FOVE


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1月末から出荷の始まっていたアイトラッキング対応の高解像度VR HMD「FOVE 0」をレビューします。いきなりですがぶっちゃけデベロッパー向けのおもちゃです。HTC ViveやOculus Riftのようにある程度英語がわかればVRコンテンツをガンガン遊べるといった製品ではありません。
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相当前に書いてお蔵入りしていた記事ですがGWでネタもないので。

製品公式ページ:https://www.getfove.com/
セットアップ:https://www.getfove.com/setup/
マニュアル:http://archive.getfove.com/setup/FOVE0_User_Manual.pdf
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FOVE 0の特徴は公式でも紹介されていますが、管理人的に魅力に感じたのは「ディスプレイ解像度が2560*1440でHTC ViveとOculus Riftよりも1.5倍高解像度」と「HMD搭載センサーによる単独トラッキング(距離はトラッキング不可で角度のみ)」の2点でした。ちなみにSteamVR用の正式なドライバは未公開です……。
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FOVE 0の外観と付属品

何はともあれ早速、開封していきます。
白い化粧箱の蓋を外すと薄い1枚の多言語クイックスタートガイドが入っていました。その下にはスポンジ製スペーサーで衝撃から保護されたFOVE 0のVR HMD本体が収められていました。
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VR HMDの右側にある白い箱には付属品が収められています。付属品はセンサー、三脚、センサー用USBケーブル、交換用フェイスクッション、レンズクリーナーです。
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FOVE 0のVR HMD本体をチェックしていきます。
正面はFOVEのロゴが入ったフラットな面になっています。
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側面はなめらかにカーブを描く光沢のある外装です。VR HMDを固定するヘッドバンドは上と左右の3本でHTC ViveやOculu Riftとほぼ同じ構造です。
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ヘッドバンドの長さ調整はマジックテープでした。マジックテープを外した状態で被ってからマジックテープを締めるといい具合に固定できます。
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底にはなぜか滑り止めのゴム足が。側面が光沢のあるプラスチックなので傷防止でしょうか。
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レンズはフェイスクッションから浅い位置にあって、肉眼でも体感で接するんじゃないかという距離なのでメガネは併用できません。
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VR HMDの接続端子はHDMI、USB3.0、USB2.0(電源供給のみ)の3端子です。USB3.0からの電力供給では足りなかったのか?というのがちょっと不満。
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VR HMDのケーブルは残念なことにHTC ViveやOculus Riftのような1本線ではなく、それぞれバラバラにケーブルが延びておりマジックテープのケーブルタイでまとめただけというやっつけ仕事感のある仕様でした。
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VR HMDの重量は535gでした。ケーブルの重さが若干入っているので公称520gは正しいようですね。
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FOVE 0にはVR HMD内臓の方向センサーがありますが、赤外線カメラを使用した外部センサーにも対応しています。内臓センサーのみでは距離(位置)のトラッキングはできず方向のみですが、外部センサーを使用することでHTC ViveやOculus Riftのようなトラッキングが可能です……、対応アプリが今のところ皆無ですが。
センサーのサイズはIntelのCPUより一回り大きいくらいです。付属の三脚とUSBケーブルを使用して設置とPCへの接続を行います。
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以上でFOVE 0の外観と付属品のチェックは完了です。



FOVE 0をセットアップ

続いてFOVE 0をセットアップしていきます。
公式のセットアップページからセットアップ用のソフトをダウンロードして実行します。
セットアップ:https://www.getfove.com/setup/
セットアップ用のソフトは日本語に対応しているのでポチポチクリックしていけばインストは完了します。
タスクバーにFOVE 0のアイコンがあるのでキャリブレーションの開始を選びます。VR HMD内で緑色の点が表示されるので目で追ってアイトラッキングのキャリブレーションをしてください。
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キャリブレーションが終了したら設定ツールを開いて「ランタイムの起動」と「コンポジターの起動」をクリックします。
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赤外線カメラで撮影されている眼の状態が表示されるのがちょっと面白かったです。
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以上でFOVE 0の基本的なセットアップは完了です。
続いてデモアプリを試してみました。一部で話題のSAOのアスナに会えるやつです。デモアプリは下のリンクからダウンロードできます。
デモアプリ:https://www.getfove.com/sao-downloads/
SAO_Special-Page_BG_v8

ということでアスナに会ってきました。
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この段階になって「声が聞こえないなあ」と気付いたのですが、FOVE 0にはヘッドホン・イヤホンがなく接続できる場所もないので音声出力は別に用意する必要があります。
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デモアプリ自体は大したものもないので一通りアスナを鑑賞したら即デモアプリを閉じました……。それにしてもデモアプリがオリエンテーショントラッキングだけで外部センサートラッキングに非対応なのはいかがなものかと。


とりあえずSteamVR用のベータドライバを貰えたので後日いろいろ試してみようと思っていたのですが、面倒になって売っ払いました……。
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FOVE 0は「Developers Kitと名前に付けろ」と言いたくなるくらい開発者向けのおもちゃで一般ユーザーが購入してもできることは全くないので、PC向けVR HMDの購入を検討しているユーザーは今のところ素直にHTC ViveかOculus Riftを購入してください。


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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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