Crucial Ballistix SODIMM


スポンサードリンク




Crucial Ballistix SODIMMシリーズから、XMP OCプロファイルによるメモリ周波数3200MHzかつメモリタイミングCL16の高速動作なオーバークロックに対応する32GB×2=64GB容量のSODIMM DDR4メモリキット「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」をレビューします。
DSC02580_DxO


製品公式ページ:https://www.crucial.jp/products/gaming-memory/ballistix
Crucial Ballistix SODIMM_top





Crucial Ballistix SODIMM レビュー目次


1.Crucial Ballistix SODIMMの外観
2.メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順
3.Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4BのメモリOCを試す
4.Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4Bのレビューまとめ



---【注意】--------------------------
メモリOCで有名なXMPプロファイルは「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル」の略称でありIntelの策定した規格なので、AMD Ryzen/Ryzen Threadripper環境において”XMPでOCする”等の表現をするのは厳密には正しくありません。ただしXMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD Ryzen環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されているので、AMD製CPU環境においてもXMPプロファイルを流用したメモリOCを当記事中では便宜上細かいことを気にせずに”XMPを使用したOC”などXMPとして表記します。
------------------------------------


【機材協力:Crucial】



Crucial Ballistix SODIMMの外観

まず最初に「Crucial Ballistix SODIMM」の外観をチェックしていきます。
「Crucial Ballistix SODIMM」はブリスターパックの簡易梱包です。
DSC02579_DxO
「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」は32GB×2=64GBの2枚組メモリキットなので、ブリスターパックには2枚のメモリが収められています。
DSC02581_DxO
「Crucial Ballistix SODIMM」は黒色のPCB基板で、その両面にメモリチップが実装されています。
DSC02584_DxO
表面にはBallistixの製品ロゴ、裏面には製品スペックや型番が描かれたシールが貼られています。
DSC02586_DxO
SODIMM DDR4メモリはデスクトップ向けの標準DIMM DDR4メモリの半分くらいのサイズになっています。
SODIMM-DDR4_size
SODIMMメモリではXMP対応OCメモリであってもヒートシンク非搭載の製品が多いですが、「Crucial Ballistix SODIMM」はメモリモジュールの大半を覆うようにしてメモリチップに接するようにアルミニウム製ヒートシンクが貼られています。
ただ、アルミニウム製ヒートシンクといっても金属板ではなく、アルミ箔シールのような感じで柔らかいシート状のヒートシンクです。
DSC02587_DxO



メモリOC検証機材、メモリOCの基本と手順

「Crucial Ballistix SODIMM」の定格動作やXMP/手動設定を使用したオーバークロックの検証を行う前に、検証機材の紹介と、メモリOCの基本・手順についての説明をしておきます。

今回は「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」のメモリOCを試す検証機材として、Ghost CanyonことIntel NUC 9 Extreme Kitから、倍率アンロックでオーバークロックにも対応した8コア16スレッドCPUのCore i9 9980HKを搭載した最上位モデル「Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX」を使用しています。
「Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX」をレビュー
Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX

さらにRyzen 7 PRO 4750GなどRadeonグラフィックスを内蔵するRyzen APU(Renoir)を搭載可能なMini-STXフォームファクタのベアボーンPC「ASRock DeskMini X300」では、マニュアル設定によるメモリOCも実践してみました。
「ASRock DeskMini X300」をレビュー。Ryzen 4000Gに完全対応!
ASRock DeskMini X300


OCメモリの選び方や具体的なオーバークロックの設定方法については、こちらの記事を参考にしてください。
【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説
【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説



Crucial Ballistix SODIMMのメモリOCを試す

「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」をIntel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNXで使用し、メモリオーバークロックの動作検証を行っていきます。

Crucial Ballistix SODIMMシリーズにはメモリ周波数2666MHzの定格と3200MHzのXMPプロファイル、メモリ容量16GB(8GB×2)~64GB(32GB×2)などいくつかのがラインナップされています。
なおOCプロファイル(XMP)についてはあくまでメーカーによる”動作確認済み”の選別品であって”動作保証ではない”ので注意してください。
マザーボードやCPUとの相性によってはXMPプロファイル通りに動作しない場合もあります。メーカー製品公式ページでは型番ごとに動作確認済みのマザーボード/プラットフォームもリストアップされているのでCrucial Ballistix SODIMMシリーズのOCメモリの購入前にはそちらも合わせて参考にしてください。
Crucial Ballistix SODIMM_lineup
Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4Bは、XMP OCプロファイルによるメモリ周波数3200MHzかつメモリタイミングCL16の高速動作なオーバークロックに対応する32GB×2=64GBの超大容量なメモリキットです。(製品型番およびスペックはそのままでも、メモリモジュールについてはロットやバージョンで変更される可能性があります。)
Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B_CPU-Z
Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B_spec


前置きはこの辺りにして「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」を使用して、Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNXの環境でメモリOCを実践していきます。
Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNXはメモリのオーバークロックに対応していますが、メモリ周波数やメモリタイミングの手動設定には対応しておらず、SPDプロファイル(Defaultプロファイル)とXMPプロファイルの2種類の選択だけが可能です。
Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX_BIOS_5_4_Perf_mem-XMP
メモリ電圧については各プロファイルに応じて自動的に選択されるので特に気にする必要はないのですが、メモリ周波数を3000MHz以上にOCする場合は、アンコア電圧オフセットを200~300(+0.2~0.3V)に設定する必要があります。
なおアンコア電圧オフセットの設定項目は初期BIOS(0034)にはないので、設定を行うにはBIOSバージョンを0052以降にアップデートする必要があります。
Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX_BIOS_5_6_Perf_mem-XMP

Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4Bに収録されているメモリ周波数3200MHzかつメモリタイミングCL16のXMPプロファイルは、BIOSからOCプロファイルを適用し、加えてアンコア電圧オフセット:200(+0.2V)に設定を変更することで、「Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX」において安定動作を確認できました。
Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B_Ramtest_NUC9i9QNX


さらにASRock Deskmini X300&AMD Ryzen 7 PRO 4750G環境ではマニュアル設定によるメモリOCも実践してみました。
具体的な設定内容はBIOSからメモリ周波数と主要タイミング5つを指定するだけで、あとはBIOSにおまかせのカジュアル設定です。
ASRock DeskMini X300_BIOS_Ballistix BL2K32G32C16S4B (1)ASRock DeskMini X300_BIOS_Ballistix BL2K32G32C16S4B (2)
メモリ周波数と主要タイミング5つを指定するだけのカジュアル設定で、3600MHz/CL18-18-18-38-CR1の安定動作が確認できました。実のところ32GB×2=64GBの超大容量で3600MHz/CL18が安定動作するとは非常に意外でした。
ASRock DeskMini X300において最速&大容量を目指すのであれば「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」はイチオシです。
ASRock DeskMini X300_Ramtest_Ballistix BL2K32G32C16S4B
ASRock DeskMini X300_GPU-Stress_Ballistix BL2K32G32C16S4B



Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4Bのレビューまとめ

最後に「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • モバイルPCやNUCで使用できるSODIMM規格のDDR4メモリ
  • 32GB×2=64GBの超大容量
  • 簡単にメモリのオーバークロックが可能なIntel XMP 2.0に対応
  • XMPによって3200MHz/CL16のOCがNUC9i9QNXで正常動作
  • 手動設定によって3600MHz/CL18のOCがRyzen 4000G&Deskmini X300で正常動作
  • SODIMM DDR4メモリながらアルミニウム製ヒートシンクを搭載
悪いところor注意点
  • 1キットが4万円以上と高価

「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」ではメーカー動作確認済みのXMPプロファイルを使用することによって、Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNX環境においてデュアルチャンネル2枚刺し64GB容量で、メモリ周波数3200MHz&メモリタイミング16-16-16-36のオーバークロックが手軽に行え、安定動作が確認できました。

32GB×2=64GBの超大容量なシステムメモリで3200MHz/CL16の高速設定がOCプロファイルによって1発動作するのは非常に魅力的で、Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNXのようにメモリOCに対応する高性能ベアボーンPCやモバイルPCにおいて最高のパフォーマンスを追求するなら是非検討したいアイテムです。

SODIMMメモリではXMP対応OCメモリであってもヒートシンク非搭載の製品が多いですが、「Crucial Ballistix SODIMM」はメモリモジュールの大半を覆うようにしてメモリチップに接するようにアルミニウム製ヒートシンクが貼られていて、多少なりとも放熱が補助されているところも魅力だと思います。

32GB2枚組モデルは1キットが4万円以上と非常に高価ですが、同じく3200MHz/CL16のXMPプロファイルを収録した16GB2枚組モデルや8GB2枚組モデルは容量に比例して安価になります。Intel NUC 9 Extreme Kit NUC9i9QNXで使用するのであれば、16GB2枚組モデルが特にオススメです。

以上、「Crucial Ballistix SODIMM BL2K32G32C16S4B」のレビューでした。
Crucial Ballistix SODIMM


記事が参考になったと思ったら、ツイートの共有(リツイートやいいね)をお願いします。






関連記事

【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説
【できる!メモリOC】 OCメモリの選び方から設定まで完全解説

「G.Skill Trident Z Neo F4-3600C14Q-32GTZN」をレビュー
G.Skill Trident Z Neo F4-3600C14Q-32GTZN

「Team T-FORCE Xtreem ARGB DDR4」をレビュー
Team T-FORCE Xtreem ARGB DDR4

「Corsair Dominator Platinum RGB」をレビュー
Corsair Dominator Platinum RGB

「G.Skill Trident Z Royal」をレビュー
「G.Skill Trident Z Royal F4-3200C16D-16GTRS」をレビュー

1枚32GBのSamsung製DDR4メモリをレビュー。4枚で128GB!!
Samsung M378A4G43MB1-CTD

「Corsair VENGEANCE RGB PRO」をレビュー
Corsair VENGEANCE RGB PRO

「G.Skill Trident Z RGB F4-3200C14Q-32GTZRX」をレビュー
G.Skill Trident Z RGB F4-3200C14Q-32GTZRX

「G.Skill Flare X F4-3200C14Q-32GFX」をレビュー
G.Skill Flare X F4-3200C14Q-32GFX

「G.Skill Trident Z F4-4200C19Q2-64GTZKK」をレビュー

G.Skill Trident Z F4-4200C19Q2-64GTZKK

「Corsair Dominator Platinum Airflow RGB」をレビュー
Corsair Dominator Platinum Airflow RGB




(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



スポンサードリンク