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AMD Ryzen純正CPUクーラー最上位「Wraith Max」が、ワンズでバルク品のRyzen 7 1800Xとセット販売されていたので購入してみました。
公式ページ:www.amd.com/ja-jp/innovations/software-technologies/cpu-cooler-solution
LEDイルミ操作ツール:http://www.coolermaster.com/amd-ryzen-wraith-max-rgb-software/
9月から一般販売も開始されました。
AMD Wraith Max cooler, with RGB LED AM4対応CPUクーラー
AMD
<TSUKUMO><PCワンズ><PCショップアーク>
Wraith Maxの外観・付属品
Wraith MaxはAMD Ryzen 7 1700やRyzen 5 1600に付属するWraith TowerやWraith Spire同様に黒いボール紙のパッケージに入っていました。Wraith Maxはキューブな形状をしています。
CPUヒートスプレッダと接するベース部分は銅製になっており、デフォルトでは熱伝導グリスが薄く塗布されていました。ヒートパイプは左右から計4本伸びています。
Ryzen 7 1700に付属するWraith Towerと比較するとこんな感じです。Wraith MaxのほうがWraith Towerよりも10mmほど背が高くなっています。冷却ファンの径は90mmでほぼ同じです。
CPUクーラー外装の側面にはLEDイルミネーション操作用にマザーボードと接続するためのミニヘッダーが実装されています。左側の4PINヘッダーは汎用LED用、右側の3PINはUSB用です。
マザーボードと接続するためのケーブルも汎用LED 4PIN用とUSB用で1つずつ付属します。
Wraith Tower以下はネジ固定ですが、Wraith MaxはAM4マザーボードにデフォルトで設置されているプラスチック製の固定器具にフックを使って固定する構造になっています。
Wraith Maxの検証機材・LEDイルミネーション
Wraith Maxの外観や付属品のチェックはこの辺りにして早速、検証機材を組んでいきます。テストベンチ機の構成 | |
CPU | AMD Ryzen 7 1800X (レビュー) |
マザーボード |
ASRock AB350M Pro4 (レビュー) |
メインメモリ | Kingston HyperX Fury DDR4 HX424C15FB2K2/16 DDR4 8GB*2=16GB (レビュー予定) |
CPUベンチ用 ビデオカード |
ASUS GeForce GT730 ファンレス GT730-SL-2GD3-BRK |
システムストレージ |
CFD SATA SSD 120GB |
OS | Windows10 64bit Home |
電源ユニット | Corsair RM650i (レビュー) |
検証機材のCPUにはAM4マザーボードで使用可能なAMD Ryzen CPUの最上位、8コア16スレッドの「Ryzen 7 1800X」を使用しています。CPUとCPUクーラー間の熱伝導グリスには当サイト推奨で管理人も愛用しているお馴染みのクマさんグリス(Thermal Grizzly Kryonaut)を塗りました。熱伝導効率も高く、柔らかいグリスで塗布しやすいのでおすすめです。
グリスを塗る量はてきとうでOKです。管理人はヘラとかも使わず中央山盛りで対角線だけ若干伸ばして塗っています。特にThermal Grizzly Kryonautは柔らかいグリスでCPUクーラー固定時の圧着で伸びるので塗り方を気にする必要もありません。
Wraith Maxの固定方法はフックを引っかける方式なのでレバーのない方のフックを引っ掛けてから、レバー側のフックを緩めた状態で引っ掛けて、レバーを締めれば固定完了です。ただレバーを緩めた状態でフックの遊びが少なくて少々固定し難かったのが残念でした。あと数mm遊びがあればよかったのですが。
以上で検証機材のセットアップが完了となります。
Wraith MaxはLEDイルミネーションに対応しており、汎用ヘッダーやUSBから操作を行わない場合、Ryzen 7 1700に付属する「Wraith Tower」では赤色LEDの固定発光でしたが、「Wraith Max」ではデフォルトでカラーサイクルの発光パターンで点灯します
「Wraith Max」は製品公式ページで配布されている専用アプリを使用することで各社マザーボードのLEDイルミネーション操作機能同様に発光カラーや発光パターンを設定できます。
LEDイルミ操作ツール:http://www.coolermaster.com/amd-ryzen-wraith-max-rgb-software/
発光パターンには「Static」「Breathing」「Color Cycle」を選択できます。「Static」と「Breathing」の特定の発光カラーを指定する発光パターンでは、リング型RGBカラーパレットを使用して発光カラーを自由に設定できます。
Wraith Maxの冷却性能・ファンノイズ
最後にWraith Maxの冷却性能をチェックしていきます。Ryzen 7 1800Xの定格が運用可能かをチェックしたかったのですが、XFRなどコアクロックの挙動がCPU温度に影響されると面倒だったので、Ryzen 7 1800Xの定格最大値である3700MHzにコアクロックを固定し、コア電圧も1.2185Vに固定しました。
この設定を使用してストレステストを実行しました。
検証方法については、FF14ベンチマークの動画(再生時間8分、WQHD解像度、60FPS、容量4.7GB)でAviutl+x264を使ってエンコードを行いました。エンコード時間はRyzen 7 1800Xの場合15分ほどなので同じ動画で4周させています。エンコード中のファン回転数は一定値に固定しています。
注:CPUのストレステストについてはOCCTなど専用負荷ソフトを使用する検証が多いですが、当サイトではPCゲームや動画のエンコードなど一般的なユースで安定動作すればOKとういう観点から管理人の経験的に上の検証方法をストレステストとして採用しています。
ストレステスト中のCPU温度とCPU使用率のログは次のようになりました。CPUクーラー「Wraith Max」とマザーボード「ASRock AB350M Pro4」を組み合わせて使用することでRyzen 7 1800Xを全コア同時3.7GHzにOCしてストレステストをクリアできました。Wraith Maxのファン回転数は2000RPMで固定しています。最大温度も67度程度なのでPCケースに入れた場合のマージンとしても問題ないと思います。
サウンドレベルメーター(騒音計)を使用してファンノイズをCPUクーラー別で比較しました。騒音計の収音部分とノイズ発生部分との距離が15cm程度になる位置で測定を行っています。簡易水冷の場合はラジエーターとポンプ両方からの距離が15cm程度になるように設置しています。
電源OFF時の騒音値は33~35dBです。目安として40dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになり、45dB前後で煩く感じます。50dBを超えてくるとヘッドホンをしていても煩く感じます。同じ騒音値でも不快に感じたり感じなかったりと音の性質にもよるので注意してください。
サウンドレベルメーターによる騒音値の比較結果は次のようになりました。
上のストレステストで使用した2000RPMのファンノイズは41.7dBとなっており、PCケースに入れた場合は微かに聞こえる程度のファンノイズとなっています。ただここからファン回転数を上げていくとファンノイズもかなり大きくなっていくのでWraith MaxについてはRyzen 7 1800Xの定格が静音動作の上限になると思います。
Wraith Maxは単品での販売がなく、国内では期間(数量)限定で販売されているRyzne 7 1800Xと1700Xのバルク品にのみ付属と入手すること自体が難しいですし、性能的には一般に販売されている4000~6000円程度のCPUクーラーと大差ないので、あくまでコレクターアイテム的なものかと思います。
以上、「Wraith Max」のレビューでした。
AMD Wraith Max cooler, with RGB LED AM4対応CPUクーラー
AMD
<TSUKUMO><PCワンズ><PCショップアーク>
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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管理人の底が見えねえぜ・・