Samsung EVO-PRO Plus SDXC



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高コストパフォーマンスなSDXCカードとして国内正規品が発売された「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」をレビューします。
SDXCカードでは定番のSanDisk Extreme SDXCカード 128GBと比較して、読み書き性能やフルサイズミラーレス一眼カメラでの連写記録性能を徹底検証していきます。

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Samsung SDXCカード EVO/PRO Plusについて

「Samsung SDXCカード EVO Plus」と「Samsung SDXCカード PRO Plus」は2020年10月に発売されたばかりの、Samsung純正、通常サイズなSDカードです。
通常サイズのSDカードをAmazonで購入するとなると並行輸入品のSanDisk Extreme Proが定番?でしたが、最近ではSanDisk Japanの公式取り扱いなExtreme SDXCカードやUltra SDXCカードも発売されており、少し遅れて、Samsung純正SDカードが発売された形です。
Samsung製SDXCカードにはメインストリーム向けブランドの「EVO Plus」と、RAW写真ファイルや4K動画ファイルを取り扱うプロフェッショナル向けブランドの「PRO Plus」の2種類が展開されています。
Samsung EVO-PRO Plus SDXC_top
今年初めにはすでに販売されていたSamsung製MicroSDカード同様に、通常サイズSDカードも、Amazonへの卸しているのはSamsungの日本法人ではなく、Samsung製のPC向けSSDを取り扱う国内正規代理店として有名(たぶん)な「ITGマーケティング株式会社」です。
ITGマーケティングを介して10年保証が受けられると聞いて、不安に思う自作erはいないと思います、ちゃんとした会社です。
Samsung SDXC Warrenty

国内正規品がAmazonの取り扱い&出荷でAmazon上で販売されているという縛りで、「Samsung SDXCカード EVO Plus」と「Samsung SDXCカード PRO Plus」、「SanDisk SDXCカード Extreme」、「SanDisk SDXCカード Ultra」のスペックや価格を比較すると次の表のようになっています。
128GB容量モデルのスペックを抜粋していますが、32GB~256GBまでラインナップされていて。32GB/64GBの容量下位モデルはスペック、特に書き込み速度が下がる傾向もあるので、購入の際は注意してください。高いモデルでも4000円程度なので、最低でも128GBを購入するのが管理人的にはオススメです。
製品スペックをざっくり眺めると似ている部分が多いのですが、価格は若干ながら「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus」のほうが2020年10月現在は安価です。
Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus のスペック比較 (128GB)

Samsung
PRO Plus
Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB
Samsung
EVO Plus
Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB
SanDisk
Extreme
SanDisk SDXCカード Extreme 128GB
SanDisk
Ultra
SanDisk SDXCカード Ultra 128GB
UHS
(インターフェース)
UHS-I
10MB/s
Speed_10Mbps
O O O O
30MB/s
Speed_30Mbps
O
O
O X
連続読み出し
(専用カードリーダー使用時)
100MB/s
100MB/s 100MB/s
(150MB/s)
100MB/s
連続書き込み 90MB/s - MB/s 70MB/s - MB/s
耐久性
防水、耐温度、耐磁、耐X線、耐衝撃、耐落下、耐摩耗
保証期間
10年 10年 無期限 10年
国内価格
(20年10月Amazon参考)
3590円 2590円 4061円 2633円


概要についてはこの辺りにして「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus」の製品実物をチェックしていきます。
「Samsung SDXCカード EVO Plus」と「Samsung SDXCカード PRO Plus」はいずれもプリントが異なる同種の紙製パッケージに封入されています。
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上の概要でも説明したようにAmazonで販売されている「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus」の国内正規品は、当サイトでもレビューしているSamsung製SSDストレージと同様にITGマーケティングの取り扱いです。同国内正規代理店を経由して10年間の製品保証を受けることができます。
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ちなみに「SanDisk SDXCカード Extreme/Ultra」はメーカーロゴだけ刻印されて、製品毎にシールが貼られた白色無地な厚紙のエコパッケージです。
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「Samsung SDXCカード EVO Plus」と「Samsung SDXCカード PRO Plus」はSDカード本体、プラスチック製のガワが白色になっています。表面中央に貼られたシール以外ではEVO PlusとPRO Plusに見た目の違いはありません。
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「SanDisk SDXCカード Extreme」も含めて並べるとこんな感じに。SDカードは黒色の製品が多いので目を引きやすいカラーリングです。
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製品ロゴの下にはメモ書きできる空白があり、その下には対応するSDカード速度規格のスピードクラス・ビデオクラスのアイコンや、製品公称の読み出し・書き込み速度が表記されています。見ての通り、PRO Plusは書き込み速度が製品公称値として公開されているのが特徴です。
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右端中央のやや上寄りには書き込みロックのスライドスイッチがあります。
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Samsung SDXCカード EVO/PRO Plusの性能を比較検証

「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」の性能を、SDXCカード定番のSanDisk製品から国内正規品として販売されている「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」と比較検証していきます。

今回比較する「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」と「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」はいずれもAmazonで国内正規品を購入しました。2020年10月中旬に購入時点での価格はそれぞれ、2590円、3590円、4061円でした。
消耗品と割り切るなら止めませんが、安価な国内正規品が充実している今となっては、国内でちゃんと保証の受けられる国内正規品がオススメです。
SD-bought

Amazonから購入した「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」と「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」は、いずれもexFATのファイルシステムでフォーマット済み、使用可能な空き容量はおおよそ一致で119GBでした。
SD_default-Volume

まずはPC向けSSD同様にSDカードでも定番のベンチマークCrystalDiskMark7.0を使用して、「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus 128GB」などの性能をチェックしてみました。
SDカードはいずれもUHS-Iに対応したSDカードリーダー「エレコム MR3-K012BK」を使用し、マザーボードリアI/OのUSB3.0(USB3.1 Gen1)ポートに接続しています。
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まずは今回比較する中で最も安価な「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」のCrystalDiskMark7.0、連続読み出しは97MB/sとなっておりUHS-I規格のSDXCカードとしては理想的な数字です。メーカーから公称値として発表されていない連続書き込み速度は67MB/s程度でした。
Samsung SDXC EVO Plus 128GB_CDM7
続いてプロフェッショナル向けの上位モデル「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」のCrystalDiskMark7.0、連続読み出しはこちらも97MB/sとなっておりUHS-I規格のSDXCカードとしては理想的な数字です。連続書き込みはEVO Plusよりも高速かつ、メーカー公称値に迫る86MB/sをマークしています。
Samsung SDXC PRO Plus 128GB_CDM7
最後に比較対象となる「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」のCrystalDiskMark7.0、連続読み出しと連続書き込みはSamsung SDXCカード PRO Plusと同等の数値をマークしています。
こうして見比べるとSamsung製SDXCカードはSanDisk製SDXCカードよりも4Kランダム性能が高いのが分かります。ただし今回はカメラ用途がメインな通常サイズSDカードなので、このランダム性能が活躍する機会は残念ながらありそうもなく。MicroSDだとSwitch用とかで魅力に映るのですが。
SanDisk SDXC Extrem 128GB_CDM7
ちなみに「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」を含め、一部のSanDisk製SDXCカードは同社製SDカードリーダー「SanDisk SDDR-C531-JNANN」と組み合わせることで最大170MB/sの連続読み出しに対応します。
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「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」で独自の高速読み出し技術を使用し、同様にCrystalDiskMarkを実行すると、ランダムや書き込みの性能が若干下がりますが、連続読み出しは通常時の1.5倍となる150MB/s超に高速化します。PCへのデータ移動が30%程度短縮される計算なので、これについてはSamsung製SDXCカードにはない魅力です。
SanDisk SDXC Extrem 128GB+_CDM7


続いてIOベンチではなく、もうちょっと実用寄りな検証結果をご紹介していきます。
フルサイズのミラーレス一眼カメラ「Sony α7III」のJPEG&RAW保存で連写を行い、「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus 128GB」などのSDカードがどれくらい早く写真保存を完了できるか比較してみました。
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Sony α7IIIで写る光景は当然同じ、各SDカードはフォーマット直後の状態で連写をスタートしています。連写で撮影する枚数は119枚になるよう揃えました。連写枚数については最初の試行で119枚だったので残りも揃えただけです。ちなみに合計容量は4.2GB程度でした。
camera-test
「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」と「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」と「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」の3種類に加えて、画面が空くと寂しいので、非フォーマット直後ですが「SanDisk SDXCカード Extreme PRO 256GB(UHS-I対応版、並行輸入品)」についても同様に測定しました。

Sony α7IIIのJPEG&RAW保存連写によるSDカード書き込み性能比較の結果は動画にまとめました。
動画を見ての通りですが、「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」と「SanDisk SDXCカード Extreme 128GB」がほぼ同時(僅差でSanDiskの方が速い)、10秒程度遅れて「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」という結果です。



高解像度なフルサイズミラーレスでJPEG&RAW保存の100枚超連写というと、一般的な写真ユースではなく、連写必須なプロフェッショナルユースになるので、ここでEVO PlusとPRO Plusに差が出たのはSamsungのマーケティング通りの結果です。
逆に言うと、今回の検証や4K動画の録画のような重い負荷を掛けないとEVO PlusとPRO Plusで実用上性能差を感じることはないと思います。
価格も30%以上違うので、RAW保存で連写しない、4Kなど超高解像度動画を録画しない、という条件の人は「Samsung SDXCカード EVO Plus 128GB」(もしくはSanDisk Ultra)で十分です。逆にそういった高負荷ユースな人は「Samsung SDXCカード PRO Plus 128GB」(もしくはSanDisk Extreme)を選んでください。

Samsung製かSanDisk製かで迷っている人については、正直なところ実用上の違いほとんどありません。価格で選ぶか、ブランドで選ぶか、一応、SanDisk Extremeは無期限保証や独自の高速読み出しがあるのでそれらに魅力を感じるなら、という感じで最後は好みで選べばOKです。

以上、「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus 128GB」のレビューでした。
Samsung EVO-PRO Plus SDXC



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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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