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AMD Ryzen Threadripper&X399環境に最適化されたクアッドチャンネル4枚組DDR4メモリで、OCプロファイルによるメモリ周波数3200MHz&メモリタイミング14-14-14-34-CR1の高速動作に対応する高選別なOC DDR4メモリ「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」を動作確認メインでレビューしていきます。AMD Ryzen Threadripper環境はInfinity Fabricというチップ内外のインターコネクトの動作がメモリ周波数に同期しており、メモリ周波数のオーバークロックで総合的な性能が大きく変化するため、OCプロファイルによるメモリ周波数のOCに対応したF4-3200C14Q-32GFXは最高のRyzen Threadipper環境構築にとって非常に強力な武器になります。
代理店公式ページ:http://www.mustardseed.co.jp/products/gskill/flare_x_series.html
製品公式ページ:https://gskill.com/en/product/f4-3200c14q-32gfx
G.Skill Flare X F4-3200C14Q-32GFX AMD Ryzen Threadripper対応
G.Skill
<PCショップアーク><PCワンズ><OCworks>
---【注意】--------------------------
メモリOCで有名なXMPプロファイルは「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル」の略称でありIntelの策定した規格なので、AMD Ryzen Threadripper環境において”XMPでOCする”等の表現をするのは厳密には正しくありません。ただしXMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD Ryzen環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されているので、AMD Ryzen Threadripper環境においてもXMPプロファイルを流用したメモリOCを当記事中では便宜上細かいことを気にせずに”XMPを使用したOC”などXMPとして表記します。
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G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX レビュー目次
1.G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXの外観
2.検証機材、メモリOCの基本と手順
3.G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXのオーバークロック
4.G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXのレビューまとめ
G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXの外観
まず最初に「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」の外観をチェックしていきます。「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」はプラスチップ製の簡素なパッケージに封入されています。G.Skill製メモリの国内代理店は複数ありますが今回購入したものはマスタードシードの取り扱い品でした。
「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」はクアッドチャンネル対応8GB*4=32GBのメモリキットなので、4枚のメモリモジュールが入っています。
メモリヒートシンクは光沢とまではいきませんが艶のあるブラックです。
ヒートシンクは2枚のアルミ板を両面から重ねた簡単な構造になっています。
メモリヒートシンクのデザインについては個人の好みにもよると思いますが、「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」は同社から主にIntelプラットフォーム向けに製造されるOCメモリ「G.Skill TridentZ」シリーズやCorsair社のハイエンドOCメモリであるDominator Platinumに比べると垢抜けない感じが否めません。とはいえカラーリングは艶のあるブラックなのでだいたいのマザーボードと組み合わせることができると思います。
メモリヒートシンクを含めたメモリの背の高さを比較してみると、「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」はG.Skill TridentZやCorsair Dominator Platinumよりは背が低いという具合になっていました。G.Skill TridentZより放熱フィンの分で2,3mmほど背が低いようです。
「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」の組み込みイメージをいくつか載せておきます。
検証機材、メモリOCの基本と手順
「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」の動作検証やメモリOCを行う前に、検証機材の紹介とメモリOCの基本・手順について紹介します。G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXのメモリOCを行う環境としては、正式にサポート対象となっている「ASRock X299E-ITX/AC」を始めとして以下のテーブルに表記した検証機材で構成されているベンチ機を使用しました。
テストベンチ機の構成 | |
CPU | AMD Ryzen Threadripper 1950X 16コア32スレッド 定格3.6GHz (レビュー) |
CPUクーラー | ENERMAX LIQTECH TR4 ELC-LTTR360-TBP (レビュー) |
マザーボード |
【メイン検証機材】 ・ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming (レビュー) 【追加検証機材】 ・ASUS ROG ZENITH EXTREME (レビュー) ・GIGABYTE X399 Designare EX (レビュー) ・MSI X399 GAMING PRO CARBON AC (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX DDR4 8GB*4=32GB |
ビデオカード | MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC ファンレス (レビュー) |
システムストレージ |
Samsung 850 PRO 256GB (レビュー) |
OS | Windows10 Home 64bit |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
実際にメモリのオーバークロックを行う前にメモリのOCについても紹介しておきます。
今回はASRock Z270 SuperCarrierの設定項目に合わせて紹介しますが、マザーボードメーカーによってレイアウトこそ多少異なるものの、メモリOC設定の方法については基本は共通なのでここの説明を一通り読めば予備知識としては十分だと思います。プラットフォーム別でも、18年最新のIntel第8世代CoffeeLake-S CPUに対応するIntel 300シリーズマザーボードであればほぼ全ての機種で似たような設定が可能です。またIntel Skylake-X&X299マザーボード環境、AMD Ryzen&AM4マザーボード環境、AMD Ryzen Threadripper&X399マザーボード環境でもメモリOCの手順はほぼ同じです。
まず大前提としてオーバークロックはメーカー保証外の行為であり製品の破損やデータの消失もすべて自己責任となります。オーバークロック検証時は最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、システムストレージ、グラフィックボード)以外は基本的にすべて外し、可能ならOC検証用のシステムストレージを用意するなど細心の注意を払ってください。最近のPCパーツは常識的な範囲内であればOCしても壊れることは滅多にないはずですが、データの破損は依然としてよくあることなので大切なデータは予め隔離するかバックアップをとってください。
CPUやGPUのオーバークロックと違ってメモリには負荷テストで落ちる(BSODやフリーズ)わけでもないのに、長期的に見てランダムにソフトウェアでエラーが発生するなどといったケースもあり、実用を兼ねるOCとしては比較的難易度が高いです。
最低限の安定性検証は必要なのでメモリOC時のストレステストについて、管理人は経験的にHCI memtestで200%カバーを確認後、動画のエンコードテストを30~60分で安定動作と判断しています。記事内で行ったメモリOCについては特に記載がなければ上記の検証クリアで安定動作としています。
また18年に入ってから新たにリリースされた「Ram Test(レビュー)」という海外のメモリ安定性検証ソフトが軽量かつ使いやすく、1000円程の有料ソフトですがおすすめです。
その他にも負荷テストにはPrime95やOCCTなどかなり重いストレステストを使うユーザーも多いようですが、CPUにしろメモリにしろ専用負荷ソフトを使ってOCの安定性検証をしていても落ちるときは落ちるので、ある程度のところで見切りをつけて、日頃のバックアップを心掛け、落ちた時は設定を緩めるか電圧を盛るほうが手っ取り早いというのが管理人の持論です。
メモリOCに伴うBSODやフリーズ以外の細かいトラブルについては次の記事でまとめたりコメント欄を情報交換に開放しているので活用してください。
・DDR4メモリのオーバークロックで発症した不具合と解決策について
CPUの倍率変更OCと違って、メモリOCの設定段階では正常にPOSTできずBIOSにすらたどり着けないケースもあり、そういった場合はCMOSクリア(BIOS設定の初期化)が必要になる場合があります。CMOSクリアの方法はオンボードやリアI/Oに実装されたスイッチを使用したり、オンボードジャンパーピンを使用したりとマザーボードによって方法が異なります。メモリOCを実践する前に予めCMOSクリアの方法をチェックしておいてください。
前置きはこのあたりにして、メモリのオーバークロックに関するBIOSの設定について、Core i7 7700KなどKabyLake-S CPUに対応するZ270チップセット搭載マザーボードのASRock Z270 SuperCarrierを例に詳しく紹介していきます。
メモリの性能は簡単に言うと『動作クロックが高く』『タイミングが小さい』ほど性能が高くなります。
そのためメモリOCを手動で行う手順を簡単にすると、「1.電圧を上げて動作可能なクロックを探し」、「2.そのクロックにおいて正常に動作する最小のタイミングを探る」という2つの手順を繰り返すことになります。最初のメモリタイミング設定については「16-18-18-36」とか「18-18-18-38」とか「20-20-20-40」とか、何でもいいのでてきとうに決め打ちするか、マザーボードの自動設定にお任せしてしまいます。動いたらラッキーでタイミングを小さく刻み、動かなかったらタイミングを緩めてまたチャレンジする、という具合で特定のメモリ周波数についてチェックしていきます。
メモリのOCでは、G.SkillやCorsairなどからOCプロファイルを収録した選別済みOCメモリという便利なものが販売されています。XMPなどOCプロファイルによるOC対応がうたわれているOCメモリでは、上の手順によるメモリのオーバークロック、つまりOC耐性の選別をメモリメーカー側がすでに行って、その個体(メモリモジュール)について動作確認をしています。IntelプラットフォームではこういったOCプロファイルのことを「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル(XMP)」と呼んでいます。XMPはIntelが策定したものなので、厳密にいうとAMD環境には非対応ですが、XMPプロファイルに収録されたメモリ周波数とタイミングの設定値からAMD環境に合わせたメモリOCプロファイルを自動生成する機能として、「ASUS D.O.C.P」や「MSI A-XMP」などが各社マザーボードのBIOS上に機能として用意されており、XMPがほぼデファクトスタンダード的扱いになっているので、OCプロファイルによるメモリOCを”XMPでOCする”とまとめて表現してしまう場合もあります。
ともあれOCプロファイルによるメモリOCではメーカーが動作確認を行ったメモリモジュールでOCプロファイルを適用するだけなので、メーカーが確認済みもしくは類似の環境(主にQVLに記載のあるマザーボード)が用意できれば簡単にメモリをオーバークロックができます。
以上を念頭にBIOS(UEFI)メニューから行う具体的なメモリOCのBIOS設定を見ていきます。なおOC設定を詰めていく時はWindowsとBIOSを頻繁に行き来することになるので、BIOS(UEFI)への再起動ショートカットを作っておくと非常に便利です。BIOS(UEFI)への再起動ショートカットの作り方も別の記事で紹介しています。
ASRock Z270 SuperCarrierでは「OCツール - DRAM設定」の設定ページ内にある「設定の読み込み」で「自動(カスタム設定)」と「XMP」の2種類からメモリの動作クロックとタイミングを設定できます。
「XMP」は上で紹介したように各メモリメーカーが一定環境で動作確認を行ったメモリのオーバークロックプロファイルがメモリに収録されており、その値が適用されて自動的にメモリ周波数とメモリタイミングがOCされます。XMPを使用しない場合は、「DRAM Frequency(メモリ周波数)」の項目とAutoにすると、DDR4メモリごとにSPDプロファイルに設定された2133MHz~2666MHzの動作周波数とタイミングによる定格動作となります。ASRock Z270 SuperCarrierなどASRock製のマザーボードでは「自動」モードが事実上のカスタム設定モードになっており、「DRAM Frequency(メモリ周波数)」でプルダウンメニューから動作周波数を選択できます。
XMP対応OCメモリの仕様値ではメモリ周波数に加えて「16-18-18-36」のようなメモリタイミングについての表記に見え覚えのある読者も多いと思います。このワンセットになった数字はファーストタイミングもしくはプライマリタイミングとも呼ばれ、Intel/AMD環境毎やマザーボードベンダー毎に表記がやや異なるものの、前から順に「CAS Latency (tCL」)」、「RAS to CAS (tRCD)」、「RAS Precharge (tRP)」、「RAS Active Time (tRAS)」となっています。ユーザーが各自でメモリタイミングを手動設定する場合は上の4つに加えて「Reflash Cycle Time (tRFC)」と「Command Rate:1 or 2」の計6つについて設定し、残りはマザーボードの自動設定にお任せしてしまうのが、比較的簡単でおすすめな設定方法です。
メモリのタイミングには他にも多くの項目がありますが、基本的には上の6つを適切に設定すればOKです。XMPの場合は自動的に動作確認済みのタイミングが適用されますし、マニュアル設定の場合でも設定値Auto(自動)であればマザーボード側がメモリ周波数に合わせて適当に設定を行ってくれます。
最初に書いたようにタイミングは小さい方が性能が高くなります。ただタイミングの設定は少し難しいのでXMPかAuto設定にお任せしてしまうのが手っ取り早くておすすめです。
なおメモリクロックもCPUコアクロック同様にBCLK(ベースクロック、FSBなどとも)に対する倍率なので、BCLKを変更することでBCLK:100MHz時の4133MHz上限から、例えばBCLK:120MHzにすると上限5000MHzに引き上げられます。ただしBCLKを使ったOCはかなり難易度が高いので基本的に100MHz固定が推奨です。
DDR4メモリでメモリ周波数をOCする場合2133MHz~2933MHzあたりまでであれば、DRAM電圧は定格の1.200Vで問題なく動作することが多いですが、メモリ周波数3000MHz以上を狙う場合はDRAM電圧を1.350V以上まで昇圧する必要があります。マザーボードによってはメモリ周波数に応じて自動で設定してくれるものもありますが、手動設定のほうが確実なので予め設定しておくのがおすすめです。
なおDRAM電圧を盛ると当然発熱は大きくなりますが、1.350~1.380V程度であればCPUソケット周辺に直接風の当たらない簡易水冷環境であってもOCメモリに設置されたヒートシンクによるパッシブ冷却で基本的に問題ありません。メモリ周波数4000MHz以上になると1.400V以上が要求され、OC自体も難しくなり発熱も大きくなってくるので、IntelプラットフォームのCoffeeLake-S(Z370)、KabyLake-S(Z270)、Skylake-X(X299)の環境では3200~3600MHz、AMDプラットフォームのRyzen(X470/X370)やRyzen Threadripper(X399)の環境では2933~3200MHzを狙うのが難易度的には比較的簡単なのでおすすめです。
説明の順番が前後してしまいましたが、初めてメモリのOCをする場合は、メモリ周波数やタイミングを変更する前に、HWinfoなどのモニタリングソフトを使用してBIOSで指定した電圧設定が正常に反映されているか確認しておくとメモリOCに失敗した時に原因切り分けに役立ちます。
Intel CPUのKabyLake-S(Core i7 7700Kなど)やBroadwell-E(Core i7 6950Xなど)でDDR4メモリの動作クロックを3000MHz以上にOCする場合はDRAM電圧だけでなく「電圧設定」の項目内にある「VCCSA」も適度に盛ってやるとメモリOCの動作が安定します。またAMD Ryzen CPU環境の場合は「SOC電圧」を昇圧します。
設定の目安としてはIntel環境の「VCCSA」なら1.200~1.250V程度、AMD環境の「SOC電圧」なら1.100~1.200V程度を狙うといいようです。一部のマザーボードではメモリ周波数で高い数値を選んだ時やXMP適用時にこれらの電圧を自動的に昇圧してくれるものもありますが、メモリのOCを行うときはメモリ電圧同様に手動で設定しておくのがおすすめです。
また一部のマザーボードではメモリOCに伴いPCI-E拡張デバイスの検出不可やUSB機器同士の干渉といった不具合が生じる場合があります。グラフィックボードを検出できないと画面が暗転したまま表示できなくなるので非常に困ります。この不具合が発生した場合、CoffeeLake-SやSkylake-XなどIntel環境では「VCCIO」や「PCH Core Voltage」(マザーボードメーカーごとに表記が若干異なる)を1.150~1.200V程度に盛ると安定します。
検証機材のASRock Z270 SuperCarrierでもメモリ周波数を3000MHz以上にOCすると、PCI拡張デバイスの認識に不具合が発生しましたが、「VCCIO」を適当に盛ってやることでメモリをOCしても正常に動作しました。
メモリのオーバークロックの方法や基礎知識については以上となります。BIOS上のOC設定のレイアウトについてはマザーボードベンダーが決まればほぼ共通です。下記のレビュー記事一覧から自分が使っているのと同じメーカーのマザーボードのレビュー記事を探して、OC設定の章を参考にしてみてください。
・CoffeeLake-S対応Z370マザーボードのレビュー記事一覧へ
・Intel Core-X対応X299マザーボードのレビュー記事一覧
・第2世代Ryzen対応X470チップセット搭載AM4マザーボードのレビュー記事一覧
・X399チップセット搭載Socket TR4マザーボードのレビュー記事一覧へ
G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXのオーバークロック
G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXをRyzen Threadripper&X399マザーボードの検証機材にセットアップして早速動作検証を行っていきます。G.Skill Flare Xには2400MHzから3200MHzまで幅広い動作周波数のXMPプロファイルが収録されたモデルが国内で流通していますが、XMPについてはあくまでメーカーによる”動作確認済み”の選別品であって”動作保証ではない”ので注意してください。マザーボードやCPUとの相性によってはXMPプロファイル通りに動作しない場合もあります。メーカーの製品公式ページでは型番ごとにQVL(Qualified Vendor's List)として組み合わせ使用が推奨されるマザーボードもリストアップされているのでOCメモリの購入前にはそちらも合わせて参考にしてください。
「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」については動作確認済みマザーボードとして「ASRock X399 Taichi」、「ASUS ROG ZENITH EXTREM」、「GIGABYTE X399 AORUS Gaming 7」、「GIGABYTE X399 DESIGNEREX」、「MSI X399 GAMING PRO CARBON」の5つが挙げられています。
またG.Skill製のOCメモリにはBIOSからマニュアルもしくはXMPでOCして故障したとしても焼損・破損がなければ無期限に新品と交換可能という非常に手厚い保証があるのでメモリのオーバークロックを安心して行えます。
G.SKILLオーバークロックメモリモジュール保証規定------------------
弊社の保証シールが貼られたG.SKILLオーバークロック メモリーモジュール製品の保証は、永久新品交換保証です。製品仕様に合致する適切な使用にもかかわらず、製品に故障等が発生した際には、原則として製品お預かりによる新品交換で対応をさせていただきます。なお、弊社の保証を受けられる際は購入店様と購入日の確定が可能な書類(レシート・納品書等)等のコピーが必要となりますので、大切に保管をしていただくようお願いします。
この保証は、マザーボードBIOS(UEFI)でメモリー動作設定を変更したこと(Intel XMPプロファイルの適用、動作クロック・タイミングや駆動電圧の変更など)に起因する故障で、かつ、製品に焼損・破損等がみられない場合も保証対象となります。
--(http://www.mustardseed.co.jp/support/warranty_gskill.html)--------
前置きはこの辺りにして、早速「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」のXMPを使用したOCを実践してみます。
AMD Ryzen Threadripperに対応したX399マザーボードはASRock、ASUS、GIGABYTE、MSIの主要4社からリリースされていますが、いずれのメーカーもメモリに収録されたXMPプロファイルによるメモリのオーバークロック機能が用意されています。
今回検証に使用したASRock、ASUS、GIGABYTE、MSIの主要4社からリリースされているX399マザーボードについてはいずれも「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」のXMPプロファイルによるメモリ周波数3200MHz&メモリタイミング14-14-14-34-CR1のメモリOCは正常に動作しました。
・ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming(レビュー)
・ASUS ROG ZENITH EXTREME (レビュー)
・GIGABYTE X399 Designare EX (レビュー)
・MSI X399 GAMING PRO CARBON AC (レビュー)
続いて「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」を使用した手動OCについても簡単に検証してみました。なお周波数&主要タイミングを揃えて各マザーボードで検証していますが、主要なタイミング以外は基本的にマザーボードのオート設定に任せています。安定動作するかどうかで「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」との相性はわかりますが、マザーボードのメモリOC耐性と必ずしも一致するわけではないので注意してください。
X399マザーボード環境におけるメモリのオーバークロックの基本的な知識や手順については各社のマザーボードレビューで個別に解説しているので参考にしてください。
・X399チップセット搭載Socket TR4マザーボードのレビュー記事一覧へ
まずはメモリ周波数3466MH&メモリタイミングCL18-18-18-38-CR1の動作確認です。
・ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming【安定動作】
・ASUS ROG ZENITH EXTREME 【安定動作】
・GIGABYTE X399 Designare EX 【安定動作】
・MSI X399 GAMING PRO CARBON AC 【起動確認、Memtestエラー】
続いてメモリ周波数3466MHzが正常に動作したものについて、メモリ周波数3600MHz&メモリタイミングCL18-18-18-38-CR1の動作確認をしてみました。
・ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming 【起動確認、Memtestエラー】
・ASUS ROG ZENITH EXTREME 【起動確認、Memtestエラー】
・GIGABYTE X399 Designare EX 【起動確認、Memtestエラー】
「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」を使用した各X399マザーボードにおけるメモリOCについてはXMPプロファイルによる3200MHz&CL14のOCは全てのマザーボードで安定動作することが確認できました。
F4-3200C14Q-32GFXのメモリOC検証結果 | |||
3200MHz XMP | 3466MHz CL18 | 3600MHz CL18 | |
ASRock X399 FPG | 安定動作 |
安定動作 | Memtestエラー |
ASUS ROG ZE | 安定動作 | 安定動作 | Memtestエラー |
GIGABYTE X399 DEX | 安定動作 | 安定動作 | Memtestエラー |
MSI X399 CARBON | 安定動作 | Memtestエラー |
- |
3200MHz&CL14の安定動作は及第点のレベルとして、さらにメモリ周波数を上げられるか確認してみたところ、ASRock、ASUS、GIGABYTEの3社については3466MHzでも正常動作が確認できました。今回は簡単にメモリタイミング18-18-18-38-CR1で検証をおこないましたが、微調整でCL16くらいまでは詰めても安定動作が狙えそうな感触です。
マザーボード自体のレビューでASRockとGIGABYTEのX399マザーボードはメモリOC耐性が比較的優秀であることがわかっていたので、この2つは3466MHzまでは安定動作するだろうと思っていましたが、ASUS ROG ZENITH EXTREMEも安定動作したのは意外でした。マザーボードレビュー時はBIOS:0503で検証していましたが、今回はBIOS:0902で検証しています。検証機材メモリが異なるので直接的な比較はできませんが、BIOSアップデートでメモリOC耐性が上がっているように感じました。
3600MHzについては3466MHzを安定動作した3つでのみ検証してみましたが、いずれもMemtestをクリアすることができませんでした。ただこちらもマザーボードのレビュー時は3600MHzにOCするとPOSTも安定しなかったのでMemtestこそクリアできなかったものの、デスクトップ表示までは安定しているので、やはりBIOSアップデートによってメモリOC耐性が上がっているようです。
G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFXのレビューまとめ
最後にXMP3200MHzに対応するRyzen Thureadripper環境向けOC DDR4メモリ「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- Ryzen Threadripper対応クアッドチャンネル8GB*4=32GBのDDR4メモリ
- OCプロファイルによる3200MHz・14-14-14-34-CR1へOCに対応
- 焼損など物理的破損がなければ無期限に新品と交換可能な保証
(http://www.mustardseed.co.jp/support/warranty_gskill.html)
- 国内販売価格が税込み6~7万円と容量単価でみると高価
「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」のオーバークロック検証ではCPUにRyzen Threadripper 1950Xを使用して主要4社のX399マザーボード「ASRock Fatal1ty X399 Professional Gaming」「ASUS ROG ZENITH EXTREM」「GIGABYTE X399 DESIGNEREX」「MSI X399 GAMING PRO CARBON」において、OCプロファイルによるメモリ周波数3200MHz&メモリタイミング14-14-14-34-CR1のOCで安定動作が確認できました。
さらに最新BIOSを適用した一部のマザーボードでは手動OCによってメモリ周波数3466MHzの安定動作も確認できました。Memtestをクリアできなかったので安定動作とまではいきませんでしたが、3466MHzが安定動作したマザーボードではデスクトップ表示から簡単なベンチマークテストまでであれば動作するくらいの安定性でメモリ周波数3600MHzにOCすることもできました。「G.Skill Flare X F4-3200C14Q-32GFX」は個体差も含めてOCプロファイルが安定動作するマザーボードの裾野を広げるためメモリ周波数3200MHzは抑えられているだけで、実際のメモリ周波数の伸びしろはもう少し残っていると考えてよさそうな感触でした。
メモリについては必要な容量(現在のゲーミングデスクトップPCなら16~32GBあれば十分)さえ満たせば、OCによる性能の向上はCPUやGPUのOCに比べると実感しにくい部類である、というのがIntel環境における通説でした。そのため管理人も一口にOCメモリと言っても性能向上を狙うよりはオシャレなヒートシンク目当てに自作PCの装飾的な感覚で購入するのが個人的にはおすすめな買い方だと思っていました。
しかしながらAMD RyzenおよびAMD Ryzen Threadripper環境ではInfinity Fabricというチップ内外のインターコネクトの構造上、メモリ周波数がエンコードや3Dゲームを含めた総合的なパフォーマンスに大きく影響することが知られています。Ryzen環境についてはAMD公式からも『今後のBIOS(マイクロコードAGESA)アップデートでXMP3200MHzのメモリであれば3200MHzで動作することを目標にしている』とのインタビュー(ソース)もあり、AMD RyzenやAMD Ryzen Threadripperでハイパフォーマンスな環境構築を目指すのであれば是非ともメモリ周波数3200MHz動作を狙いたいところです。
OCプロファイルによる簡単オーバークロックでメモリ周波数3200MHz&メモリタイミング14-14-14-34-CR1が実現可能であり、メモリ周波数に同期されたInfinity Fabricも同時に高速化して、総合的なパフォーマンス向上が狙える「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」は最速のAMD Ryzen Threadripper環境構築を目指すのであれば一押しのOC DDR4メモリです。
以上、「G.Skill Flare X for AMD Ryzen TR F4-3200C14Q-32GFX」のレビューでした。
G.Skill Flare X F4-3200C14Q-32GFX AMD Ryzen Threadripper対応
G.Skill
<PCショップアーク><PCワンズ><OCworks>
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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3600はメモリ側よりInfinity Fabricがきつそうですね