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Core i7-1065G7/RAM 16GB/SSD 512GBを搭載する「Surface Pro 7(型番:VAT-00014)」をレビューします。記事後半では旧Surface Proシリーズで最速のiGPUを搭載していたNew Surface Pro(2017年版) Core i7版と性能比較の検証も行います。
製品公式ページ:https://www.microsoft.com/ja-jp/p/surface-pro-7
Surface Pro 7 レビュー目次
1.Surface Pro 7について
2.Surface Pro 7の外観・付属品
3.Surface Pro 7の性能
・Surface Pro 7のCPUやiGPUについて
・Surface Pro 7のベンチマーク比較
・Surface Pro 7のストレージ性能
・Surface Pro 7のバッテリー持続時間
4.Surface Pro 7のレビューまとめ
Surface Pro 7 について
最初にSurface Pro 7の概要を紹介しておきます。「Surface Pro 7」の製品バリエーションは搭載CPUとメモリ・ストレージの容量別で、「Core i3-1005G1, 4GB RAM, 128GB」、「Core i5-1035G4, 4GB RAM, 128GB」、「Core i5-1035G4, 8GB RAM, 256GB」、「Core i5-1035G4, 8GB RAM, 256GB」、「Core i7-1065G7, 16GB RAM, 256GB」、「Core i7-1065G7, 16GB RAM, 512GB」、「Core i7-1065G7, 16GB RAM, 1TB」の計7機種がラインナップされています。
カラーバリエーションはプラチナとブラックの2色ですが、ブラックカラーは「Core i5-1035G4, 8GB RAM, 256GB」、「Core i7-1065G7, 16GB RAM, 256GB」、「Core i7-1065G7, 16GB RAM, 512GB」の3モデルのみとなります。
Core i7-1065G7についてはiGPUに「Intel Iris Plus Graphics(EU数:64)」が採用されています。これまでのSurface Proシリーズで最も高速なiGPUはSurface Pro 2017(5Gen)に搭載されていた「Intel Iris Plus Graphics 640(EU数:48)」だったので、単純計算で30%強のグラフィック性能向上が期待できます。
また下位のCore i5-1035G4搭載モデルもIntel Iris Plus Graphics(EU数:48)がiGPUなので、「Intel Iris Plus Graphics 640(EU数:48)」と同等のパフォーマンスです。
「Surface Pro 7」ではバッテリー駆動時間の公称値が10.5時間となっており、「Surface Pro 6」の13.5時間よりも減っていますが、測定方法が単純な動画再生から、ウェブブラウジングやオフィスなどプロダクティブタスクを組み合わせた複合的なワークロードに変わったので、ハードウェア的な要因ではなく測定方法の違いだと思います。
また「Surface Pro 7」の新たな特徴として、Mini-DisplayPortビデオ出力の代わりにUSB Type-C(DP Alt Mode対応)が搭載され、無線LANが最大通信速度2400MbpsのWiFi6(802.11ax)に対応しています。12.3インチ2736×1824解像度のPixelSenseディスプレイなどその他については概ねSurface Pro 6やSurface Pro 5(2017)やと共通の仕様です。
Surface Pro 7 ラインナップ一覧 | |||||||
OS | Windows 10 Home (1903) |
||||||
CPU | Intel 第10世代 Core i3-1005G1 |
Intel 第10世代 Core i5-1035G4 |
Intel 第10世代 Core i7-1065G7 |
||||
コア スレッド数 |
2コア4スレッド | 4コア8スレッド | |||||
iGPU | Intel UHD Graphics (EU数:32) |
Intel Iris Plus Graphics (EU数:48) |
Intel Iris Plus Graphics (EU数:64) |
||||
冷却ファン |
ファンレス |
ファンあり |
|||||
メモリ | 4GB | 8GB | 16GB | 16GB | |||
ストレージ | 128GB | 128GB | 256GB | 256GB | 512GB | 1TB | |
重量 | 775g | 790g | |||||
価格 | 11万円 | 13万円 | 15万円 | 19万円 | 20万円 | 25万円 | 30万円 |
「Surface Pro 7」の発売に合わせて、タイプカバーとペンとマウスに、ポピーレッドとアイスブルーの2つの新色が加わります。
3~6世代のペンとタイプカバーも引き続き使用できます。5/6世代向けのペンとタイプカバーのカラーバリエーションはブラック、ブラウン(Burgundy)、グレー(Platinum)、グリーン(Cobalt Blue)の4種類です。ブラック以外の3色は「Surface Pro Signature Type Cover」と名付けられており、キーストロークは1.3mmで表面の材質はスエード調のAlcantara素材です。
Surface Pro 7の外観・付属品
まずは「Surface Pro 7」の外観や付属品についてチェックしていきます。「Surface Pro 7」のパッケージは2017年版からPro 6まで一貫しており、化粧箱の蓋を開くと、PC本体が現れ、その下には白色の小分けパッケージで各種付属品が収められています。
「Surface Pro 7」の付属品はOfficeコードや簡易マニュアルの入った小分けパッケージと充電用ACアダプタのみと非常にシンプルです。ACアダプタは従来モデルと同じものになっています。
「Surface Pro 7」の外形は、前モデルのSurface Pro 6やさらに前のSurface Pro 5(2017)と基本的にほぼ同じです。PC本体のサイズはA4用紙に近い横292mm×縦201mmで厚みは8.5mmとなっています。
「Surface Pro 7」にはSurface Pro 6やSurface Pro 5(2017)と同じく、12.3インチ2736×1824解像度のPixelSenseディスプレイが搭載されています。周囲光を感知し、照明条件に合わせて自動的に輝度を調整する機能も備わっています。
「Surface Pro 7」のディスプレイパネルは従来モデルと同様に発色と視野角ともに良好です。
またSurface Pro 5(2017)では欧米に合わせた黄色みがかった白色のカラー設定が採用されていましたが(任意の設定で調整可能)、「Surface Pro 7」では日本人ユーザーに馴染み深い青強めの白色表示に変わっています。(Surface Pro 6ではどうだったんだろか?)
本体サイズおよび画面サイズが共通なので当然ながら、液晶モニタの非表示領域も前モデルと同じです。
液晶モニタの輝度についてSurface Pro 7とSurface Pro 5(2017)を比較してみました。下写真2枚のうち上が輝度50%、下が輝度100%ですが、Surface Pro 7とSurface Pro 5(2017)の輝度はほぼ同じでした。「Surface Pro 7」のほうが若干明るく見えますが、白色の青みが強い(Pro 5は黄色がかっている)のが理由だと思います。
Surface Pro 7の右側面には電源端子、USB3.0(USB3.1 Gen1) Type-A端子、さらに旧モデルで搭載されていたMini-DisplayPort出力の代わりとして、新たにDP Alt Modeによるビデオ出力にも対応したUSB 3.1 Gen2 Type-C端子が設置されています。
電源端子はSurface Pro 6などに採用されているものと共通規格が維持されています。有線LANやUSB端子を増設可能な公式ドック「Surface ドック PD9-00009」は引き続き使用可能です。
「Surface Pro 7」の外観やI/Oポートは基本的にSurface Pro 6やSurface Pro 5(2017)と共通ですが、内部ハードウェアを含めた変更点の中の大きな1つとして、I/OポートにUSB 3.1 Gen2 Type-C端子が加わっています。
USB 3.1 Gen2 Type-C端子はDisplayPort1.2規格互換となるDP Alt(DisplayPort Alternate) Modeのビデオ出力に対応しており、変換アダプタを使用することによって、「Surface Pro 7」の本体ディスプレイを含めたトリプルモニタを構築可能です。
「Surface Pro 7」の左上側面には3.5mmヘッドホンジャックのみが設置されています。
「Surface Pro 7」の電源スイッチは従来モデル同様に左上に設置されています。ボリュームキーについては左が+、右が-になっています。一般にボリューム大が右なので、このレイアウトはSurface Pro 5(2017)から疑問が残ります。
従来モデル同様にSurface Pro 7でもキックスタンドの裏にはMicroSDのスロットが設置されています。Nintendo Switch用ストレージとしても当サイトで推奨している「Samsung MicroSDXC EVO Plus」(レビュー)を使用すれば最大で512GBのデータストレージを増設できます。
「Samsung MicroSDXC EVO Plusシリーズなら512GBの国内正規品が1万円程度で購入できるので、速度にこだわらなければ、Surface Pro 7の大容量SSD搭載モデルを選ぶよりも、大容量MicroSDを都度増設する方が容量単価的にコスパが高いです。
・SwitchのMicroSDを大容量512GBへアップグレード
「Surface Pro 7」のキックスタンドは従来モデル通り最大角度165度まで開くことが可能です。
「Surface Pro 7」では着脱式キーボードのタイプカバー用端子も従来モデル同様です。
Surface Pro 3と一緒に発売されたタイプカバーも「Surface Pro 7」で使用することが可能です。ただし新モデルのタイプカバーの方がキーストロークやたわみ軽減などの改良で使いやすくなっているのであえて旧モデルを使い続ける意味はないかも。管理人はこの紫色が好きなのでいまだに使っていますが……。新構造で紫色も復刻して欲しい。
Surface Pro 7の液晶画面はガラスなので映り込みの多い光沢画面ですが、管理人はアンチグレアの方が使いやすい派なので、アンチグレアの液晶保護フィルムを貼っています。
強化ガラスのパリっとしたタッチ感も好きなので、数か月前に発売された待望のアンチグレア加工のガラス保護フィルム「Premium Style Surface Pro用 液晶保護ガラス アンチグレア PG-SFP6GL02」を試してみたのですが、残念ながら入手したものがハズレだったようで吸着面に問題があり気泡が消えず、結局、一般的なPETフィルムを貼りました。ガラスフィルムは3000円くらいしたので悔しい……。
「Surface Pro 7」の背面デザインはホワイト寄りのグレーカラーを踏襲し(Pro 6から追加されたブラックカラーもラインナップされる)、表面加工もなだらかな凹凸のある梨地処理がなされています。
表面の液晶保護フィルムに加えて背面についても専用の保護フィルムが販売されているので貼っています。タブレットPCは背面も傷が付きやすいので保護フィルムはおすすめです。管理人はPDA工房から販売されている「Surface Pro 7 スキンシール 透明・すりガラス調」を貼りました。
重量についてはSurface Pro 7 Core i7版が796g、Surface Pro 5(2017) Core i7版は799gでした。数gの差がありますが、Surface Pro 5(2017)は保護フィルム分の重量が入っているためです。
Surface Pro 7の性能比較
続いてCore i7-1065G7/RAM 16GB/SSD 512GBを搭載する「Surface Pro 7」の性能についてチェックしていきます。Surface Pro 7のCPUやiGPUについて
Surface Pro 7 Core i7版にはIntel第10世代Ice Lakeシリーズの「Core i7-1065G7」というCPUが搭載されています。Core i7-1065G7は4コア8スレッドのCPUでコアクロックはベースクロック1.5GHz、シングルコア最大ターボクロック3.9GHz、オールコア最大ターボクロック3.5GHz、TDP25W(コンフィグラブルTDP-up)となっています。比較対象のSurface Pro 5(2017) FKH-00014にはIntel Core i7-7660U(2コア4スレッド、ベースクロック2.5GHz、ターボクロック4.0GHz)、Surface Pro 3 PS2-00016はIntel Core i5-4300U(2コア4スレッド、ベースクロック1.9GHz、ターボクロック2.9GHz)が搭載されています。
また今回の比較機種ではありませんが、Surface Pro 6 Core i7版のCPUはIntel Core i7-8650U(2コア4スレッド、ベースクロック1.9GHz、ターボクロック2.9GHz)です。
Surface ProシリーズのCore i7版各種のCPUスペックを一覧表にまとめると次のようになります。
Surface Proシリーズ Core i7版 CPU比較 | |||||
Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | Surface Pro 5 (2017) | Surface Pro 4 | Surface Pro 3 | |
CPU | Core i7-1065G7 | Core i7-8650U |
Core i7-7660U |
Core i7-6650U |
Core i7-4650U |
コアスレッド数 | 4コア8スレッド |
2コア4スレッド | |||
ベースクロック | 1.5GHz | 1.9GHz | 2.5GHz | 2.2GHz | 1.7GHz |
オール最大 |
3.5GHz | - | - | - | - |
ターボクロック |
3.9GHz | 4.2GHz | 4.0GHz | 3.4GHz | 3.3GHz |
キャッシュ |
8MB |
4MB | |||
TDP |
25W (C TDP-up) |
15W | |||
iGPU | Iris Plus Graphics | UHD Graphics 620 |
Iris Plus Graphics 640 | Iris Graphics 540 | HD Graphics 5000 |
EU数 | 64 | 24 |
48 | 48 |
40 |
動作周波数 |
1.100GHz | 1.150GHz |
1.100GHz | 1.050GHz | 1.100GHz |
eDRAM |
- | - |
64MB | 64MB |
- |
Surface Pro 7 Core i7版に搭載されたIntel Core i7-1065G7は、Surface Pro 6 Core i7版のCore i7-8650Uと同じく4コア8スレッドのCPUとなっており、Surface Pro 5(2017)以前のSurface Proシリーズ Core i7版は2コア4スレッドなので、概ね2倍のマルチスレッド性能を実現しています。
Surface Pro 7のCPUであるIntel Core i7-1065G7は通常TDP15WのCPUですが、PCメーカーによってCPU消費電力の上限を引き上げパフォーマンスを向上させるコンフィグラブルTDP-upに対応しており、「Surface Pro 7」ではTDP25WのCPUとして動作します。
また短期間電力制限時間(Tau)の範囲内でCPU消費電力の上限を引き上げるターボブーストの閾値、短期間電力制限が40Wに設定されており、負荷開始から30秒弱の間はTDP40W相当のCPUとして動作し、全コア動作クロックは3.5GHzに達します。
短期間電力制限時間を経過後はTDPで指定される長期間電力制限のPL1:25WにCPU消費電力が制限され、全コアクロックは2.7~2.8GHz程度に下がります。
Surface Pro 6のCPUであるCore i7-8650Uは、コンフィグラブルTDP-upが適用されておらず、TDP15Wという一般的な仕様のままなので、短期間電力制限25W~30W(Tauは数秒)で全コア3.0GHz、長期間電力制限15W~20Wで全コア2.5~2.6GHzのため、近似したCPUスペックに反して「Surface Pro 7」に搭載されたCore i7-1065G7のほうが高いパフォーマンスを発揮します。
「Surface Pro 7」に搭載されたCore i7-1065G7のほうがターボブーストが長く効くのでCinebench R15によるマルチスレッド性能比較では20%程度の性能差が出ていますが、動画のエンコードのような長期的に100%のCPU負荷がかかる時の性能差は10%~15%程度に縮まります。
「Surface Pro 7」のIntel Core i7-1065G7には内蔵GPU(iGPU)として「Intel Iris Plus Graphics(64EU)」が搭載されています。旧Surface Proシリーズで最速のiGPUを搭載していたNew Surface Pro(2017年版) Core i7版に搭載されていた内蔵GPU(iGPU)のIntel Iris Plus Graphics 640がEU数48に対して、「Intel Iris Plus Graphics(64EU)」は30%多いEU数64で構成されています。
Intel製内蔵GPUについて簡単に説明すると、共有部分の”unslice”(1つだけ)とグラフィック実行ユニット“slice”(複数可能)で構成されており、”unslice”1つに対してグラフィック実行ユニット“slice”が1つならGT2、グラフィック実行ユニット“slice”が2つならGT3と表現されます。
比較モデルのSurface Pro 5(2017)に搭載された「Intel Iris Plus Graphics 640」はGT3eなのでグラフィック実行ユニットが2つあり、Surface Pro 3に搭載された「HD Graphics 4400」はGT2なのでグラフィック実行ユニットが1つしかありません。
そのため単純計算でSurface Pro 5(2017)とSurface Pro 3のグラフィック性能の差は2倍となり、加えてアーキテクチャの世代による性能差、eDRAMキャッシュ、動作クロックなどの違いからグラフィック性能は2倍以上となります。
話を「Surface Pro 7」のCore i7-1065G7に統合された「Intel Iris Plus Graphics(64EU)」に戻すと、上で解説したIntel製iGPU区分としては、「Intel Iris Plus Graphics(64EU)」はGT2に属しています。
グラフィック実行ユニットの数だけ見ると「Intel Iris Plus Graphics 640」よりも実装が少ないですが、第10世代以前の数年に渡って長らく1slice当たりに24基だった「EU(Execution Unit)」と呼ばれるグラフィクス実行コアの数が、第11世代では64基へと3倍に増えており、11世代GT2の「Intel Iris Plus Graphics(64EU)」は64EUを備えるので、GT3eで48EUの「Intel Iris Plus Graphics 640」と比較して、EU数からの単純計算で30%程度高いグラフィック性能があることがわかります。
「Surface Pro 7」はタスクバーのバッテリーボタンからパフォーマンスとバッテリー維持のバランスをスライダーで設定できます。またACアダプタに接続している状態とバッテリー駆動の状態でパフォーマンスに差が出るので、「最も高いパフォーマンス-ACアダプタ駆動(Pef AC)」「最も高いパフォーマンス-バッテリー駆動(Pef BT)」「推奨-ACアダプタ駆動(Eco AC)」「推奨-バッテリー駆動(Eco BT)」の4種類について各種ベンチマークを行いました。
Surface Pro 7のベンチマーク比較
「Surface Pro 7」について各種ベンチマーク比較をチェックしていきます。旧モデルのSurface Pro 5(Core i7/RAM 16GB/ 512GB)やSurface Pro 3(Core i5/RAM 8GB/ 256GB)と各種ベンチマークで性能を比較します。まずは軽いクリエイティブ作業も含めた一般的なPCユースにおける性能を測定するPCMark 8 Creative acceleratedのベンチマークスコアについて、「Surface Pro 7」と旧Surface Proを比較していきます。
PCMark 8 Creative acceleratedのタスクは軽めなのでSurface Pro 7とSurface Pro 5(2017)で大きなさは出ません。ただACアダプタ接続時に推奨モードで高速動作が可能になるようにチューニングされているようです。
続いてPCMark 8と同種の一般ユースにおける性能を測定する最新版ベンチマークソフトPCMark 10 Extendedについて、「Surface Pro 7」と旧Surface Proを比較していきます。
PCMark 10では最新環境に合わせてクリエイティブタスクやPCゲーミングPCのテストが重くなっているので、コアスレッド数が2倍になり、iGPUも強化されたSurface Pro 7がSurface Pro 5(2017)よりも大きくスコアを伸ばしています。
PCゲーミング、iGPUの3Dグラフィック性能の検証としてドラゴンクエストX ベンチマークについて、「Surface Pro 7」と旧Surface Proを比較していきます。ベンチマーク設定はフルHD解像度/最高品質、電源モードを最大パフォーマンス、ACアダプタ駆動としています。
EU数64のiGPUを搭載するSurface Pro 7 Core i7版はハードウェアスペックの通り、EU数48のiGPUを搭載するSurface Pro 5(2017) Core i7版を30%程度上回る3Dグラフィック性能を実現していることがわかります。EU数24だったSurface Pro 6 Core i7版については比較データがありませんが、ハードウェアスペックの通り2倍以上のグラフィック性能向上が期待できます。
Surface Pro 7 Core i7版のグラフィック性能であれば、ドラクエXやe-Sports系の軽めのPCゲームなら快適にプレイすることができそうです。
FF14 漆黒のヴィランズのベンチマークをHD解像度(1280×720)/フルスクリーン/標準品質(ノートPC)で実行してみたところ、最大パフォーマンス設定のACアダプタ駆動においてスコアは7600程度でした。平均FPSは55FPSとなっているので、そこそこ快適にプレイできそうです。
とはいえFF14 漆黒のヴィランズなど高画質なPCゲーム用にモバイルPCを購入するのであればGeForce GTX 1650やGeForce GTX 1660あたりを搭載したクラムシェル型PCをドスパラやマウスコンピューター辺りのBTO PCショップで購入する方が無難だと思います。
Surface Pro 7のストレージ性能
「Surface Pro 7」のストレージ性能についてチェックしてみました。Surface Pro 5(2017)のCore i7/512GBモデルには「Samsung KUS040202M- B000 512GB」というNVMe(PCI-E3.0x2)接続のM.2 SSDが採用されていましたが、「Surface Pro 7」のCore i7/512GBモデルには「TOSHIBA KBG40ZPZ 512GB」というNVMe(PCI-E3.0x4)接続のM.2 SSDが搭載されています。
ストレージベンチマークの定番ソフトであるCrystalDiskMarkや実アプリの起動速度を検証するPCMark8 Storage Testを実行してみました。PCIE3.0x4接続の高速なNVMe M.2 SSDにアップグレードされたことによって、シーケンシャルとランダムとものアクセススピードが大きく伸びていることがわかります。
Surface Pro 7のバッテリー持続時間
「Surface Pro 7」のバッテリー持続時間についての検証結果です。Surface Pro 7とSurface Pro 5(2017)で電源モードを推奨、モニタ輝度を29%(Surface Pro 5のレビュー時、Surface Pro 3の輝度50%と実際の明るさを揃えたため)に設定し、PCMark 8 Home acceleratedのバッテリーテストを使用してバッテリー持続時間を測定しました。
この条件でバッテリー持続時間を測定したところ、、Surface Pro 7は4時間47分(287分)、Surface Pro 5 (2017)でテストが終了するまでの時間は4時間39分(279分)となりました。Surface Pro 7はSurface Pro 5 (2017)よりも性能は向上していますがバッテリー持続時間はほぼ同じなのでなかなか良い結果です。
Surface Pro 7のレビューまとめ
最後にCore i7-1065G7/RAM 16GB/SSD 512GBを搭載する「Surface Pro 7(型番:VAT-00014)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- Windows 10 Home 64bitを搭載するタブレットPC
- PC本体重量は800g未満、タイプカバー込みでも1100g程度
- キックスタンドの開きが最大角度165度
- 12.3インチで2736*1824解像度の高精細な液晶モニタ
- USB Type-C(DP Alt Mode対応)を搭載
- 変換アダプタ使用で本体含めたトリプルモニタの構築にも対応
- 最大通信速度2400Mbpsの次世代無線規格WiFi6に対応
- Core i7版のPro5より30%、Pro6より2倍以上高速なグラフィック性能
- Core i7版は4コア8スレッド、Pro5以前のモデル比で2倍程度のCPUマルチスレッド性能
- TDP25WのコンフィグラブルTDP-up対応でPro6よりも高いCPU性能
- バッテリー動作時、推奨モードにおけるブラウジングや動画視聴など一般ユースでは
冷却ファンのファンノイズはほぼ聞こえない - バッテリー持続時間はSurface Pro 5(2017) Core i7版と同等 (PCM8で測定)
- MS公式通販価格が本体だけでも24~25万円と高価
- LTEにも対応して欲しかった
- 紫色のタイプカバーを復刻して欲しい(個人的な希望)
iGPUのEU数48がSurface Pro 5(2017) Core i7版を所有していたため、CPUコアスレッド数は倍に増えるもののiGPUのEU数24がに減ってしまうSurface Pro 6はパスしましたが、Intel第10世代Ice Lakeシリーズの上位モデルCore i7-1065G7を搭載するSurface Pro 7は、歴代最速だったSurface Pro 5(2017) Core i7版をスペック通り30%程度上回るグラフィック性能と2倍程度のCPUマルチスレッド性能を実現しており、24万円という高額なお値段を除けばほぼ文句なしで期待通りの製品でした。
バッテリー持続時間についてもPCMark 8 Home acceleratedのバッテリーテストを使用した検証ではSurface Pro 5(2017) Core i7版から据え置きな性能だったのでこの点も満足しています。また内蔵SSDがPCIE3.0x2からPCIE3.0x4のNVMe M.2 SSDにアップグレードされて足回りが良くなっていたところも隠れた評価ポイントです。
タブレットとしてもクラムシェルとしても使うことができるハイパワーな2 in 1モバイルPCを探しているならCore i7-1065G7/RAM 16GB/SSD 512GBを搭載するSurface Pro 7はオススメの1台です。
以上、Core i7-1065G7搭載「Surface Pro 7」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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