WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB


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Western Digitalから17年後半にリリースされたばかりの新製品、同社別ブランドSanDisk製64層3D NANDを採用する最新のTLC型SATA SSD「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB (型番:WDS500G2B0A)」のレビュー用サンプルを18年1月から新たに取り扱いを開始した国内正規代理店テックウィンド様よりご提供いただけたのでレビューしていきます。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03707
TLC型SSDというとメモリの一部をSLCとして使用するSLCキャッシュ機能によって書き込み性能を底上げしているため、連続した大容量の書き込みにおいてはキャッシュを使い切ると階段的に書き込み速度がガクッと下がる欠点があったのですが、「WD Blue 3D NAND SATA SSD」シリーズはそんなデメリットを克服しているらしいのでその辺りについても細かくチェックしていきます。


代理店公式ページ:https://www.tekwind.co.jp/products/WDC/entry_13750.php
製品公式ページ:https://www.wdc.com/ja-jp/products/internal-ssd/wd-blue-3d-nand-sata-ssd.html
スペックシート:https://www.wdc.com/content/dam/wdc/~/jpn/spec_data_sheet/2879-800092.pdf
WD Blue 3D NAND SATA SSD (2)WD Blue 3D NAND SATA SSD (1)





WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB レビュー目次


1.WD Blue 3D NAND SATA SSDについて
2.WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの外観
3.WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの検証機材と基本仕様
4.WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBのベンチマーク比較
5.WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの連続書き込みについて
6.WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの実用性能比較
7.WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBのレビューまとめ



WD Blue 3D NAND SATA SSDについて

Western Digitalから17年後半にリリースされたばかりの新製品「WD Blue 3D NAND SATA SSD」シリーズは同社別ブランドSanDisk製の64層3D NANDをメモリチップに採用するメインストリーム向け最新TLC型SATA SSDです。最新の3D NANDテクノロジーを採用することにより、従来よりも大容量な最大2TBモデルをラインナップに加え、セル間の干渉低減により信頼性と耐久性が向上し、また前世代のWD Blue SSDと比べ消費電力を最大25%低減する高い省電力性能も実現しています。

SanDisk SSD Ultra 3Dとは違う「WD Blue 3D NAND」シリーズの特徴として、今回レビューする2.5インチSATA SSD「WD Blue 3D NAND SATA SSD」だけでなく、SATA接続のM.2 SSD「WD Blue 3D NAND M.2 SSD」も販売されています。
WD Blue 3D NAND SATA SSDWD Blue 3D NAND M2 SSD
WD Blue 3D NAND

同時期にSanDiskから「SanDisk SSD Ultra 3D」がリリースされていますが、ハードウェア自体は「WD Blue 3D NAND SATA SSD」と共通でブランディングの違いであると公表されています。HDD製品の信頼から自作PCユーザーに人気のあるWestern Digital、SDカードの信頼からカメラユーザーなどフォトグラファーに人気のあるSanDiskと特定のブランドを指名買いするユーザーも少なくないため、両ブランドから並行して販売されているようです。

「WD Blue 3D NAND SATA SSD」シリーズはストレージ容量として250GB/500GB/1TB/2TBの4モデルがラインナップされています。アクセススピードは容量によって若干異なりますが、最大でシーケンシャル読出560MB/s、シーケンシャル書込530MB/s、ランダム読出95,000 IOPS、ランダム書込84,000 IOPSのSATA3.0規格として理想的なアクセスを実現しています。
MTBFは175万時間、書込耐性は250GBが100TBW、500GBが200TBW、1TBが400TBW、2TBが500TBW、4TBが600TBWとなっています。メーカーによる製品保証期間は5年間で、今回サンプルを提供いただいた正規代理店テックウィンド販売品については同社経由で3年間の正規保証を受けることができます。3年経過後はWD公式ページから保証が受けられます。

WD Blue 3D NAND SATA SSD スペック一覧
容量 / 型番 250GB
WDS250G2B0A
500GB
WDS500G2B0A
1TB
WDS100T2B0A
2TB
WDS200T2B0A
メモリー SanDisk製64層3D NAND
連続読込み 550MB/s 560MB/s
連続書込み 525MB/s 530MB/s
ランダム読込み
IOPS(100% Span)
95,000 IOPS
ランダム書込み
IOPS(100% Span)
81,000 IOPS 84,000 IOPS
動作温度範囲 0°C~70°C
MTBF 175万時間
耐久性評価 100TBW 200TBW 400TBW 500TBW
保証期間 メーカー5年
重量
37.4g 57.9g



WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの外観

まず最初にWD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの外観や付属品について簡単にチェックしておきます。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03708
紙製のパッケージを開くとSSD本体はビニールに包まれた状態でプラスチックのスペーサーに収められていました。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03709
「WD Blue 3D NAND SATA SSD」のSSD本体デザインについては従来のWestern Digital製SSD同様に、マットな黒色の金属製の筐体で中央に大きく製品シリーズ名が描かれたシールが貼られています。 寸法は2.5インチストレージの規格通り縦70mm x 横100mmで、厚さは7mmです。
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「WD Blue 3D NAND SATA SSD」のSSD背面にはモデル名やバーコード等の仕様に関するシールが貼られています。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03713
「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」の重量を測定してみたところ35gでした。ブランディング(販売ブランドとシール)のみの違いで基本仕様は同じと公式に発表されている「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB」は52gでした。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03747WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03745
「WD Blue 3D NAND SATA SSD」シリーズの仕様上も250GB/500GB/1TBと2TBは重量が異なっています。これについては写真ではわかりにくいと思いますが、SSD表面の外装が2TBのみ金属になっており、250GB/500GB/1TBの3モデルはプラスチックのため重量に差があるようです。おそらく2TBは内部基板の両面にメモリチップが貼りつけられており、表面の外装パネルも放熱板として使用しているのだと思います。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03748
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「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」の外観については可もなく不可もなく普通の2.5インチサイズのSSDです。最近はデザインにこだわる2.5インチSATA SSDも増えてきているので、外見のオシャレさについてはもう少しこだわってもいい気もします。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03715




WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの検証機材と基本仕様

WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの各種検証を行う環境としては、ASRock Z270 SuperCarrierなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成
CPU Intel Core i7 7700K
殻割り&クマメタル化(レビュー
Core:5.0GHz, Cache:4.8GHz
CPUクーラー Intel TS15A
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
3200MHz, 14-16-16-36-CR2
マザーボード
ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー
ビデオカード 【基礎性能検証用】
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC
レビュー

【PCゲームロード時間検証用】
EVGA GTX 1080 Ti SC2 iCX
レビュー
システムストレージ
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4
OS Windows10 Home 64bit
電源ユニット Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー

SSD Test bench


Windows10上で「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」のボリュームを作成したところ空きスペースは465GBでした。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_CDI




WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBのベンチマーク比較

「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」の性能を測るためストレージに関する基本的なベンチマークソフトを使用して測定を行います。比較対象として同じくSATA SSDの「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「Samsung 850 PRO 2TB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。

まずはCrystalDiskMark6.0.0(QD32, 8GiB)のベンチマーク結果です。
「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」のベンチマークススコアは連続読み出し560MB/s、連続書き込み530MB/sでSATA3.0 SSDとしては理想的な性能です。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_CDM
SanDisk 3D SSD 2TB_CDMSamsung 850 PRO 2TB_CDMPNY SSD 960GB_CDM


ATTO Disk Benchmark(512B-64MB, 256MB, QD4)の結果は次のようになっています。ATTO Disk Benchmarkはブロックサイズ別のランダム性能を主にチェックするベンチマークなので4KB~1MBを抜粋してリード/ライト性能をグラフにして比較しました。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_ATTO_read
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_ATTO_write
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_ATTOSanDisk 3D SSD 2TB_ATTOSamsung 850 PRO 2TB_ATTOPNY SSD 960GB_ATTO


AS SSD Benchmark(5GB)の結果は次のようになっています
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_ASS
SanDisk 3D SSD 2TB_AS
Samsung 850 PRO 2TB_ASS
PNY SSD 960GB_AS


PCMark8 ストレージテストのベンチマーク結果は次のようになっています
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_PCM8
SanDisk 3D SSD 2TB_PCM8
Samsung 850 PRO 2TB_PCM8
PNY SSD 960GB_PCM


「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」について基本的な各種ベンチマークのスコアを比較してみたところ、ベンチマークの種類によって若干のバラつきはあるものの、いずれの製品もSATA3.0 SSDとしては仕様の上限付近をマークしています。あえて序列を付けるとすれば「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」は概ね、MLC型の「Samsung 850 PRO 2TB」よりはやや性能が低く、典型的なTLC型の「PNY CS1311 960GB」よりは性能が高いと見ることができそうです。


WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの連続書き込みについて

「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。
記事冒頭でも言及しましたが、従来のTLC型SSDは書き込み速度の底上げのためSLCキャッシュを使用しているので、キャッシュ容量を超える大容量の書き込みが発生した場合、書き込み速度が階段的にガクッと下がる仕様になっています。動画ファイルなど数十GB以上の単一ファイルの場合はCrystalDiskMarkなどで表示される400~500MB/sの連続書き込み速度を維持できず100~200MB/sまで書き込み速度が下がります。

上の章で比較用SSDとして使用したSATA SSDの「Samsung 850 PRO 2TB」はMLC型なのでHD Tune Proを使用して250GBの大容量な連続書き込みを行っても書き込み速度が下がることはありません。特に「Samsung 850 PRO 2TB」はMLC型の中でも高性能なのでリード・ライト共に終始非常に安定しています。
Samsung 850 PRO 2TB_HDT
一方でもう1つの比較用SSDであるSATA SSDの「PNY CS1311 960GB」はSLCキャッシュによる書き込み速度の底上げを行っている典型的なTLC型SSDとなっており、書き込み開始直後は500MB/sの書き込み速度をマークしているものの、全容量960GBに対して1.5%程度の13~15GBを書き込んだ後は300~350MB/sまで書き込み速度が低下します。
PNY SSD 960GB_HDTP

同じくTLC型の「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」はどのような挙動を見せるのか確認してみたところ、書き込み開始直後は500MB/s程度の書き込みスピードを維持していますが、書き込み総量が6GBを超えるとSLCキャッシュを上回るため書き込み速度が400MB/s前後まで減少しました。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_HDT 15GB
「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」に対して100GB程度の連続書き込みを行ってみましたが、最初の6GB以降さらに書き込み速度が低下することはありませんでした。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_HDT 100GB

ちなみにブランディング違いでハードウェア的には上位モデル「WD Blue 3D NAND SATA SSD 2TB」に当たる「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB」では100GB以上の連続書き込みでも500MB/s以上を維持して書き込み速度の低下は発生しませんでした。
SanDisk 3D SSD 2TB_HDTP


「WD Blue 3D NAND SATA SSD」シリーズについてはTLC型SSDながら従来モデルよりも連続書き込み時の性能低下が小さく、500GBモデルであっても連続書き込み速度400MB/s程度をマークできます。従来のTLC型SSDでは500GB以下のモデルは100~200MB/s程度、1TBクラスでも300MB/sまで書き込み速度が低下するものが多かったので、SATA3.0規格の理想500MB/sに対して大容量書き込みでも400MB/sを維持できる「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」はかなり使いやすくなったと思います。大容量ファイル取り扱い時の書き込み速度を重視するのであれば、書き込み速度の低下が完全に発生しない1TBか2TBモデルがおすすめです。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_HDT 100GB



WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBの実用性能比較

続いて「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」で大容量・多数データのコピーやPCゲームのロード時間など実際の使用について性能比較をしてみました。ベンチマークソフトによる基礎検証同様に比較対象としてSATA SSDの「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「Samsung 850 PRO 2TB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。

まずはファイルのコピーに関する実性能比較となります。検証に使用するデータとしては次のような80GBで多数のファイルが入ったゲームのフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなどのゲームフォルダ)と50GBの動画ファイルの2種類を使用しています。
Copy File
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタ「Aquacomputer kryoM.2」に設置したSamsung 960 PRO 512GBを使用しています。
Copy_movieCopy_game
コピーテストにおいて検証ストレージがコピー相手「Samsung 960 PRO 512GB」と同じくNVMe SSDの場合は、ASRock Z270 SuperCarrierの1段目PCI-Eスロットにグラフィックボード、3段目PCI-Eスロットにコピー相手「Samsung 960 PRO 512GB」、5段目PCI-Eスロットに検証ストレージを装着しています。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB review_03118
Z270プラットフォームではCPU-チップセット間のDIMM3.0の帯域がボトルネックになって複数のNVMe SSDへ同時にアクセスが発生するとトータルのアクセススピードが4GB/s程度に制限される場合がありますが、ASRock Z270 SuperCarrierではPLXスイッチチップを介するもののCPU直結PCI-Eレーンに接続されているので、この問題は発生しません。
NVMe Test


「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」など各種検証ストレージとSamsung 960 PRO 512GBとの間で50GBの動画ファイルおよび80GBのゲームフォルダをコピーした時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」を含めて4種のSATA SSDは連続読み出し性能がどの製品でもSATA3.0の規格上限に達しているので読み出し時間も100秒程度で横並びになっており、読み出し速度は500MB/s程度となっています。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_copy_movie_read
「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」については書き込み時間が123秒で、従来のTLC型SSD「PNY CS1311 960GB」の174秒よりも大幅に速く、MLC型SSD「Samsung 850 PRO 2TB」の102秒に近い数字になっています。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_copy_movie_write

続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
動画ファイルの読み出し同様にゲームフォルダの読み出しにおいても「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」を含めて4種のSATA SSDは180秒程度で横並びになっており、読み出し速度は平均420MB/s程度となっています。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_copy_game_read
一方で書き込み速度については、MLC型の「Samsung 850 PRO 2TB」が最速の165秒で、TLC型の「PNY CS1311 960GB」が304秒に対して、動画ファイルの書き込み同様にMLC型に若干遅れて「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」は220秒となっています。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_copy_game_write


続いて実際にPCゲームのロード時間も比較してみました。
The Witcher 3ではグラフィック設定をフルHD解像度・最高設定としてノヴィグラドの広場からトゥサンのコルヴォ・ビアンコブドウ園までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。


Rise of the Tomb RaiderではフルHD解像度においてグラフィック設定をDirectX12で個別に最高設定として製鋼所の空き地までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。


以上の条件で「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」など各ストレージについてゲームのロード時間比較を行った結果は次のようになりました。
ロード時間を測定して比較してみたところコンマ秒で差がある可能性はあるものの「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」含めて各SATA SSDでは大きな差は確認できませんでした。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB_game_load


WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GBのレビューまとめ

最後に64層3D NANDを採用するTLC型SATA SSD「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB(型番:WDS500G2B0A)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • SATA3.0規格として理想的な連続リード560MB/s、連続ライト530MB/s
  • TLC SSDながら連続した大容量の書き込みでも500GBモデルは400MB/sを維持
    1TBモデルや2TBモデルなら500MB/sを維持可能
  • 高価なMLC SSDと比較しても遜色ないリード・ライト性能
  • TLCらしい安価な価格帯
悪いところor注意点
  • 良くも悪くも筐体のデザインはふつう

「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」を検証してみたところ、基礎的な各種ベンチマークでは既存のSATA SSD同様にSATA3.0の規格上限を満たす理想的なスコアでした。
従来型のTLC SSDではSLCキャッシュ容量を超えるような連続した大容量の書き込み時に階段的に速度低下が発生するという欠点がありましたが、
最新の64層3D NANDを採用する「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」はその欠点を解消とまではいかないものの、TLC SSDながらSATA3.0規格の理想値500MB/sに対して、書き込み速度400MB/sを実現しており、容量500GBクラスのTLC型SSDとしては従来機種よりも大幅に改善されて使いやすくなっています。

実際のファイルコピー速度においても「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」は従来型TLC SSD「PNY CS1311 960GB」よりも高速でMLC型SSDに近い書き込み速度を実現していました。高価なMLC型SSDでありSATA SSDの中でも最高クラスの性能を誇るSamsung 850 PROと比較しても「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」はほぼ全ての性能評価において遜色ない性能を発揮しています。大容量上位モデルの1TBや2TBであれば書き込み速度の低下も発生しないのでほぼ完全にMLC互換な安価SSDとしても使用できます。
システムメモリやSSDは高騰傾向にあるので実感しにくいものの、「WD Blue 3D NAND SATA SSD」はTLC型SSDらしい安価な価格帯で、500GBで2.0万円程度とゲーム用の高速なストレージとして購入しやすい価格で提供されているところも魅力的です。この価格帯でMLC型並みの性能なのでコスパが光ります。

TLC型SSDらしい安価な価格帯を維持したままで、大容量書き込み時の速度低下という欠点を改善もしくは解消し、高価なMLC型に匹敵する性能を実現した「WD Blue 3D NAND SATA SSD」は2018年のストレージ増設に一押しなSSDです。

以上、「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB」のレビューでした。
WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB






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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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