCore i7 7700KとGTX 1070/1080を組み合わせた場合の電源負荷250~300WにおいてはSST-SX600-Gよりも低いファンノイズをマークしています。しかしながら冷却ファンが電源負荷との比例カーブによって制御される320W以上ではファンノイズが大幅に上昇し、50dB以上というはっきり煩く感じる数値になってしまっているのは残念でした。メインストリームCPUとGTX 1080 TiなどハイエンドGPUを組み合わせた場合の消費電力が350~400W程度になるのでこの辺りまでは45dB前後のファンノイズに収まっていて欲しかったというのが正直なところです。

折角の電源容量650Wがもったいないですが、SilverStone SST-SX650-Gを使用するのであれば、Core i7 7700K&GTX 1080のような電源負荷が300W以下に収まる環境へ組み込むのがベストだと思います。

以上、SilverStone SST-SX650-Gのレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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