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 7.1ch対応のワイヤレス長時間駆動ヘッドセット「Razer ManO'War」をレビュー


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北米では絶賛発売中のゲーミング機器メーカーのRazerが送るヘッドセット「Razer ManO'War」を個人輸入で購入しました。ちょっと遅めの発送方法を選択したので、21日発送で27日着弾となりました。

国内での「Razer ManO'War」の商品公式ページはこちらになっています。
http://www.razerzone.com/jp-jp/gaming-audio/razer-manowar


「Razer ManO'War」 開封の儀

それでは早速開封していきます。
箱の横に丸いマジックテープがあり、表の蓋を横に開けるようになっていました。ヘッドホンはクリアのプラケースに仕切られてパケの中に鎮座しています。
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ヘッドホンの固定は針金かと思いきやゴム製のバンドみたいなので止められていました。針金よりも取り外ししやすくて良かったです。
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ヘッドホン本体はパッと見でかなり重そうに見えますが実際は結構軽いです。重量は380gなので、ロジクールのG933やCorsairのVOID RGB Wirelessとヘッドセット本体の重量はほぼ同じです。
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イヤーカップ部分を回すと下画像のようになるのですが、ヘッドホンを平らにして収納しやすくするためではないようです。横から見ると「くの字」型になるので、ヘッドホンを外した時に、タオルやマフラーを肩にかける感じでヘッドホンを掛けてもイヤーカップが首やあごに当たらなくなって便利です。
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ただ頭にはめる時にこの方向に回ってしまう時があるので、肩掛けモードへ回すときに1段緩めのロッキングがあるとよかった。

ヘッドバンドの長さ調節は左右ともに12段階で細かく設定できました。
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ヘッドホンのクッションまわりにはかなり問題があると思います
まずヘッドバンドの上側にはクッションが付いていますが、このクッションが薄いです。正直あってもなくても快適さが変わらないレベルではないかと。
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またイヤーパッドにも問題があって、耳殻の後ろ側が下がる顔の形に合わせているのかドライバ側のその部分は盛り上がっています。しかしその分イヤーパッドは盛り上がらず、逆に薄くなっています。実際に測ってみるとヘッドホン前側のイヤーパッドの厚さが2cmなのに対して、後側は1.5cm程度しかありませんでした。
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イヤーパッドの径の広さは管理人には十分だったのですが、イヤーパッドの材質自体もかなり柔らかく、厚くしないといけない後ろ側が薄くなっているため、ドライバ側に耳が当たりました。公式画像を見ていると肉厚なイヤーパッドで良さそうだったので残念。
イヤーパッドは取り外しが簡単にできるようになっているので、公式かサードパーティ製のもので、メッシュやベロア素材の厚手なイヤーパッドが出ることに期待したいです。
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高額なヘッドホンは試着必須やなぁ。

マイクは収納してしまうと全く邪魔になりません、
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伸ばした後は針金のように自由に曲げてベストフィットな位置に調整できます。
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左右のイヤーカップ下にはヘッドホン音量の調整ダイヤルとマイク音量調整ダイヤル、電源ボタン、充電用のマイクロUSB端子が付いています。音量調整ダイヤルはWindowsの音量調整と繋がっています。またマウスホイールのようにダイヤルを押し込むとミュートボタンとして使えます。
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充電用の端子は一般のマイクロUSBなのでマグネットで着脱できるケーブルを使うと充電が便利になりそうです。1個ポチろうか迷う……。ケーブル側も市販のマイクロUSBを延長できるタイプのアダプタがあれば即ポチなんだけどなあ。

PCとヘッドセットを繋ぐUSBアダプタは「Push to Eject」というバネ仕掛けになっています。


イヤーカップに沿う形で挿入されていますが、押し込むと取り外せます。ワイヤレス接続アダプタのサイズは、他社のワイヤレスヘッドセットのものが一般的なUSBメモリくらいのサイズがあることを考えるとかなり小型です。
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ヘッドホン本体についてはこんな感じでした。
イヤーパッドなどクッションが残念で、米尼でいくつかレビューに上がっているように「169ドルというお値段を考えると作りが安い」かなという感じです。決して製品自体が安っぽいというわけではないのですが、値段相応な高級感にはちょっと欠けるかなあと。
肉厚なイヤーパッドとヘッドバンドのクッションに変えるだけで装着感は化けると思うのでもったいない。

付属品はマニュアル、Razerシール、充電用USBケーブル、ワイヤレスアダプタ延長ケーブルになっています。
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マニュアルは基本的に英語ですが、日本語ページもあり内容はだいたいわかると思います。
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ワイヤレスアダプタ延長ケーブルはアダプタ装着部分の裏側は滑り止めのゴム製になっています。
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「Razer ManO'War」 を使ってみる

外観などはこのあたりにして、早速PCと繋いで使ってみます。

ちなみにサポートページのほうで専用ソフトウェアや日本語マニュアルも公開されています。
サポートページ:http://www.razersupport.com/gaming-audio/razer-manowar/
日本語マニュアル:http://drivers.razersupport.com//index.php?_m=downloads&_a=viewdownload&downloaditemid=2379&nav=0,78,585,586

ワイヤレスUSBアダプタをPCに挿すだけでドライバも自動でインストールされ、ヘッドセットも正常に認識されて使用することが出来ました。
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このままではサラウンド機能を使えないようなので専用ソフトウェアをインストールしました。こちらも全て日本語に対応していて簡単にインストできました。
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しかしながらインストールした専用ソフトウェアによっと落とし穴が……。
Razer Synapse」というソフトなのですが、なんと使用するにはRazerアカウントの取得が必要だそうな。
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いまひとつ納得できなかったのですが、必要とあらば仕方ないのでアカウントを作成しました。
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ソフトウェアはこんな感じになっており、音量やマイク、ミキサー設定などWindows上からも行える設定が統合されているほか、イコライザーの調整やヘッドセットの照明の発光パターンの変更なども可能になっています。
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イルミネーションの発光パターンはデフォルトでは次の動画のようになっています。


これについても「Razer Synapse」上で変更可能になっていて、特定の色に発光させたりマイク経由の呼吸音に反応させることも可能みたいです。
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設定できるのは左右のイヤーカップのロゴマークのイルミのみで、電源LEDとマイク先端の赤色LEDは電源ON時には常に点灯しています。
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7.1chの調整はトップページの校正から可能でした。
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アプリケーションごとの2chと7.1chは個別に切り替えが可能です。「Razer Synapse」のミキサーで音を出しているプログラムが表示されるのでプルダウン形式で簡単に切り替えが可能でした。
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あと「Razer ManO'War」は専用の7.1chプロファイルがあるので使えないようですが、Razer製の7.1chプロファイルソフトである「Razer Surround」の有料版「Razer Surround Pro」のシリアルコードがタダでもらえました。国内価格2500円ほどで販売されているみたい。使わないしお得だったのかは不明……。
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とりあえずシリアルをうち込んで有効化すると「Razer Synapse」上に統合される形で「Razer Surround Pro」が現れました。その他のステレオ音源機器に割り込む形で7.1ch化するようです。
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設定をしたり音楽を聴いたりゲームをしたりと1時間ほど使ったところ、ドライバに当たって耳が痛くなることはなかったものの、先に蒸れて暑くなってきました。やはり密閉型・レザーパッドのヘッドホンは長時間の使用が難しいかも。開放型・ベロアのFidelio X2なら2,3時間以上使っていても余裕なんだけどなあ。
と思っておもむろにFidelio X2からイヤーパッドを外して、Razer ManO'Warに乗っけると当然固定は出来ませんが径のサイズはピッタリでした。そのまま頭とイヤーパッドで挟み込む形で着用してみましたが、先ほどまでの蒸れや圧迫感が嘘のように快適ヘッドホンに早や変わりしました。イヤーパッドの改造・交換はありかもしれません。というか3Dプリンタが使えれば簡単にアダプタ作成できそうなんですが。
Razer ManO'Warのイヤーパッドを強引に交換してみた。
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話を戻して「Razer ManO'War」の音についてですが、低音が若干軽くて、高音が響く感じでした。ゲームをしていても低音が引っ込んでいて違和感があったので、「Razer Synapse」で「バスブースト(低音を強化する設定)」を30くらいにするとちょうど低音が出るようになったので、ワイヤレスだからヘッドホン自体の駆動力が足りないということは全くないみたいです。50mmの大型ドライバ使っているだけあってイコライザや各種設定を反映して迫力のあるサウンドを奏でてくれています。
ただワイヤレスヘッドホン・イヤホンの宿命なのか、「サー」というホワイトノイズは若干乗ってしまいますね。延長コードを使ってUSB3.0からも離してみましたがやはり変化なし。ボリュームを最大・最小に調整しても一定音量のまま聞こえるのでこれはどうしようもなさそう。
ワイヤレスの通信距離については公称で12m上限となっていますが、管理人が部屋で歩き回ったところ、少なくとも6-8mくらいなら接続が安定していました。他社製よりも圧倒的に小型のアダプタで同等の通信距離を実現しているのはすごい。
PCゲームでThe Divisionをプレイしてみましたが、普通のステレオヘッドホンと違って、銃声や爆発音から位置の特定が容易になりますし、没入感は増します。

ワイヤレス仕様の便利さや音質、7.1chサラウンドには満足のいく製品でしたが、やはり付け心地が170ドルのヘッドセットとしては微妙かなという感想です。厚みのあるメッシュかベロア素材にするだけで解消できたと思うと残念です。とりあえず管理人はFidelio X2の交換用イヤーパッドの予備があるので両面テープ付きマジックテープ辺りで適当に固定できないか試してみようと思います。

以上、7.1chサラウンド対応のワイヤレス長時間駆動「Razer ManO'War」のレビューでした。




(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)



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