XPG CRUISER


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ガラス&ヘアライン仕上げアルミのスタイリッシュなフロントパネルを採用しつつ、エアフローにも優れたゲーマー向けのミドルタワーPCケース「XPG CRUISER」をレビューします。
「XPG CRUISER」の内蔵LEDコントローラーにXPG製水冷CPUクーラーLEVANTEや各種LEDイルミネーション機器を組み合わせて、ARGB LEDでライトアップする魅せるゲーミングPCを組んでみました。


製品公式ページ:https://www.adata.com/jp/xpg/pc-component-CRUISER-SUPER-MID-TOWER-CHASSIS
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レビュー目次


1.XPG CRUISERの梱包・付属品

2.XPG CRUISERの外観
3.XPG CRUISERの内部構造の概要


4.XPG CRUISERの裏配線スペース
5.XPG CRUISERのストレージ設置スペース
6.XPG CRUISERのグラフィックボード設置スペース
7.XPG CRUISERの電源ユニット設置スペース
8.XPG CRUISERのファン・ラジエーター設置スペース


9.XPG CRUISERのビルドギャラリー

10.XPG CRUISERのレビューまとめ



【機材協力:ADATA XPG 国内正規代理店 タイムリー】



XPG CRUISERの梱包・付属品

早速パッケージを開封して、XPG CRUISERの外観からチェックしていきます。
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「XPG CRUISER」では製品のオリジナルプリントがされた茶色の段ボール箱にPCケース本体が収められています。幅363mm×奥行558mm×高さ641mmとパッケージサイズは比較的にコンパクトです、もちろん外出先から持ち帰るのは無理ですが。
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段ボール箱の天面を開くと、スペーサーで保護されたPCケース本体が現れます。
PCケースを保護する緩衝材についてはスポンジが採用されていました。発泡スチロールは処分のため解体する際に小さい破片が飛び散るので、固めのスポンジ採用は地味に嬉しいところ。
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強化ガラスサイドパネルには傷防止の保護フィルムが貼られています。
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ボトムのPSUカバー内にネジ類など付属品が入っています。
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XPG CRUISERの外観

続いて「XPG CRUISER」の外観について詳しくチェックしていきます。
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「XPG CRUISER」の寸法は奥行466mmm×幅234mm×高さ493mmで、ATXサイズマザーボードに対応するミドルタワーPCケースとしては標準的なサイズ感です。
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「XPG CRUISER」は台形のガラスパネルとヘアライン仕上げアルミニウムを組み合わせたフロントパネルが特徴的な印象を与えるデザインです。
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ガラスパネルの外周部、コの字のラインは開放されているので、フロントに設置されたケースファンによってスムーズに吸気が可能となっており、デザイン性だけでなくエアフローにも優れた設計です。
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「XPG CRUISER」のフロントの一部と左側面は強化ガラスパネルが採用されていますが、トップと右側面の2面はスチールパネルとなっており、傷や指紋の目立ちにくい粒度小さめのシボ塗装です。
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「XPG CRUISER」にはフロントIOとして、右から順に、電源スイッチ(電源LED&ストレージLED)、リセットスイッチ、LED切り替えスイッチ、ヘッドホン&マイク用4極3.5mmジャック、USB3.0 Type-A×2、USB Type-C×1が実装されています。
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フロントI/Oからマザーボードに接続するケーブルは次のようになっています。スタートスイッチやパワーLEDなどマザーボードのフロントI/Oヘッダーに接続するケーブルはバラバラにならないよう、1つのリボンケーブルにまとまっています。
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「XPG CRUISER」のフロントIOにはARGB対応LEDコントローラーが内蔵されており、裏配線側にはその他のフロントIOケーブルと一緒に、電力供給用のSATA電源ケーブル、2本のARGB対応VD-G型汎用3PIN LEDケーブル、2本のRGB対応汎用4PIN LEDケーブルが伸びています。
2本のARGB対応VD-G型汎用3PIN LEDケーブルのうち1本はフロントパネル上下に内蔵されたARGB LEDストリップと数珠繋ぎに接続されていますが、分岐コネクタからさらに連結が可能です。
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フロントパネルに内蔵されたLEDコントローラーはLEDボタンを押下する毎に下記の表の通り、発光カラー・発光パターンが変化します。
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「XPG CRUISER」のフロントパネルはPCケースシャーシから取り外しが可能です。フロントパネルはPCケース下部にある2つのネジで固定されています。PCケースを横倒しにしてネジを外すと作業しやすいと思います。
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フロントパネルとシャーシの間には上にスライドするだけで簡単に取り外せる防塵ダストフィルターがあります。
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「XPG CRUISER」はマザーボード側に強化ガラス製サイドパネルが搭載されています。ガラスパネルは無色透明ではなく、薄くスモークがかかっています。
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裏配線側サイドパネルはフラットなスチールパネルです。透明なガラスパネルではないので裏配線にこだわるのが面倒という人には嬉しい設計です。
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「XPG CRUISER」の左右サイドパネルは背面のハンドスクリュー2個で固定されており、ネジを解除してから後方にスライドさせると取り外すことができます。
左右サイドパネルいずれも下側ヒンジになる構造なので(開閉角度の保持はない)、着脱時にスライドさせる時にパネルを落とす心配はありません。
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「XPG CRUISER」のPCケースボトムを見ると、後方の電源ユニット部分にエアスリットがあるものの、それ以外はスチール板で塞がっており、シンプルな形状です。
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PCケースボトムの四隅には前後に長いプラスチック製のケース足があります。ケース足の先端に貼られた保護剤はゴム製ではなくスポンジ製なので卓上で多少滑らせて動かせます。ケース足の高さは25mmほどです。
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XPG CRUISERの内部構造の概要

続いて「XPG CRUISER」の内部構造について各種要素ごとに細かく見ていく前に内部構造の概要をチェックしていきます。
サイドパネルを外してマザーボード側を俯瞰すると次のようになっています。
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「XPG CRUISER」のマザーボードスペース前方はストレージベイや5インチベイなど何もなく開放されている近年主流なオープンレイアウトが採用されています。
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「XPG CRUISER」には近年のPCケースの流行としてPCケースボトムに設置される電源ユニットをチャンバー分けして、電源ケーブルを隠すPSUカバーが採用されています。
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PCケース内部にはフロントに3基の120mm角ケースファンが標準で搭載されています。
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XPG CRUISERのマザーボードトレイやその周辺レイアウト、および各種マザーボードとの互換性についてチェックしていきます。
XPG CRUISERのマザーボードトレイには標準でATXに合わせて最初からスペーサーが装着されています。PCIEスロット数はATXフォームファクタに合わせて7段です。
SSI-EEBやE-ATXに対応したスペーサー固定ネジ穴とケーブルホールもあるので、ゲーミングPCだけでなくサーバー・ワークステーションの構築にも対応可能です。
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「XPG CRUISER」にATXマザーボードを設置すると下のようになります。マザーボードトレイの上下と右には大きくケーブルホールが開けられているので各種配線もスムーズに行えます。
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空冷CPUクーラーの高さクリアランスについて、公式仕様では全高170mmまでが確保されているとのことでしたが、実測の高さクリアランスは181mmでした。
140mmや150mmラウンドフレームの冷却ファンを搭載する大型ハイエンド空冷CPUクーラーでもPCケースサイドパネルとの干渉の心配は事実上ありません。
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XPG CRUISERの裏配線スペース

「XPG CRUISER」の裏配線スペースについてチェックしていきます。
左サイドパネルを取り外すとXPG CRUISERのマザーボード裏スペースにアクセスできます。XPG CRUISERの裏配線スペースの全体は次のようになっています。
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マザーボードトレイのCPUクーラーメンテナンスホールも大きくとられていますが、やや後方寄り過ぎる気がします。もう少し前方寄り、下写真で左方向にズレていてもよかったかなと。
ともあれバックプレート型のCPUクーラーでもマザーボードをPCケースに装着したままで着脱が可能です。
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裏配線スペースの厚さはマザーボードトレイやシャーシの凹凸で若干前後しますが、おおむね25mm程度は確保されているので、余裕をもってケーブルマネジメントが可能です。
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XPG CRUISERのストレージ設置スペース

続いて「XPG CRUISER」のストレージ設置スペースをチェックしていきます。
「XPG CRUISER」のストレージ積載について、マザーボードトレイ裏に2基の2.5インチストレージ、PSUカバー裏のストレージトレイに2基の3.5インチストレージを設置できます。

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2.5インチストレージ設置スペースについて

まずは2.5インチストレージ設置スペースについてチェックしていきます。
「XPG CRUISER」のマザーボードトレイ裏、メンテナンスホールの下には2基の2.5インチストレージを設置可能な2.5インチストレージトレイが装着されています。
2.5インチストレージトレイは2.5インチストレージを1基設置可能なスチール製プレートになっており、トレイ長辺(PCケースで右向き)にある2カ所の爪と、逆側の脱落防止機能付きハンドスクリューでPCケースに固定する構造です。
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3.5インチストレージトレイについて

PCケースボトムに固定されている3.5インチストレージトレイについて詳しくチェックしていきます。
「XPG CRUISER」のPSUカバー裏、前方寄りには3.5インチストレージ用シャドウベイが標準で設置されています。
3.5インチストレージ用シャドウベイからはツールレスで着脱可能な2基のプラスチック製ストレージトレイがあり、ストレージトレイには3.5インチストレージもしくは2.5インチストレージを設置できます。
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シャドウベイはリベットではなく、ケース底面のハンドスクリュー4つによるネジ止めなのでシャーシから固定を解除でき、左右に動かすことができます
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シャドウベイは無段階で前後にオフセット移動でき、PSUカバー内から完全に取り外すことも可能です。
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XPG CRUISERのグラフィックボード設置スペース

「XPG CRUISER」のグラフィックボード設置スペースについてチェックしていきます。
まず製品スペックを見ると、「XPG CRUISER」のグラフィックボード設置における長さ方向のクリアランスについて、最大350mmのスペースが確保されています。
実測ではPCIEブラケットからファンが固定されているフロントのシャーシ内壁までギリギリで385mmくらいなので、25mmファンを考えると実際のクリアランス多少余裕があって360mm程度です。
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製品スペックの通り300mm超のスペースがあるのでGeForce RTX 3080/3090やRadeon RX 6800/6900 XTなど巨大なオリファンモデルの多いハイエンドグラフィックボードを問題なく設置できるスペースが確保されています。
全長350mm超かつ3スロット占有GPUクーラー搭載の超巨大オリファンモデル「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3090 AMP Extreme Holo」も問題なく設置できました。
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「XPG CRUISER」のグラフィックボードのクリアランスは、フロントに設置しているファン・ラジエーターの厚みに影響されます。
ケースファンだけであれば350mmのクリアランスですが、ファン&ラジエーターで52~55mmの一般的な簡易水冷クーラーの場合、スペースが320mm程度になります。
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グラフィックボードの高さ方向について、PCIEブラケットからサイドパネルまで80mm程度と十分な余裕があるので、補助電源ケーブルはもちろん、背の高い基板のオリファンモデルにDIY水冷のフルカバー水冷ブロックを装着してもターミナル部分がサイドパネルと干渉する心配はありません。
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また「XPG CRUISER」にはサイドパネルと平行にグラフィックボードを設置するための垂直PCIブラケットが用意されています。
XPGの公式アクセサリとしてはまだライザーケーブルは発売されていませんが、L字ライザーケーブルを固定するためのスペーサー用ネジ穴もあるので、他社製ライザーケーブルを用意すればグラフィックボードの垂直配置も難しくないと思います。
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管理人がPCケースをチェックする時の重箱の隅をつつくような細かい項目、PCIEスロットの固定ネジとシャーシの干渉についてですが、「XPG CRUISER」では固定ネジ上にシャーシが被っておらずしっかりとクリアランスが確保されています。これならドライバーを使用した拡張ボードのネジ止めも簡単です。
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XPG CRUISERの電源ユニット設置スペース

XPG CRUISERの電源ユニットの設置個所付近をクローズアップしていきます。
まずは電源ユニットの設置についてですが、XPG CRUISERでは最近のPCケースで主流なボトム吸気型の電源ユニットのボトム配置構造を採用、マザーボード側からは電源ユニットや電源ユニットから伸びるケーブルを隠してケース内をキレイに見せるPSUカバーも採用されています。
PSUカバー側面には切り抜き窓が設けられているので、電源ケーブルは隠しつつ、側面デザインにこだわりのある電源ユニットを直接見ることができます。
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高級なPCケースでは専用のPSUアダプタを使用して外から電源ユニットをスロットインする構造が採用されていることもありますが、「XPG CRUISER」についてはコストパフォーマンス重視な製品ということもあり、単純にPCケース内から電源ユニットを配置して外側からネジ止めする構造です。
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ケース内部に注目してみると、吸気スリットの両サイドには電源ユニットの安定した固定と電源ユニット冷却ファンの振動によるPCケースとの共振を防止するためスポンジ製レールがスタンドとして設置されています。
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電源ユニットの奥行のクリアランスについて、「XPG CRUISER」のPCケースボトム前方にはシャドウベイがありますが、奥行方向に約240mmのスペースがあります。
下の写真では奥行140mmの電源ユニット「XPG Core Reactor 850W」を使用しているので、100mm程度のスペースがあり、電源ケーブルを収納しておく余剰スペースとしても十分です。
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ストレージの章で説明した通り、PSUカバー内の3.5インチストレージトレイは標準位置の前方寄りから、後方寄りにも動かすことができ、後方寄りに動かすとフロントファンマウントで360サイズ簡易水冷ラジエーターが対応になる代わりに、電源スペースは215mm程度に制限されます。
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「XPG CRUISER」は電源ユニットがPCケース底面から吸気を行う構造なので、PCケース底面にはナイロンメッシュの防塵ダストフィルターが付属しています。
ダストフィルターはマグネット式やスライド式ではなく、枠にあるツメに引っ掛ける構造なので取り外しはともかく、取り付けにはPCケースを横倒しにする必要はあります。
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PCケース底面には電源ユニット冷却ファンが吸気するためのエアスリットがありますが、幅100mm、奥行(後端から)30mm~150mmまでのレイアウトになっています。
今回検証に使用したXPG Core Reactor 850Wのように120mmサイズの冷却ファンなら問題ありませんが、近年主流な140mm角ファンを冷却ファンとして搭載する電源ユニットだと少し狭いエアスリットです。
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XPG CRUISERのファン・水冷ラジエーター設置スペース

続いて「XPG CRUISER」の冷却ファンと水冷ラジエーターの設置スペースについてチェックしていきます。

ファン・ラジエーター設置スペースの概要

XPG CRUISERのファン・ラジエーター積載可能数について簡単にまとめると、PCケースリアには120サイズ or 140サイズ、PCケースフロントには最大で360サイズ(120mm*3) or 280サイズ(140mm*2)、PCケーストップには最大で240サイズ(120mm*2) or 280サイズ(140mm*2)のファンもしくはラジエーターを設置することが可能です。
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付属ファンについて

XPG CRUISERにはケースファンとして、120mm角ファンの「XPG VENTO PRO 120 ARGB(型番:DF1202512LFS3A-03ARGB)」がフロントに3基付属します。
XPG VENTO PRO 120 ARGB(DF1202512LFS3A-03ARGB)はPWM速度調整に非対応の3PIN DCファンですが、定格(最大)ファン回転数が1200~1300RPM前後と低速なので、最大速度でもファンノイズが煩く感じることはあまりないと思います。
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XPG VENTO PRO 120 ARGB(DF1202512LFS3A-03ARGB)の軸固定用の支柱は、緩く弧を描きながら根本付近でファンブレードに対して垂直になっており、ファンブレードの根元が支柱付近を通過するときに発生するノイズを抑制しています。
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ファンフレームはすり鉢状に面取り拡張されており吸気・排気に優れる構造です。ネジ穴部分に防振ゴムが貼られて防振性も確保されています。
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3PINファンケーブルに加えて、ファンに内蔵されたARGB LEDイルミネーションに給電およびライティング制御するためのARGB対応VD-G型汎用4PIN LEDケーブルが伸びています。ケーブルはいずれもオス端子からメス端子が分岐しているので、複数台で連結して接続が可能です。
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ファン・ラジエーター設置スペースを実機でチェック

上で解説した概要を念頭に、「XPG CRUISER」のファン・ラジエーター設置スペースについて実機写真からチェックしていきます。


PCケースリアのファン・ラジエーター設置スペースについて、120サイズ or 140サイズのファン・ラジエーターに対応します。
ファン・ラジエーターの固定ネジ穴は縦長のスリット状になっているので、上下方向に若干のオフセット配置が可能です。120/140サイズのラジエーターを採用する簡易水冷CPUクーラーや簡易水冷グラフィックボード用にも使用できます。
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PCケースフロントのファン・ラジエーター設置スペースについてですが、フロントパネル裏には標準で3基の120mmサイズ冷却ファンが吸気構成で設置されています。
PCケースフロントのファン・ラジエーター設置スペースのサイズ・数量については上で紹介したとおり、360サイズ(120mm*3) or 280サイズ(140mm*2)です。ファン・ラジエーター固定用のネジ穴は縦長スリットなのでラジエーターのネジ穴間隔に合わせて設置が可能です。
PCケース内への埃の混入を抑えるためツールレスで着脱可能な防塵ダストフィルターも用意されているので吸気スペースに使用するのがおすすめです。
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上端寄りに設置した場合、240サイズや280サイズのラジエーターであればPSUカバーよりも上側に収まりますが、360サイズのラジエーターや3台目の120mmファンはPSUカバーの下側に潜る形になります。
ボトムスペースはPSUカバーで分離されていますが、PCケースフロント寄りにはファン・ラジエーター用に奥行70mm程度のホールが設けられているので、PSUカバーとの干渉は基本的に心配する必要はありません。
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ストレージの章で説明した通り、シャドウベイは標準では前方寄りに設置されており、シャドウベイとファン・ラジエーターが干渉するため360サイズは設置できません。
標準位置(最も前方寄り)では40mm程度のスペースがあるため、ファン&ラジエーターで55mm厚程度の360サイズラジエーターを設置する場合は、少なくともシャドウベイを15mm程度後方へオフセット移動する必要があります。
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PCケーストップのファン・ラジエーター搭載スペースについて、最大で240サイズ(120mm*2) or 280サイズ(140mm*2)のファン・ラジエーターに対応します。
天面には前後に細長のエアスリットが設けられており、ネジ穴スリットは120mm幅をサイドパネル寄りとマザーボード寄りに設置できる2列2組があり、外側の2つで140mm幅に対応します。
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天面について、ファン・ラジエーターを固定するシャーシ内壁からマザーボード上端までは60mm程度のクリアランスがあるので、ファン&ラジエーターで52~55mm厚になる一般的な簡易水冷クーラーであればマザーボードやメモリとの干渉を心配する必要はありません。
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また「XPG CRUISER」の天面にはマグネットで簡単に着脱可能なナイロンメッシュフィルターが装着されています。
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「XPG CRUISER」の天面はフラットなのでキーボードなど物を置くこともできますが、天面にファン・ラジエーターを設置する場合はエアフローの妨げになってしまいます。
「XPG CRUISER」の天面を物を置くスペースとして活用したいのであれば、「PC MAGLAS ガラストップ」というPCトップガラスカバーがオススメです。


続いてPCケーストップで対応が明記されている240サイズラジエーターについて、今回は検証機材として240サイズ簡易水冷CPUクーラー「XPG LEVANTE 240 ARGB」を使用して具体的にチェックしていきます。
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XPG LEVANTEはゲーミングPCに最適なCPUクーラーだ!
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「XPG LEVANTE 240/360 ARGB」の最新ロットにはIntel第12世代CPUのLGA1700ソケットに対応したマウントパーツも標準で付属します。
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「XPG CRUISER」のPCケース天面は最大で280サイズのラジエーターにも対応するので、240サイズ簡易水冷CPUクーラー XPG LEVANTE 240 ARGBは余裕を持って設置できます。
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上で説明したようにマザーボード上端とのクリアランスは60mm程度あるので、CPUソケット上側のVRM電源クーラーを塞ぐこともなく、システムメモリとの干渉を心配する必要もありません。
ただし、「XPG CRUISER」は一般的なミドルタワーPCケースと比較して横幅が若干狭く、その分、マザーボードとファン&ラジエーターが近づくので、280mmサイズ簡易水冷はEPS電源ケーブルの取り回しに少し注意が必要です。
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XPG CRUISERの自作PCギャラリー

「XPG CRUISER」を使用した自作PCを組んでみたのでその作成例のギャラリーとなります。

今回、「XPG CRUISER」のサンプルビルド用に同社から色々とPCパーツをお借りしたので、これも使ってサンプルビルドを組んでいきます。
XPGからは上で紹介した簡易水冷CPUクーラーに加えて、DDR4/DDR5のシステムメモリ、最新規格PCIE4も含めた高速NVMe M.2 SSDなど自作PCを組むうえで必須となる主要パーツだけでなく、ARGB LEDストリップやファイバーケーブル型ARGB LED搭載の延長電源ケーブルといったライトアップアクセサリも発売されています。
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ARGB LEDストリップやファイバーケーブル型ARGB LED搭載の延長電源ケーブルを使用した作例は「XPG CRUISER」のレビューも参考にしてみてください。


前置きはこの辺りにしてビルドギャラリーです。
LED関連を色々と詰め込んだので裏配線側は少々雑然としていますが(どうせスチールパネルで隠せるので)、強化ガラスパネルで一望できるマザーボード側はスッキリとしています。
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通電して各種LEDイルミネーションによってPCケース内外をライトアップするとこんな感じになります。
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XPG CRUISERのレビューまとめ

最後に「XPG CRUISER」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • フロントはガラス&ヘアラインアルミでスタイリッシュなデザイン
  • 奥行466mmm×幅234mm×高さ493mmで、ATX対応としては標準的なサイズ
  • マザーボード側は内部を一望できる強化ガラス製ウィンドウパネル
  • 裏配線側はスチール製ソリッドパネルなのでケーブルマネジメントが気楽
  • サーバー・ワークステーション向けのSSI-EEBやE-ATXにも対応
  • トップ/フロントはマルチファン大型水冷ラジエーターに対応
  • トップ/フロント/ボトムには着脱の容易な防塵ダストフィルター搭載
  • 2×ARGB 3PIN、2×RGB 4PINに対応したLEDコントローラーを内蔵
悪いところor注意点
  • トップに280mmラジエーターを使用する場合はEPS電源ケーブルの取り回しに注意

「XPG CRUISER」はフロントパネルにガラスとヘアライン仕上げアルミニウムを組み合わせたスタイリッシュな外観になっており、内部構造についてもPSUカバーの採用、マルチファン大型水冷クーラーや300mm超大型グラフィックボード対応など、近年の自作向けPCケースのトレンドに忠実な設計です。

「XPG CRUISER」の大きな魅力の1つは、フロントパネルに標準で内蔵されたARGB LED機器を2系統制御できるコントローラーだと思います。
さらにARGB LEDイルミネーションを搭載した冷却ファンを標準で3台搭載しており、製品価格は1.1~1.2万円程度なので、安価にARGB LEDでライトアップした自作PCを作成したい人にオススメできる製品です。
簡易水冷CPUクーラーのXPG LEVANTE、ARGBファイバーケーブル内蔵延長電源ケーブルのXPG PRIME ARGB EXTENSION CABLEなど同社製LED機器を組み合わせれば、サンプルビルドのようにさらにド派手にライトアップすることも可能です。

以上、「XPG CRUISER」のレビューでした。
XPG CRUISER



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