XPG PYLON 650W


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80PLUS Bronze認証を取得する電源容量650Wの安価電源ユニット「XPG PYLON 650W(型番:PYLON650B-BKCJP)」をレビューします。
同社の人気ゲーミング電源ユニットXPG Core Reactorや価格で競合する玄人志向 KRPW-BK650W/85+との製品仕様の違いについて解説し、GeForce RTX 3070やRadeon RX 6700 XTといったアッパーミドルクラスGPUとの組み合わせで安定かつ静音な動作は可能なのか徹底検証していきます。
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製品公式ページ:https://www.adata.com/jp/xpg/670





XPG PYLON 650W レビュー目次


1.XPG PYLON 650Wの外観や概要について
2.XPG PYLON 650Wのケーブルや電源端子について
3.XPG PYLON 650Wを競合製品や上位機種と比較
4.XPG PYLON 650Wのファンノイズ
5.XPG PYLON 650Wのレビューまとめ




【提供:XPG 国内正規代理店タイムリー】



XPG PYLON 650Wの外観や概要について

早速パッケージを開封してXPG PYLON 650Wの外観や付属品をチェックしていきます。
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パッケージを開くと左側にパルプモールドのスペーサーで保護された電源ユニットがあり、右側には各種電源ケーブルとACケーブルが収められています。
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「XPG PYLON 650W」の付属品はACケーブルとステッカーセットと固定ネジです。
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「XPG PYLON 650W」本体をチェックしていきます。
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「XPG PYLON 650W」の側面には白色でXPG PYLONシリーズのロゴが描かれたシールが貼られている以外に目立った装飾もなくシンプルなデザインです。
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XPG PYLONシリーズの電源容量は最小限の450Wや550W、大容量な650Wと750Wの4種類がラインナップされていますが、電源ユニット自体の奥行きはいずれも140mmコンパクトサイズです。
ただし「XPG PYLON 650W」は全ての電源ケーブルが直出し式なので、未使用の電源ケーブルを収納しておくスペースも必要になります。奥行が160~170mm程度のスペースしかないPCケースだとケーブルの収納に困る可能性もあるので注意が必要です。
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電源ユニット冷却ファンの最近のトレンドは140mmサイズ冷却ファン搭載ですが、奥行きが140mmとコンパクトなXPG PYLON 650Wには物理的に設置できないので120mmサイズ冷却ファンが採用されています。
長寿命・高静音性な流体動圧軸受(Fluid Dynamic Bearing)が採用された定格(最大)2000RPMの120mmサイズ冷却ファンとなっています。
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「XPG PYLON 650W」は電源負荷に比例したインテリジェントファンコントロールが採用されており、電源負荷75%まではファン速度1000RPM以下の低速で動作をし続け、静音性と冷却性能において最適な速度で変動します。
低負荷時にファンが停止するセミファンレス機能を搭載せず、常時適切なファン速度で電源ユニットを冷やすので長寿命かつ安心して使用できる電源ユニットです。
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今回レビューする電源容量650Wモデルをはじめ、容量上位モデルの750Wや容量下位モデルの550Wについても電源負荷400~500W以下であれば冷却ファンのファン速度は1000RPM以下に収まるように設定されているので、アッパーミドルGPUまでのシングルグラフィックボード環境なら基本的に高い静音性が期待できそうです。
XPG PYLON 750W-and-550W_fan-speed

XPG PYLON 650WはATX24PINからPCIE補助電源まで全てのケーブルが電源ユニット内部から直接伸びている直出し式になっています。PCケース底面吸気にした時に、裏配線側に当たる右端から各種ケーブルがまとめて出るレイアウトです。
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ACコンセントケーブルは国内のPC関連でよく使われる3PINタイプの端子になっています。コンセントからの電力供給を簡単にカットできるロッカー型ハードウェアスイッチが付いています。排気用の背面エアスリットもほぼ全体に及び大きく取られているので通気性も十分です。
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なおヨドバシカメラビックカメラソフマップなど家電量販店系ショップでは「XPG PYLON サイレントエディション」として販売されており、防振ラバーガスケットが付属します。
電源ユニットとPCケースの間に挟むことで、電源ユニット冷却ファンの振動がPCケースに伝わって共振が発生するのを防止できます。
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「XPG PYLON 650W」はシステム負荷50%の環境下において85%以上の電力変換効率を発揮することが確認済みの80PLUS Bronze認証を取得、650Wというエントリークラスなスペックの電源ユニットです。+12Vはシングルレール54Aの出力に対応します。
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またXPG PYLONシリーズはCybenetics社が展開するLAMBDAやETAという厳しい基準において、Standard++~A-ランクで適合しており、電源の変換効率や動作時のノイズの少なさなど総合的に見ても高いコストパフォーマンスを発揮します。
XPG PYLON_Cybenetics



XPG PYLON 650Wのケーブルや電源端子について

「XPG PYLON 650W」に実装されている電源コネクタの種類やケーブル長についてチェックしていきます。

「XPG PYLON 650W」の電源ケーブルは電源ユニット内部からの直出し式となっており、一般には比較的安価な製品に採用されることの多いスリーブまとめ型ケーブル(ATX24PIN電源とEPS電源)と、高級電源に採用されることの多い省スペースで取り回しに優れたフラットきしめん型のリボンケーブルの2種類で構成されています。
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「XPG PYLON 650W」で使用可能な電源ケーブルの長さやコネクタ数の一覧は次のテーブルのようになっています。
 「XPG PYLON 650W」のモジュラー端子/ケーブル構成
種類 コネクタ数 ケーブル
数量 x 長さ
(1本のコネクタ数)
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ATX
20/24 PIN
1  1 x 650 mm
CPU/EPS
8(4+4) PIN
2  1 x 650 +150 mm (2)
PCIE
8(6+2) PIN
4
 2 x 550 +150 mm (2)
SATA
Peripheral
6
2
 2 x 550 + 150 + 150 + 150 mm (3, 1)
SATA
Peripheral
Floppy
2
1
1
 1 x 500 + 150 + 150 + 150 mm (2, 1, 1)


XPG PYLON 650Wの電源ケーブルについて個別にチェックしていきます。
XPG PYLON 650WのATX24PINケーブルは大型フルタワーPCケースにも対応可能な650mmのスリーブまとめ型ケーブルが採用されています。
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「XPG PYLON 650W」のEPS電源ケーブルは1本ですが、8PINからもう1つ8PINが分岐する長さが650+150mmのケーブルになっており、2基のEPS 8PIN電源を使用できます。
最近ではメインストリーム向けCPUに対応したマザーボードでも8PIN+4PINや8PIN×2を要求されることがありますが、「XPG PYLON 650W」なら問題なく複数のEPS電源端子に対応できます。
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なおEPS電源ケーブルのEPS端子をチェックすると、メインケーブル上のEPS端子は8PINで固定でしたが、そこから分岐するEPS端子は8PINを構成する2つの4PINはロックピンで簡単に固定・分離できる構造です。
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「XPG PYLON 650W」のPCIE補助電源ケーブルは、8PINからもう1つ8PINが分岐する長さが550+150mmのケーブルとなっており、同種のケーブルが2本伸びでいます。
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PCIE補助電源の8PINコネクタはいずれも6+2PINに分離可能なタイプです。「XPG PYLON 650W」や上位の750WモデルはPCIE補助電源8PINを最大4基まで使用でき、ケーブルも2本に分かれているのでTGP200~300Wで消費電力の大きいグラフィックボードにも問題なく対応できます。
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SATA電源コネクタや4PINペリフェラル電源コネクタの電源ケーブルとして、SATA×3と4PINペリフェラル×1の4コネクタで全長950mm(500 + 150 + 150 + 150 mm)のケーブルが2本伸びています。
後述のケーブルと加えてSATA端子は8基使用可能となっており多数のHDDストレージを搭載するようなサーバー機用の電源としても使用できます。
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SATA電源コネクタや4PINペリフェラル電源コネクタに加えて先端にフロッピー電源コネクタの付いた電源ケーブルとして、SATA×2と4PINペリフェラル×1とフロッピー×1の4コネクタで全長950mm(500 + 150 + 150 + 150 mm)のケーブルが1本伸びています。
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XPG PYLON 650Wを競合製品や上位機種と比較

「XPG PYLON 650W」を同社の人気ゲーミング電源ユニットXPG Core Reactorや価格で競合する玄人志向 KRPW-BK650W/85+と比較して、製品仕様の違いについて解説します。
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まず分かりやすいところで電源ケーブルについてですが、「XPG PYLON 650W」は全ての電源ケーブルが電源ユニット本体から伸びていて着脱が不可能な直出し式です。
一方、同社上位機種のXPG Core Reactorは任意に必要なケーブルだけを着脱できるフルモジュラー(フルプラグイン)式となっています。
そして同価格帯で競合する玄人志向 KRPW-BK650W/85+はATX24PIN電源やEPS電源など自作PCで確実に使用する電源ケーブルは直出し式、PCIE補助電源やSATA電源は必要に応じて選択するプラグイン式となっており、相の子的な仕様で、セミモジュラー(セミプラグイン)式と呼ばれる構造です。
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「XPG PYLON 650W」と玄人志向 KRPW-BK650W/85+についてはいずれも、奥行き140mmで直出しケーブルは右端から伸びるレイアウトと共通しています。
ただし「XPG PYLON 650W」はPCIE補助電源やSATA電源なども含めて全ての電源ケーブルが直出し式で着脱できないため、未使用の電源ケーブルを収納しておくスペースが余分に必要になる点は注意が必要です。


電源ケーブルの直出し/モジュラー構造については玄人志向 KRPW-BK650W/85+に遅れを取る(可能性もある)ものの、電源コネクタやケーブルの種類を見ていくと「XPG PYLON 650W」にアドバンテージがあります。
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まずEPS電源コネクタですが「XPG PYLON 650W」はEPS電源 8PINを2基使用することができます。
Intel第11世代CPUやAMD Ryzen 5000/3000シリーズといったメインストリーム向けCPUでもアッパーミドルクラスくらいのランクのマザーボードになるとEPS電源端子として8PIN+4PIN以上を要求するようになるので、エントリークラス電源の「XPG PYLON 650W」ながら、特に頼もしく感じる部分です。
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加えて玄人志向 KRPW-BK650W/85+はPCIE補助電源8PINを2基使用できるのでコネクタ数的には十分ですが、ケーブルは1本しか使用できないのに対し、「XPG PYLON 650W」はPCIE補助電源に個別2本の電源ケーブルを使用できます。
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電源ケーブル1本だけでグラフィックボードの電力供給をした場合にどんな問題があるかというと、『電源側1コネクタに対する負荷が大きくなるのでOCPなど保護回路に引っかかる可能性がある』、『大電流でケーブルが焼き切れる可能性がある(短期的には相当品質が悪くないとそうそう起こりませんが、安価なエントリークラス電源では数年後を考えると少し心配に)』の2つが大きく挙げられます。

NVIDIAでもRTX 3080などTGP300W以上のグラフィックボードでは1コネクタ1ケーブルの接続が推奨されています。ハイエンドGPU以外には関係ないかと思いきや、アッパーミドルクラスのRTX 3070 Tiはほぼ300WなTGP290W(OCモデルなら300W超も!)なので意外と軽視できません。
High TGP GPU_and_PSU Power Cable




XPG PYLON 650Wのファンノイズ

XPG PYLON 650Wの負荷に対する冷却ファンの動作をチェックしてみました。
XPG PYLON 650Wの検証機材は次のようになっています。
テストベンチ機の構成
OS Windows10 Home 64bit

CPU

Intel Core i9 9900K(レビュー
Core/Cache:5.1/4.7GHz, 1.300V
殻割り&クマメタル化(レビュー
M/B ASUS WS Z390 PRO
レビュー
メインメモリ G.Skill Trident Z Black
F4-4400C19D-16GTZKK
DDR4 8GB*2=16GB (レビュー
4000MHz, CL17-17-17-37-CR2
システムストレージ
Samsung SSD 860 EVO M.2 1TB
MZ-N6E1T0B/IT (レビュー
PCケース/
ベンチ板
STREACOM BC1 (レビュー


上記のベンチ機でグラフィックボードをGeForce GTX 1650、GeForce GTX 1660 Ti、GeForce RTX 3060 Ti、GeForce RTX 3070、GeForce RTX 3080、GeForce RTX 3090、Radeon RX 6800 XT、Radeon RX 6900 XTなどに変え、もしくは電力制限等から調整を行って、特定の消費電力に対する負荷時の電源ファンのファンノイズを測定しました。測定負荷にはTime Spyグラフィックテスト1を15分以上ループさせています。

消費電力の測定にはBluetooth接続でスマホから消費電力を見られるワットチェッカー「ラトックシステム REX-BTWATTCH1」を使用して、電源ユニットの変換損を含めたシステム全体の消費電力をチェックしています。なお同ワットチェッカーでは消費電力は1秒ごとにW単位で表示されますが、平均的な数値になっており実際の瞬間最大値はさらに高い値を取っている場合があります。記事中では表示値からおおよその平均を取って表記しますが、実際には+100Wから+200Wの瞬間的な負荷が発生することがあるので注意してください。
REX-BTWATTCH1

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ラトックシステム ワットチェッカー


電源ユニットのファンノイズはサウンドレベルメーターを利用してノイズレベルを測定・比較していきます。
電源ユニットは机の上に横置きとし、電源ユニットの吸気面と向かい合わせにして50cmほど離した位置にサウンドレベルメーターを設置しています。
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この測定方法において電源OFF時の騒音値は30dB未満です。目安として騒音値が35dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになりますが、35~38dB以下であればPCケースに入れてしまえばファンノイズが気になることはそうそうないと思います。40dB前後になると煩く感じ始め、45dBを超えるとヘッドホンをしていてもはっきり聞き取れるくらいになります。
A特性で測定しているのである程度は騒音値にも反映されていますが、同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。
*記事中に青色の騒音計も出てきますが、ファンノイズが大きく変化する時やファンストップ時の指標、距離などを統一せずにざっくり”とても静か”と分かりやすくするため、等に使っているだけなので数値自体の比較はしないでください。

またベンチ機のCPUクーラーやグラフィックボードから出るファンノイズについては吸音材の板を使用して電源ユニット本体のファンノイズ測定への影響を下げています。電源ユニットのファンノイズを測定する瞬間は電源負荷に影響が出ないように注意した上で、グラフィックボードやCPUクーラーの冷却ファンのファン速度を下げているので、測定値33dB以上であれば、これらの影響は基本的に無視して問題ありません。
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消費電力とファンノイズの測定結果は次のようになりました。
「XPG PYLON 650W」のファンノイズについては、シングルグラフィックボード環境で一般的に消費される400Wはもちろん、TGP300W前後のRTX 3070 Tiと高性能CPUを組み合わせた500W負荷までノイズレベルは32dB以下という優れた静音性を発揮しました。
500W以上を境にしてファンノイズは大きくなる傾向ですが、それでも36dB程度なので、極端に煩くなることはありません。
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システム 消費電力 ファンノイズ
アイドル
60 31.4
GTX 1650 / SUPER
120 31.4
RTX 3050, GTX 1660 Ti/S
200 31,6
RTX 3060, RX 6600 XT 250 31.5
RTX 3060 Ti, RX 5700 XT 300
31.4
RTX 3070, RX 6700 XT 350 31.5
RTX 3070 Ti, RX 6800 400 31.5
RTX 3080, RX 6800 XT
450 31.7
RTX 3090, RX 6900 XT 500
32.0

550 32.7

600~650
35.1

「XPG PYLON 650W」は500Wクラスの負荷をかけても、平置きの状態で耳を近づけ、注意してファンの動作に気付く程度です。エントリー向けの安価なBronze認証の変換効率でここまでの静音動作を実現できることにはかなり驚きました。
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電源負荷を200W/300W/400W/500Wの4種類に統一し、「XPG PYLON 650W」のファンノイズを、同社の人気ゲーミング電源ユニットXPG Core Reactorや価格で競合する玄人志向 KRPW-BK650W/85+と比較してみました。
「XPG PYLON 650W」はアイドル時を含め電力負荷が低い状態でのファンノイズが比較的に大きく、電力負荷が300W以下だと玄人志向 KRPW-BK650W/85+に静音性で少し遅れをとります。ただ”厳密に測定するとこうなる”というだけであって、実際にPCケースに組み込んでしまえば32dB程度の大きさのファンノイズはほぼ聞こえない、CPUクーラーやグラフィックボードのファンノイズにかき消されるレベルです。
一方で電源負荷が400W以上になると、玄人志向 KRPW-BK650W/85+ではファン速度が上がるのに対し、「XPG PYLON 650W」のファンノイズはほぼ変化がないので静音性で上回ります。
玄人志向 KRPW-BK650W/85+もPCケースに組み込んでしまえば決して煩いというわけではありませんが、”ファンノイズが注意してもほぼ聞こえない”、”ファンノイズは注意しなくても認識できる”くらいの違いはあると思います。
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なお、変換効率が80PLUS Gold認証で上回るXPG Core Reactor 850Wはシンプルに一番静かでした。今回は6000円程度で購入できる安価電源の実力を探る検証でしたが、予算に余裕があるのであればXPG Core Reactorシリーズも検討したいところです。




XPG PYLON 650Wのレビューまとめ

最後に「XPG PYLON 650W(型番:PYLON650B-BKCJP)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 電源容量650W、80PLUS Bronze認証取得のハイコストパフォーマンス電源ユニット
  • 主張し過ぎずゲーミングPCに溶け込むシンプルな外観
  • ATX電源としては最小クラスな奥行140mmのコンパクトサイズ
  • +12Vはシングルレールで最大54Aに対応
  • 安価電源ながらEPS電源×2、PCIE補助電源 8PIN×4を使用できる
  • 500W以下の電源負荷に対してノイズレベルは32dB以下
  • 国内正規代理店タイムリーを介した5年間の正規保証
  • 販売価格は税込みで6000円程度と非常に安価
悪いところor注意点
  • 全ケーブルが直出し式なので、PCを組む際には未使用ケーブルの収納スペースが必要

「XPG PYLON 650W」は電源容量650W、50%負荷時に85%以上の変換効率を証明する80Plus Bronze認証取得、+12V出力はシングルレール54Aとなっており、TGP300WまでのミドルクラスからアッパーミドルクラスのGPUを搭載したゲーミングPCに対応できる電源ユニットです。


冷却ファンの静音性についても「XPG PYLON 650W」は、一般的なシングルグラフィックボード環境における400W程度から、TDP300W前後のRTX 3070 Tiと高性能CPUによる最大負荷の500W程度までならノイズレベル32dB以下とい優れた性能を発揮しました。
ベンチ台に平置きしていても近づいて注意深く聞いてみないとファンの動作を確認できないレベルの非常に小さいファンノイズしか発しません。

「XPG PYLON 650W」の電源ケーブルは全てが直出し式なので、実際にPCを組むとなると電源ユニットの奥行だけでなく未使用ケーブルを収納するスペースが必要になります。代わりと言うと変かもしれませんが、安価電源にもかかわらず、EPS電源×2、PCIE補助電源 8PIN×4、SATA電源×8と豊富に電源端子を使用できます。

XPG PYLONシリーズは価格面で2021年10月現在、6000円前後と非常に安価なところが最大の魅力です。GPUの価格高騰でGeForce RTX 3060 TiやGeForce RTX 3070といったアッパーミドルクラスの人気どころが本来よりも1~2万円も高価な現状なので、これから自作PCを組む予定で、GPUランクは落としたくないけど予算は節約したいという人には助かる製品だと思います。

以上、『6000円で買える静音電源「XPG PYLON 650W」を徹底検証』でした。
XPG PYLON 650W


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なお一部の家電量販店系ショップでは「XPG PYLON サイレントエディション」として販売されており、防振ラバーガスケットが付属します。
電源ユニットとPCケースの間に挟むことで、電源ユニット冷却ファンの振動がPCケースに伝わって共振が発生するのを防止できます。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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