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5GHz帯で1201Mbpsの超高速帯域を実現するWi-Fi 6対応、1Gb有線LANポートも搭載するWi-Fi中継機「TP-Link RE605X」をレビューします。
製品公式ページ:https://www.tp-link.com/jp/home-networking/range-extender/re605x/
TP-Link RE605X レビュー目次
1.TP-Link RE605Xの外観・付属品とスペック
2.TP-Link RE605Xの初期設定
3.TP-Link RE605Xの管理画面
TP-Link RE605Xのリピーターモードについて
TP-Link RE605Xのアクセスポイントモードについて
TP-Link RE605Xのその他の設定について
4.TP-Link RE605Xのレビューまとめ
【機材協力:TP-Link】
TP-Link RE605Xの外観・付属品
最初に「TP-Link RE605X」の外観や付属品についてチェックしていきます。パッケージを開くと白色のパルプモールド製スペーサーに本体が収められていました。まずはWi-Fi中継機の本体が現れ、スペーサーの下には各種付属品が収められていました。
「TP-Link RE605X」には本体以外の付属品はクイックマニュアルなどの冊子類だけです。
「TP-Link RE605X」の詳細マニュアルは日本語サイトのサポートページではなぜかリンクが掲載されていませんが、グローバルページから入手できます。
TP-Linkのネットワーク機器自体はバッファロー/I-O DATA/NEC/エレコムなど国内の有名メーカーと同様に、スペック相応の高性能かつ信頼性の高いものではあるものの、詳細マニュアルは日本語ローカライズされていません。
ルーター・中継機の設定メニューや公式サポートは日本語に対応しているものの、詳細マニュアルは英語限定なので注意してください。
サポートページ:https://www.tp-link.com/en/support/download/re605x/v2/
マニュアル:https://static.tp-link.com/upload/manual/2022/202208/20220823/1910012830_RE505X_UG_REV1.2.0.pdf
続いて「TP-Link RE605X」のWi-Fi中継機本体についてチェックしていきます。
「TP-Link RE605X」はシンプルに白色のプラスチック外装となっており、白い壁紙の部屋でも存在が浮きにくいデザインです。
「TP-Link RE605X」は2.4GHz帯と5GHz帯のデュアルバンドで、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応しており、2.4GHz帯なら574Mbps、5GHz帯なら1201Mbpsの高速通信が可能です。
「TP-Link RE605X」は正面から見るとフラットでシンプルな外観ですが、高速なWi-Fi 6に対応した中継機で発熱も大きいため、側面には広くエアスリットが設けられています。
「TP-Link RE605X」には左右側面の上端寄りから1本ずつ、計2本のアンテナが伸びています。アンテナの方向にはかなりの自由度があります。アンテナはそれぞれ下向き、前方、上向きへと180度自由に回転して位置を調整可能です。
電波強度的には上向き~前方くらいの位置がベストではあるものの、占有スペース的には下向きが最も小さくなります。ただし下向きにすると側面に実装された有線LANポートが塞がってしまいます。
「TP-Link RE605X」の寸法は本体だけなら高さ125mm×幅74mmとなっており、Wi-Fi中継機としては少し大きいかな、くらいのサイズ感です。
このサイズが製品スペックとして公式ページでは記載されていますが、実際にはアンテナ(上向き)を含めると、高さ210mm×幅110mmくらいのスペースを占有するので、アンテナ内蔵型製品と比べるとかなり大きく感じます。
TP-LinkからはWi-Fi規格や有線LANポートといった基本性能的に同等の製品として、内蔵アンテナ式のTP-Link RE600Xも発売されていますが、アンテナも含めて考えると公称の寸法に反してTP-Link RE600Xの方が厚みも小さく、コンパクトな印象を持つかもしれません。
「TP-Link RE605X」はコンセント直挿しのWi-Fi中継機となっており、コンセント端子は背面の下端寄りに実装されています。
「TP-Link RE605X」の本体背面、コンセント端子のすぐ上には、初期設定用のSSIDやパスワードが記載されたシールが貼ってあります。初期設定で必要になるわけではありませんが、MACアドレス等も書いてあるので、壁コンセントに設置する前にスマホ等で写真を残しておくといいと思います。
「TP-Link RE605X」の正面に描かれたTP-Linkロゴから右端にはアクセスLEDインジケーターがあり、そこから右側面に移るとWPSボタンとリセットスイッチが実装されています。
アクセスLEDインジケーターは管理ページ内の設定によって完全に消灯させることが可能です。また夜間のみ消灯するような設定も可能です。
右側面にはルーター設定を工場出荷時の状態に初期化するためのリセットスイッチがありますが、細い穴に埋まっているので押下するには爪楊枝などが必要です。
「TP-Link RE605X」は左側面に1基の1Gb有線LANポートを搭載しています。
Wi-Fi中継機には単純に無線LANルーターのネットワーク(SSID)を複製したり、中継してさらに別のネットワークを構築するという、単純に無線接続に特化した製品もありますが、「TP-Link RE605X」は有線接続のネットワークを無線で拡張したり(アクセスポイントモード)、有線接続にしか対応していない機器(子機)を無線化する、といった使い方も可能です。
TP-Link RE605Xの初期設定
「TP-Link RE605X」で管理画面を開くまで、アウトボックス状態から行う初期設定について紹介します。何はともあれ、まずは「TP-Link RE605X」にコンセントに挿します。電源スイッチはないのでコンセントへの挿抜がそのまま電源のON/OFFとなります。
初期設定の最後で中継機の最適な設置位置について案内がありますが、初期設定が完了するまではルーターか設定を行うPCの傍にあるコンセントに挿しておいて、初期設定が終わってから使用場所のコンセントに挿すほうがスムーズに作業できると思います。
初期設定を無線接続で行う場合は、「TP-Link_Extender」という名前のネットワーク(SSID)を選択します。初期設定を行うまでは無線接続時のパスワードはありません。
初期設定が完了するまで「TP-Link RE605X」はリピーターモードで動作するので、有線LANポートにPCを接続して有線接続で設定を行うことも可能です。
「TP-Link RE605X」の初期設定画面(管理画面)を開く方法として、適当なWebブラウザ(Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxなど)でURLに”http://tplinkrepeater.net”、もしくは”http://192.168.0.254”と入力します。
一部のウェブブラウザでは、インターネット接続がない場合、自動的に「ネットワークのログインページを開く」等のリンクが表示され、選択するとURL入力同様に初期設定ページを開くことができます。
「TP-Link RE605X」にはログイン時のユーザー名という項目はそもそもなく、単純に初回設定時にログイン用パスワードだけを設定します。
パスワードを設定するとログインページが表示されるので、先ほど設定したパスワードを入力し、「TP-Link RE605X」の管理ページを開きます。
「TP-Link RE605X」の管理ページを初めて開くと、”クイックセットアップ”が表示されますが、上部のタブで”設定”を選択すると、クイックセットアップをスキップしてそのまま詳細設定を開くことができます。
「TP-Link RE605X」は無線ネットワークを拡張する”リピーターモード”と、有線ネットワークを拡張する”アクセスポイントモード”の2種類の動作モードがあります。
2つの動作モードは設定ページ右上に常に表示される”モード”のアイコンから切り替えが可能です。
初回起動時、「TP-Link RE605X」の動作モードはリピーターモードになっており、パスワードを設定してログインすると自動的にクイックセットアップという簡易設定が始まります。
インターネット接続のある親機Wi-Fiルーターの無線ネットワークを拡張する中継機として使用する場合は、クイックセットアップでそのまま設定を進めればOKです。
クイックセットアップの流れを説明すると、まずは「TP-Link RE605X」を接続する親機Wi-Fiルーターの無線ネットワークを2.4GHz帯と5GHz帯でそれぞれ選択します。
2.4GHz帯と5GHz帯の両方を必ずしも選ぶ必要はなく、どちらか一方を選択すればもう一方はスキップできます。
続いて親機ネットワークを選択すると、「TP-Link RE605X」から発信する無線ネットワーク(SSID)の設定が表示されます。
標準では先ほど選択した親機SSIDの末尾に”_EXT”を付けた名前が設定されます。このSSIDは任意に変更でき、親機と同じSSIDにすることも可能です。なおパスワードは親機のSSIDを共通設定となり、別のパスワードを設定することはできません。
以上で「TP-Link RE605X」をリピーターモードで使用するための初期設定は完了です。
初期設定が完了すると”TP-Link_Extender”のSSIDは無効になるので、新しく設定したSSIDに繋ぎ直してください。再度管理ページを開けば上で設定したとおりに無線ネットワークが拡張されていることが確認できるはずです。
TP-Link RE605Xの管理画面
「TP-Link RE605X」の管理画面について紹介します。Webブラウザを開いて、URLボックスに「http://tplinkrepeater.net」、もしくは同ルーターに割り当てられたIPアドレスを入力するとログイン画面が表示され、初期設定で設定したパスワードを入力すると「TP-Link RE605X」の管理画面が表示されます。
「TP-Link RE605X」の管理画面を開くと、最初にステータスと呼ばれる現在状況を簡単にまとめたページが表示されます。
「TP-Link RE605X」の管理画面については、日本語にしっかりとローカライズされているので、国内大手メーカーの無線LANルーターと同様に使えると思います。
日本語の詳細マニュアルがないので全くの初心者だと厳しいかもしれませんが、管理ページの日本語訳はしっかりしているので、ある程度のネットワーク機器の知識がある人なら問題にはならないと思います。
左端のタブメニューには、トップページである”ステータス”から順番に各種設定項目が配置されています。
「TP-Link RE605X」は無線ネットワークを拡張する”リピーターモード”と、有線ネットワークを拡張する”アクセスポイントモード”の2種類の動作モードがあります。
2つの動作モードは設定ページ右上に常に表示される”モード”のアイコンから切り替えが可能です。
TP-Link RE605Xのリピーターモードについて
「TP-Link RE605X」の動作モードのうち”リピーターモード”は、インターネット接続のある親機Wi-Fiルーターの無線ネットワークを拡張する、つまり親機の電波が届かない場所に電波を届ける中継機として動作するモードです。「TP-Link RE605X」は有線LANポートを搭載しているので、『PC/テレビ/プリンタなどネットワーク接続に対応しているものの無線LANを搭載していない機器を無線化して親機ルーターと接続する』といった使い方も可能です。そういった用途の場合、「TP-Link RE605X」はリピーターモードで使用します。
リピーターモードにおいて、左側タブメニューの”ワイヤレス”を開くと、初期設定の章で説明したクイックセットアップの内容を再設定できます。
リピーターモードにおいて、左側タブメニューの”ワイヤレス - ネットワークに接続”を選択すると、「TP-Link RE605X」が中継する親機のネットワーク(SSID)を設定するページが表示されます。接続するネットワークは2.4GHz帯と5GHz帯をそれぞれ、もしくはどちらか一方のみで任意に選択できます。
リピーターモードにおいて、左側タブメニューの”ワイヤレス - 拡張ネットワーク”を選択すると、「TP-Link RE605X」が発信するネットワーク(SSID)を設定するページが表示されます。
「TP-Link RE605X」が発信するネットワーク(SSID)は、標準では親機のSSIDの末尾に”_EXT”を付け加えた名前になりますが、親機と全く同じ、もしくは任意の全く異なるSSIDに設定することも可能です。
なおパスワードは親機と共通となり、任意に設定することはできません。
TP-Link RE605Xのアクセスポイントモードについて
「TP-Link RE605X」は無線ネットワークを拡張する中継機としてだけでなく、壁埋め有線LANなど、有線インターネット接続を無線化するアクセスポイントとしても使用でき、その用途の場合は動作モードのうち”アクセスポイントモード”を使用します。「TP-Link RE605X」ならコンセントに挿して壁埋め有線LANとLANケーブルを接続するという最小限の構成で、インターネット接続を無線化し、無線ネットワークを構築できます。
賃貸アパートなど最初から壁埋め式LANに無線機能が付いていてもWi-Fi 5以下の速度であることが大半なので、「TP-Link RE605X」によって最大1201Mbpsの高速なWi-Fi 6にアップグレードするという使い方もできます。
注意点として「TP-Link RE605X」にはPPPoE等のインターネット接続機能はありません。
DHCP機能もあるので無線接続された子機の簡単なルーティングは可能ですが、インターネット接続には上流にインターネット接続設定が可能なルーターが必要です。
「TP-Link RE605X」の初期設定はリピーターモードですが、設定ページ右上に常に表示されるモードのアイコンからアクセスポイントモードへ切り替えが可能です。
アクセスポイントモードから切り替えた場合、リピーターモードの動作設定を全く行っていなければ、初期設定時と同じく”TP-Link_Extender”のSSIDで「TP-Link RE605X」に接続できます。
リピーターモードの動作設定を行っている場合、アクセスポイントモードに切り替えた時点で、親機Wi-Fiルーターとの無線接続は切れますが、「TP-Link RE605X」が発信するSSIDはリピーターモードの時の設定をそのまま引き継ぎます。
アクセスポイントモードにおいて、左側タブメニューの”ワイヤレス - ワイヤレス設定”を選択すると、「TP-Link RE605X」が発信するネットワーク(SSID)を設定するページが表示されます。
リピーターモードでは大半が自動設定になっていましたが、アクセスポイントモードではSSIDやセキュリティ(パスワード)など一般的な無線LANルーターのように各種ワイヤレス設定が可能です。
インターネット接続設定がないことを除けば「TP-Link RE605X」のアクセスポイントモードは一般的な無線LANルーターとほぼ同じように設定できます。
「TP-Link RE605X」のアクセスポイントモードは無線接続を簡単に行えるWPS機能にも対応します。
TP-Link RE605Xのその他の設定について
「TP-Link RE605X」が対応する2つの動作モード、リピーターモード/アクセスポイントモードに特有な設定については上記の通りなので、ここからは各動作モードで共通するTP-Link RE605Xの管理ページについて紹介していきます。左側タブメニューのネットワークにはIPアドレスやDHCPに関する設定が配置されています。
自分のIPアドレスを自動取得するか手動設定するか、「TP-Link RE605X」に接続された子機のIPアドレスを自分で発行するか(DHCP有効)、上流ルーターによって行うか(DHCP無効)、といった設定が可能です。
なお「TP-Link RE605X」は親機側と子機側から見た自分のIPアドレスを別に設定することはできません。親機と同時にDHCPを使用する場合は末尾の割り当て番号が被らないようにする必要があります。また子機に対して固定IPアドレスを割り当てる機能はありません。
「TP-Link RE605X」の管理ページにおいて左側タブメニューから”詳細設定 - Wi-Fi範囲”を開くと、「TP-Link RE605X」が飛ばす電波の強度(どれくらい遠くまで届くか)を3段階で調整できます。
「TP-Link RE605X」の管理ページにおいて左側タブメニューから”詳細設定 - ハイスピードモード”を開くと、TP-Link製Wi-Fi中継機の独自機能であるハイスピードモードについて設定できます。
「TP-Link RE605X」の管理ページにおいて左側タブメニューから”詳細設定 - アクセスコントロール”を開くと、ブラックリスト/ホワイトリスト形式で「TP-Link RE605X」に接続できる機器(MACアドレス)を制限・許可できます。
「TP-Link RE605X」は複数のTP-Link製無線LANルーター/中継機を組み合わせてメッシュネットワークを構築するOneMesh機能にも対応しています。TP-Link製でOneMeshに対応した無線LANルーターと組み合わせることでメッシュネットワークの中継機として使用できます。
TP-Link RE605Xのレビューまとめ
最後に「TP-Link RE605X」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 白色なので白系統の壁紙が貼られた壁のコンセントに設置しても本体が浮きにくい
- コンセント直挿し型のWi-Fi中継機
- リピーターモードに加えて、アクセスポイントモードにも対応
- 1基の1.0Gb有線LANポートを搭載
- 2.4GHz帯はWi-Fi 6(802.11ax)で最大通信速度574Mbpsに対応
- 5GHz帯はWi-Fi 6(802.11ax)で最大通信速度1201Mbpsに対応
- 管理ページは日本語UIに対応
- 詳細マニュアルは英語のみ
- インターネット接続機能、固定IPアドレス割り当て機能には非対応
- 税込み7600円程度と中継機としては高価
「TP-Link RE605X」はWi-Fi 6規格で5GHz帯1201Mbps(2.4GHz帯574Mbps)の高速通信が可能なWi-Fi中継機です。
1Gb有線LANポートも搭載しているので、単純に無線ネットワークを拡張するだけでなく、壁埋め式LANの無線化やWi-Fi 6へのアップグレード、有線のみに対応する子機の無線化といった様々な用途で使用できます。
「TP-Link RE605X」は日本語の詳細マニュアルこそないものの、管理ページは日本語UIに完全対応、翻訳も正確で、管理ページを操作する時のレスポンスも軽快です。ある程度、ネットワーク機器に関する知識があれば問題なく使用できるはずです。
TP-Linkは自社で完結する製造ラインを備えているので動作の安定性や信頼性が高く、またワイヤレスチップセット大手のBroadcomやQualcommの最新技術をいち早く入手し、処理速度、通信速度が高速な製品を投入する、それができるメーカーです。
国内ではやはりバッファロー、NEC、アイ・オー・データといった国内メーカー製ネットワーク機器の知名度が高いですが、ハードウェアスペックを重視するユーザーにはオススメです。
以上、「TP-Link RE605X」のレビューでした。
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5GHz帯で1201Mbpsの超高速帯域を実現するWi-Fi 6対応、1Gb有線LANポートも搭載するWi-Fi中継機「TP-Link RE605X」をレビュー
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) September 2, 2022
壁埋め式LANの無線化やWi-Fi 6へのアップグレード、有線のみに対応する子機の無線化といった様々な用途で使用できます。https://t.co/OD72p27gNI pic.twitter.com/a7IWkyYNpw
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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