VALVE INDEX Controller_VIVE Pro


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ナックルコントローラー(Knuckles)の名前で数年間の開発の末、PCゲームのトッププラットフォームSteamを運営するValveオリジナルのVR HMD「VALVE INDEX」と共に発売された「VALVE INDEXコントローラー」をレビューしていきます。
INDEXコントローラーはVALVE INDEX VR HMDの専用コントローラーという認識の人も多いと思いますが、Light Houseトラッキング対応VR HMDなら基本的に互換性があるので、今回はHTC VIVE Proとペアリングして実際の使用感を試してみました。

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製品公式ページ:https://steamvr.jp/controllers.html
FAQ:https://support.steampowered.com/kb_article.php?ref=7995-TPGZ-4643





VALVE INDEXのVR HMD本体やベースステーションについても詳細レビューを公開中です。



INDEXコントローラーは単品で購入可能、VIVE Proでも使用できる

「VALVE INDEXコントローラー」はコントローラー単品でも販売されています。2019年11月現在の国内販売価格は左右1対セットで税込み3.9万円程となっています。
Valve Index_lineup
コントローラーだけ購入しても保守部品以外で意味はあるの?と思うかもしれませんが、「VALVE INDEXコントローラー」はLight House2.0に対応するサードパーティ製VR HMDと組み合わせて使用できます。
「VALVE INDEXコントローラー」はSteam VR(ソフトウェアドライバ)とLight House2.0(トラッキングセンサー)によってポジショントラッキングを行うので、純正製品のVALVE INDEX VR HMDだけでなく、Light House2.0に対応するHTC VIVE Pro、Pimax 5K+/8K/8KXなどサードパーティー製VR HMDでも使用することができます。
Steam VR Light House


ペアリング方法は従来のコントローラーと同じ

「VALVE INDEXコントローラー」をペアリングする手順は、VIVEコントローラーのペアリングとほぼ同じです。
SteamVRの小さいウィンドウの三本線アイコンからプルダウンメニューを開き、「デバイス - コントローラーのペアリング」を選択します。
VALVE INDEX Controller_pairing_1
使用しているVR HMDによっては別のコントローラーのペアリング手順が表示されるので、右下にある「別のコントローラーをペアリング」を選択して、VALVE INDEXコントローラーを選びます。
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VALVE INDEXコントローラー」のペアリング画面が表示されたら、表記の通り、Bボタンとシステムボタンを、LEDインジケーターが青色で点滅し始めるまで押し続けます。
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コントローラーのLEDが青色で点滅し始めれば、あとは自動的にVR HMDとペアリングされます。HTC VIVE Proにはコントローラー用の無線アダプタが2つしか内蔵されていないので、「VALVE INDEXコントローラー」をペアリングすると標準のHTC VIVEコントローラーのペアリングは解除されます。
「VALVE INDEXコントローラー」の左右両方を同じ手順でペアリングしたら完了です。
VALVE INDEX Controller_pairing_5



INDEXコントローラーの外観・付属品

「VALVE INDEXコントローラー」の外観や付属品についてチェックしていきます。
「VALVE INDEXコントローラー」のコントローラー単品は下のような形で専用ボックスに梱包されています。
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「VALVE INDEXコントローラー」にはストラップと充電用USBケーブルが2セット、マニュアル冊子が付属します。
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「VALVE INDEXコントローラー」は左右の別がある2個1対のコントローラーです。
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「VALVE INDEXコントローラー」の中央のフレーム上側にはボタンや操作スティックが配置された円形テーブルがあり、手の甲の方向にはコントローラーを覆うように弧を描くフレームがあります。
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「VALVE INDEXコントローラー」の上にある円形テーブル部分には操作スティック、A/Bボタン、システムボタン、そして静電&感圧に対応した楕円形のトラックボタンが配置されています。レイアウトは左右対称ですが、左右のコントローラーで実装されているボタンの種類自体は共通です。
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「VALVE INDEXコントローラー」のを裏返してみると、人差し指部分には面の広いトリガーボタンが1つあります。
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中指、薬指、小指で握るフレーム部分は、外装パネルが別になっているのが写真で見て取れると思いますが、この部分には単純に指が接しているかどうかを検知する接触センサーだけでなく、力覚センサーも内蔵されており、握った強さをVR世界に反映することもできます。
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VIVEコントローラーと比較すると「VALVE INDEXコントローラー」の中央フレーム部分はかなり細身になっていました。VIVEコントローラーは太過ぎ感があったのですが、「VALVE INDEXコントローラー」はしっかり握った時に、特に小指が少し余る感じになりました。成人男性は手のサイズによってはちょっと小さく感じるかもしれません。
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「VALVE INDEXコントローラー」の下端にはコントローラーを充電するためのUSB Type-C端子が実装されています。1100mAh リチウムイオンポリマー電池が内蔵されており、5V/0.9Aの急速充電に対応しています。
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VRコントローラーというと支柱部分を手で握る製品が主流ですが、「VALVE INDEXコントローラー」は布製ハンドストラップによって手のひらに固定する構造が採用されています。
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ハンドストラップの上端にあるアーム部分は押し込むと円周上で位置を4段階に移動でき、握り込みの深さを調整できます。また下端の紐はストラップリリースボタンを押下すると締め具合を調整することができます。
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ハンドストラップによって手にしっかりと「VALVE INDEXコントローラー」は固定されるので、手のひらを開いてもコントローラーはそう簡単には外れることはありません。
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「VALVE INDEXコントローラー」に加えて、Oculus Touch(2019)、VIVE Cosmosコントローラー、VIVEコントローラーのサイズを比較するとこんな感じになっています。
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「VALVE INDEXコントローラー」とVIVEコントローラーを手に持ってみた様子を比較するとこんな感じです(VIVEコントローラーはちょっと上を握り過ぎた……)。実際に持ち比べてみると、「VALVE INDEXコントローラー」は手の形状に沿う形なのでより一層コンパクトに感じます。
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コントローラー重量を比較すると「VALVE INDEXコントローラー」はVIVEコントローラーよりも僅かに軽い程度で重量はほぼ同じです。手で握るのではなくハンドストラップで手に固定する構造なのもあって、実際に使ってみると重さは感じにくかったです。
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INDEXコントローラーを使ってみた感想

最後に「VALVE INDEXコントローラー」を使ってみて感想を簡単に紹介しておきます。
「VALVE INDEXコントローラー」には87個のセンサーが内蔵されており、5本全ての指に対して位置、動き、圧力を検知することができます。また従来のようにコントローラーを握って保持するのではなく、上で紹介したようにハンドストラップによって固定する構造なので、コントローラーを握り続ける必要がありません。
VALVE INDEX公式で公開されている下の動画のように、「VALVE INDEXコントローラー」を使えば手の指の動きを非常に細かく再現できるので、現実世界と同じようにピースなどのハンドサインでコミュニケーションを取ったり、手を広げて物体から手を放し地面に落とす、振りかぶって投げるなど様々な動作が可能になります。
VALVE INDEX Controller_finger_480

過去にVIVEコントローラーとOculus Touch(208)を比較した時に両者の操作性について、『VIVEコントローラーが「VR空間で使えるデバイス」をコンセプトにしている一方で、Oculus Touchは「VR空間で手を再現する」ことをコンセプトにした機器』と評価しましたが、VALVE INDEXコントローラーはOculus Touchのコンセプトである「VR空間で手を再現する」をさらに精密に実現したシンプルな上位互換だと感じました。

実際に使ってみる前は5本指に対応したOculus Touch程度という誤った認識だったこともあってかなり驚きましたが、握りこぶしの強弱を感知できるので、指の開き具合も開くと閉じるの単純な2パターンではなく、数段階の中間があり、VR空間における手の再現という意味ではかなりリアリスティックです。

一方でOculus TouchがVRゲームThe Climbのようにハマれば非常に革新的で新鮮な体験を提供してくれるデバイスだったように、「VALVE INDEXコントローラー」もまたフルフィンガートラッキングをコンテンツ制作者側がどれだけ活用できるかにかかっていると思います。国内では11月末発売、海外でもまだ発売されて数か月ですが、フルフィンガートラッキングに対応したキラーコンテンツが増えることに期待したいです。

コントローラー単品で4万円弱と「VALVE INDEXコントローラー」はかなり高価ですが、正式サポートではないものHTC VIVE無印版やHTC VIVE Proスターターキットのベースステーション1.0でも動くようなので、利用できる環境があるユーザーにはVRに革新をもたらすコントローラーとして是非とも一度触れてみて欲しいデバイスです。

以上、「VALVE INDEXコントローラー」のレビューでした。
VALVE INDEX Controller_VIVE Pro


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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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