Intel Core 10th BTO PC


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10コア20スレッド「Core i9 10900K」や6コア12スレッド「Core i5 10400」などIntel第10世代Comet Lake-S CPUを搭載するBTO PCについて各社製品の比較とおすすめ機種の紹介をします。NVIDIAやAMDの最新GPU(グラフィックボード)とIntel第10世代Comet Lake-S CPUを組み合わせた高性能ゲーミングPCがBTO PCメーカーから早速リリースされているので、オススメなIntel第10世代Core-S搭載ゲーミングBTO PCについて詳しく紹介していきます。
Intel 10th-Gen Comet Lake-S_Core i9 10900K



目次


1.Intel第10世代Comet Lake-S CPUの特徴
2.Intel第10世代Core-S搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ
3.BTO PC詳細スペックの賢い決め方

  ・CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事

4.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
5.簡易水冷クーラー採用のBTO PCがおすすめ


6.Intel第10世代Core-S搭載BTO PCの各社ラインナップ
7.Intel第10世代Core-S搭載BTO PCの価格比較
8.Intel第10世代Core-Sを搭載するおすすめBTO PCまとめ


付録.その他のGPU搭載BTO PCのまとめ記事


【執筆:2020年5月21日、最終更新:2020年6月23日】


Intel第10世代Comet Lake-S CPUの特徴

まずIntel第10世代Comet Lake-S CPUの特徴を簡単に紹介しておきます。
Intel第10世代Comet Lake-Sシリーズでは、10コア20スレッドでThermal Velocity Boostにより最大シングルブーストクロック5.3GHz/最大全コアブーストクロック4.9GHzの「Core i9 10900K」が最上位モデルです。
Intel 10th-Gen Comet Lake-S_Core i9 10900K

「Intel Core i9 10900K」については詳細レビューを公開中です。
「Intel Core i9 10900K」をレビュー。ゲーマー向け最速は偽りなし
Intel Core i9 10900K

下位モデルについて、Core i7は8コア16スレッド、Core i5は6コア12スレッド、Core i3は4コア8スレッドとなり、Intel第10世代CPUにおいてCoreシリーズは全モデルがマルチスレッディング対応となります。
競合AMDの第3世代Ryzenに比べてIntel第10世代Comet Lake-Sシリーズは非常にラインナップが多く、どの製品を選べばいいのか分かり難いですが、Core i9 10900K以外は、Core i7 10700、Core i5 10400の3つがオススメのモデルなので、予算に応じてここから選べばOKだと思います。
Intel 10th-Gen Comet Lake-S_lineup_Core i9-i7
Intel 10th-Gen Comet Lake-S_lineup_Core i5-i3

「Intel Core i7 10700K」をレビュー。ベストオブゲーミングCPUの素質はあるがIntel Core i7 10700K

「Intel Core i7 10700F」をレビュー。4万円の8コア16スレッドCPUがIntelから!
Intel Core i7 10700F

「Intel Core i5 10400」をレビュー。8700Kに迫るが本命は10400F
Intel Core i5 10400

コアクロックによって若干前後しますが、3Dレンダリングや動画のエンコードなどコンテンツ製作に関わるクリエイティブタスクで重要なCPUのマルチスレッド性能は概ねコアスレッド数に比例するので、下のテーブルから簡単にクリエイティブタスク性能のコスパを比較できます。
従来、コアスレッド数に対するコスパはAMD第3世代Ryzenが圧倒していましたが、8コア16スレッド以下のCPUの価格はIntel製CPUがAMD製CPUに迫っています。特にユーザーの多い6コア12スレッドCPUのIntel Core i5 10400とAMD Ryzen 5 3600はほぼ同じ価格です。
CPU_lineup_2020Q2

Intel第10世代Comet Lake-Sのレビュー記事一覧へ
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【できる!自作PC】最新CPUの選び方とオススメCPUを徹底解説
オススメCPUを徹底比較_2019



Intel第10世代Core-S搭載PCに最適なグラフィックボードを選ぶ

今回の記事ではIntel第10世代Core-Sが主役なのでCPUについて先に説明を行いましたが、実はPCゲーム用のBTO PCを選択する時にまず最初に注目すべきは”グラフィックボード”です。
グラフィックボードの選択でPCゲームの快適さが9割がた決まると言っても過言ではないくらい重要なパーツになっていますし、グラボを選択してからその他のパーツを選択するのがゲーム用BTO PCを選ぶ定石です。
Intel第10世代Core-S CPUは最新の高画質PCゲームにも余裕で対応可能な性能があるので、Intel第10世代Core-S搭載PCには現行最新のNVIDIA GeForce RTX 20XXシリーズ / GTX 16XXシリーズやAMD RADEON RX 5700シリーズと組み合わせるのがおすすめです。

下の表は最新グラフィックボードの性能や予算についてGPU別BTO PCの早見表になっています。
上位に上がるほど性能が高く、価格も高価になっています。
国内ではNVIDIA製GPUを搭載した製品が主流なので、PCゲーム向けBTO PCの選び方の基本は緑色太字で強調した5バリエーションと考えればOKです。
国内BTO PCに搭載されるGPUはNVIDIA製が主流でラインナップも豊富なので、特にこだわりがなければ初心者にはNVIDIA製GPU搭載BTO PCを探すほうが簡単です。
NVIDIA AMD グラフィック (*)
価格
RTX 2080 Ti
SLI(マルチGPU)
紹介記事

4K/120FPS -万円~
RTX 2080 Ti
紹介記事


UWQHD・最高
4K/60FPS+
28.0万円~
RTX 2080 Super
紹介記事

RTX 2080 (近日終売)
紹介記事
Radeon VII
UWQHD・最高
4K
24.0万円~
RTX 2070 Super
紹介記事

RTX 2070 (近日終売)
紹介記事
RX 5700 XT
WQHD・最高
VIVE Pro/Rift S/
VALVE INDEX
20.0万円~
RTX 2060 Super
紹介記事
RTX 2060
紹介記事
RX 5700 フルHD・最高
WQHD・高
16.0万円~
GTX 1660 Ti
紹介記事
GTX 1660 SUPER
紹介記事

GTX 1660
紹介記事
RX 5600 XT
フルHD・高
VR HMD対応
12.0万円~
GTX 1650 SUPER
GTX 1650
RX 5500 XT
FF14 入門
E-Sports
10.0万円~
 *「グラフィック」の項目は最新の高画質PCゲームがこの解像度でこのグラフィック設定なら快適に(60FPS程度で安定して)遊べるという大体の指標です。

ゲーム向けのBTO PCの選び方をものすごく簡単に説明すると上の早見表のようになっています。
早見表最下段に掲載したGTX 1650やRX 560はエントリーユーザー向けGPUとなっており、これらを搭載したBTO PCは、OverWatchのようなE-Sports系ゲームやFF14のようなMMO RPGなど比較的軽量なPCゲームの標準画質に対応可能です。ある種の最低水準なので価格だけを見てよくわからずに選ぶと、後々、GTX 1660やRX 580などミドルクラスGPUにした方がよかったと後悔する可能性が高く、グラフィックボードの性能に詳しくない初心者向けの選択肢ではないように思います。逆にマルチGPU(SLI)を搭載したモデルもかなり例外的な製品です。
上で書いたようにPCゲーム向けBTO PCの選び方は早見表の中で太字で強調した5つのバリエーションと考えればOKです。

ちなみに当サイトで推奨する5つのバリエーション中では最下位になっているGTX 1660 TiやGTX 1660 SUPER(もしくはその競合となるRX 580/570)について、PCゲームグラフィックス性能が微妙なのか?というとそんなことは全くありません。例えば国内でも人気の根強いファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマークスコアはフルHDの最高品質で10000を余裕で超えており、比較表のグラフィック項目でも書いたように、GTX 1660やRX 580/570などのミドルクラスに位置する製品は、『フルHD解像度の高画質設定』であれば最新の高画質PCゲームを快適に(平均60FPSで)プレイ可能な性能を備えています。
FFXIV: 漆黒のヴィランズ
ミドルクラスGPUのGeForce GTX 1660 SUPERについて、有名な高画質PCゲーム各種のフルHD・高画質設定におけるベンチマーク結果が次のようになっています。ゲームメーカーもユーザーシェアの高いミドルクラスGPUに合わせて、フルHD解像度・高画質プリセットが快適に動作するように開発・最適化してくるので、ゲーミングPC用のグラフィックボードとしてはGTX 1660やRX 580が水準と考えておけば間違いありません。
GeForce GTX 1660 SUPER_FHD-Gaming
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、Anthem(ウルトラ設定プリセット)、Assassin's Creed Odyssey(超高設定プリセット)、Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)、CONTROL(高設定プリセット, DirectX11)、Destiny 2(最高設定プリセット)、The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)、Far Cry 5(最高設定プリセット&TAA)、Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorks無効)、Gears 5(最高設定プリセット)、Ghost Recon Wildlands(非常に高い設定プリセット)、Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX11)、MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット)、Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, DirectX12)、Middle-Earth: Shadow of War(とても高い設定プリセット)、The Witcher 3(個別設定を全て最高設定)、以上の15タイトルです。

ゲーム公式の推奨動作環境やGPU別/CPU別ベンチマークを参考にした解像度・グラフィック設定別のおすすめのグラフィックボードやCPUについては個別にまとめ記事を公開中です。
ゲーム別おすすめGPU&CPUまとめ記事の一覧へ
ゲーム別おすすめGPU&CPUまとめ記事


NVIDIAAMDのどちらのGPUを選べばいいか(各社のGPUの大まかな違い)についてですが、上の表でいくと横並びにした競合製品の比較では次のように大別できます。

NVIDIA製GPUの特長

NVIDIA製GPUのほうが既存のPCゲームの多くでは若干性能が高いのと、プレイ動画録画機能のShadowPlayの動作が軽くて非常に優秀です。国内シェアも高いため各社のラインナップも豊富で選択肢の幅が広く、特にこだわりがなければNVIDIA製GPU搭載BTO PCを探すのが手っ取り早いです。

AMD製GPUの特長

AMD製GPUはまだ採用タイトルは少ないですが最新APIのDX12ゲームではNVIDIAよりも若干性能が高く、NVIDIAの競合GPU比で価格もやや安くなっています。またNVIDIA Shadow Playと遜色ない軽量さのプレイ動画録画機能「AMD ReLive」や動画の倍速補完機能「AMD Fluid Motion」(紹介記事)があるのでマルチメディアに楽しむユーザーにはおすすめかもしれません。


BTO PC詳細スペックの賢い決め方

続いてグラフィックボード以外の構成パーツの選び方を紹介していきます。
一口に○○グラフィックボード搭載BTO PC(BTO パソコン)と言ってもCPUやストレージなど多くの構成パーツにはBTO PCメーカー各社で違いがあり、それが各BTO PCの価格の違いに直結しています。
そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。
(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)

そこでどうするのかというと先ほどグラフィックボード別で大まかな価格帯を選んだので、次はCPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。これら5つの適切な選び方さえ知っていれば各自でカスタマイズすれば簡単にリアルタイムな価格比較もできて自分にとって一番コスパが高くおすすめなBTO PCを選択可能になります。

  • CPUについては6コア12スレッドのCore i5(10400や10600K)は8コア16スレッドのCore i7(10700や10700K)と比べてもPCゲームが目的であれば大きな性能差はありません。基本的には予算に合わせて選ぶ形ですが、コスパを優先するならCore i5、144Hzや240Hzなどハイリフレッシュレートなゲーミングモニタを使用する環境でCPUボトルネックを確実に避けたいならCore i7、もしくは高画質プレイ動画の録画・配信・編集もするならさらに上位のCore i9 10900Kを選べばいいと思います。
  • システムメモリゲーム用途なら16GBあれば十分です。8GBでは足りない場合もあるので16GB以上を推奨します。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚でOK。
  • 電源容量は選択したグラフィックボードによりますが500~700W以上なら大丈夫。変換効率は予算が許すならGold以上を選ぶと電源ユニットの静音性の面で有利かもしれません。
  • システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。
    ゲーム用ストレージはシステムとは別に用意するほうが後々便利です。システムストレージ同様にHDDではなくSSD推奨。ゲーム用ストレージの容量は可能なら1TB(1000GB)、少なくても500GBが望ましいです。500GB以上のSSDは1.2万円程度からでパーツのみを購入できるので各自でBTO PC購入後に増設してもかまいません。
  • マザーボードは「Z490」「H470」などチップセット名だけでなく「ASUS TUF GAMING Z490-PLUS」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板です。

以上の5項目さえ守ればそうそうハズレを引くことはないはずです。あと、これからゲーム用PCを購入するならOSはWindows10 Home 64bitの一択です。バージョンはProでなくてHomeで大丈夫です。

CPUやグラボなど各CPU部品の解説記事

グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
BTO PCにオススメなCPUを用途&予算別で5種厳選
【できる!自作PC】最新CPUの選び方とオススメCPUを徹底解説

オススメCPUを徹底比較_2019

おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
おすすめグラボまとめ

【SATA SSD vs NVMe SSD vs HDD】 ゲームロード時間を比較
おすすめSSDまとめ。QLC/TLC/MLCやNVMe/SATA3.0など最新SSD事情を解説
SSD vs HDD ゲームロード時間比較

自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方

おすすめの自作PCマザーボードを徹底解説
おすすめマザーボード

予算と性能で選ぶオススメのゲーミングモニタを解説
Monitor_Review



BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事

ここからは各社のBTO PCのラインナップをチェックして価格や構成パーツについて比較していきますが、その前に当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。
BTO PCメーカーの特徴比較

グラフィックボードのモデル PCケース マザーボード 納期
サイコム 〇:選択可能 〇:自作向け 〇:選択可能

TSUKUMO 固定 自社オリジナル 固定
(ほぼASUS製)


ドスパラ 固定 自社オリジナル
固定
◎:
最短当日
PCショップアーク 〇:選択可能 〇:自作向け 〇:選択可能

パソコン工房 固定 △:自作向ベースのオリジナル
固定
マウスコンピューター
固定 △:自作向ベースのオリジナル 固定


TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方

ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方

マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方



簡易水冷クーラー採用BTO PCがおすすめ

Intel第10世代Core-S CPU搭載BTO PCとしてサイコムからはCPUとGPU(グラフィックボード)の両方に簡易水冷クーラーを採用するデュアル水冷をコンセプトにしたBTO PC「G-Master Hydro」シリーズの最新モデル「G-Master Hydro Z490」の発売されています。
Intel第10世代CPU&簡易水冷グラボ搭載「G-Master Hydro Z490」


Core i9 10900KなどIntel第10世代Core-S CPUを搭載するG-Master Hydroシリーズの製品は、PCケースのサイズ別で、高い拡張性と最新トレンドが組み合わさった新定番PCケース「Fractal Design Define 7」を採用しているミドルタワーBTO PC「G-Master Hydro Z490」を基本モデルとして、さらに360サイズラジエーターの大型簡易水冷CPUクーラーを採用する上位モデル「G-Master Hydro Z490 Extreme」、同じくFractal Design製でコンパクトな「Fractal Design Define Mini C」を採用するマイクロタワーBTO PC「G-Master Hydro Z490-Mini」、Mini-ITX対応でウルトラコンパクトな「Phanteks Enthoo Evolv ITX」を採用する「G-Master Hydro Z490-ITX」の計4機種ラインナップされています。
G-Master Hydro Z490_lineup

G-Master Hydro Z490シリーズではコストパフォーマンスに優れたGeForce RTX 2070 SUPERから2020年最速GPUの最上位モデルGeForce RTX 2080 Tiまで、サイコムが独自に簡易水冷化したオリジナルグラフィックボードを選択可能です。
空冷GPUクーラーを採用する一般的なBTO PCよりも低い温度で動作可能なので動作クロックも高くなり高性能であり、加えて高い静音性も実現しています。
G-Master Hydro_GeForce RTX 2080 Ti
下はGeForce GTX 1080 Tiにおいて空冷モデルと簡易水冷化モデルを比較した例ですが、簡易水冷クーラーであればラジエーターの設置スペースを確保する必要があるものの、TDP250Wで発熱の大きいGeForce GTX 1080 TiであってもGPUコア温度は50度前後で運用が可能になります。GPUクーラーの性能差でファン回転数も小さくて済むので、簡易水冷化グラフィックボードの採用により静音性も大幅に上がります。(詳細はこちらの記事で) グラフィックボードの場合は特に空冷と比較して冷却性能が抜群なので高性能なGPUでは簡易水冷の導入を検討する価値は十分にあります。
GPU-AIO-Water

G-Master Hydro Z490シリーズはデュアル水冷の名の通り、独自に水冷化されたGPUクーラーだけでなくCPUクーラーについても簡易水冷CPUクーラーが採用されており、G-Master Hydro Z490には標準で120サイズ簡易水冷の「Asetek LS650 RGB」が搭載されています。
さらにG-Master Hydro Z490では従来の120サイズに加えて、カスタマイズオプションから240サイズでより高い冷却性能を発揮する「Asetek LS670 RGB」が追加されています。240サイズ簡易水冷はCore i9 10900K環境における当サイト推奨のCPUクーラーなので特にオススメなアップグレード項目です。
Asetek_670LS
当サイトでは簡易水冷グラフィックボード搭載したG-Master Hydroシリーズから、Core i9 10900Kと簡易水冷GeForce RTX 2080 Tiを搭載した2020年最速ゲーミングBTO PC「G-Master Hydro Z490」のレビュー記事を公開中です。G-Master Hydroシリーズの購入を検討する際には参考になると思います。
Core i9 10900K&簡易水冷RTX 2080 Ti搭載「G-Master Hydro Z490」をレビュー
Sycom G-Master Hydro Z490


Intel第10世代Core-S搭載BTO PCの各社ラインナップ

サイコム」「TSUKUMO」「PCショップアーク」「ドスパラ」「パソコン工房」「マウスコンピューター」など当サイトで紹介している主要6社からリリースされているIntel第10世代Comet Lake-S CPU搭載ゲーミングBTO PCについてまずは簡単に紹介します。

1.PCショップアーク

PCショップアークではIntel第10世代Core-Sを搭載したBTO PCとして、自作PC向けの高品質で拡張性の高いPCケースを使用したコンセプトモデルが展開されており、カスタマイズ自由度も高いので、基本的にPCケースの好みで選択していけばOKです。
最新PCケースが採用されたおすすめモデルをいくつか紹介すると、Cooler Master CM694をベースにした「CROYDON CY-IC1Z49AGT8-CM」、Fractal Design Define 7をベースにした「CROYDON CY-IC8Z49AGT6-F7」などがあります。

CPUはCore i5 10400~Core i9 10900Kまで自由に選択可能であるなど、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。グラフィックボードについてNVIDIA製GPUとAMD製GPUの両方があり、ベンダーやモデルもカスタマイズで選択可能です。




2.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer

ツクモeX.computerからはIntel第10世代Core-S CPU搭載BTO PCとして、Core i5 10400を搭載した「G-GEAR GA5J-G201/ZT」、Core i7 10700Kを搭載した「G-GEAR GA7J-H201/ZT」、Core i9 10900Kを搭載した「G-GEAR GA9J-J201/ZT」の3モデルがラインナップされています。
CPUは各モデルで固定されていますが、グラフィックボードについてはNVIDIA製のエントリークラスGTX 1650から最上位のウルトラハイエンドRTX 2080 Tiまで自由に選択できます。マザーボードもASUS製の定番モデル「TUF GAMING Z490-PLUS (WI-FI)」が採用されています。


ツクモeX.computerのIntel第10世代Core-S CPU搭載BTO PCは横軸をCPU(およびマザーボードのチップセット)、縦軸をGPUとして組み合わせ別に下のように表で分かりやすくまとめられています。いずれのモデルもCPUはCore i5 10400、Core i7 10700、Core i9 10900Kなど主要3モデルを含めて自由にカスタマイズor選択できます。
Intel Core 10th BTO PC_tsukumo_lineup



3.パソコン工房

パソコン工房のゲーミングBTO PCは主に5つのシリーズが展開されています。5シリーズの中で最も一般的なモデルはミニタワーPCケース採用のLEVEL∞ M-Class、ミドルタワーPCケース採用のLEVEL∞ R-Classの2つです。さらにコンパクトサイズなLEVEL∞ C-Class、フルタワーPCケース最上でハイスペックなLEVEL∞ G-Class、メニーコアなエンスージアスト向けCPUを搭載したハイエンドモデルLEVEL∞ F-Classがあります。
LEVEL∞_series
パソコン工房のBTO PCでは各モデルでCPUやGPUの組み合わせが固定されていることが多いです。マザーボードや電源ユニットに型番不明の廉価なパーツを使っているのが気になるところ。カスタマイズの幅もさほど広くありませんが価格面では強いです。GPU型番を除いてグラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。

パソコン工房からはIntel第10世代Comet Lake-S CPUが搭載されたゲーミングBTO PCがかなりの数、ラインナップされています。新製品や終売など入れ替わりが多いので、都度、希望のスペックを一覧から探すのがオススメです。【パソコン工房のIntel第10世代Core-S搭載BTO PCラインナップ一覧へ
Intel Core 10th BTO PC_pc-koubou

CPU別でいくつかオススメなモデルを抜粋すると、Core i7 10700KとGeForce RTX 2070 SUPERを搭載したミドルタワーPC「LEVEL-R049-LCiX7K-TWXH」、Core i9 10900KとGeForce RTX 2080 Tiを搭載したミドルタワーPC「LEVEL-G049-LCiX9K-VWXH」などがあります。
CPUとGPUは基本的に固定となっており、GPU別で網羅されているわけでもなく穴あきなラインナップのため、希望に合致するモデルがないと選びにくい感じです。



4.サイコム

サイコムからはIntel第10世代Core-S CPUnを搭載したBTO PCとして主に、ゲーミング向けスタンダードモデル「G-Master Spear Z490」、CPU&GPUのダブル水冷システムが採用された「G-Master Hydro Z490」などチップセット名Z490の添え字が付いたゲーミングPCが複数ラインナップされています。当サイト的に特にオススメなのは簡易水冷グラフィックボードが搭載された「G-Master Hydro Z490」です。
サイコムではモデル数は少ないもののカスタマイズからCPUはCore i3 10100~Core i7 10700K、Core i9 10900Kまで自由に選択可能、GPUなど構成パーツを全て自由にカスタムできます。グラフィックボードについてNVIDIA製GPUとAMD製GPUの両方があり、ベンダーやモデルもカスタマイズで選択可能です。ただしPCパーツに詳しくない初心者には難しいかも。
Intel Core 10th BTO PC_Sycom



5.ドスパラ

ドスパラからはIntel第10世代Core-S CPUを搭載したモデルとして、Core i9 10900KとGeForce RTX 2080 Tiを搭載する「GALLERIA ZZ i9-10900K搭載」やCore i7 10700とGeForce RTX 2070 SUPERを搭載する「GALLERIA XF i7-10700搭載」などが発売されています。2020年6月現在、納期3日となっておりCore i9 10900Kを搭載したBTO PCの中でも特に早く届く製品です。




6.マウスコンピューター

マウスコンピューター G-TuneのIntel第10世代Core-S搭載BTO PCは大まかに、若干廉価なミニタワーケース採用「NEXTGEAR-MICRO」PCケース詳細)、中堅モデルでミドルタワーケース採用の「NEXTGEAR」PCケース詳細)、高級品の「MASTERPIECE」PCケース詳細)という松竹梅の3段構成のバリエーションとなっています。
GPUとCPUの組み合わせが固定されているので、希望の組み合わせを探すのが少し難しいかもしれません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。
mouse-computer-g-tune-tower

マウスコンピューターからはIntel第10世代Core-S CPUを搭載したモデルとして、Core i9 10900Kを搭載したハイエンドモデル「G-Tune MASTERPIECE HP-Z」が発売されています。CPUは固定ですが、GPUは標準のRTX 2070 SUPERの他に、上位モデルのRTX 2080 SUPERやRTX 2080 Tiを選択可能です。
G-Tune MASTERPIECE HP-Z

マウスコンピューターからは「NEXTGEAR-MICRO」、「NEXTGEAR」、「MASTERPIECE」、「LITTLEGEAR」の4シリーズを基本ラインアップとして、CPU&GPUセット別で細かく分類されたBTO PCが販売されています。詳しくは『マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方



Intel第10世代Core-S搭載BTO PCを価格比較

ここでは上で簡単に紹介した各社のBTO PCからコスパの高そうなモデルをピックアップして、管理人おすすめな構成をベースにしてパーツも公平になるように揃え、Intel第10世代Core-S搭載BTO PCの価格比較を行います
一口にBTO PCと言ってもCPUやストレージに各社違いがありカスタマイズ可能なのでデフォルト価格をリストアップして高い安いと判断するのはあまり意味がありません。構成パーツによって価格が上下するので可能な限り公平な比較を行うため次のパーツ構成に可能な限り合わせる形で価格比較を行います。

Intel第10世代Core-Sを搭載したBTO PCの賢い選び方については第3章を参照してください。賢い選び方に従って各自でカスタマイズすればリアルタイムで価格比較が可能です。

表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で価格を比較します。
価格比較用のパーツ構成
OS Windows10 Home
CPU Core i5 10400
Core i7 10700
Core i9 10900K
メモリ 16GB (8GB*2)
グラボ GeForce RTX 2070 SUPER
システムストレージ SSD 240GB
データストレージ なし(実際の購入に際しては480GB以上のSSDが推奨)
電源 600~700W
(Gold認証以上が推奨)
その他付属品 なし

比較を行う上での注意点
・ゲーム用のデータストレージは480GB以上のSSDがおすすめですが、個別に購入しても問題ないので簡単のためになしの設定で比較します。ちなみに480~512GBのSSDの価格相場は1.2万円程です。
・各社カスタマイズできない設定で1TB HDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
・Intel第10世代Core-SではCPU毎にモデルが異なるBTO PCが多く、上位モデルでは自動的に良いパーツが採用されるため、下記テーブルの電源やマザーボードはCore i5 10400を搭載したBTO PCに採用されている部品を表記します。


BTOメーカー 型番 電源 マザーボード 参考価格
PCショップアーク
CY-IC8Z49AGT6-F7

Antec
NeoECO NE750
750W
Gold
ASRock Z490
Steel Legend
ATX
-万円
23.7万円
25.3万円
TSUKUMO
G-GEAR GA9J-J201/ZT

Seasonic
SSR-750FM
750W
Gold
ASUS TUF GAMING Z490-PLUS (WI-FI)
ATX
17.5万円
21.0万円
24.5万円
パソコン工房

SSDが500GB

10900KはGPUが
RTX 2080 SUPER
LEVEL-R
fa0666b2
700W
Bronze
Z490
ATX
-万円
20.3万円
25.0万円
サイコム
G-Master Spear Z490
SilverStone
SST-ST75F-GS V3
750W
Gold
ASUS TUF
GAMING Z490-PLUS
ATX
19.3万円
23.0万円
24.1万円
G-Master Hydro Z490
SilverStone
SST-ST75F-GS V3
750W
Gold
ASRock Z490 Extreme4
ATX
22.8万円
26.4万円
27.6万円
ドスパラ

SSDが500GB

10900KはGPUが
RTX 2080 Ti

GALLERIA ZZ
SilverStone
SST-ST75F-PT 750W
Platinum
B350(詳細不明)
Micro-ATX
-万円
-万円
32.9万円
マウス
コンピューター

SSDが500GB
MASTERPIECE HP-Z
MASTERPIECE
800W
Titanium電源
Z490
ATX
-万円
-万円
27.8万円



おすすめIntel第10世代Core-S搭載BTO PCのまとめ

構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて簡単にまとめます。
  • PCショップアークはカスタマイズの幅も広く、自作PC向けPCケースが採用されているので、拡張性が高くメンテナンス性にも優れています。ただし下位CPUを選択すると価格は若干高めになりますが、カスタマイズの幅が広いので上位CPU選択時にその他のパーツで価格を抑えやすいです。
  • TSUKUMOはパーツの品質は良いですし、価格も安価です。自社製PCケースだけは微妙ですが、Core i5~Core i9まで網羅しており、GPUもエントリーからハイエンドまで自由に選択できるので、選びやすさという点でもオススメです。
  • パソコン工房はGPUの選択肢が限られるためちょうどいいモデルを選ぶのが難しいのと、電源やマザーボードが詳細不明(おそらく廉価品)なのは気になりますが、どのCPUを搭載したモデルも比較的安価です。
  • サイコムについてはPCショップアークと同じ傾向のBTO PCになっており、PCケースの拡張性も高くて各パーツも素性がはっきりしていて良いのですが、やはり他社と比較するとやや割高になっています。サイコムで購入するのであればデュアル水冷採用のG-Master Hydroがオススメです。
  • ドスパラは今のところCore i9 10900KとRTX 2080 Tiを搭載したモデルしかなく高価です。発売直後で品薄な5月現在、納期が3日と非常に早いところは魅力なので、早く欲しいということであればかなり有力な候補でしょう。
  • マウスコンピューターはハイエンドモデルMASTERPIESEからCore i9 10900K搭載モデルのみが発売されており、やはり高価です。

当サイトの結論としては、
TSUKUMOのCore i5 10400を搭載した「G-GEAR GA5J-G201/ZT」、Core i7 10700Kを搭載した「G-GEAR GA7J-H201/ZT」、Core i9 10900Kを搭載した「G-GEAR GA9J-J201/ZT」がIntel第10世代Comet Lake-S CPU搭載BTO PCとしては一番オススメです。
CPU別の3段階で、各モデルにおいてエントリークラスのGTX 1650からハイエンドのRTX 2080 Tiまでお好みのグラフィックボードを組み合わせることができて選びやすく、マザーボードにもASUSの定番モデル「ASUS TUF GAMING Z490-PLUS (WI-FI)」が採用されているので総じて評価が高いです。


PCケースにもこだわるのあればPCショップアークから発売されている、Cooler Master CM694をベースにした「CROYDON CY-IC1Z49AGT8-CM」や、Fractal Design Define 7をベースにした「CROYDON CY-IC8Z49AGT6-F7」がオススメです。



Intel第10世代Core-S CPU搭載の一般的なBTO PCよりも2,3万円ほど高くなってしまいますが、CPUとGPUのクーラーに簡易水冷を採用しているサイコムの「G-Master Hydro Z490」はPCケースも自作PC向けに市販されている製品が使用されており、自作er目線でもよくできたPCなので、予算が許すのであればおすすめです。




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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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