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GeForce RTX 3090グラフィックボードとしてASUSからリリースされた、3スロット占有3連ファンGPUクーラー搭載モデル「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」をレビューします。
銅製ベースプレートをミクロレベルで従来比約10倍も滑らかにする製造プロセスMaxContact、バリヤーリングで静圧を向上させたAxial-tech Fanといった従来ROG STRIX級に採用されていた冷却技術を盛り込んだエントリークラスTUF GAMINGはRTX 3080オリファンモデルの中でも特に冷えると話題でしたが、RTX 3090 OC版も冷えて静かなのか徹底検証していきます。
製品公式ページ:https://www.asus.com/jp/Graphics-Cards/TUF-RTX3090-O24G-GAMING/
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING レビュー目次
1.ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの外観
2.ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの分解
3.ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの検証機材・GPU概要
4.ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのゲーム性能
5.ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの温度・消費電力・ファンノイズ
6.ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのレビューまとめ
今回は検証時間の都合で、製品写真とGPUクーラー性能にフォーカスしたレビュー記事になっています。時間があれば分解とゲーム性能(後者はRTX 3090の既存レビューの通りですが)についても更新予定です。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの外観
早速、ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGを開封していきます。キャラメルボックス型の外スリーブから取り出した黒色段ボールの内パッケージを開くと、スポンジスペーサー&静電防止ビニール袋という一般的な梱包でグラフィックボード本体が鎮座していました。
付属品はクイックマニュアルなど冊子類、およびトレーディングカード風なファングッズです。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のグラフィックボード本体を見ていきます。
TUF GAMINGというとASUS製マザーボードブランドではエントリーゲーマー向けという位置づけですが、RTX 3090/3080ではミドルクラス以上のブランドと見ても全く違和感のない、赤みがかったグレー色塗装が施されたアルミニウム製の金属外装が採用されています。
金属外装にはスチールパネルのようなマット面、ヘアライン面、パターン面の3種類の表面処理が組み合わさっており、遠目にはシンプルに見えて、よくよく見ると遊びを感じるデザインです。
GPUクーラー側面右端のTUF GAMINGロゴプレート部分にはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の全長は299mmとなっており、300mm超のモデルも多いRTX 3090オリファンモデルとしては比較的に短い製品です。とはいえほぼ300mmなので、近年主流なオープンスペースタイプのPCケースなら干渉の心配はありませんが、PCケースフロントにストレージベイがある少し古めのPCケースではグラフィックボード設置スペースのクリアランスに注意が必要です。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」は全長の長さに加えて、基板とGPUクーラーがPCIEブラケットから25mm程度はみ出す背の高いサイズになっており、PCIE補助電源ケーブル・コネクタとPCケースサイドパネルの干渉には注意が必要です。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の3連ファンGPUクーラーには90mm径の冷却ファンが3基設置されています。3基のファンは「左&中央」と「右」の2つに分けて、専用アプリケーションで個別に速度制御が可能です。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」はGPUクーラー冷却ファンに、ファンブレードとそれを覆うバリヤーリングで構成された「Axial-tech Fan」が3機搭載されているところも特徴です。Axial-tech Fanはバリヤーリングによって補強され強度が増したことによって、従来のWing-Blade Fanと比較して同じノイズレベルで高速回転が可能になり、高静圧・大風量を生み出します。
前世代ではROG STRIXなど一部上位モデルにのみ搭載されていたファンですが、乱流を低減するセンターファン逆回転構造、高耐久性なダブルボールベアリングによる長寿命設計を採用するなど、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」には、ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMINGと同等以上のファン構造が採用されています。
また54度前後を閾値にアイドル時にはファンを停止させるセミファンレス機能にも対応します。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」はTDP300W超の発熱に対応するため、大型放熱フィンを採用したヒートシンクが搭載されており、PCIEスロットを3スロット占有します。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のGPUクーラーヒートシンクでは、銅製ベースプレート(ヒートスプレッダ)の表面の平滑性をミクロレベルで向上させ、従来比で約10倍も滑らかにする製造プロセス「MaxContact」技術が採用することで銅製ベースプレートとGPUダイとの接触面積を従来比で2倍以上としています。
RTX30シリーズの上位モデルではTGPが300W超へと大幅に引き上げられたのでVRM電源部分の発熱問題が再燃しそうですが、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」は、VRM電源回路をGPUコアと同様にGPUクーラーヒートシンク本体で冷やすという、理想的な構造が採用されています。またバックプレートもVRM電源回路とVRAMチップの放熱板としての役割を果たします。
外から見た写真では少々分かり難いのですが、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」にはGDDR6Xメモリを冷やすための専用ヒートシンクが搭載されています。
GPUクーラー本体とは別のヒートシンクというとアルミニウムプレートの簡素なものを想像しますが、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の専用ヒートシンクは銅製ヒートパイプやフィンアレイ型放熱フィンが採用され、本体に引けを取らない構造です。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の補助電源数はRTX 3090としては一般的なPCIE 8PIN×2となっています。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のPCIE端子と各種ビデオ出力、およびNVLink端子には黒色の保護カバーが装着されています。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のビデオ出力はHDMI2.1×2、DisplayPort1.4×3の5基が実装されており、この中から最大で4系統まで同時に出力が可能です。PCIEブラケットに頑丈かつ汚れに強いステンレススチールが採用されているところも地味に注目ポイントです。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」にはヘアライン仕上げにオリジナルイラストのプリントされたアルミニウム製バックプレートが装着されています。基板の反りや破損を防止する保護プレートとしての役割に加えて、背面に実装されたVRAMチップやVRM電源回路との間にはサーマルパッドが貼られているので冷却補助の役割をも果たします。
RTX 30シリーズ登場直後に話題になったGPUコア背面のキャパシタ構成についてチェックしておくと、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」では6エリア全てにMLCCが使用されています。
MLCC採用の有無については減点対象ではないものの、高クロック動作が安定しやすくなる、OC耐性の向上という点において加点対象ではあるので、そういう意味で「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」がMLCCを採用しているところは評価できると思います。
クラッシュ問題(ドライバですでに修正済み)に関する管理人の私見を述べておくと、ハードウェアレベルで回避できるものの、本来的にはソフトウェアレベル(ドライバ)でクラッシュ条件を満たさないように例外判定を出すべき案件だったと思っています。そのため上でも減点要素ではなく、加点要素として扱っています。
またAIBモデルを作成する一部パートナーメーカーが認知していた問題に対して、ドライバの修正・最適化を行うNVIDIAが発売後まで問題に対応できていなかったことについても、情報共有はどうなっているのかと疑問にも思いました。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のバックプレート右端には大きくエアベントが設けられており、ファンからヒートシンクを通って背面に直接風が抜けるフロースルー構造が採用されています。
加えて、大型化(大重量化)していくGPUクーラーに対して、GPUコアと適切な圧力でクーラーベースコアが密接しないというケースも増えつつあるようで、NVIDIA製品でも一部メーカーで取り入れられつつある、リテンションバックプレートが「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」には採用されています。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」には、パフォーマンス重視の「Performance MODE」と静音性重視の「Quiet MODE」の2種類の動作に対応したデュアルBIOSを搭載しており、VBIOSを物理的に切り替えるためのBIOSスイッチが実装されています。
なおグラフィックボードの重量はZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinityが1342g、ASUS ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMINGが1477gに対して、ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGは1379gでした。
バックプレート等で基板の反りは防止されていますが、重量は1kgを軽く超過しているのでPCIEスロットへの負荷を考えるとVGAサポートステイなどで垂れ下がりを防止したほうがいいかもしれません。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの分解
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を分解してGPUクーラーやグラフィックボード基板についてチェックしていきます。なおGPUクーラーの取り外し(分解行為)はグラフィックボードの正規保証の対象外になる行為です。今回はレビューのために自己責任で分解しておりますが、繰り返しますが保証対象外になるので基本的には非推奨の行為なのでご注意下さい。
【暇があれば更新予定】
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの検証機材・GPU概要
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 | ||
ベンチ機1(温度・消費電力) |
ベンチ機2(ゲーム性能) |
|
OS | Windows10 Home 64bit (1909) |
|
CPU |
Intel Core i9 9900K (レビュー) Core/Cache:5.1/4.7GHz |
Intel Core i9 10900K (レビュー) Core/Cache:5.2/4.7GHz |
M/B | ASUS WS Z390 PRO (レビュー) |
ASUS ROG MAXIMUS XII EXTREME (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK DDR4 8GB*2=16GB (レビュー) 4000MHz, 17-17-17-37-CR2 |
G.Skill Ripjaws V F4-4000C15Q-32GVK DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) 4000MHz, 15-16-16-36-CR2 |
システム ストレージ |
Samsung 860 EVO M.2 1TB (レビュー) |
Samsung 860 PRO 256GB (レビュー) |
データ ストレージ |
Samsung 860 QVO 4TB (レビュー) | |
CPUクーラー |
Fractal Design Celsius S36(レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
|
電源 ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) |
|
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のGPUクーラー側面右端のTUF GAMINGロゴにはLEDイルミネーションが内蔵されています。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのGPU概要
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGに搭載されているGPU「GeForce RTX 3090」のスペックについて簡単に確認しておきます。「GeForce RTX 3090」はGA102-300コアが使用されておりCUDAコア数は10496、GPUコアクロックはベース1395MHz、ブースト1695MHzです。VRAMには従来よりも高速な19.5GbpsのGDDR6Xメモリを24GB容量搭載しています。典型的なグラフィックボード消費電力を示すTGPは350Wに設定されており、PCIE補助電源として8PIN×2以上を要求します。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」については、リファレンス仕様のブーストクロック1695MHzに対して、ブーストクロック1740MHzにファクトリーOCが施されており、アプリから設定可能なOC Modeではさらに上の1770MHzまで引き上がります。パワーリミット(TGP)はリファレンス通り350Wに設定されています。電力制限は+7%で最大375Wまで解除が可能です。
NVIDIA GeForce RTX 3090/3080/3070 詳細スペック比較 | ||||
GPU名 | RTX 3090 |
RTX 3080 | RTX 3070 |
RTX 2080 Ti |
GPUダイ | GA102-300 | GA102-200 | GA104-300 | TU102-300 |
製造プロセス | Samsung 8nm |
Samsung 8nm | Samsung 8nm | 12nm FinFET |
CUDAコア数 | 10496 | 8704 | 5888 | 4352 |
TMU/ROP | -/- | -/- | -/- | 272/88 |
ベースクロック | 1395MHz | 1440MHz | 1500MHz | 1350MHz |
ブーストクロック (FE) |
1695MHz | 1710MHz | 1725MHz | 1545MHz (1635MHz) |
メモリ | 24GB GDDR6X | 10GB GDDR6X | 8GB GDDR6 | 11GB GDDR6 |
バス幅 | 384-bit | 320-bit | 256-bit | 352-bit |
メモリクロック | 4875 MHz | 4750 MHz | 3500 MHz | 3500 MHz |
有効メモリクロック | 19500 MHz | 19000 MHz | 14000 MHz | 14000 MHz |
メモリ帯域 | 936 GB/s | 760 GB/s | 448 GB/s | 616 GB/s |
PCIEレーン | PCIE4.0x16 | PCIE4.0x16 | PCIE4.0x16 | PCIE3.0x16 |
マルチGPU |
NVLink SLI | - | - | NVLink SLI |
TGP(TDP) | 350W |
320W | 220W | 250W (FE:260W) |
補助電源 |
8PIN×2~ | 8PIN×2~ | 8PIN×1~ | 8PIN×2~ |
対応ビデオ出力 |
DP1.4 HDMI2.1 |
DP1.4 HDMI2.1 |
DP1.4 HDMI2.1 |
DP1.4 HDMI2.0 USB Type-C |
登場時期 |
20年9月24日 |
20年9月17日 | 20年10月 | 18年9月 |
価格 | 1499ドル~ | 699ドル~ | 499ドル~ | 999ドル~ FE:1199ドル |
今回レビューするGeForce RTX 3090をはじめとして、GeForce RTX 30シリーズに採用されるAmpereアーキテクチャにおいて、前世代Turingと比較してスペック上のCUDAコア数が2倍に激増していることについて簡単に説明しておきます。
まず純粋に事実として、複数のCUDAコアからなるCUDAコア群のストリーミングマルチプロセッサ(Streaming Multiprocessors:SMs)の『FP32スループットがTuring世代と比較してAmpereでは2倍に向上』しています。これは間違いありません。
一度、前世代Turingを振り返ると、TuringアーキテクチャではFP32とINT32を同時に実行できる(データパスが独立に用意されている)ことがアーキテクチャとしての新しい特徴でした。Turingでは1基のSMにFP32とINTが1:1割合で実装されていました。
Turingがこのようなアーキテクチャを採用したのは、PCゲームではFP32だけでなくINT32も実行されるから、というのが理由でしたが、同時に公表されていた統計を思い出すと、ゲームによって多少変動はあるもののFP32に対してINT32はせいぜい2:1の割合でした。
であればAmpereでは2つのデータパスのうち、INT32用のデータパス上にINT32の実行ユニットだけでなくFP32の実行ユニットも乗せれば、FP32とINT32の割合が現実に即した理想的な比率になり、省スペースに実装もできるというのは理にかなった話だと思いました。(下はSMの1/4を抜粋)
従来では『CUDAコア数 = FP32実行ユニットの数』とカウントしていたので、同じく単純にFP32実行ユニットの数をカウントするとAmpereアーキテクチャのGeForce RTX 30シリーズでは、CUDAコア数が2倍に爆増します。確かに1クロックで同時に実行できるFP32の最大数は2倍になったのですが、即ちCUDAコア数が2倍になったとカウントするのかというとやや疑問も残ります。
GTX700からRTX2000まで4世代ほどは、『CUDAコア数の増加による比例』×『コアクロックの上昇やアーキテクチャ改良による性能向上』が次世代GPUの性能指標だったので、GTX10からRTX20でCUDAコア数が2倍であれば実際の性能は2倍以上ですが、RTX20からRTX30ではCUDAコア数が2倍になっても実際の性能は2倍以下なのでどうしても違和感が残ります。
ともあれPCゲームを含め実際のアプリケーションではINT32も使用されるので、実性能を見るとGeForce RTX 30シリーズはCUDAコア数に比例して単純に2倍の性能にはならず、INT32/FP32混合データパスの使用状態に応じて、性能の伸び幅(Performance gains)が変動します。
ただFP32など一般的なシェーダーだけでなく、レイトレーシング用コアやテンサーコアも新世代へアップグレードされているので、レイトレーシング表現やDLSSに対応したPCゲームであればRTX20に対して2倍に迫る性能も発揮できるようです。
またGeForce RTX 30シリーズの諸機能について、前世代RTX 20シリーズとの大きな違いとして、8K/60FPS映像を取り扱えるHDMI2.1に対応し、それに伴ってハードウェアデコーダのNVDecが第5世代にアップデートしています。第5世代NVDecでは、8Kなど超高解像度映像に使用されるAV1コーデックのデコードに対応しています。
ゲーム実況などリアルタイム配信・録画において好評を博したNVEncについてはRTX 20シリーズと同じく第7世代が採用されています。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのゲーム性能
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「GeForce RTX 3080」、「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」、「GeForce RTX 2080 SUPER Founders Edition」、「Radeon VII」を使用しています。「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク「FireStrike」による比較になります。
FireStrike | Extreme | Ultra | |
RTX 3090 ASUS TUF OC |
46165 | 23455 |
12070 |
RTX 3080 | 41710 | 20733 | 10553 |
RTX 2080 Ti FE |
34955 | 16797 | 8179 |
RTX 2080 SUPER FE |
29145 | 13866 | 6800 |
Radeon VII |
28115 | 13455 | 6863 |
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkのDirectX12ベンチマーク「TimeSpy」、およびレイトレーシング対応ベンチマーク「Port Royal」による性能比較となります。
TimeSpy | Extreme | Port Royal |
|
RTX 3090 ASUS TUF OC |
19178 |
9745 |
12692 |
RTX 3080 |
17407 | 8674 | 11163 |
RTX 2080 Ti FE |
14309 | 6813 | 8839 |
RTX 2080 SUPER FE |
11696 | 5412 | 7032 |
Radeon VII |
8974 | 4364 | - |
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードについて、近年普及しつつあるHTC VIVEやOculus RiftなどVR HMDを使用したVRゲームに関する性能を測定する最新ベンチマーク「VRMark」による性能比較となります。
Orange Room |
Cyan Room |
Blue Room |
|
RTX 3090 ASUS TUF OC |
16287 |
17307 |
5897 |
RTX 3080 |
16244 | 15724 | 5241 |
RTX 2080 Ti FE |
15938 | 12955 | 4553 |
RTX 2080 SUPER FE |
15532 | 11080 | 3755 |
Radeon VII |
14256 | 10462 | 2705 |
続いて2020年最新のPCゲームを実際に用いたベンチマークになります。同一のグラフィック設定で同一のシーンについてフルHD(1920×1080)とWQHD(2560×1440)と4K(3840×2160)の3種類の解像度で平均FPSを比較しました。
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、Anthem(ウルトラ設定プリセット)、Assassin's Creed Odyssey(最高設定プリセット)、Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)、CONTROL(高設定プリセット, DirectX12)、DEATH STRANDING(最高設定プリセット, TAA)、The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)、Final Fantasy XV(最高設定プリセット, NVIDIA GameWorksはVXAOを除き有効)、Gears 5(最高設定プリセット)、Ghost Recon Breakpoint(ウルトラ設定プリセット)、Horizon Zero Dawn(最高画質設定プリセット)、Marvel's Avengers(最高設定プリセット, TAA)、Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX12)、MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)、Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, TAA, DirectX12)、Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)以上の15タイトルです。
【暇があれば更新予定】
Anthem(ウルトラ設定プリセット)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Assassin's Creed Odyssey(最高設定プリセット)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
CONTROL(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
DEATH STRANDING(最高設定プリセット, TAA)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
The Division 2(ウルトラ設定プリセット, DirectX11)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Final Fantasy XV(最高設定プリセット、NVIDIA GameWorksはVXAOを除き有効)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Gears 5(最高設定プリセット)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Ghost Recon Breakpoint(ウルトラ設定プリセット)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Horizon Zero Dawn(最高設定プリセット)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Marvel's Avengers(最高画質設定プリセット, TAA)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX12)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Shadow of the Tomb Raider(最高設定プリセット, TAA, DirectX12)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Middle-Earth: Shadow of War(ウルトラ設定プリセット)に関する「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの温度・消費電力・ファンノイズ
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」にはBIOSスイッチで切り替え可能なモードとは別に、専用アプリから選択が可能なコアクロックや電力制限が変化する複数のモードが用意されていますが、標準設定のゲーミングモードで測定しました。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としては約20分間に渡たり連続してGPUに100%近い負荷をかける3DMark TimeSpy Stress Testを使用しています。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのテスト終盤におけるGPU温度は最大72度、ファン回転数は最大1300RPM程度に収まっています。300Wを超えるTGPのGPUを冷やしているにもかかわらず、非常に低いファン回転数に収まっており、静音性も優れています。GPU温度も70~75度の間に収まるちょうどいい塩梅で、ファン速度のチューニングも良好だと思います。
まず「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のPerformance ModeについてはファクトリーOCの効いた定格動作でもGPU温度は最大62度前後に収まって温度面では非常に優秀な結果で、冷却性能重視なモードではありますがファン回転数も1550RPM程度と十分に低めな数値です。
一方でQuiet ModeについてはGPU温度は67度程度まで上がっていますが(ハイエンドGPUとしては非常に優秀な数値)、TDP350WのRTX 3090をファン回転数は1300RPM程度と非常に低い速度で冷やしきっており、RTX 3080 TUF OCで見た前評判通り、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」も劇的に冷える、と評価して何ら問題のない抜群の冷え具合です。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」はアイドル時にファンが停止するセミファンレス機能に対応しており、製品によっては回転数が上下してふらつくことの多い停止直前も、閾値を下回った瞬間にピタッと切り替わっています。
10月16日に公開された新BIOSでセミファンレス動作の始動・停止の閾値について修正されました。
新BIOSはPerformance ModeとQuiet Modeそれぞれで配布されている実行ファイルを適用する必要があります。GPU-Zを見た時にBIOS Versionの下4桁が、Performance Modeで「48.5D」、Quiet Modeで「48.5E」なら修正済みの新BIOSです。
新BIOSにおいて「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のセミファンレス機能は始動閾値が48度度前後、停止閾値が33度前後となっています。始動と停止の移行もピタッと切り替わっていて良好です。その他の動作については初期BIOSと同じです。
GPUコアクロックについては「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の仕様値ではブースト1740MHzとなっていましたが、負荷テスト中の実動平均はPerformance Modeで1764MHzとなりました。静音性重視のQuiet ModeではGPU温度が上がる影響で1744MHzへと微減しています。
意外だったのは仕様値ブーストクロックが1725MHz(パワーリミットも350W)のPalit GeForce RTX 3090 GamingPro OCが実動平均1782MHzで、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」よりもコアクロックが高かったことでしょうか。実際の動作クロックの高低は、単純なブーストクロック仕様値とは別に、GPU Boost 4.0のV-Fカーブの影響が大きいのかもしれません。
また実用条件に近い冷却性能の検証として、実際にPCケースへ「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を組み込み、Time Spy Extreme グラフィックテスト1を1時間に渡ってループさせてGPU温度やファン回転数がどうなるかを確認してみました。
検証機材のPCケースには「Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t」を使用しています。CPUクーラーは120サイズ簡易水冷でラジエーターを天面前方に設置、またPCケースのフロントに吸気ファンとして2基とリアに排気ファンとして1基の140mm角ケースファンをそれぞれ設置し、ファン回転数は1000RPMに固定しています。
まずはPerformance Modeについて、PCケースに入れた状態で長時間負荷をかけても「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のGPUの最大温度は67度以下に収まりました。一方でファン回転数は2000RPM程度に達し、ベンチ板上での測定よりも500RPM程度も上昇しています。
ファン速度は高くなっているものの「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」に搭載されているバリヤーリング搭載Axial-tech Fanは風切り音が小さめかつ耳障りになり難い特性なので、PCケースに入っていれば煩く感じることはまずない程度のファンノイズだと思います。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のGPUクーラーは内排気ファンということもありPCケースの吸排気を最適化しないと冷却効率が下がるので、フロントx2/リアx1で140mmファンを設置して1000RPMで回していますが、さすがに300Wを超えるTGPなので、ベンチ板での比較的に理想な環境のままとはいきませんでした。実際にPCケースへ組み込むユーザーはPCケースの吸排気にも注意してみてください。
一方で静音性重視のQuiet Modeでは、GPU温度はベンチ板測定と同様にPerformance Modeと比較して5度程度高い72度を示すものの、ファン速度は1550RPM程度に収まりました。GPU温度の低さと静音性のバランスはTDP350WのRTX 3090をPCケース内で冷やしているとは思えないレベルで、やはり「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」の抜群の冷却性能がこの検証からも確認できます。
加えて1時間のストレステスト終盤にスマホで使用できるサーモグラフィカメラ「FLIR ONE Pro」(レビュー)を使用してゲーム負荷時のグラフィックボード上の各所の温度をチェックしました。
「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」は、バックプレート表面や、背面や側面の隙間から確認できるPCB基板上のVRM電源回路やPCIE補助電源コネクタ付近の温度は静音性重視のPerformance Modeでも80度前後に収まりました。
PCB基板裏面にも実装された計24枚のVRAMや、TDP350WのGPUを駆動するVRM電源を搭載したグラフィックボードの冷え具合としては十分に及第点だと思います。
上記のPerformance Modeに加えて、下は静音性重視なQuiet Modeの結果です。ファン速度が下がるので当然各所の温度は上昇傾向にありますが、それでもホットスポットは90度を下回っており、実用上、特に気にする必要のない温度だと思います。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGを含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。
検証機材はベンチ台の上に平置きにしているので、サウンドレベルメーターをスタンドで垂直上方向に50cm程度離して騒音値を測定しています。
この測定方法において電源OFF時の騒音値は30dB未満です。目安として騒音値が35dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになりますが、35~38dB以下であればPCケースに入れてしまえばファンノイズが気になることはそうそうないと思います。40dB前後になるとベンチ台上で煩く感じ始め、45dBを超えるとヘッドホンをしていてもはっきり聞き取れるくらいになります。
A特性で測定しているのである程度は騒音値にも反映されていますが、同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。
ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのファンノイズはPerformance Modeの1500RPMやQuiet Modeの1300RPMという低めなファン回転数の通りノイズレベルは33dB以下で、抜群の静音性を発揮しています。
TGP350WのGeForce RTX 3090は事実上TITANポジションな製品ですが、静音性において前世代TITAN RTXを余裕で上回るのは当然として、同等GPUコアを採用するRTX 2080 Tiのハイエンド級オリファンモデルと遜色ないどころか、それすらも上回る冷却性能です。
またPCケース内に入れた時のファン速度2000RPMをベンチ台上で測定するとノイズレベルは37dB程度なので、測定時の体感の通り、PCケースに入れてしまえば、まず煩く感じることのない程度のファンノイズとなっており、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」に採用されたGPUクーラーの冷却性能・静音性の高さが分かります。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
測定負荷には上で行った温度検証と同様に3DMark TimeSpy ストレステストを使用しています。テスト全体から1秒間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。なお電源ユニットに対する実際の最大瞬間負荷は測定値より50~100W上回る場合があるので、電源ユニットの電源容量選択の参考にする場合は注意してください。
消費電力の測定は電源ユニット「Corsair HX1200i」のCorsair Linkによる電力ログ機能を用いてコンセントからの入力ではなく変換ロスを差し引いたシステムへの出力電力をチェックしています。また電力測定の際は上記の主電源ユニットに加えて、CPUへの電力供給を行うEPS端子へ接続するために別の副電源ユニットを使用しています。
この方法であれば、CPU(後述のiGPUも)に負荷をかけても、CPUによる消費電力の変動はメイン電源ユニットCorsair HX 1200iの測定値には影響しません。しかしながら、測定値にはまだATX24PIN経由で供給されるマザーボードやDDR4メモリの電力が含まれるので、iGPUを使用した時の3DMark TimeSpy ストレステスト中の消費電力と最大電源負荷を同様に測定し、各種グラフィックボード使用時と差分を取る形でグラフィックボード単体の消費電力と最大電源負荷を算出します。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGの消費電力は351W、最大瞬間負荷は475Wでした。ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMINGのTDP(パワーターゲット)は350Wに設定されており、TDP320WのRTX 3080と比較して+30W程度で、概ね仕様値通りの消費電力になっていると思います。
ゲーム性能ベンチマークで見たようにGeForce RTX 3090は性能の伸びも大きいですが、同時にグラフィックボードの消費電力も増大しています。300W越えというと従来ではハイエンドGPUをかなりアグレッシブにOCしたモデルでもないとなかなかお目にかかれない数値なので、リファレンス仕様でここまでの電力を許容してきたのはかなり意外でした。
とはいえGPU消費電力が高くでも、大きくて高性能なGPUクーラーさえ積んでいれば、しっかり冷やせて、なおかつ静かであるということも上の検証で見た通りです。
GeForce RTX 3090を導入するにあたっては、公式仕様で指定されているように電源容量は850W以上の電源ユニットを組み合わせ、PCケースの吸排気も十分に確保する、という2点にさえ注意すれば問題なく運用できるレベルの製品を各社用意していると思います。
ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING レビューまとめ
最後に「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 4K/120FPSや8KのPCゲーミングにも対応可能な2020年下半期最速のGPU
- RTX 3080を実ゲームで10~15%も上回るグラフィック性能
- 前世代最上位モデルRTX 2080 Tiと比較しても40~50%程度も高速
- 3Dレンダリングなどクリエイティブ性能ではTITAN RTXより最大で2倍も高速
- TGP350Wの発熱を騒音値33dB以下で冷やしきる抜群の静音性
- 冷却重視、静音重視の2つの動作モードをBIOSスライドスイッチで簡単に切り替えが可能
- 全長299mmと非常に長いのでPCケースとの干渉に注意
- PCIEブラケットよりも25mm程度背が高いのでPCIE補助電源とPCケースとの干渉に注意
- セミファンレス機能の始動・停止の閾値が30度前後とかなり低い
- RTX3090は事実上TITANポジションな製品なので、20万円以上と非常に高価
GeForce RTX 3090は、前世代最上位モデルGeForce RTX 2080
Tiと比較して平均で40%以上、2020年以降の最新設計な高画質PCゲームでは50%を超えるグラフィック性能の向上を達成し、ガチゲーマー向けフルHD/360FPSや有機ELテレビなども対応する4K/120FPS+、そして新時代を象徴する8Kゲーミングにも対応するウルトラハイエンドGPUです。
なお先行して発売された下位モデルGeForce
RTX 3080と比較すると、単純なGPU性能差が10~15%程度、RTX
3090が8K/60FPSに達しかつ10GBでVRAMが足りないシーンというのも珍しいため、2倍を超える価格差でコストパフォーマンス的にはGeForce
RTX 3080のほうが強かったりします。
とはいえ、現状最速を予算度外視で追求するゲーマーは少なくないので、そういった人にはGeForce RTX 3090はオススメできる製品です。
「GeForce RTX 3090」は前世代TITAN RTXと同等となる24GBの超大容量VRAMを搭載することから分かるように、RTX30シリーズのナンバリングに名を連ねているものの、事実上、従来で言うところの”TITAN”ポジジョンな製品です。
3DレンダリングやディープラーニングなどGPGPU的なタスクに向いており、特に3Dレンダリングでは、Ampereアーキテクチャの大きな特徴の1つである2倍に増強されたFP32スループットが遺憾なく発揮されるので、前世代のTITAN
RTXやGeForce RTX 2080 Tiと比較して2倍以上、実際のゲーム性能では10%程度の差に収まった下位モデルGeForce RTX
3080と比較してもCUDAコア数の差に比例した20%強の性能を発揮できます。
上述の通りAmpere世代ではナンバリングになったもののRTX
3090は事実上、TITANポジションな製品ですが、ナンバリングになった恩恵ともいうべきか、ASUS/MSI/ZOTACなどNVIDIA公式のパートナーメーカーによる各社オリジナルの高性能GPUクーラーを搭載できるようになりました。
外排気ブロアーファンのTITAN Xpは言うに及ばず、内排気になって多少は冷却・静音が改善されたTITAN RTXと比較しても、GeForce RTX 3090は全長300超かつ3スロット占有の大型GPUクーラーの搭載によって、大幅に静音性を向上させ、TITANポジションながら各世代の80Tiナンバリングモデル並みの静音性を実現したところも注目ポイントです。
銅製ベースプレート(ヒートスプレッダ)の表面の平滑性をミクロレベルで向上させ従来比で約10倍も滑らかにする製造プロセス「MaxContact」や、ファンブレードとそれを覆うバリヤーリングで構成された「Axial-tech Fan」など、RTX2080Tiをはじめ従来ではASUS製グラフィックボードの高級ブランドROG STRIXに採用されていたASUS独自冷却構造が採用されています。
TUF GAMINGブランドは同社マザーボードでは安価・高コスパなエントリーゲーマー向けという位置付けですが、RTX30グラフィックボードにおいては、マザーボードにおけるROG STRIX、高性能なミドルレンジというポジションだと感じました。
以上、「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」のレビューでした。
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従来のROG STRIX級GPUクーラーで劇的に冷えるGeForce RTX 3090グラフィックボード「ASUS TUF-RTX3090-O24G-GAMING」をレビュー。RTX 3080で評価されたTUF OCは、TDP350WのRTX 3090でも冷えて静かなのか徹底検証!!https://t.co/EobI5cOj2x
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) October 14, 2020
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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