SilverStone TP05


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PlayStation 5の拡張スロットにサイズ互換なM.2 SSDヒートシンク「SilverStone TP05(型番:SST-TP05)」をレビューします。
両面実装のSSDにも対応するM.2 SSDヒートシンク「SilverStone TP05」を装着したSSDをPS5に増設できるのか、また連続読み出し7GB/s超の最新SSDをしっかり冷やすことができるのか試してみました。



製品公式ページ:https://www.silverstonetek.com/product.php?pid=1022&area=jp
SilverStone TP05_PS5





SilverStone TP05について

まずはPS5互換のM.2 SSDヒートシンク「SilverStone TP05」について基本的な仕様を紹介します。
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「SilverStone TP05」の内容品は、ヒートシンク本体、バックプレート、固定ネジ、1.75mm厚サーマルパッド×1枚、0.5mm厚サーマルパッド×2枚です。
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「SilverStone TP05」はヒートシンクそのものは黒色塗装が施された普通のアルミニウム製ヒートシンクと、固定用のバックプレートです。ヒートシンク本体にネジ穴があり、バックプレートを挟んで付属ネジで固定します。
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付属品のサーマルパッドは、セラミック、シリコン、微粒子化された酸化アルミニウムで構成された熱伝導パッドとなっており、熱伝導効率が8.0W/m・Kと高い効率を実現しています。
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PS5公式サポートページを見ての通り、PS5のストレージ増設に使用するM.2 SSDには放熱ヒートシンクが必須となっています。
いくつか図解がありますが公式サポートページで掲載されている一番最後の両面ヒートシンク取り付け時の図が一番分かりやすいと思います。難しく考えず、単純に『M.2 SSD基板から上8.0mmまで』、『M.2 SSD基板から下2.45mmまで』の2つの要件を抑えておけばOKです。
ps5-ssd-dimension



「SilverStone TP05」を装着したM.2 SSDは、厚み10.0mm、幅24.3mmなので、サイズ面ではPS5の設置要件を問題なくクリアし、拡張スロットに綺麗に収まります。
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SilverStone TP05の装着手順

「SilverStone TP05」をM.2 SSDに装着する手順を紹介します。
「SilverStone TP05」はM.2 SSD基板背面に素子実装がない片面実装だけでなく、背面にメモリチップ等の実装がある両面実装のM.2 SSDにも対応しています。
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今回は「SilverStone TP05」の検証用に、連続読み出し7GB/s超で大容量2TBな両面実装のNVMe M.2 SSD「Seagate FireCuda 530 2TB」を使用しました。
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「SilverStone TP05」の組み立て手順を紹介すると、同製品には1.75mm厚が1枚と0.5mm厚が2枚、以上で計3枚のサーマルパッドが付属しますが、両面実装のM.2 SSDに装着する場合は0.5mm厚の薄い方のサーマルパッドのみを使用します。
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まず、バックプレートに0.5mm厚で薄い方のサーマルパッドを貼り付けます。M.2端子側にサーマルパッドが寄るようにバックプレート上に貼ってください。
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バックプレートにM.2 SSDを乗せます。M.2端子と逆側で、基板とバックプレートの端が一致するくらいの感じに置けばOKです。
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もう1枚の0.5mm厚で薄い方のサーマルパッドをM.2 SSDの上から貼り付けます。
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サーマルパッドの上からM.2 SSDヒートシンク本体を乗せます。
M.2 SSDに実装されたメモリコントローラー、メモリチップ、キャッシュは微妙に高さが違いこともあるので、全てとサーマルパッドがしっかり接するように、ヒートシンクとバックプレートを手でギュッと挟み込んでください。
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あとは付属ネジで側面から固定したら装着完了です。「SilverStone TP05」はヒートシンクとサーマルパッドが一通り揃っていて、組み立てが可能です。なおヒートシンクのネジ止めにはPS5拡張スロットのカバーやSSD固定と同じく1番のプラスドライバーを使用します。
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「SilverStone TP05」を装着したM.2 SSDは、厚み10.0mm、幅24.3mmなので、サイズ面ではPS5の設置要件を問題なくクリアし、拡張スロットに綺麗に収まります。
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SilverStone TP05の冷え具合をチェック

続いて、M.2 SSDヒートシンク「SilverStone TP05」の冷え具合、長期的に負荷がかかっても安定動作するのかをチェックしていきます。
「SilverStone TP05」の冷却性能の検証には、PCIE4.0x4接続で連続読み出し7300MB/sに達するハイエンドNVMe M.2 SSD「Seagate FireCuda 530 2TB」を使用しました。
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PlayStation 5組み込み時について検証するのは少々難しいので、今回は自作PCのマザーボードに組み込み、SBファンで緩く風が当たっているというPS5搭載時に近い条件で連続して負荷をかけてもサーマルスロットリング(メモリコントローラーやメモリチップの高温による性能低下)は発生せず、安定した動作が可能かどうかをチェックします。
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測定時の検証負荷としてはCrystalDiskMark8.0.4 (NVMe SSD, 8GiB)を使用し、間を置かず複数回ベンチマークをループさせ、その間のSSD温度や読み出し・書き込み速度のモニタリング値はHWiNFOを使用してログを取得します。5回ループさせるので負荷をかけ続ける時間は25分程度です。
PS5においては基本的にゲームロードによる読み出し負荷しか発生しないはずなので、このテスト方法で温度的、速度的に問題がなければ、PS5組み込み時も安定動作を期待できるはずです。
NVMe SSD_temp test


PS5の組み込み要件もそうですが、PCIE4.0対応NVMe M.2 SSDは非常に高速な反面、発熱の大きいのでヒートシンクを組み合わせて使用するのが推奨されます。ただ今回はヒートシンク使用時との比較のため、ヒートシンクを装着せず、M.2 SSDをむき出しのままで温度や速度を測定してみました。
Seagate FireCuda 530シリーズではメモリチップ付近のSSD温度をモニタリングできます。
Seagate FireCuda 530 2TBをヒートシンクなし、CrystalDiskMarkで負荷をかけ続けたところ、数分足らずでサーマルスロットリングによる速度低下が発生しました。
Seagate FireCuda 530 2TB_temp_no-HS
負荷テスト終盤におけるサーモグラフィを見てみると、ヒートシンクなしではメモリコントローラーは付近が100度以上、メモリチップ付近も70~80度以上となっています。
Seagate FireCuda 530 2TBはメモリコントローラーの発熱が非常に大きく、高温によってサーマルスロットリングが発生しやすいSSDのようなので、適切なM.2 SSDヒートシンクを装着して冷却を補助するのが必須となります。
Seagate FireCuda 530 2TB_FLIR_no-hs

続いて比較用に、ineoというメーカーのM.2 SSDヒートシンクを装着した場合をチェックしていきます。
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Seagate FireCuda 530 2TBにineo製M.2 SSDヒートシンクを装着してCrystalDiskMarkで負荷をかけ続けた結果が次のようになっています。
ineo製ヒートシンクを装着することによって、サーマルスロットリングの発生まで多少の猶予ができてはいますが、やはり5分程度も負荷をかけ続けると、盛大に速度低下が発生してしまいました。
ineo製M.2 SSDヒートシンクについては素材が銅製なので熱容量は大きいものの、アルミニウム製に比べて放熱に不利という傾向はあるものの、過去にレビューしたXPG GAMMIX S70 BLADEなど他の連続読み出し7000MB/s超のSSDはちゃんと冷やして安定した動作が可能だったので、やはりSeagate FireCuda 530の発熱の高さを感じる結果です。
Seagate FireCuda 530 2TB_temp_TP-HS

続いて大本命、今回レビューするPS5互換のM.2 SSDヒートシンク「SilverStone TP05」をSeagate FireCuda 530 2TBに装着して検証してみました。
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「SilverStone TP05」を装着して、同様にSeagate FireCuda 530 2TBへCrystalDiskMarkで負荷をかけ続けた結果が次のようになっています。
ineo製M.2 SSDヒートシンクでは数分で盛大にサーマルスロットリングが発生してしまいましたが、「SilverStone TP05」では終始安定した読み書きアクセスを発揮できました。
Seagate FireCuda 530 2TB_temp_SS-HS
参考までに負荷テスト終盤におけるサーモグラフィを見てみると、ヒートシンクの表面温度は70度程度でした。
PS5組み込みであればCrystalDiskMarkを周回させるよりも負荷は小さく、内部で適切なエアフローもあるはずなのでM.2 SSDヒートシンクの冷却性能に対する要求は多少下がると思いますが、とはいえ検証結果の通り、PCIE4.0対応SSDの中には、高い読み書き性能の反面、かなり発熱が大きく、サーマルスロットリングによる速度低下も生じやすいSSDもあり、ヒートシンク選びには注意が必要ですが、「SilverStone TP05」ならそういったSSDも安心して運用できます。
Seagate FireCuda 530 2TB_FLIR_ss-hs



以上、『PS5互換SSDヒートシンク「SilverStone TP05」を試してみた』でした。
SilverStone TP05



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