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コストパフォーマンス最強なミドルハイクラスGPU「NVIDIA GeForce GTX 1070」グラフィックボードを搭載したゲーミングBTO PCのおすすめ機種について各社製品の価格や構成パーツの比較から徹底解説。ただおすすめ機種をリストアップするだけでなく、読者が一人でも簡単にBTO PCのカスタマイズが可能なカスタマイズ指南も交えて説明していきます。
【2018年10月16日】
当記事ではIntel 第8世代CoffeeLake-S CPUを搭載したBTO PCをメインに紹介していますが、18年10月現在、新たにIntel 第9世代CoffeeLake Refresh-S CPUを搭載したBTO PCがリリースされており、個別記事でまとめています。
・Intel第9世代Core i9 9900K搭載のおすすめBTO PCを徹底比較
目次
1.はじめに - GTX 1070搭載BTO PCについて
2.簡易水冷GTX 1070搭載のBTO PCがおすすめ
3.BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
4.GTX 1070搭載のBTO PCの簡易紹介
5.GTX 1070搭載BTO PCのカスタマイズ指南
6.パーツを揃えてGTX 1070搭載BTO PCを価格比較
7.おすすめGTX 1070搭載BTO PCのまとめ
はじめに - GTX 1070搭載BTO PCについて
2016年6月の発売以来、フルHD解像度の最高グラフィック設定やWQHDなどさらに高解像度なPCゲーミング環境に対応可能なNVIDIAの次世代GPU Pascal第二弾「GeForce GTX 1070」を搭載したBTO PCが各社からリリースされています。GTX 1070は前世代のフラッグシップであるTitan X(Maxwell)やGTX980tiとほぼ同等の高性能でありながら、低消費電力とまさに次世代のGPUの名に相応しいものに仕上がっています。
GTX 1070を使用した高画質PCゲーム各種のフルHDとWQHD解像度のほぼ最高画質設定におけるベンチマーク結果は次のようになっています。
ベンチマーク測定を行ったタイトルは、The Division(グラフィック設定)、Grand Theft Auto V(グラフィック設定)、Assassin's Creed Syndicate(最高設定、FXAA)、Mirrors Edge Catalyst(ハイパー設定)、The Witcher3(最高設定)、DARK SOULS III(最高設定)、Deus Ex: Mankind Divided(プリセット:VeryHigh、AAなし)、Rise of the Tomb Raider(グラフィック設定)、Battlefield 1(最高設定)、Gear of War 4(最高設定)以上10タイトルです。
NVIDIA Geforce GTX 1070であれば最新の高画質PCゲームでもフルHD解像度の最高設定を60FPSで遊んだり、高画質設定のまま120Hzなどの高リフレッシュレートでガチプレイや、WQHDの高解像度&高画質設定で60FPSで安定してプレイが可能になっています。
グラフィックボード単体で見て7万円前後と高価なGTX1080は手が出なくても、5万円程度で前世代のフラッグシップ相当のパフォーマンスとなるGTX 1070は非常にコストパフォーマンスが高く、GTX 1070搭載BTO PCを狙っているユーザーはかなり多いと思います。非自作erとしてはどこで買うのが一番良い(お得であるとか、高品質であるとか)のかわからない人も多いと思うので、ハード面やコスト面中心に徹底比較を行い、GTX 1070搭載のおすすめBTO PCを紹介していきます。サポート面についてはググってください。
なお2018年現在、GTX 1070の上位モデルGTX 1070 Tiが登場したことにより、一部のBTO PCショップではIntelの最新CPUである第8世代CoffeeLake-Sを搭載したBTO PCではGTX 1070を組み合わせたモデルが廃止されてGTX 1070 Tiに置き換わっていることがあります。GTX 1070 Tiについては、NVIDIA公式の希望小売価格上は+50ドル程度となっていますが、基本的にGTX 1070の上位互換な同価格帯製品と考えてもよいGPUなので、GTX 1070搭載BTO PCを検討するのであれば多少の価格差に目をつむってGTX 1070 Ti搭載BTO PCも選択肢に加えてみてもよいと思います。
・GTX 1070 Ti搭載のおすすめゲーミングBTO PCを徹底比較!
この記事では17年後半に発売した最新CPUのCoffeeLake-Sに対応したBTO PCから抜粋して価格比較を上で行っていますが、18年初頭においてはまだ多くのBTO PCショップでは前世代KabyLake-S CPUを搭載した旧モデルが併売されています。CPU単体の同価格帯製品比較ではCoffeeLake-Sでコアスレッド数が増えているのでCPU性能は上がっていますが、PCゲームへの影響は軽微なので、価格を優先するのであれば若干安価なKabyLake-S CPU搭載BTO PCから選択してもよいと思います。旧製品が気になる場合はKabyLake-Sに対応した旧おすすめBTO PCリストのバックアップをこちらで公開しています。
簡易水冷GTX 1070搭載のBTO PCがおすすめ
サイコムから発売されている、同社が独自に簡易水冷化したGTX 1070グラフィックボードを搭載するG-Master Hydroシリーズも非常におすすめです。下のグラフはGeForce GTX 1080 Tiの例ですが簡易水冷クーラーであればラジエーターの設置スペースを確保する必要があるもののコア温度は50度前後で運用が可能になります。(詳細はこちらの記事で) グラフィックボードの場合、空冷と比較して簡易水冷の冷却性能と静音性は抜群に優秀なので高性能なGPUを搭載するBTO PCを購入するなら、簡易水冷の導入を検討する価値は十分にあります。
G-Master Hydroシリーズの主だった製品としてはIntel第8世代CoffeeLake-S CPU採用のPCケースのサイズ別で、PCケースに高い拡張性を誇るロングセラーな名機「Fractal Design Define R5」を採用しているミドルタワーBTO PC「G-Master Hydro Z370」、同じくFractal Design製でコンパクトな「Fractal Design Define Mini C」を採用するマイクロタワーBTO PC「G-Master Hydro Z370-Mini」、Mini-ITX対応でウルトラコンパクトな「Phanteks Enthoo Evolv ITX」を採用する「G-Master Hydro Z370-ITX」などがラインナップされています。
その他にも、G-Master Hydro Z370のCPUクーラーを360サイズの特大簡易水冷にアップグレードした上位モデル「G-Master Hydro Z370 Extreme」、マルチスレッド性能とコストパフォーマンスでIntel CPUを上回るAMD 第2世代Ryzen CPUを搭載する「G-Master Hydro X470A」、10コア以上のエンスー向けCPUが選択可能で高画質プレイ動画の編集&配信も余裕で行える「G-Master Hydro-X299」などもラインナップされています。
当サイトでは簡易水冷グラフィックボード搭載したG-Master Hydroシリーズから簡易水冷GTX 1080を搭載する「G-Master Hydro Z170」や簡易水冷GTX 1080 Tiを搭載する「G-Master Hydro X370A」のレビュー記事を公開中です。旧モデルのレビューですがCPUとマザーボード以外はほぼ共通の仕様なので購入検討の参考になると思います。
・G-Master Hydroシリーズのレビュー記事一覧へ
Core i7 8700K&簡易水冷グラボ搭載「G-Master Hydro-Z370」
BTO PCメーカー別の簡易比較と特集記事
当サイトでもよく紹介するBTO PCメーカーの取り扱いモデルについて簡単な比較表を紹介しておきます。各パーツを個別に選択できるほうが管理人的には好みですが、固定のほうが価格面では優れていることが多いです。BTO PCメーカーの特徴比較 | ||||
グラフィックボードのモデル | PCケース | マザーボード | 納期 | |
サイコム | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
TSUKUMO | 固定 | 自社オリジナル | 固定 (ほぼASUS製) |
|
ドスパラ | 固定 | 自社オリジナル |
固定 |
◎: 最短当日 |
PCショップアーク | 〇:選択可能 | 〇:自作向け | 〇:選択可能 | |
パソコン工房 | 固定 | △:自作向ベースのオリジナル |
固定 | |
マウスコンピューター |
固定 | △:自作向ベースのオリジナル | 固定 |
・TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・ドスパラ「GALLERIA」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
・マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方
GTX 1070搭載のBTO PCの簡易紹介
1.PCショップアーク
PCショップアークからはGTX1070を選択可能なBTO PCとして最新CoffeeLake-S CPUと安価なH370/B360マザーボードを搭載した「CROYDON CY-IC6B36M-C」と「CROYDON CY-IC6H37A-N」、およびZ370マザーボードを搭載した「CROYDON CY-IC6Z37A-FDN」の3モデルがリリースされています。PCケースには「Corsair Carbide 88R」や「NZXT S340」という自作er界隈でも評価の高いケースを採用しており拡張性にも優れています。CPUはCore i5からCore i7までカスタマイズで自由に選択可能です。GTX 1070グラフィックボードのベンダーやモデルを指定可能です。2.TSUKUMO(ツクモ) eX.computer
ツクモeX.computerからはGTX 1070搭載BTO PCとして、スタンダードタワーPCの「G-GEAR」、フルタワーPCの「G-GEAR neo」、コンパクトPCの「G-GEAR mini」からCPU&チップセット別で複数モデルがリリースされています。CPUにはIntel第8/9世代のCore i5とCore i7とCore i9のいずれも選択可能です。ASUS製の高耐久ゲーミングマザーボード「ASUS TUF Z390-PLUS GAMING」や「ASUS TUF Z370-PLUS GAMING」などが採用されているところも魅力的です。GTX 1070はミドルクラスのコストパフォーマンス重視なグラフィックボードなので、CPU&マザーボードにもコスパ重視なCore i5とH370/H310チップセット搭載マザーボードを採用している「G-GEAR GA5J-B180/T」(H370)と「G-GEAR mini GI5J-C180/T」(H310)の2機種に的を絞って紹介します。「G-Gear」は「ASUS PRIME H370-A」、G-GEAR miniASRock H310M-ITX/acが採用されており、いずれも自作PC向けに市販されている高品質なマザーボードです。GTX 1070グラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。
TSUKUMOからは上で紹介したモデル以外にもGTX 1070搭載BTO PCとして、Intel Core i7 8700K&Z370チップセット搭載モデルやAMD 第2世代 Ryzen搭載モデルなどもラインナップされています。TSUKUMOではCPU別とGPU別で縦横軸分類表で各モデルが紹介されています。詳しくは『TSUKUMO「G-GEAR」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
3.パソコン工房(GTX 1070 Ti&Z370マザーボードのみ)
パソコン工房からはGTX1070搭載BTO PCがほぼ終売となっており、上位GPUのGTX 1070 Ti搭載モデルを選択する必要があります。ミドルタワーケースで拡張性の高い「LEVEL∞ R-Class Core i5版(Core i7版)」、ミニタワーPCケース採用の「LEVEL∞ M-Class Core i5版(Core i7版)」、コンパクトPCケースの「LEVEL∞ C-Class Core i5版(Core i7版)」(PCケース詳細)の3モデル6機種がラインナップされています。CPUについてはCoffeeLake-S世代のCore i5 8400とCore i7 8700を搭載したモデルがそれぞれラインナップされているので自由に選択可能です。「LEVEL∞ C-Class」については標準でCore i5 8400ですが、CPUをCore i7 8700に変更可能で、GPUもGTX 1070にアップグレード可能です。当サイトとしてはコストパフォーマンスを重視して「LEVEL∞ M-Class Core i5版」をチェックしていきます。マザーボードや電源ユニットに型番不明の廉価なパーツを使っているのが気になるところ。カスタマイズの幅もさほど広くありませんが価格面では強いです。GTX 1070グラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。4.サイコム
サイコムではIntel第8世代CoffeeLake-S CPUと安価なH370マザーボードを組み合わせたスタンダードなミドルタワーPC「G-Master Mace H370」や、Z370マザーボード採用でやや高級な「G-Master Spear Z370」など複数のシリーズでカスタマイズ項目からGTX 1070を選択可能になっています。他社と違ってGTX1070搭載のデフォルト構成がリストアップされていないのが特徴です。CPUはCore i3、Core i5、Core i7から自由に選択可能であるなど、カスタマイズ項目が多様で採用パーツも高品質なBTOメーカーなので”わかっている”人にはありがたいのですが、初心者向きとは言い辛いかもしれません。GTX 1070グラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズで選択可能です。またOSがデフォルトでカスタマイズに入っていないので追加を忘れないように注意してください。サイコムのGTX 1070搭載BTO PCについては拡張性やメンテナンス性に優れたPCケースと安価なH370マザーボードを採用している「G-Master Mace H370」に的を絞って紹介します。このBTO PCではFractal Designというメーカーの自作er界隈で非常に評価の高いPCケースを採用しているのがポイントです。
5.ドスパラ
ドスパラからはGTX1070搭載BTO PCとしてCore i7 8700とZ370マザーボードを標準搭載するミドルタワーPC「GALLERIA XF」に加えて、安価なH370マザーボードを採用し、CPUにCore i5 8500を搭載する「GALLERIA DF」やCPUにCore i7 8700を搭載する「GALLERIA MV」がラインナップされています。「GALLERIA DF」は5月17日現在GTX 1070 Tiへの無料アップグレードが実施されています。またTVラックにも収納可能なスリムPC「GALLERIA S」シリーズについてはGTX1070 Ti搭載モデルですがCore i7 8700を採用した「GALLERIA SV」がリリースされています。GTX 1070グラフィックボードのベンダーやモデルを指定できません。カスタマイズを絞っているため”当日出荷可能、カスタマイズしても翌日”という驚愕の納期速度を誇っているので早く欲しいユーザーにとっては有力な候補だと思います。現行「GALLERIA XF」の前モデルにあたるCore i7 6700&GTX 1070搭載BTO PC「GALLERIA XF」については当サイトでもレビュー記事を公開中です。
・3スロ占有で冷える GTX 1070搭載「ドスパラ GALLERIA XF」BTO PCレビュー
GTX 1070を搭載するスリムPC「GALLERIA SF」についてもレビュー記事公開中です。
・TVラックにも収納可能なGTX 1070搭載スリムPC「GALLERIA SF」をレビュー
6.マウスコンピューター
マウスコンピューターについてはGTX 1070とIntel第8/9世代CPUを搭載するBTO PCとしてG-TuneデスクトップPCの基本4ブランドから各モデルがラインナップされています。マウスコンピューター G-TuneのゲーミングBTO PCのブランドは大まかに、若干廉価なミニタワーケース採用「NEXTGEAR-MICRO (Z390) / (B360)」(PCケース詳細)、中堅モデルでミドルタワーケース採用の「NEXTGEAR (Z390)」(PCケース詳細)、高級品の「MASTERPIECE (Z390)」(PCケース詳細)と松竹梅の3段構成、コンパクトキューブ「LITTLEGEAR (B360)」(PCケース詳細)の4バリエーションとなっています。
GPUとCPUの組み合わせが固定されているので、希望の組み合わせを探すのが少し難しいかもしれません。カスタマイズの幅は広くありませんが、その分だけ他社と比べて安価になっています。オプション料金+2000円がかかりますが対象製品は翌営業日出荷と納期も速いのが特徴です。GTX 1070グラフィックボードのベンダーやモデルをカスタマイズ(選択)できません。
マウスコンピューターからは「NEXTGEAR-MICRO」、「NEXTGEAR」、「MASTERPIECE」、「LITTLEGEAR」の4シリーズを基本ラインアップとして、CPU&GPUセット別で細かく分類されたBTO PCが販売されています。詳しくは『マウスコンピューター「G-Tune」のおすすめゲーミングBTO PCの選び方』の記事を参考にしてください。
GTX 1070搭載BTO PCのカスタマイズ指南
一口にGTX 1070搭載BTO PCと言っても上で述べたようにCPUやストレージなどその他の部分で製品スペックには各社で違いがあります。それによって価格が上下するのでそのまま価格比較を行っても公平ではありません。そのためググった時によく出てくる”BTO PCの価格比較”をうたうもので、各メーカーのデフォルト価格を載せているだけのサイトはほぼ当てになりません。(全部とは言いませんが、BTO PCでカスタマイズしないユーザー以外にはほぼ意味がないと思います)
GTX 1070搭載BTO PCの価格比較を行う前に、購入を検討している人が理解しておくべきGTX 1070を搭載するBTO PCの最適なカスタマイズ方法や予備知識を簡単に紹介しておきます。
GTX 1070搭載BTO PCのカスタマイズについては、「CPU」「メモリ」「電源容量」「ストレージ」「マザーボード」のBTO PCの主要な5パーツに注目します。
これら5つの適切な選び方さえ知っていれば記事の更新や閲覧のタイミングでは下の価格比較通りにならないかもしれませんが、そのときは解説に合わせてカスタマイズすれば各自で簡単にリアルタイムな価格比較もできて最適なBTO PCを選択可能です。
- CPUについては6コア6スレッドのCore i5(8500や8600K)は6コア12スレッドのCore i7(8700や8700K)と比べてもPCゲームが目的であれば大きな性能差はありません。第8世代Intel CPUのCore i3は4コアCPUなので性能的には十分かもしれませんがミドルハイGPUのGTX 1070と組み合わせるのであれば万全を期してCore i5 以上がおすすめです。コスパを優先するならCore i5、CPUボトルネックを確実に避けたいとか高画質のプレイ動画を録画・配信もするならCore i7を選べばいいと思います。CPU型番の添え字については基本的に”K”なしのCPUで問題ありません。
- システムメモリはゲーム用途なら16GBあれば十分です。8GBでは足りない場合もあるので16GB以上を推奨します。メモリ枚数は合計容量が同じなら4枚でなくて2枚で大丈夫。
- 電源容量は600~700Wもあれば問題ありません。変換効率もSilver以上なら問題なし。
- システムストレージ(WindowsOSをインストールするストレージ)は必ずHDDではなくSSDを選んでください。HDDよりもGB単価は上がりますが実際に体感できるレベルでSSDのほうがキビキビ動きます。Windows10をインストールするシステムドライブのサイズは240GB以上であればOKです。
PCゲーム用ストレージはシステムとは別に用意するほうが後々便利、加えてHDDではなくSSD推奨です。ゲーム用は可能なら960GB、少なくても480GB以上が望ましいです。
- マザーボードは「Z370」や「H370」などチップセット名だけでなく「ASUS Prime H370-A」のように市販のマザーボード名が記載されているor市販マザボを選択できるBTOが推奨です。市販のマザボであれば専用のマニュアルも存在しますし、何かトラブルがあってもググって解決法を見つけるのが容易になります。マザボメーカーは日本語マニュアルが一番しっかりしていてユーザー数の多いASUSを選ぶのが鉄板ですが、機能的にはMSIやASRockでも十分です。
なおIntel第8世代CoffeeLake-S CPUを搭載するBTO PCではマザーボードのチップセットがZ370、H370、B360、H310の4種類がありますが、Core i7 8700KなどK付きCPUと組み合わせる場合を除けば、基本的には安価なH370など下位チップセットでも問題ありません。
グラフィックボードや電源ユニットなどBTO PCを選択する上で主要なパーツについては、個別のまとめ記事も公開しているので予備知識としても参考にしてください。
・おすすめグラボまとめ。予算・性能別で比較。各社AIBモデルの選び方
・おすすめSSDまとめ。QLC/TLC/MLCやNVMe/SATA3.0など最新SSD事情を解説
・自作PC電源ユニット(PSU)の徹底解説とおすすめ電源の選び方
パーツを揃えてGTX 1070搭載BTO PCを価格比較
上で紹介したカスタマイズ指南を念頭において、下の表の基本パーツ構成に可能な限り準拠した状態で各社のGTX 1070搭載BTO PCの価格を比較します。価格比較用のパーツ構成 | |
OS | Windows10 Home |
CPU | Core i5 8500 Core i7 8700 |
メモリ | 16GB (8GB*2) |
グラボ | GeForce GTX1070 |
システムストレージ | SSD 240GB |
データストレージ | なし(実際の購入に際しては 480GB以上のSSDが推奨) |
電源 | 500~700W、Gold |
その他付属品 | なし |
比較を行う上での注意点
・ゲーム用のデータストレージは480GB以上のSSDがおすすめですが、個別に購入しても問題ないので簡単のためになしの設定で比較します。ちなみに480~512GBのSSDの価格相場は1.2万円程です。
・各社カスタマイズできない設定で1TB HDD(2千円程度)やオリジナルCPUクーラー(2~3千円程度)の有無があり最終価格には数千円誤差がある場合があります。
BTOメーカー | 型番 | 電源 | マザーボード | 価格 Core i5 8500 Core i7 8700 |
PCショップアーク |
CROYDON CY-IC6B36M-C |
Cyonic AU-550X 550W Gold電源 |
ASRock B360M Pro4 MicroATX |
18.2万円 20.2万円 |
TSUKUMO Coe i7 8700は GTX 1070 Ti |
G-GEAR GA5J-B180/T GA7J-E180/T |
Seasonic SSR-650RMS 650W Gold電源 |
ASUS PRIME H370-A ATX |
16.7万円 17.9万円 |
パソコン工房 GPUがGTX 1070 Ti |
LEVEL-C37N-i5-TX LEVEL-M037-i7-TXR | 500W Gold電源 |
MSI Z370M-S01 (一般販売なし) |
17;6万円 18.9万円 |
サイコム GPUがGTX 1070 Ti |
G-Master Mace H370 |
Antec NeoECO NE650 GOLD 650W Gold電源 |
ASRock H370 Pro4 ATX |
19.2万円 21.0万円 |
ドスパラ GTX 1070 Tiに 無料アップグレード中 SSDが500GB |
GALLERIA DF |
オウルテック PT-550M 550W Platinum電源 |
H310 MicroATX (型番不明) |
17.6万円 20.0万円 |
マウス コンピューター |
NEXTGEAR-MICRO im610GA1 |
700W Gold電源 |
B360 ATX (型番不明) |
19.5万円 |
CPUについては17年後半に発売したCoffeeLake-Sに対応したBTO PCから抜粋して価格比較を上で行っていますが、18年初頭においてはまだ多くのBTO PCショップでは前世代KabyLake-S CPUを搭載した旧モデルが併売されています。CPU単体の同価格帯製品比較ではCoffeeLake-Sでコアスレッド数が増えているのでCPU性能は上がっていますが、PCゲームへの影響は軽微なので、価格を優先するのであれば若干安価なKabyLake-S CPU搭載BTO PCから選択してもよいと思います。旧製品が気になる場合はKabyLake-Sに対応した旧おすすめBTO PCリストのバックアップをこちらで公開しています。
おすすめGTX1070搭載BTO PCのまとめ
構成パーツが多少違うので誤差はあるものの、各BTOメーカーやPCの種類で上の表のような価格になることが分かりました。上記参考価格とBTOメーカーの特色を踏まえて簡単にまとめます。- PCショップアークのGTX1070搭載BTO PCはマザーボードや電源も自作PC向けに一般販売されている高品質なものになっています。市販品PCケースを採用した製品としては安価なこともあり、品質とカスタマイズ性いずれも優れたBTO PCになっています。
- TSUKUMOはパーツの品質は良いですし、GTX 1070搭載BTO PCとしては比較機種中で最安値クラスです。自社製のよくわからないPCケースを採用している点はネックだと思います。PCケースを除けば他社より安くパーツの品質もトータルで安定しているのでその点は強いです。
- パソコン工房は安いのですが、電源とマザボの詳細が不明なのがちょっと不安です。すぐ壊れるような粗悪なパーツを使っているとは思いませんが。価格重視なら検討してみてもいいと思います。
- サイコムについてはPCショップアークと同じ傾向のBTO PCです。PCケースの拡張性も高く、各パーツも素性がはっきりしていて良いですが若干高価です。
- ドスパラは電源・マザボ共に型番不明ですが、GTX 1070 Tiへの無料アップグレードが5月現在実施されており、価格も安価です。また「当日出荷可能、カスタマイズしても翌日」という納期に関する面では頭一つ飛び抜けています。早く欲しいということであればかなり有力な候補でしょう。
- マウスコンピューターはドスパラと似た傾向でカスタマイズ幅は狭くなっています。価格面でも今のところあまりメリットがありません。
当サイトの結論としてはGTX 1070搭載PCの中でも、安価で構成パーツも高品質な「TSUKUMO G-GEAR GA5J-B180/T(GA7J-E180/T)」がおすすめです。自社オリジナルのPCケースは自作er目線では微妙ですが、マザーボードが「ASUS PRIME H370-A」であったり素性が明るく品質のいいものが選ばれており、安価なモデルになっています。予算に余裕があれば電源ユニットもカスタマイズから市販製品へアップグレードすると静音性の改善が狙えます。
他社製品よりも価格は高くなっていますが、今後の拡張・増設にも備えてPCケースの使い勝手もこだわるなら「PCショップアーク CROYDON CY-IC6B36M-C」もおすすめです。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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