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手の平にハイエンドPCを!のキャッチフレーズと共に当サイトで絶賛したMAGNUS EN1060の後継モデル、最新ミドルハイクラスGPUのNVIDIA GeForce RTX 2060と4コア8スレッドCPUのIntel Core i5 9300Hを標準搭載したコンパクトベアボーンPC「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V(型番:ZBOX-EN52060V-J1-W2B)」をレビューします。
GTX 1060を搭載した前モデルのMAGNUS EN1060や、デスクトップ版のGeForce RTX 2060グラフィックボードと比較して、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のグラフィック性能を徹底検証していきます。
公式通販:https://zotac.co.jp/product/zotac-zbox-en52060v/
製品公式ページ:https://www.zotac.com/jp/product/mini_pcs/magnus-en52060v
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V レビュー目次
1.ZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)について
2.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの外観・付属品
3.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの内部構造
4.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのBIOS
・ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのBIOSアップデートについて
5.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU/GPU/ストレージのスペック
6.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの温度・消費電力・ファンノイズ
7.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU性能とGPU性能
・ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU性能とGPU性能のまとめ
8.ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vのレビューまとめ
【機材協力:ZOTAC Japan】
ZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)について
ZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)について簡単に解説しておきます。ZOTAC MAGNUS ENシリーズは主にNVIDIA製のディスクリートGPUを搭載しながら、容積2.65Lという超コンパクトサイズを実現しているところが最大の魅力であるベアボーンPCです。
今回レビューする「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はとにかくサイズがコンパクトです。縦横が約200mm、高さ62mmなので手の平サイズは言い過ぎかもしれませんが、RTX 2060搭載PCとしては文句なしの世界最小です。
「ZOTAC MAGNUS EN52060」はモバイル向け4コア8スレッドCPUの「Intel Core i5 9300H」を搭載しています。システムメモリとしてDDR4-2666のSODIMMを2枚設置可能で、最大容量は32GBがサポートされます。
国内発売未定ですがZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)にはGeForce RTX 2070やGeForce RTX 2080を搭載したモデルもグローバルには展開されており、これらの上位モデルではCPUにモバイル向け6コア12スレッドCPUの「Intel Core i7 9750H」を搭載しています。
ZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)はストレージとして2.5インチSATAストレージとM.2 SSDを1基ずつ搭載可能です。またOptane用スロットと表記されていますが、もう1基NVMe M.2 SSD対応M.2スロットがあるようなので、このスロットが普通のM.2スロットとして使用できるのかどうかが気になります。
フロントとリア合わせて6基のUSB3.0ポートやDisplayPort/HDMI/USB Type-Cの4系統のビデオ出力などZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)はI/Oポートも充実しています。
ZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)は通常の1Gbイーサに加えて、Killer製2.5Gbイーサ「Killer E3000」やWiFi6対応無線LAN「Killer AX1650」を搭載しており、ネットワーク回りも強力です。
ZOTAC MAGNUS EN52060VなどZOTAC MAGNUS ENシリーズ(RTX20)の詳細スペックをまとめると次のようになっています。
国内市販モデルでWindows10 OSがプリインストールされている「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はベアボーンのZOTAC MAGNUS EN52060VをベースとしてたPCとなっており、8GB×2=16GBのメモリと512GBのNVMe M.2 SSDが標準で搭載されています。
ZOTAC MAGNUS EN52060Vのスペック比較 | |||
モデル |
EN52060V | EN72070V | EN72080V |
CPU | Intel Core i5 9300H 4コア4スレッド, 2.4GHz, up to 4.1GHz |
Intel Core i7 9750H 6コア12スレッド, 2.6 GHz, up to 4.5 GHz |
|
メモリ | SODIMM DDR4-2400/2666 ×2 最大容量16GB×2=32GB (with Windows 10 国内ver: 8GB×2=16GB) |
||
GPU | RTX 2060 6GB | RTX 2070 8GB | RTX 2080 8GB |
ストレージ | NVMe M.2スロット*1 2.5インチSATA*1 (with Windows 10 国内ver: 512GB M.2 NVMe SSD) |
||
カードリーダー | 3-in-1 (SD/SDHC/SDXC) | ||
オーディオ | マイク用3.5mmジャック、ヘッドホン用3.5mmジャック | ||
USB ポート | フロント:USB 3.1 Type-C、USB
3.1 Type-A リア:USB 3.0 Type-A ×4 |
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LAN | 1 Gb LAN (Realtek) 2.5Gb LAN (Killer E3000) |
||
ワイヤレス | WiFi6対応 (Killer AX3000, 802.11 a/b/g/n/ac/ax) Bluetooth 5.0 |
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの外観・付属品
まず最初に「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」を開封して、内容品や外観をチェックしていきます。パッケージを開くと上段のパルプモールドスペーサーにはACアダプタ&ACケーブル、アンテナ、ドライバCDなど付属品が収納されていました。その下には「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の本体が収められています。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の付属品はACアダプタ&ACケーブル、アンテナ、ドライバ&マニュアルと非常にシンプルです。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のドライバインストールメディアはUSBメモリです。まだ光学ディスクを採用している製品も多い中、USBメモリが採用されているのは地味に嬉しいポイントです。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のACアダプタは19.5V出力で330Wの大容量なものが採用されていました。旧モデルのEN1070やEN1060では180WのACアダプタだったので、比較すると後述するようにサイズと重量もかなり大きくなっています。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のシステム消費電力は変換損込みでも200W程度に収まるはずなので、なぜ330W電源容量の巨大なACアダプタを採用したのか謎です。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のACアダプタは、横200mm×縦100mm×厚み30mmとかなり大型で、重量も1kg越えとなっています。
続いて「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の外観をチェックしていきます。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの寸法は縦横「210mm x 203mm」なので”手の平サイズ”と言うとやや誇張ですが成人男性の手よりも若干大きい程度のサイズになっています。とはいえGeForce RTX 2060を搭載するPCとしては最小クラスです。
前モデルでは天面の4辺部分にのみエアスリットが設けられていましたが、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」では天面全体がヘックス形状穴と金属メッシュを組み合わせたエアスリットになっています。
内蔵ファンについても少し見えにくいですが、前モデルのCPUファン1基&GPUファン1基から、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」ではGPUファンが2基へと増設されています。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」は厚みも62mm程度と非常にスリムです。側面の吸気口を塞がないようスタンドを使用するなど置き方に配慮すれば横置きだけでなく縦置きで使うのもありだと思います。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のフロントIOポートには左から順に、電源スイッチ、SDメモリーカードリーダー、USB3.1 Type-A、マイク用3.5mmジャック、ヘッドホン用3.5mmジャック、USB3.1 Type-Cが実装されています。
フロントの電源スイッチは電源が入るとオレンジ色のLEDが点灯します。SDカードスロットの下には電源(PWR)、WiFiアクセス、ストレージアクセスのLEDがあります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の背面には多数のIOポートが実装されています。左から順に、DC端子、1Gb LAN、2.5Gb LANが並び、右寄りには上から1段目にWiFiアンテナ端子×2、続く2段目にDisplayPort1.4、HDMI×2、USB Type-C(DisplayPort Alternate Mode)の計4基のビデオ出力、そして3段目に4基のUSB3.0 Type-A端子が実装されています。
USB端子が多数あるのでVR HMDにも問題なく対応できますが、近年の高解像度VR HMDはビデオ入力にHDMIではなくDisplayPortを使用するので、PCモニタでもDisplayPortを使用する場合はUSB Type-C to DisplayPortケーブルを使ってPCモニタと接続するなど工夫がいるので注意してください。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の両側面には厚みや形状は異なりますがいずれも吸気・排気用のエアスリットが大きく設けられています。旧モデルでは片面のみ幅も半分しかなかったエアスロットが大きく拡張されていることからも、放熱面で改良が加えられているのが分かります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の底面には四隅にゴム足があり、斜め角になっている4辺にはエアスリットが設けられています。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの内部構造
続いて「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の内部構造をチェックしていきます。なお今回検証するのはWindows OSインストール済みモデルなので、システムメモリやSSDが搭載されています。容量や速度などは仕様通りですが、搭載パーツの細かい型番等はサンプル機と製品版とで異なる場合があります。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの内部へは底板を外してアクセスします。底板はバックパネルにあるハンドスクリューで固定されており、ネジを外したら底板をパワースイッチのある前方にスライドさせることで簡単に開くことができます。底面パネルは内側も含めて前世代同様にプラスチック製です。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のマザーボード基板は次のようになっています。底蓋を開いて内部にアクセスし、ストレージやメモリの交換・増設を行うところまでは製品保証対象内です。
フロントパネル寄りの向かって左側には2基のSODIMM DDR4メモリスロットがあります。国内で市販されるWindows OS組み込み済みの「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」にはDDR4-2666規格の8GB×2=16GBのメモリが標準で搭載されており、今回のサンプル機では「ON48G26S819-ZHA」と言う型番で上記仕様のメモリが搭載されていました。メモリチップにZOTACの刻印があったりして謎なメモリです。
メモリは両端のラッチ(メモリの両端にある金属製の部品)で固定されていて、外に開いて固定を外すとバネみたいにビヨンとメモリが跳ね起きます。
メモリスロットの右上、冷却ファンの排気口のすぐ隣に、システムストレージが設置されたM.2スロットがあります。このM.2スロットはSATA接続とNVMe接続の両方に対応していますが、今回はPHISON PS5012-E12という連続読み出し3400MB/sに対応する高速メモリコントローラーを搭載した512GB容量のNVMe M.2 SSDが搭載されていました。
さらにリアI/OのUSB端子がある右寄りにも1基のM.2スロットが実装されています。このM.2スロットは製品公式ページでは”Optane用M.2スロット”と表記されていますが、一般のNVMe M.2 SSDに対応しており、サブストレージの増設に使用できます。
さらにサブストレージ用M.2スロットと並んで外周側には2.5インチSATAストレージのマウントスペースがあります。ハンドスクリューでプラスチック製のストレージトレイが固定されており、トレイ自体もツメで引っかけてストレージを固定する構造なので、ツールレスで2.5インチSATAストレージを増設可能です。
続いて「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の内部について細かいところをチェックしていきます。
SATA端子の根本付近には無線LANモジュールカードを設置するためのE-KeyのM.2スロットが実装されており、標準で「Killer AX1650」という次世代規格WiFi6に対応した無線カードが装着されています。規格自体は汎用なので、将来的に無線カードのアップグレードも可能です。(保証対象外の可能性が高いですが)
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」には、電源ボタンとCMOS Clearボタンがオンボードで実装されています。M.2 SSDやメモリを増設・交換する時に正常に認識しなかったり、リンク速度が低かったりした時にいちいち底板を着脱するのが面倒なので、蓋を開いた状態で簡単に動作検証ができるという、ありがたい機能です
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのBIOSについて
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のBIOSについて紹介していきます。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のBIOSはテキストベースのクラシカルなUIが採用されており、UI言語は英語のみ対応でした。マウス操作は非対応なので、キーボードを使用します。カーソルキーで項目移動、エンターで選択、Escでバック、+/-で数値変更という一般的なキーアサインです。
基本情報が表示される「Main」タブに加えて、CPU/iGPU/DRAMの動作設定を行う「OC」タブ、オンボードデバイスの設定を行う「Feature」タブ、各種モニタリングやファン制御を行う「PC Health」タブ、電源設定を行う「Power」タブ、起動設定を行う「Boot」タブ、設定の保存やメニューからの退出を行う「SAVE&EXIT」タブの7つのメニューがあります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されているCPUのCore i5 9300Hや、上位モデルに搭載されているCore i9 9750Hはオーバークロックに非対応ですが、OCに対応した製品とUEFIメニューの構造を共有しているのか、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」にもOC関連の設定がありました。
長時間電力制限(PL1)や短時間電力制限(PL2)は静音性の向上や、CPU性能のパフォーマンス向上の調整に便利なので、BIOSメニューにあって欲しかったのですが、BIOSバージョン2K200407では配置されていませんでした。
「OverClocking Performance Menu」を開くとOC関連の詳細設定が表示されますが、繰り返しますがCore i5 9300HはOCに対応していないため、設定を変更しても基本的には反映されず、逆に不具合の原因になるので触れないようにしてください。
PC Healthのタブでは「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に内蔵されたCPU冷却ファンやGPU冷却ファンのファン制御が可能です。CPU冷却ファンの最大速度は3800RPM、2基のGPU冷却ファンの最大速度は4200RPMです。
CPUファンの制御には2つの動作モードがありますが「Automatic Mode」ではCPU温度を制御ソースとして、下限温度(Fan Start Temperature)、上限温度(Fan High Temperature)、下限温度以下におけるファン速度(Fan Start PWM)、最大ファン速度(Fan High PWM)の4つのパラメーターを設定できます。下限温度と上限温度の間ではFan Start PWMとFan High PWMの傾きに対して現在の温度で正比例するファン速度となります。
もう1つの動作モードである「Manual Mode」ではCPU温度によらず、指定した特定のファン速度デューティ比で固定動作となります。30%~100%の範囲内で10%刻みにファン速度を設定できます。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」にはGPUファンは2基搭載されていますが、ファン制御の設定は共有されています。GPU温度を制御ソースとした「Smart Fan」モードでは4つのファンカーブ頂点(温度と速度)および、それを超えるとファン速度が100%になる臨界温度(SmartFan TR)の9つのパラメーターを設定できます。
「Manual Mode」ではGPU温度によらず、指定した特定のファン速度デューティ比で固定動作となります。20%~100%の範囲内で10%刻みにファン速度を設定できます。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はシステム起動時にかなり大きい音量でビープ音が鳴りますが、BIOSバージョン2K190827以降ではビープ音の設定が追加されており、「Disabled」を選択することで起動時に鳴るビープ音を無効化できます。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのBIOSアップデートについて
一般的な自作PCに比べてZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのBIOSアップデートの手順は少し複雑なので簡単に解説しておきます。まず最新のBIOSアップデートファイルは製品公式ページのダウンロード欄から取得できます。2020年5月現在は最新バージョンとして「Version 2K200407」が公開されていました。
サポートページ:https://www.zotac.com/jp/files/download/by_product?p_nid=876068&driver_type=238&os=All
サポートページから最新のBIOSアップデートファイルをダウンロードしたら、Zip圧縮されているので解凍し、FAT32フォーマットのUSBメモリのルート(一番上の階層)に圧縮ファイルをコピーします。回答したファイルの1つ、Readmeにはアップデート手順が英語で解説されています。
USBメモリにBIOSアップデートファイルをコピーしたら、USBメモリを刺したままでBIOSメニューを表示します。一般的には電源起動後にDelキー連打でBIOSメニューに入りますが、デスクトップショートカットを使うほうが簡単かつ分かりやすくてオススメです。
BIOSメニューに入ったら、Mainタブの日付(Build Date and Time)から現在のBIOSバージョンが分かります。7月22日2019年の場合、BIOSバージョンは「2K190722」となります。最新バージョンがあればアップデートすることで、機能の追加や不具合の修正が可能です。
現在のBIOSバージョンを確認してから、最新バージョンのBIOSにアップデートする場合、まずはBootタブを開いて、起動デバイスの優先順位を設定する「Boot Option Priorities」で#1に、「UEFI: 〇〇(BIOSアップデートファイルをコピーしたUSBメモリ)」を選択します。
起動優先順位1位にUSBメモリを設定したら、SAVE&EXITタブを開いて、「Save Changes」を選択します。
続いて再びBootタブに戻り、「ME Update Control」の項目を開きます。
「ME Update Control」を開いたら、ME Debug Modeを「Enabled(有効)」にします。設定を切り替えると自動的にシステムが再起動します。
システムの再起動後、上の操作でUSBメモリが起動優先デバイス1位に正常に設定されていれば、下のようなShellコマンドメニューが表示されます。少し待ち時間がありますが、最下段に「Shell>」と表示されたら、「FLASH」とキーボードで入力し、エンターキーを押します。
後は自動的にBIOSアップデート作業が進行していくので、下のような画面になるまで待ちます。最下段に再び「Shell>」と表示されたら「EXIT」と入力します。以上でBIOSのアップデートは完了です。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU/GPU/ストレージのスペックについて
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの各種性能をチェックする前に、同PCに搭載されているCPUとGPUのスペックについて簡単に紹介します。ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPUスペック
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」にはCPUとして、Intel製モバイル向けCPUの第9世代Core-Hシリーズから4コア8スレッドモデル「Core i5 9300H」が搭載されています。Core i5 9300HのIntel公式仕様はコアスレッド数:4コア8スレッド、ベースクロック:2.4GHz、単コア最大ブーストクロック:4.1GHz、L3キャッシュ容量:8MB、TDP:45Wです。Core i5 9300Hは最大ブーストクロック4.1GHzの4コアCPUですが、1コア~4コアへ同時に負荷がかかった時の最大動作倍率は[41, 41, 40, 40]となっており、全コア最大動作クロックは4.0GHzです。
またTDPは45Wですが長期間電力制限が45W、短期間電力制限が56.25Wに設定されています。動作倍率は固定ですが、これらの電力制限値はXTUから調整可能なので、電力制限解除によるベースクロックの引き上げという疑似的なオーバークロックは可能です。
システムメモリにはSODIMM DDR4メモリが2枚搭載されており、8GB×2=16GB容量、メモリ周波数は2666MHz、メモリタイミングは19-19-19-43-CR2です。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのGPUスペック
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」は、NVIDIAの最新GPUであるTuring世代RTX 20XXシリーズにおいてミドルハイクラスに位置する「GeForce RTX 2060」のモバイル版が搭載されています。モバイル版GPUというとつい2世代前(2,3年前)までは、デスクトップ向けGPUから2つ3つナンバリングが落ちて発熱の反面で性能は微妙と評価されることも少なくありませんでしたが、NVIDIA製モバイル向けGPUの前世代GTX 10XXシリーズからは、デスクトップ向けGPUとシェーダー数(CUDAコア数)やVRAM容量などハードウェア仕様は完全に同じものがモバイル向けGPUとして採用されるようになっており、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されている「GeForce RTX 2060」もデスクトップ向けのRTX 2070と同じハードウェアスペックでCUDAコア数:2304、VRAM容量:8GB GDDR6となっています。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されているモバイル版RTX 2060とデスクトップ版RTX 2060はCUDAコア数やVRAM容量などハードウェアスペックは一致しているのですが、実際の動作に関わるベース/ブーストクロックとTDP(パワーリミット)の設定値が異なります。
とりわけRTX 2060デスクトップ版のリファレンス仕様値である160Wに対して、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されているモバイル版RTX 2060のパワーリミットは80Wに設定されていました。
GeForce RTX 2060 スペック比較 | ||
モバイル版 ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V |
デスクトップ版 リファレンス |
|
CUDAコア | 2304 | |
VRAM | 6GB GDDR6 |
|
ベースクロック | 960MHz | 1365MHz |
ブーストクロック | 1200MHz | 1680MHz |
パワーリミット | 80W | 160W |
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vのストレージスペック
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」には標準搭載のシステムストレージとしてPCIE3.0x4接続のNVMe M.2 SSDが内蔵されています。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の標準搭載SSDついてストレージ性能の測定において定番ベンチマークのCrystalDiskMarkの結果が次のようになっています。
PCゲームのインストール先としてSSDとHDDではPCゲームのロード時間に大きな差があります。詳しくは下の記事を参照してください。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」には2.5インチストレージを設置可能なスペースがあるので、注文時にカスタマイズから追加するか、各自で2.5インチSATA SSDを増設するのがオススメです。
・【SATA SSD vs NVMe SSD vs HDD】 ゲームロード時間を比較
また下の記事では、MLC/TLC/QLCのマルチビットセルやNVMe/SATA3.0など2019年最新のSSD事情について徹底解説しています。ストレージについて詳しく知りたい方は参考にしてください。
・おすすめSSDまとめ。QLC/TLC/MLCやNVMe/SATA3.0など最新SSD事情を解説
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの温度・消費電力・ファンノイズ
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のCPU・GPUスペックや具体的な動作設定等について紹介したので、性能をチェックする前に、ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの消費電力・温度・ファンノイズを見ていきます。CPU負荷時のCPU温度とCPUコアクロックについて
まずは「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されたCPUの「Core i5 9300H」にフル負荷をかけた時のCPU温度やコアクロックを確認します。「Core i5 9300H」をZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vにおける標準設定で動作させて、ストレステストとして動画エンコードによって20分ほどフル負荷をかけ続けました。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」においてCore i5 9300Hは1秒間の短期期間電力制限56Wおよび、それ以降は長期間電力制限45Wが許容されていますが、CPU温度が上限閾値の85度へテスト開始から数分で達してしまい、サーマルスロットリングでCPU Package Powerに制限がかかりコアクロックが低下します。
CPU冷却ファンのファン回転数は2400RPMに収束しており、この時にCPU Package Powerは35W前後、実動で全コアの平均コアクロックは3.3GHz程度です。
BIOSメニューから手動制御した場合、CPU冷却ファンの最大速度は3800RPMなのでファン速度的にはまだ余力はありますが、後述するようにCPU冷却ファンのファンノイズが「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」では騒音上のボトルネックになっているため、標準設定以上にファン速度を引き上げるのは、あまりオススメの選択肢ではありません。
ゲーム負荷時のGPU温度とCPU温度について
続いてZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vに搭載されたGPUの「GeForce RTX 2060」とCPUの「Core i5 9300H」にPCゲームプレイ時に相当する負荷をかけ続けたときのGPU温度とCPU温度をチェックしていきます。測定負荷として3DMark Time Spy Extreme Stress Testを使用しました。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されたGeForce RTX 2060はモバイル版でTDP80W相当に電力制限が課されているので、長期的なゲーミング負荷に対してGPU温度は66度に収まっており、GPUクーラーのファン回転数も1800RPM程度と良好な数値を示しています。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vの消費電力について
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の消費電力についてチェックしていきます。消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力をリアルタイムモニタリング可能なワットチェッカー「ラトックシステム REX-BTWATTCH1」を使用して、電源ユニット(ACアダプタ)の変換損を含めた「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のシステム全体の消費電力をチェックしています。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はバックグラウンドタスクによって変動もありますが、アイドル状態におけるシステム消費電力は概ね22~25W前後で推移します。
CPUに対してフル負荷のかかるCinebenchでは負荷のかかる時間が短いので、短期間電力制限で動作するベンチ開始直後は100W前後、その後、長期間電力制限で動作して90W前後になります。長期的に負荷がかかる動画のエンコードを行うと、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のシステム消費電力は80~85W前後で推移します。
一方で主にGPUに対してフル負荷のかかる3DMark TimeSpy StressTestでは「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のシステム消費電力は120W前後になります。CPUに比較的大きな負荷のかかるゲームシーンでも150W~160W程度のシステム消費電力に収まります。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vのファンノイズについて
この章の最後に「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のファンノイズをチェックしていきます。ノイズレベルの測定には「サンワダイレクト 400-TST901A」を使用しています。電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。
まずアイドル時について「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のノイズレベルは33.5dB程度となりました。電源OFF時と大差なく、無音と言ってもよいレベルの静音性です。
続いて動画エンコードなどCPUにフル負荷のかかるタスクを実行した時のファンノイズについてですが、CPUクーラー冷却ファンが2400RPM程度で高速回転するので、ノイズレベルが43.2dBと比較的高い数値に達します。ヘッドホンをすれば気にならないレベルではありますが、デスクトップで傍に置いていると、やや煩く感じる程度のファンノイズです。
3DMark Time Spy Extreme Stress Testを使用したゲーミング負荷時のファンノイズについては、35~36dB程度でファンノイズが変動しました。ファンが動いているのが分かる程度で煩く感じることはなく、優秀な静音性です。(GPU冷却ファンはサウンドレベルメーターと逆側にあるので、若干低めの数値が出ていますが、逆側から測定しても40dBを超えることはありませんでした)
一方でCPUにも負荷のかかるゲームシーンでは、GPUクーラー冷却ファン自体は1800RPM程度の低い値に収まるのに対して、上で紹介した温度検証の結果の通り、CPUに負荷がかかるとCPUクーラー冷却ファンが瞬間的に2400RPMという高い値に変動するのでそちらがボトルネックになって、高いノイズレベルを示します。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はGPUの発熱に対してGPUクーラーの静音性や冷却性能は十分なのですが、CPUの発熱に対してCPUクーラーの性能がやや不足している感じです。
以上のように「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」では多くの場面でCPUクーラー冷却ファンが騒音上のボトルネックになる可能性が高いです。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」ではBIOSメニュー上でファン速度を手動で設定することも可能なので、標準設定ではどうしても煩く感じる場合は各自で上手い具合に設定し直してください。
BIOS(UEFI)メニューにはPC起動中にDelキーを連打すれば入れますが、Windows上で作成できる再起動ショートカットを作成するという手もあります。非常に便利なのでオススメです。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU性能とGPU性能
最後に「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のCPU性能とGPU性能をチェックしていきます。ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU性能(クリエイティブタスク)
続いて「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されたCore i5 9300HのCPU性能に大きく依存する、クリエイティブタスクにおけるパフォーマンスをチェックしていきます。「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されたCore i5 9300Hは、4コア8スレッドのCPUであり、単コア最大動作クロックは4.1GHz、全コア最大動作クロックは4.0GHz、TDP45W制限下における3Dレンダリングや動画のエンコードなど全コアに対して大きく負荷がかかる時の実動クロックは3.6GHz程度です。ただし「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」では長期的に負荷がかかった時、サーマルスロットリングで35W程度までさらに制限がかかり、実動クロックは3.3GHz程度となります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」において4コア8スレッドCPUのCore i5 9300HはTDP45W制限下において全コア4.0GHz程度で動作するので、CPUのマルチスレッド性能を測定するベンチマークで定番のCinebench R15のスコアは839程度、Cinebench R20のスコアは1800程度でした。
CPU性能の詳細な検証に用いるクリエイティブタスクについてはCPU使用率がフルロードになる3Dレンダリング、動画エンコード、RAW現像の3種類となっています。
具体的な測定内容は、3Dレンダリングはオープンソース3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークソフト、動画のエンコードは無料で利用できる動画編集ソフトとして国内外で多数のユーザーがいる「Aviutl」のx264エンコーダによる4K動画のエンコード、RAW現像はDxO PhotoLab(PRIMEあり、5472×3648解像度のRAW画像ファイル 100枚)です。
3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークソフトで測定する3Dレンダリング性能についてはレンダリング時間だけを見ても性能差が直感的にわかりにくいので、比較対象の中で最も遅いものを基準にして、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されるCore i5 9300Hを含めた各種CPUのレンダリング速度を性能比としてグラフ化しました。
x264エンコーダによって3840×2160解像度の動画をH.264 (MPEG-4 AVC)の3840×2160解像度へエンコードした時のエンコード速度について「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されるCore i5 9300Hを含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。
DxO PhotoLabによるRAW現像速度について「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されるCore i5 9300Hを含めた各種CPUのベンチマーク結果を比較すると次のようになっています。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのGPU性能(PCゲーミング)
続いて「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」に搭載されたGPUであるGeForce RTX 2060のPCゲーミング性能についてチェックしていきます。国内最大手かつ大人気のMMO RPG「ファイナルファンタジーXIV」の2019年最新大型アップデート「FFXIV: 漆黒のヴィランズ」の公式ベンチマークソフトで「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のPCゲーミング性能を測定してみました。(FF14ベンチはスコア10000を超えるとメモリやCPUのボトルネックベンチになるためGPUだけ高速になってもスコアに差が出なくなります。)
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はフルHD解像度のグラフィック設定:最高品質においてベンチマークスコアは13000オーバーとなっており、快適度評価も「非常に快適」をマークしています。
FFXIV: 漆黒のヴィランズの公式ベンチマークソフトでは総合スコアを1.5×100で割った値がちょうど平均FPSなので、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」ならFFXIV: 漆黒のヴィランズをフル解像度で平均60FPSオーバーの滑らかなプレイも余裕です。
また2019年最新PCゲームと比較しても高画質でグラフィック負荷が重いPCゲームに分類されるシングルプレイ用ロールプレイングゲーム「ファイナルファンタジーXV」の公式ベンチマークソフトで「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のPCゲーミング性能を測定してみました。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はフルHD解像度のグラフィック設定:高品質においてベンチマークスコアは6000前後となっており、快適度評価も「やや快適」~「快適」をマークしています。
ファイナルファンタジーXVの公式ベンチマークソフトでは総合スコアを100で割った値がちょうど平均FPSなので、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」ならファイナルファンタジーXVを平均60FPSの滑らかなプレイが可能です。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」と各種デスクトップ向けGPUについて、3DMark FireStrikeベンチマークのグラフィックスコア(基本的にCPU性能に依存せずGPU性能にのみ比例する)を比較すると次のようになります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」と各種デスクトップ向けGPUについて、3DMark FireStrike Extremeベンチマークのグラフィックスコア(基本的にCPU性能に依存せずGPU性能にのみ比例する)を比較すると次のようになります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」と各種デスクトップ向けGPUについて、3DMark TimeSpyベンチマークのグラフィックスコア(基本的にCPU性能に依存せずGPU性能にのみ比例する)を比較すると次のようになります。
「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はVRMark Cyan Roomのベンチマークスコアも5000をオーバーしており、VR Ready PCの水準をクリアしています。
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060VのCPU/GPU性能のまとめ
CPUに4コア8スレッドのCore i5 9300H、GPUに最新ミドルハイクラスGeForce RTX 2060 モバイル版を搭載する「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」の性能をチェックしてきましたが、CPU性能とGPU性能について簡単に箇条書きでまとめると次のようになります。- ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vはクリエイティブタスクにおいて、
長期的な負荷がかかるとサーマルスロットリングでTDP35W程度に制限される
- ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vはデスクトップ向けCPUで比較すると、
4コア4スレッドのCore i3 9350K程度の性能
- ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vは一般的なRTX 2060モバイル版を搭載したノートPCよりも
静音性が高く、GPU温度が低い分だけ僅かながら高性能
- ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vはデスクトップ向けGPUで比較すると、
GeForce GTX 1650 SUPERとGeForce GTX 1660 SUPERの中間程度の性能
ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060Vのレビューまとめ
最後に「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- フットプリントが縦横「210mm x 203mm」という手の平サイズ(やや誇張)のコンパクトさ
- RTX 2060 モバイル版搭載ながら、2.65Lの超コンパクトサイズ
- RTX 2060 デスクトップ版の7割程度のグラフィック性能を発揮
- デスクトップ向けGPUでは、GTX 1660 SUPERとGTX 1650 SUPERの中間くらいの性能
- 消費電力はRTX 2060 デスクトップ版の半分程度という優れた省電力性能
- ストレージはM.2 SSD×2と2.5インチ×1の計3基を搭載可能
- コンパクトサイズながらヘッドホン不要な優れた静音性
- USB、LAN、ビデオ出力などIOポートが非常に豊富
- CPUクーラーがファンノイズのボトルネックなので、もう少し高性能にして欲しかった
- ACアダプタが無駄に?大きい
- 標準搭載SSDの性能が微妙(サンプル機と製品版はSSDが異なる可能性あり)
”手のひらサイズのゲーミングPC”というキャッチフレーズで絶賛したMAGNUS EN10XXシリーズの後継となる「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」はコンセプトをそのままに2020年最新GPU&CPUの採用によって性能向上を果たすだけでなく、USBポートの追加、2.5Gb LANやWiFi6などネットワーク接続のアップグレード、ブートビープ音の無効化設定など、細かい部分でも改良が施され、コンパクトなベアボーンPCとしての完成度をさらに高めていました。
縦横「210mm x 203mm」という手の平サイズ(やや誇張)のフットプリントで容積2.65Lという、一般的なデスクトップPCでは不可能なコンパクトサイズはベアボーンPCならではであり、かつモバイルゲーミングPCを大きく上回る静音性を実現しています。
ゲーム用メインPCとしてだけでなく、クリエイティブタスク用PCやゲーム配信用サブPCとして、高性能なGPUを搭載したコンパクトPCを探しているのであれば、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」は非常にオススメです。
以上、「ZOTAC ZBOX Eシリーズ EN52060V」のレビューでした。
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NVIDIA GeForce RTX 2060とIntel Core i5 9300Hを標準搭載した2.65LのコンパクトベアボーンPC「ZOTAC MAGNUS EN52060V」をレビュー。MAGNUS EN1060やRTX 2060 デスクトップ版とグラフィック性能を比較https://t.co/zMal8tPlds
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) May 14, 2020
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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