Sony α7S III


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高感度な12MPフルサイズセンサー採用で動画撮影に最適なフルサイズミラーレス一眼カメラ「Sony α7S III(型番:ILCE-7SM3)」をレビューします。
動画用にも使えると思って購入したのですが、今回はISO100~ISO3200程度の一般ISO感度において、24MPフルサイズセンサーと比較して1段階上のISO感度でも同程度のノイズだ!みたいな使い方ができるのかα7Cと比較してみました。
(というつもりが、まさかの誤算…)
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製品公式ページ:https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7SM3/

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Sony α7S III レビュー目次


1.Sony α7S IIIの外観やハードウェア機能について
2.Sony α7S IIIは画質調整機能が豊富に
3.Sony α7S IIIにSEL2860を組み合わせる
4.Sony α7S IIIのISO感度ノイズをα7Cと比較してみる
5.Sony α7S IIIのレビューまとめ




Sony α7S IIIの外観や機能について

「Sony α7S III」は40万円超の高価なカメラですがパッケージ自体は化粧箱などではなくカラープリントの段ボール箱でシンプルです。
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蓋を開くとまずは保証書類があり、その下にはカメラ本体とその他の付属品が収められています。
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地味に分かり難かったのはバッテリーの場所で、付属ネックストラップの下に隠れています。
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「Sony α7S III」にはカメラ本体と付属レンズ以外に、USB Type-Cケーブル、ケーブルプロテクター、バッテリーチャージャー&ACケーブル(BC-QZ1)、バッテリー(NP-FZ100)、ネックストラップが付属しています。
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「Sony α7S III」のバッテリーはαシリーズカメラの中でも最新かつ上位に位置する製品に採用されるNP-FZ100です。NP-FW50と比較して2倍以上のバッテリー容量実現した大容量バッテリーです。
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「Sony α7S III」には、NP-FZ100を採用するSony製カメラでも別売りアクセサリ扱いになることの多い、高速充電に対応した専用充電器BC-QZ1も標準で付属します。
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「Sony α7S III」の外観はザラツキのあるシボ処理の黒色塗装、いかにも一眼カメラといった出で立ちです。
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「Sony α7S III」のカメラ筐体には軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金が採用され、高い堅牢性と軽量化を両立しています。
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「Sony α7S III」は言わずもがな、発裏面照射型35mmフルサイズのイメージセンサーExmor R(エクスモア アール)を搭載しています。
フルサイズセンサーでは6000×4000程度の24メガピクセルが一般的ですが、「Sony α7S III」は4240×2832の12メガピクセルに、イメージセンサー上の1ピクセル当たりの面積を大きくすることによって高感度、低ノイズ、広いダイナミックレンジを実現しています。
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Sony製ミラーレス一眼には、コンパクトデジタルカメラRX100シリーズに搭載されている1型センサーと比較して、3倍以上のサイズのAPS-Cと、さらに2倍を超え7倍以上のサイズのフルサイズの2種類のサイズのイメージセンサーを採用したミラーレス一眼カメラがあります。スマートフォンに採用されることの多い1/2.3型センサーと比較するとフルサイズは30倍もの面積があります。
APS-Cセンサー採用製品はα6600などα6000シリーズ、フルサイズセンサー採用製品はα7IIIなどα7シリーズとして展開されています。この2つのセンサーサイズの違いによる画質や写真表現の違いについてはSonyの公式ページでも紹介されているのでこちらを参照してみてください。
Full-Size-Image-Sensor

対して今回管理人が購入した「Sony α7S III」の本体サイズは幅128.9mm×奥行80.8mm×高さ96.9mmとなっており、Sony α7シリーズではほぼ共通のサイズ感です。
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「Sony α7S III」のボタン類は主に右側のグリップ周辺に配置されています。
モード切替ダイヤルは中央にあるロックボタンを押下しないと回転しません。無理やり回そうとすると破損するのでご注意を。グリップの先端にもホイールが配置されていてシャッター速度やF値の変更を割り当てることができます。
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カメラ背面のディスプレイ周辺も基本的に右手グリップ付近に各種ボタンが配置されています。グリップ天面、ファインダー右隣、背面左上端の3カ所に「C〇」という刻印のカスタムボタンがあり、自由に機能を割り当てできます。メニューの”戻る”操作に使うことの多いMenuボタンが片手操作できない左側に配置されているのは個人的に腑に落ちないポイントです。
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I/O関連は前後2段で本体左側面にまとめられており、前方に配置された下側へ蓋を開くポートには標準サイズのHDMI2.0ビデオ出力が配置されています。後方はいずれも前へ蓋を開く構造で、上から順に、マイク用3.5mm入力ジャック、ヘッドホン用3.5mm出力ジャック、一番下にはデータ通信・充電用のUSB Type-CポートとMULTI接続に使用できるMicro USBポートがあります。
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「Sony α7S III」は動画撮影に特化したモデルということで、一眼カメラやデジタルカメラで採用されることの多いMicroサイズではなく、標準サイズのHDMI2.0ビデオ出力を搭載しているところが大きな特長の1つです。
フルサイズ4264×2408 (16:9アスペクト)、16bit RAWの映像出力が可能で、高度なポストプロダクションにおいて高い編集自由度を提供します。4K動画の本体内記録をしながらHDMI経由でRAW映像を出力が可能なうえ、プロキシー記録も選択できます。
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「Sony α7S III」はHDMIケーブルや外部マイクケーブルを保護するため外付けのケーブルプロテクターも標準で付属しています。
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「Sony α7S III」は右手グリップ側面にメモリカードスロットが実装されています。カードスロットは下方向にスライドさせるロックに加えて、カバー自体も背面方向にスライドさせることでカバーを開閉できる2重ロック構造になっており、誤って開閉するのを防止します。
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「Sony α7S III」は他多くのα7シリーズと同じく2つのメモリカードを搭載しています。SDXCカードでは一般的なUHS-I規格よりも高速なUHS-II規格に対応します。さらに共通スロットで、最大書き込み速度700MB/sを実現し、4K動画の大容量データの書き込みにも最適なCFexpress Type A メモリカードにも対応しています。
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SDXCカードについては2020年10月頃から国内正規品が発売された「Samsung SDXCカード EVO Plus」と「Samsung SDXCカード PRO Plus」がオススメです。(4K/60FPS動画撮影などではUHS-II対応などSonyの推奨スペックに注意してください。)
読み書き性能は国内ユーザー間でも定評のあるSanDisk製品と遜色ありませんし、国内正規代理店を介して10年間の正規保証もちゃんと提供されています。詳しくはレビュー記事をご参照ください。
「Samsung SDXCカード EVO/PRO Plus 128GB」をレビュー
Samsung EVO-PRO Plus SDXC

「Sony α7S III」には従来機種よりも1.6倍も高解像度になった944万ドットの高精細OLEDディスプレイを電子ファインダーに採用しています。倍速の120FPS表示に対応し、低遅延かつ滑らかな表示によって、動体撮影時も被写体を追いやすくなります。
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「Sony α7S III」のファインダー天面にはホットシューがあるので、外部フラッシュやデジタル接続の外部マイクなどを増設できます。
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底面の右側、ちょうどグリップ部分にはバッテリー収納スペースがあります。中央のスライドでロックを解除して開く構造です。
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三脚固定等に使用する1/4ネジ穴とバッテリーボックスの蓋のヒンジとの距離は40mm程度あります。
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三脚を使っても、正確にはクイックリリースプレートを装着しても十分な間隔があるのでバッテリーの蓋が塞がらず、「Sony α7S III」ではそのままバッテリーを交換できます。
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「Sony α7S III」の背面ディスプレイは3.0インチ液晶パネルとなっておりα7IIIなど従来機種と同じサイズ&解像度です。一方、ディスプレイパネルの可動方式が上下に180度+回転するだけのチルト構造から、αシリーズEマウントボディでは初めて、近年流行りな自撮りしやすいバリアングル構造が採用されています。
慣れの問題なのかもしれませんが、普段カメラのディスプレイをみて素材撮影をしているのでレンズの正面にディスプレイがないと水平や角度のズレが分かり難いというか違和感がありました。背面からしか見ない、自撮りしないユーザーにとっては従来のチルト構造の方が使いやすい気がします。
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ディスプレイを裏に向けると背面は金属カバーになっていて頑丈、ディスプレイを保護できるので、持ち運びで安心なのはバリアングル構造のメリットかもしれません。
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ちなみにディスプレイ解像度自体はいずれも640×480相当で大差なく、対角インチも3インチで共通しているのですが、α7シリーズやRX100シリーズが4:3アスペクト比に対して、α6000シリーズは16:9アスペクトのワイドモニタとなっています。
店頭で実機を比較してみたところ、RX100M5をメインで使っていたので4:3ディスプレイに慣れているからか、α6000シリーズの16:9ディスプレイは最大サイズ(6000×4000)で写真撮影を行うと縦がかなり狭く感じました。16:9アスペクト比が一般的な動画撮影だと逆にα6000で慣れているユーザーはα7シリーズやRX100シリーズが狭く感じるかもしれません。アスペクト比の違いについては一応注意してください。
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管理人は「Sony α7S III」を買ってすぐ、ディスプレイに強化ガラス製保護フィルムを貼りました。RX100M4で初購入して良い感じだったのでそれ以来指名買いし、Nintendo Switchやα7Cでも使用している、クロスフォレスト製Sony α7シリーズ用保護ガラスフィルムを購入しました。
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ラウンドエッジも綺麗で、高品質なガラスフィルムです。「Sony α7S III」だけでなくα7IIIやα7Cなどα7シリーズ全般に対応しているので、α7シリーズユーザーにオススメの保護ガラスです。ちなみクロスフォレストからはSony α6000シリーズ用の保護ガラスも発売されています。
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Sony α7S IIIは画質調整機能が豊富に

従来機種でクリエイティブスタイルと名付けられていた画質調整機能では、10以上の表現が大きく違うプロファイルに対して、彩度・シャープネス・コントラストの3種類しか任意の調整はできませんでしたが、「Sony α7S III」ではこの機能が”クリエイティブルック”と微妙に名前も変わりました。
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10種の基本プロファイル(調整可能)に加えて、基本プロファイルをベースに任意に設定可能なカスタムプロファイルも6個用意されています。
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任意に調整可能な項目はコントラスト、ハイライト、シャドウ、フェード、彩度、シャープネス、シャープネスレンジ、明瞭度の8つに増え、調整の度合いも細かくなっています。
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また最新ファームウェア2.00では人の肌を美しく見せる「S-Cinetone」がピクチャープロファイルのPP11として追加されました。なおピクチャープロファイルとクリエイティブルックは同時に使用できません。
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あと「Sony α7S III」もそうですがZV-1やα6600など2020年以降に発売の最新モデルではWiFi接続によるPCへの画像転送機能に対応しなくなりました。
帰宅時にカメラから機能を実行して食事やらお風呂やらを済ませている間に放置しておけば取り込みが完了して便利だったのでかなり残念です。転送速度はやはりUSB接続やSDカード直に比べると遅かったのでユーザーが少なかったからでしょうか。
設定方法:https://www.sony.jp/support/cyber-shot/guide/wi-fi/
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無線LANルーターのUSBストレージによる簡易NAS(FTPサーバー)機能を使用して、α7シリーズが対応するFTP転送機能を活用する方法を紹介しています。パソコン転送機能ユーザーは試してみてください。




Sony α7S IIIにSEL2860を組み合わせる

続いてSony α7S IIIのEマウントレンズについてチェックしていきます。
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「Sony α7S III」はフルサイズ(解像度制限ありでAPS-Cも)のEマウントレンズに対応しています。レンズキットは販売されていないのでボディのみ購入して、レンズは各自で選ぶ形です。
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α7C レンズキットで使い慣れていたので、先日単品も販売が開始された「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」をひとまず「Sony α7S III」で使用するレンズとして購入しました。
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「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」のレンズのスペックはEマウントでフルサイズ対応なのは当然として、焦点距離は28~60mmとなっており望遠というほどではありませんが軽いズームはできます。ワイド端はもう一声、24mmくらいあると動画撮影では広く撮れて便利なので、そこは少し残念。
開放絞りF値は4~5.6でフルサイズ用ズームレンズとしては標準的か若干暗いといった評価でしょうか。
動画撮影で言うと、通しF値がベターなので動画向きではないと評価する方も多そうです。なおレビュー用素材撮影ではボケがいらないというか全体が細部までクッキリ写った方がよく(カッコいいイメージ写真の撮影は別ですが)、13くらいまで絞ってしまいます。
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「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」は最短撮影距離もワイド端で30cmなのでそこそこ寄れますし、カメラ自体もフルサイズ高解像度なのでM.2 SSDみたいな小さいものでも綺麗に撮れました。さらに寄って小さいものを取りたい場合は、単焦点マクロレンズを買うのがベストですが、そこそこの画質でよければ、MARUMIやHAKUBAから発売されているクローズアップレンズフィルターがオススメです。


「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」は世界最小を謳うフルサイズミラーレス一眼カメラに最適化して設計されただけあって、上で紹介したように一般的、汎用的な常用に耐えるズームレンズながら、長さ45mmと非常にコンパクトです。
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下はα7CとSEL2860を組み合わせた時の写真ですが、SEL2860で撮影するには、まずズームリングを回して28mmのワイド端状態までレンズを引き出す必要があり、奥行は30mm程度伸びます。ちなみにズームしていくと途中で短くなって、最終的に焦点距離60mmのテレ端で最長になります。
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「Sony α7S III」にSEL2860を装着するとこんな感じになります。28~60mmのズームレンズ装着時ながら、コンパクトな単焦点レンズ装着時のようなサイズ感です。
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「Sony α7S III」の重量はカメラ本体(バッテリー、保護ガラス含む)で694g、SEL2860を装着すると860gです。またSEL2860を装着したα7Cは675gです。
フルサイズ一眼カメラではやはりレンズが重い傾向なので、軽量なSEL2860を装着すると「Sony α7S III」でも1kg未満に収まり、サイズ感も含め取り回しは悪くないと思います。
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「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」のレンズ先端にはフィルター用に40.5mm径のスレッドがあります。外側スレッドはないのでレンズフードには非対応です。
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レンズ保護用にMARUM製レンズフィルター「EXUS Lens Protect SOLID」も購入しました。強化ガラスを採用で従来製品よりも7倍の強度があり、反射率0.2%を実現した可視光に影響を与えない、無色透明なレンズ保護フィルターです。静電気による微細なチリ・ホコリが付きにくい帯電防止コーティング、水滴や指紋が付きにくく、かつ付いても簡単に拭き取れる撥水・防汚コーティングも施されています。
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レンズフィルターはプラスチック製の専用ケースに封入されています。レンズと向き合う面をちゃんと下向きにして封入されているので、ケースの蓋を開けた瞬間にフィルターの内側に埃が付く心配もありません。
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規格通りなので当然ですが、「EXUS Lens Protect SOLID」の40.5mm径モデルはSEL2860にピッタリでした。先端には同じく40.5mm径のスレッドがあるので、レンズに標準で付属するレンズキャップもそのまま上から装着できます。
ちなみに倍率等が変わってしまいますがプロテクターの上から先に紹介したクローズアップレンズを装着しても接写は可能でした。
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Sony α7S IIIのISO感度ノイズをα7Cと比較してみる

用途としては一般的ではないのかもしれませんが、レビュー用素材撮影において「Sony α7S III」がISO100~ISO3200の範囲内でどれくらい高画質になるのか、現在撮影用カメラとして使用しているSony α7Cと比較してみました。

レビュー用写真撮影では広範囲を細かくチェックできるように、ピントの合う範囲を広く(ボケを少なく)したいのでF値を高くする必要があります。適切な露出を得るためにシャッター速度を遅く、もしくはISO感度を高くすることになるのですが、ISO感度は挙げていくとノイズが生じるので、基本的に三脚でブレないようにしてシャッター速度を落とす形になります。

フルサイズセンサーながら12Mピクセルで1ピクセル当りの受光面積が大きい「Sony α7S III」ならISO400で一般的な24MPフルサイズセンサーのISO200相当の低ノイズを実現できないのか?と気になった次第です。事前にググった既存レビューを見る限り、無理そうだったのですが、まあ今年参入予定のYoutubeレビューの動画撮影用に使えるし、と。


ISO感度毎のノイズ比較も掲載するのですが、それ以前に、レビュー用素材撮影のカメラとして「Sony α7S III」には使い勝手の悪くする仕様がありました。
レビュー用素材の写真撮影では管理人は普段マニュアルフォーカスを使用しており、カメラ背面の小さいディスプレイで細部のピントをチェックするので、一部領域を拡大するピント補助機能はマストです。
「Sony α7S III」ではなんとピント補助機能の最大倍率が4.1倍までしかありませんでした…。完全に予想外です。
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ピント補助機能の拡大率をα7S IIIとα7Cで比較してみました。α7Cは1段階で5.9倍、2段階で11.7倍に拡大してピント合わせができますが、α7S IIIは最大でも4.1倍なので細部のピント合わせの使い勝手が微妙です。やはり動画用ということでオートフォーカス前提なのだという事実をひしひしと感じます。
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ピント補助の拡大倍率的に検証前から管理人としては動画撮影用として役割が決定したのですが、12MPフルサイズ vs 24MPフルサイズの一般ISO感度におけるノイズ比較は気になっていたのでチェックしてみました。
レンズは「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」で統一しています。前述の通り、ピント補助の拡大倍率が小さくリモコンのボタン大にしっかりピントを合わせるのが背面ディスプレイを見ながらでは難しいので外部ディスプレイで拡大して、できるだけピントを合わせました。
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一応、比較1~3で3種類のケースで比較してみました。同じ構図で撮影したJPG画像から該当箇所をクリッピング、幅600にリサイズして比較しています。
当たり前ながらカメラ毎にISO別で見るとISOの数値が上がるほどにノイズ感が増していきます。
一方でα7S IIIとα7Cのどちらが綺麗に見えるかというと、シャープネスとか彩度とかカメラ側の画像処理が効いて単純に比較するのが難しいのですが、『比較1のOKボタン周りのザラザラ感』、『比較2の外周部分の質感』といった素材の質感の最限度はα7Cの方が上なのかな、と感じました。表面質感の再現性についてはリサイズするにしても元の解像度が高いほうが有利なようです。
比較3の数字の”3”の刻印部分に注目すると、α7S IIIではISO感度が上がるにつれて文字の潰れが大きいようにみえますが、α7Cではあまり差を感じません。
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Sony α7S IIIのレビューまとめ

最後にレビュー用素材撮影用カメラや動画撮影用カメラとして見た時に「Sony α7S III(型番:ILCE-7SM3)」の良かったところと悪かったところを簡単に箇条書きでまとめます

良いところ
  • 4K/60FPSを出力できる標準サイズのHDMIビデオ出力を搭載
  • Sony純正のBluetoothリモコンやIRリモコンに対応
  • クイックリリースのベースを装着していてもバッテリーカバーが塞がらない
  • ホットシューがあるのでフラッシュやオーディオインターフェースの増設も可能
  • NP-FZ100はバッテリーが長持ち
悪いところor注意点
  • ピント補助の拡大倍率が最大で4.1倍なのでPC関連の対物スチルには向かない
  • 戻る操作でも使用するMenuボタンの位置が微妙

ISO感度を比較するつもりが、ピント補助の拡大倍率が小さいためPC関連の対物スチルでマニュアルフォーカスが難しく、レビュー素材撮影用としては使えないという、いきなり予想外の展開でした。
まあ原因は予想外だったものの画質的にα7Cの方がいいという展開も想定していました。4K/60FPS録画や標準サイズHDMIビデオ出力といった動画性能も目的の1つだったので、Youtube参入用機材として活躍してもらいます。

一応、画質比較もしてみたものの、100~3200くらいのレンジだとISOノイズ対策は高解像度を縮小した方がいい、という検証結果でした。国内外の既存レビューの傾向として何となく読めていたのですが、やはりという感じです。
”24MPフルサイズセンサーと比較して12MPなら1段階上のISO感度でも同程度のノイズだ!みたいな使い方”はできないという結論でいいと思います。12MPの高感度が効くのは夜景とかISO10000越えのケースなのだと思います。
自分で試してみないとどうしてもモヤモヤしてしまう質なので、今後のカメラ選び(物欲抑制)に活かせる経験になったとプラス思考で。

高F値なPC関連の対物スチルでシャッター速度を上げようとすると、結局はLEDビデオライトの定常光ではなくフラッシュライトを使うしかないようです。ただフラッシュは撮ってみないと光の具合が分からないので(慣れかもですが)、露出の調整とか試行回数が増えて、素材撮影の効率が悪くなりそうで躊躇してしまいます。

「Sony α7S III」に採用されているαシリーズの新UIについては、大別メニューが横向きから縦向きに変わって、配置の変わった項目もありますが、従来UIになれている管理人でも違和感なく操作できました。
画質調整機能がクリエイティブルックに変わると調整可能な項目や調整の細かさが増すので、発売のタイミング的にα7Cも新UIにしていて欲しかったです。新UIのα7 IVとかα7R Vが出たら欲しくなってしまうかも。

以上、「Sony α7S III」のレビューでした。
Sony α7S III


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