Crucial MX500 2TB


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Micron製TLC型64層3D NANDメモリチップと「Silicon Motion SM2258」メモリコントローラーを採用するメインストリーム向け最新2.5インチSATA SSD「Crucial MX500 SSD」シリーズから大容量2TBモデル「Crucial MX500 SSD 2TB (型番:CT2000MX500SSD1/JP)」のレビュー用サンプルを国内正規代理店CFD様よりお借りできたのでレビューしていきます。
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TLC型SSDというとメモリの一部をSLCとして使用するSLCキャッシュ機能によって書き込み性能を底上げしているため、連続した大容量の書き込みにおいてはキャッシュを使い切ると階段的に書き込み速度がガクッと下がる欠点があったのですが、Crucial MX500 SSDシリーズの中でも今回レビューする「Crucial MX500 SSD 2TB」など1TB以上の大容量モデルではそんなデメリットを克服しているらしいので、その辺りについても細かくチェックしていきます。


製品公式ページ:http://www.crucial.jp/jpn/ja/storage-ssd-mx500
データシート:http://www.crucial.jp/wcsstore/CrucialSAS/pdf/~/crucial-mx500-ssd-productflyer-ja.pdf
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Crucial MX500 SSD 2TB レビュー目次


1.Crucial MX500 SSDについて
2.Crucial MX500 SSD 2TBの外観
3.Crucial MX500 SSD 2TBの検証機材と基本仕様
4.Crucial MX500 SSD 2TBのベンチマーク比較
5.Crucial MX500 SSD 2TBの連続書き込みについて

6.Crucial MX500 SSD 2TBの実用性能比較
7.Crucial MX500 SSD 2TBのレビューまとめ


Crucial MX500 SSDについて

「Crucial MX500 SSD」シリーズはメモリチップにMicron製TLC型64層3D NAND、メモリコントローラーにMicronカスタムファームウェア搭載Silicon Motion SM2258を採用するSATA SSDの普及帯メインストリーム向けモデルとなっています。
「Crucial MX500 SSD」シリーズの特徴として、今回レビューする2.5インチSATA SSDだけでなく、SATA接続M.2 SSD「Crucial MX500 M.2 SSD」シリーズも販売されています。「Crucial MX500 SSD」シリーズの容量については2.5インチとM.2 SSDともに250GB/500GB/1TBの3種、加えて2.5インチには2TBモデルもラインナップされています。
Crucial MX500 (2)Crucial MX500 M.2 SSD
なお「Crucial MX500 M.2 SSD」シリーズの250GBモデルと500GBモデルは片面実装ですが、1TBモデルは両面実装となっています。
Crucial MX500 M.2 SSD 500GBCrucial MX500 M.2 SSD 1TB

「Crucial MX500 SSD」シリーズは、TLC NANDメモリの一部をSLCキャッシュとして使用する「Dynamic Write Acceleration」により、シーケンシャル読出560MB/s、シーケンシャル書込510MB/s、ランダム読出95,000 IOPS、ランダム書込90,000 IOPSというSATA3.0規格としては理想的なアクセススピードを実現しています。
「Crucial MX500 SSD」のMTBF(平均故障時間)は180万時間、書込耐性は250GBが100TBW、500GBが180TBW、1TBが360TBW、2TBが720TBWとなっており、メーカーによる製品保証期間は5年間です。

CRUCIAL MX500 SSD スペック一覧
容量 250GB
CT250MX500SSD1
CT250MX500SSD4
500GB
CT500MX500SSD1
CT500MX500SSD4
1TB
CT1000MX500SSD1
CT1000MX500SSD4
2TB
CT2000MX500SSD1

フォームファクタ
2.5インチ
M.2 2280
2.5インチ
メモリ Micron製64層3D NAND
連続読出 560MB/s
連続書込 510MB/s
ランダム読出
IOPS(100% Span)
95,000 IOPS
ランダム書込
IOPS(100% Span)
91,000 IOPS
動作温度範囲 0°C~70°C
MTBF 180万時間
耐久性評価 100TBW 180TBW 360TBW 700TBW
保証期間 メーカー5年



Crucial MX500 SSD 2TBの外観

まず最初にCrucial MX500 SSD 2TBの外観や付属品について簡単にチェックしておきます。
紙製のパッケージを開くとSSD本体はプラスチックのスペーサーに収められていました。
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「Crucial MX500 SSD 2TB」は標準的な7mm厚の2.5インチSSDですが、9mm厚としても使用できるようにスペーサーが標準で付属します。
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「Crucial MX500 SSD 2TB」のSSD本体についてはサンドブラスト表面処理な銀色の金属製の筐体で表面中央には青色を基調にしたロゴシールが貼られているという従来製品を踏襲したデザインが採用されています。寸法は2.5インチストレージの規格通り縦70mm x 横100mmで、厚さは7mmです。
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「Crucial MX500 SSD 2TB」のSSD背面にはモデル名やバーコード等の仕様に関するシールが貼られています。
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Crucial MX500 SSDシリーズについては、銀色の筐体とメタリックブルーな製品ロゴシールに統一感があり、割と野暮ったいデザインの多い2.5インチSSDの中では、管理人的にはオシャレなデザインだと感じました。
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Crucial MX500 SSD 2TBの検証機材と基本仕様

Crucial MX500 SSD 2TBの各種検証を行う環境としては、ASRock Z270 SuperCarrierなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成
CPU Intel Core i7 7700K
殻割り&クマメタル化(レビュー
Core:5.0GHz, Cache:4.8GHz
CPUクーラー Intel TS15A
メインメモリ Corsair Dominator Platinum
Special Edition
DDR4 8GB*4=32GB (レビュー
3200MHz, 14-16-16-36-CR2
マザーボード
ASRock Z270 SuperCarrier
レビュー
ビデオカード 【基礎性能検証用】
MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC
レビュー

【PCゲームロード時間検証用】
EVGA GTX 1080 Ti SC2 iCX
レビュー
システムストレージ
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4
OS Windows10 Home 64bit
電源ユニット Corsair HX1200i (レビュー
ベンチ板 STREACOM BC1 (レビュー

SSD Test bench


「Crucial MX500 SSD 2TB」のボリュームをWindows10上で作成したところ空きスペースは1.81TBでした。
Crucial MX500 SSD 2TB_CDI



Crucial MX500 SSD 2TBのベンチマーク比較

「Crucial MX500 SSD 2TB」の性能を測るためストレージに関する基本的なベンチマークソフトを使用して測定を行います。比較対象として同じくSATA SSDの「Samsung SSD 860 PRO 2TB(レビュー)」と「Samsung SSD 860 EVO 2TB(レビュー)」と「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。

まずはCrystalDiskMark6.0.0(QD32, 8GiB)のベンチマーク結果です。「Crucial MX500 SSD 2TB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
「Crucial MX500 SSD 2TB」のベンチマークスコアは連続読み出し560MB/s、連続書き込み510MB/sでSATA3.0 SSDとしては理想的な性能です。
Crucial MX500 SSD 2TB_CDM
Samsung 860 PRO 2TB_CDMSamsung 860 EVO 2TB_CDM
SanDisk 3D SSD 2TB_CDMPNY SSD 960GB_CDM


ATTO Disk Benchmark(512B-64MB, 256MB, QD4)のベンチマーク結果です。「Crucial MX500 SSD 2TB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
ATTO Disk Benchmarkはブロックサイズ別のシーケンシャル性能を主にチェックするベンチマークなので4KB~1MBを抜粋してリード/ライト性能をグラフにして比較しました。
Crucial MX500 2TB_ATTO_read
Crucial MX500 2TB_ATTO_write
Crucial MX500 SSD 2TB_ATTOSamsung 860 PRO 2TB_ATTOSamsung 860 EVO 2TB_ATTOSanDisk 3D SSD 2TB_ATTO


AS SSD Benchmark(5GB)のベンチマーク結果です。「Crucial MX500 SSD 2TB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
Crucial MX500 SSD 2TB_AS
Samsung 860 PRO 2TB_AS
Samsung 860 EVO 2TB_AS
SanDisk 3D SSD 2TB_AS
PNY SSD 960GB_AS


PCMark8 ストレージテストのベンチマーク結果です。「Crucial MX500 SSD 2TB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
Crucial MX500 SSD 2TB_PCM8
Samsung 860 PRO 2TB_PCM8
Samsung 860 EVO 2TB_PCM8
SanDisk 3D SSD 2TB_PCM8
PNY SSD 960GB_PCM


「Crucial MX500 SSD 2TB」について基本的な各種ベンチマークのスコアを比較してみたところ、ベンチマークの種類によって若干のバラつきはあるものの、いずれの製品もSATA3.0 SSDとしては仕様の上限付近をマークしています。



Crucial MX500 SSD 2TBの連続書き込みについて

「Crucial MX500 SSD 2TB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。「Kingston A1000 960GB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。
TLC型SSDの多くは書き込み速度の底上げのため、TLC型NANDメモリの一部を高速なSLCキャッシュ化する機能を採用しているので、キャッシュ容量を超える大容量の書き込みが発生した場合、書き込み速度が階段的にガクッと下がる仕様になっています。例えば600MB/sが理論的な上限速度となるSATA SSDの場合は、動画ファイルなど数十GB以上の単一ファイルの連続書き込みが発生すると、CrystalDiskMarkなどベンチマークソフトで表示される500MB/s程度の連続書き込み速度を維持できず100~200MB/sまで書き込み速度が低下します。

2.5インチSATA SSDの「Samsung 860 PRO 2TB(レビュー)」やNVMe M.2 SSDの「Samsung 970 PRO 1TB(レビュー)」はMLC型なのでHD Tune Proを使用して100GB以上の大容量な連続書き込みを行っても書き込み速度が下がることはなく、いずれも理想的な書き込み速度を維持しています。
Samsung 860 PRO 2TB_HDT
Samsung 970 PRO 1TB_HDT

一方でSATA SSDの「PNY CS1311 960GB」はSLCキャッシュによる書き込み速度の底上げを行っている典型的なTLC型SSDとなっており、書き込み開始直後は500MB/sの書き込み速度をマークしているものの、全容量960GBに対して1.5%程度の13~15GBを書き込んだ後は300~350MB/sまで書き込み速度が低下します。
PNY SSD 960GB_HDTP
なお「Samsung SSD 860 EVO(レビュー)」「WD Blue 3D NAND SATA SSD(レビュー)」「SanDisk SSD Ultra 3D(レビュー)」など、64層3D NANDを採用している18年最新のTLC型SATA SSDで、かつ容量が1TB以上の大容量モデルでは書き込み速度の低下は解消されています。(SATA3.0規格の速度上限が先にくるので)
SanDisk 3D SSD 2TB_HDTP
TLC型の書き込み速度の低下はNVMe SSDでも発生することがあり「Samsung 970 EVO 1TB(レビュー)」は3bit-MLC NAND(TLC NAND)の一部を高速なSLC NANDとして用いて書き込み時にそこを優先的に使用する高速化技術「Intelligent TurboWrite」が使用されているので、SLCキャッシュ容量を超える書き込みが発生すると書き込み速度が低下します。
Samsung 970 EVO 1TB_HDT

Micron製TLC型64層3D NANDをメモリチップに採用する「Crucial MX500 SSD 2TB」はどのような挙動を見せるのか確認してみたところ、100GBの大容量書き込みを行っても書き込み速度はSATA3.0規格として理想的な500MB/sを維持できています。「Crucial MX500 SSD 2TB」はTLC型に分類されるSSDですが、最新のMicron製64層3D NANDを採用しているので容量1TB以上のモデルではTLC型SSDの欠点である大容量書き込み時の速度低下が完全に解消されています。
Crucial MX500 SSD 2TB_HDT



Crucial MX500 SSD 2TBの実用性能比較

続いて「Crucial MX500 SSD 2TB」で大容量・多数データのコピーやPCゲームのロード時間など実際の使用について性能比較をしてみました。比較対象としてNVMe SSDの「Samsung SSD 970 PRO 1TB(レビュー)」、およびSATA SSDの「Samsung 850 PRO 2TB(レビュー)」と「Samsung SSD 860 EVO 2TB(レビュー)」と「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。

まずはファイルのコピーに関する実性能比較となります。検証に使用するデータとしては次のような80GBで多数のファイルが入ったゲームのフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなどのゲームフォルダ)と50GBの動画ファイルの2種類を使用しています。
Copy File
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタ「Aquacomputer kryoM.2」に設置したSamsung SSD 970 PRO 1TBを使用しています。
Copy_movieCopy_game
なお下で掲載している検証結果の比較グラフにおいて*の添え字が付いているものは、コピー相手にSamsung 960 PRO 512GBを使用しています。SATA3.0 SSDが検証ストレージの場合は、コピー相手がSamsung 960 PRO 512GBとSamsung SSD 970 PRO 1TBのどちらであっても動画ファイルおよびゲームフォルダのコピー速度に大きな差はありません。

コピーテストにおいて検証ストレージがコピー相手「Samsung 970 PRO 1TB」と同じくNVMe SSDの場合は、ASRock Z270 SuperCarrierの1段目PCI-Eスロットにグラフィックボード、3段目PCI-Eスロットにコピー相手「Samsung 970 PRO 1TB」、5段目PCI-Eスロットに検証ストレージを装着しています。
Copy_NVMe-NVMe
Z270プラットフォームではCPU-チップセット間のDIMM3.0の帯域がボトルネックになって複数のNVMe SSDへ同時にアクセスが発生するとトータルのアクセススピードが4GB/s程度に制限される場合がありますが、ASRock Z270 SuperCarrierではPLXスイッチチップを介するものの、各NVMeストレージはCPU直結PCI-Eレーンに接続されているので、この問題は発生しません。
Copy_NVMe-NVMe


「Crucial MX500 SSD 2TB」など各種検証ストレージとSamsung 960 PRO 512GBとの間で50GBの動画ファイルおよび80GBのゲームフォルダをコピーした時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
「Crucial MX500 SSD 2TB」を含めて5種のSATA SSDは連続読み出し性能がどの製品でもSATA3.0の規格上限に達しているのでコピー読み出し時間も100秒程度の横並びで、読み出し速度は500MB/s程度となっています。
Crucial MX500 2TB_copy_movie_read

以前私物のCrucial MX300 M.2 1TBや中身がほぼMX300なバルクSSDのMicron 1100 2TBを検証した際、近年のSATA SSDではほぼ横並びになるはずのコピー読み出しが、競合製品より若干遅いという結果が出ていたので、最新後継モデルMX500のコピー読み出し速度は特に気になっていたのですが、「Crucial MX500 SSD 2TB」は上の検証結果の通りSATA3.0 SSDの理想的な読み出し速度になっています。
Micron 1100 2TB_copy_movie_readMicron 1100 2TB_copy_game_read

動画ファイルのコピー書き込みについては、SATA SSDの中ではMLC型の「Samsung 850 PRO 2TB」が最速の102秒ほどとなっており、「Crucial MX500 SSD 2TB」は若干遅れて109秒のコピー時間を要しました。「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB」や「Samsung SSD 860 EVO」など競合の64層3D NAND採用TLC型SSDと同様に大容量データの書き込み速度低下を解消しており、SATA3.0規格としては理想的な書き込み速度が維持できています。
Crucial MX500 2TB_copy_movie_write


続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
動画ファイルのコピー読み出し同様にゲームフォルダのコピー読み出しにおいても「Crucial MX500 SSD 2TB」を含めて5種のSATA SSDは180秒程度で横並びになっており、読み出し速度は平均420MB/s程度となっています。
Crucial MX500 2TB_copy_game_read
一方でゲームフォルダのコピー書き込み速度については、動画ファイルのコピー書き込み同様に、MLC型の「Samsung 850 PRO 2TB」が最速の165秒ほどとなって、それに少し遅れて「Crucial MX500 SSD 2TB」は180秒のコピー時間を要する結果となりました。「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB」と比較すると動画ファイルのコピー書き込みとは逆に「Crucial MX500 SSD 2TB」のほうが若干高速なので、ランダム性のある書き込みでは「Crucial MX500 SSD 2TB」のほうが優秀なようです。
Crucial MX500 2TB_copy_game_write


続いて実際にPCゲームのロード時間も比較してみました。
The Witcher 3ではグラフィック設定をフルHD解像度・最高設定としてノヴィグラドの広場からトゥサンのコルヴォ・ビアンコブドウ園までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。


Rise of the Tomb RaiderではフルHD解像度においてグラフィック設定をDirectX12で個別に最高設定として製鋼所の空き地までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。


以上の条件で「Crucial MX500 SSD 2TB」など各ストレージについてゲームのロード時間比較を行った結果は次のようになりました。
ロード時間を測定して比較してみたところコンマ秒で差がある可能性はあるものの「Crucial MX500 SSD 2TB」含めて各SATA SSDでは大きな差は確認できませんでした。
Crucial MX500 2TB_game



Crucial MX500 SSD 2TBのレビューまとめ

最後にMicron製64層TLC型3D NANDを採用する2.5インチSATA SSD「Crucial MX500 SSD 2TB(型番:CT2000MX500SSD1/JP)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • SATA3.0規格として理想的な連続リード560MB/s、連続ライト510MB/s
  • TLC SSDながら1TB以上のモデルは連続した大容量の書き込みでも500MB/sを維持
  • 高価なMLC型SSDと比較しても遜色ないリード・ライト性能
  • TLCらしい安価な価格帯で競合製品比でも若干安い
悪いところor注意点
  • 250GB/500GBの容量下位モデルは大容量書き込み時に書込速度が低下

「Crucial MX500 SSD 2TB」を検証してみたところ、基礎的な各種ベンチマークでは既存のSATA SSD同様にSATA3.0の規格上限を満たす理想的なスコアでした。
前世代のCrucial MX300では読み出し速度が他社の同世代競合製品よりも若干遅いという欠点がありましたが、最新モデルのCrucial MX500では競合となるSamsung 860 EVOやSanDisk/WD Blue 3Dと同等のパフォーマンスを発揮しており、18年最新のTLC型SATA SSDの三強の一角となっています。

従来型のTLC SSDではSLCキャッシュ容量を超えるような連続した大容量の書き込み時に階段的に速度低下が発生するという欠点がありましたが、最新のMicron製64層3D NANDを採用するCrucial MX500 SSDシリーズのうち「Crucial MX500 SSD 2TB」など容量1TB以上の大容量モデルはTLC SSDながらその欠点を解消しています。
実際のファイルコピー速度の比較検証においても従来型TLC SSDの「PNY CS1311 960GB」と違って書き込み速度の低下は発生せず、格段に速い書き込み速度を実現していました。高価なMLC型SSDでありSATA SSDの中でも最高クラスの性能を誇る「Samsung 850 PRO 2TB」と比較しても「Crucial MX500 SSD 2TB」は遜色ない性能を発揮しています。
ただし250GB/500GBの容量下位モデルはSLCキャッシュを超過して大容量書き込みが発生すると書き込み速度は低下してしまいます。前世代と比較すると改善はされているのですが大容量書き込みの書き込み速度を気にするのであれば容量1TB以上のモデルがおすすめです。

TLC型SSDらしい安価な価格帯を維持したままで、大容量書き込み時の速度低下という欠点を解消し、高価なMLC型に匹敵する性能を実現した「Crucial MX500 SSD 2TB」は大容量なSATA接続SSDの中でも2018年の鉄板モデルの1つとして間違いがなく、競合製品よりも容量単価が若干安価なところも魅力的な製品です。

以上、「Crucial MX500 SSD 2TB」のレビューでした。
Crucial MX500 2TB






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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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