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ハンドヘルドゲーミングPC「ASUS ROG Ally」のSSDを市販の1TB~2TBの大容量な2230サイズM.2 SSDに換装する手順と、換装後にWindows OSやArmoury Crate SEなどプリインストールアプリを再インストールする方法を解説します。
今回は先日SSD単品について詳細レビューを公開した「Seagate FireCuda 520N」を使用して、ROG AllyのSSDを物理的に感想する手順や、換装後のシステム再インストールについて解説します。
「Seagate FireCuda 520N」の性能や特長についてはこちらの詳細レビューをご覧ください。
ASUS ROG AllyのSSDを換装する
まずは、「ASUS ROG Ally」へ物理的にSSDを換装する手順について解説します。SSDの物理的な換装手順については3分程度の動画にまとめているので、動画で流れを見たい人はこちらを参照してみてください。
「ASUS ROG Ally」の内蔵ストレージはM.2 2230サイズの汎用的なM.2 SSDが使用されています。
Seagate FireCuda 520NなどM.2 2230サイズのSSDも市販製品として発売されているので、SSDの入手も含め、システムストレージの交換自体は可能です。ただし、分解によるSSDの交換作業を行うと換装したPC自体は公式サポート対象外になる可能性があるので、その点は注意してください。
「ASUS ROG Ally」は本体を裏返すとすぐに見える6カ所のネジで固定されています。固定ネジ自体は普通の1番プラスドライバーで外せます。
対応するプラスドライバーを持っていない人は、マグネット付き、軸長75mmでコンパクトな細軸、信頼性の高いベッセル製の「クリスタライン ドライバー 6100 +1×75mm」がオススメです。1本で購入できて価格も200~300円です。
「ASUS ROG Ally」の背面6カ所にあるネジのうち、中央下の1つは脱落防止で背面シェルに固定されているので緩めるだけでOKです。
5個のネジを外し、中央下のネジを緩めると、中央下の前後シェルに隙間が空きます。
爪がある程度長ければ素手でも背面シェルを外せますが、スマホの分解用ツールとしても販売されているスパッジャーがあると少し分解が楽です。
動画を見ると分かり易いですが、中央寄りで一度、端寄りでもう一度こじ開けると内側のロックが外れて素手で簡単に背面シェルを外せます。
「ASUS ROG Ally」の内蔵SSDは2基の冷却ファンに挟まれた中央の左寄りに実装されており、黒色のPVCカバーを開くとM.2スロットに実装された2230サイズのM.2 SSDが現れます。
SSDの換装を進める前にSSDの交換中に誤ってPCの電源が入ってしまわないようにバッテリーから伸びている電源ケーブルを引っこ抜いてください。
あと換装前の下準備としてバッテリー残量を10%前後になるまで減らしておくと万一バッテリーを破損させてしまった時のことを考えると安心です。
バッテリーケーブルを抜いたら、M.2 SSDのネジを外します。SSDは背面シェル同様に1番のプラスネジで固定されているので同じドライバーで大丈夫です。
M.2 SSDの固定ネジを外したら、そのままM.2スロットから引き抜きます。黒色のシートを軽く持ち上げるとSSDが斜めに少し浮くので引き抜きやすいです。
あとは新しいM.2 SSDをM.2スロットに挿入し、ネジを止め直したらSSDの換装は完了です。背面シェルを閉じる前にバッテリーケーブルを付け直すのを忘れないように注意してください。
ASUS ROG AllyのOSを再インストールする方法
続いて、SSDを換装した「ASUS ROG Ally」にOSを再インストールする方法について説明します。「ASUS ROG Ally」も一般的な自作PCマザーボードのようにUEFI/BIOS設定メニューが用意されています。
UEFI/BIOS設定メニューへのアクセス方法はいくつかありますが、電源がオフの状態であれば、電源ボタンを長押ししてバイブレーションが振動したらすぐに、画面が点灯するまでボリューム+ボタンを押下し続けると起動メニューが表示されます。
起動メニューでセットアップを選択するとUEFI/BIOS設定メニューが表示されます。
「ASUS ROG Ally」のUEFI/BIOS設定メニューは日本語UIにも対応しています。アドバンスドモードに切り替えて、メインタブで言語(language)のプルダウンメニューから日本語を選択するとすぐに切り替わります。
システムの再インストール(リカバリー)を実行する前に、M.2 SSDが正常に認識されているか、AdvancedタブのNVMe Configurationから確認してください。
ここでSSDが表示されていれば問題ありませんが、表示されない場合はちゃんとM.2スロットにSSDを挿入できていない等、前章の物理的なセットアップが上手くいっていない可能性があります。
今回、ROG AllyのSSD換装に使用した「Seagate FireCuda 520N 1TB」の名前がちゃんと表示されています。
メーカー製PCのリカバリーというと回復ドライブ(USBメモリ)を作成して、それを使用するイメージがありますが、「ASUS ROG Ally」はSSDが全くの空の状態でも、UEFI画面さえ表示できていて、ネットワーク回線があれば(Wi-Fiで接続)、インターネット経由で工場出荷時の状態に戻せるクラウドリカバリーという機能が使用できます。
クラウドリカバリーは結構時間がかかります。一晩くらい放置する気持ちで作業してください。それでもたまに途中で止まることがあるので、その時は残念ですが、電源ボタン長押しで電源を切って、クラウドリカバリーを最初からやり直して下さい。
最初にWi-Fiでインターネットに接続しますが、UEFIで動くドライバが最初から入っているので無線LAN自体の動作は特に気にする必要はありません。基本的にはガイドに従ってポチポチと進行していくだけです。
Wi-Fiに接続できるとリカバリーファイルのダウンロードが始まります。
リカバリーの準備が完了すると一度再起動してから、クラウドリカバリーを本当に実行するか確認のダイヤログが2回表示されます。
1回目、ファイルのバックアップについてはデータが初期化される(消える)のでバックアップしておいてね、というアラートなので”いいえ(No)”を選択します。続いてクラウドリカバリー実行の確認は”はい(Yes)”を選びます。
クラウドリカバリーでWindows OSの基本ファイルをインストールし終えると、管理者アカウントでログインしてプリインストールアプリ等を導入する作業が自動で進みます。
マウスやタッチパネルで操作できてしまいますが、Windows OSの初期設定画面が表示されるまでは触らずに放置してください。
ちなみに「ASUS ROG Ally」はWindows OS上でUSBメモリの回復ドライブも作成できます。
Wi-Fiでインターネットに接続せず、オフライン環境でシステムを再インストールしたい場合はコントロールパネルを開いて右上の検索ボックスから回復で検索し、”回復ドライブの作成”を行ってください。
クラウドリカバリーで初期化した場合と、回復ドライブで初期化した場合で、微妙にパーティション構成というか、回復機能の搭載の仕方が異なりました。左側がクラウドリカバリー、右側がUSBメモリの回復ドライブです。
アウトボックス状態と同じパーティション構成に戻るのはクラウドリカバリーの方で、USBメモリ等の回復ドライブからリカバリーするとMy ASUSの回復機能が消えます。実用上問題ないとは思いますが。
クラウドリカバリーは結構時間がかかってしまうので(たまに止まることも)、リカバリー関連の機能が気にならないならUSBメモリの回復ドライブでもいい気がします。
以上の手順でROG AllyのSSDを「Seagate FireCuda 520N」で大容量な1TBにアップグレードできました。Armoury Crate SEなどプリインストールアプリもしっかりとインストールされています。
ROG Allyの標準SSDであるMicron 2400と、今回換装に使用した「Seagate FireCuda 520N 1TB」について、CrystalDiskMark、PCMark10 Storage Benchmark、3DMark Storage Benchmarkの3種類でベンチマークをとってみたので参考までに。
以上、『ROG AllyのSSD換装とOS再インストールする方法を解説』でした。
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— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) December 30, 2023
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