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KingstonのゲーミングブランドHyperXからリリースされたRGB LEDイルミネーションを搭載するゲーマー向け2.5インチSATA SSD「HyperX FURY RGB SSD 480GB (型番:SHFR200/480G)」のレビュー用サンプルをメーカーよりご提供いただけたのでレビューしていきます。
製品公式ページ:https://www.hyperxgaming.com/jp/storage/fury-rgb-ssd
データシート:
HyperX FURY RGB SSD 480GB レビュー目次
1.HyperX FURY RGB SSDについて
2.HyperX FURY RGB SSD 480GBの外観
3.HyperX FURY RGB SSD 480GBのLEDイルミネーションについて
4.HyperX FURY RGB SSD 480GBの検証機材と基本仕様
5.HyperX FURY RGB SSD 480GBのベンチマーク比較
6.HyperX FURY RGB SSD 480GBの連続書き込みについて
7.HyperX FURY RGB SSD 480GBの実用性能比較
8.HyperX FURY RGB SSD 480GBのレビューまとめ
HyperX FURY RGB SSDについて
「HyperX FURY RGB SSD」シリーズはメモリチップに3D NAND、メモリコントローラーに4チャンネルコントローラーのSilicon Motion SM2258を採用するSATA SSDの普及帯メインストリーム向けモデルとなっています。「HyperX FURY RGB SSD」シリーズのアクセススピードはシーケンシャル読出550MB/s、シーケンシャル書込480MB/sのSATA3.0規格として理想的な速度を実現しています。4Kランダム読出/書込の性能については公表されていません。
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」シリーズのMTBF(平均故障時間)は100万時間、書込耐性は240GBが120TBW、480GBが240TBW、960GBが480TBWとなっており、メーカーによる製品保証期間は3年間です。
「HyperX FURY RGB SSD」に搭載されたRGB LEDイルミネーションはRGB対応汎用4PIN LEDヘッダーに対応しておりASUS AURA SyncやASRock Polychlome RGB Syncなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作にも対応しています。
HyperX FURY RGB SSD スペック一覧 |
|||
容量 | 240GB SHFR200/240G |
480GB SHFR200/480G |
960GB SHFR200/960G |
メモリー | TLCタイプ 3D NAND | ||
コントローラ | Marvell 88SS1074 | ||
連続読出 | 550MB/s | ||
連続書込 | 480MB/s | ||
動作温度範囲 | 0°C~70°C | ||
MTBF | 100万時間 | ||
耐久性評価 | 120TBW | 240TBW | 480TBW |
保証期間 | メーカー3年 |
HyperX FURY RGB SSD 480GBの外観
まず最初にHyperX FURY RGB SSD 480GBの外観や付属品について簡単にチェックしておきます。紙製のパッケージを開くとSSD本体はプラスチックのスペーサーに収められていました。SSD本体以外の付属品はLEDケーブルとソフトウェアシリアルカードです。
「HyperX FURY RGB SSD」シリーズのSSD本体についてはマットブラックな金属製フレーム、メッシュデザインなLEDイルミネーション開口部、中央のXシェーププレートにもLEDイルミネーションが内蔵されたHyperXブランドロゴなど、ゲーマー向けブランド製品らしく凝ったデザインです。寸法は2.5インチストレージの規格通り縦70mm x 横100mmですが、厚さは約9mmです。2.5インチストレージは基本的に7mm厚ですが、「HyperX FURY RGB SSD 480GB」は最厚部で厚み9mmほどとなっています。
金属フレーム部分は表面加工や塗装の質感も高く安っぽさはありません。メッシュ風な開口部との調和も良く、重厚感のある趣です。
「HyperX FURY RGB SSD」シリーズのSSD背面にはモデル名やバーコード等の仕様に関するシールが貼られています。
SATA通信&電源端子の右隣にはRGB LEDイルミネーションのライティング制御をするためのケーブルを接続するMicroUSBと同一形状の端子が実装されています。
2.5インチSATA SSDは50g以下の製品が多いですが、「HyperX FURY RGB SSD 480GB」の重量は見た目の重厚感の通り160gとなっており、LEDイルミネーションを内蔵しているとしてもそこそこ重めです。
HyperX FURY RGB SSD 480GBのLEDイルミネーションについて
「HyperX FURY RGB SSD」のLEDイルミネーションについてチェックしていきます。「HyperX FURY RGB SSD」のSSD天面のメッシュ部分とHyperXロゴにはRGB LEDイルミネーションが内蔵されています。点灯させるだけでいいなら、通常の2.5インチSATA SSD同様にSATA通信ケーブルとSATA電源ケーブルを接続するだけで、赤色の固定発光でLEDイルミネーションを点灯させることができます。
「HyperX FURY RGB SSD」のRGB LEDイルミネーションは、付属のケーブルを使用してRGB対応汎用4PIN LEDヘッダーがあるLEDコントローラーに接続することで、ライティング制御が可能です。
「HyperX FURY RGB SSD」にはMicroUSBと同一形状のコネクタを接続しますが、付属のケーブルからはRGB対応汎用4PINのオスコネクタが分岐して伸びているのでRGB対応汎用4PIN LED機器を並列接続できます。
マザーボードについてはASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作が可能です。
ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなどのライティング制御機能ソフトから、HyperX FURY RGB SSDの発光カラーや発光パターンを自由に設定できます。
HyperX FURY RGB SSD 480GBの検証機材と基本仕様
HyperX FURY RGB SSD 480GBの各種検証を行う環境としては、ASRock Z270 SuperCarrierなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。テストベンチ機の構成 | |
CPU | Intel Core i7 7700K 殻割り&クマメタル化(レビュー) Core:5.0GHz, Cache:4.8GHz |
CPUクーラー | Intel TS15A |
メインメモリ | Corsair Dominator Platinum Special Edition DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) 3200MHz, 14-16-16-36-CR2 |
マザーボード |
ASRock Z270 SuperCarrier (レビュー) |
ビデオカード | 【基礎性能検証用】 MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC (レビュー) 【PCゲームロード時間検証用】 EVGA GTX 1080 Ti SC2 iCX (レビュー) |
システムストレージ |
Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4 |
OS | Windows10 Home 64bit |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」のボリュームをWindows10上で作成したところ空きスペースは238GBでした。
HyperX FURY RGB SSD 480GBのベンチマーク比較
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」の性能を測るためストレージに関する基本的なベンチマークソフトを使用して測定を行います。比較対象として同じくSATA SSDの「Samsung 850 PRO 256TB(レビュー)」と「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB(レビュー)」と「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「Crucial BX500 480GB(レビュー)」と「Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。まずはCrystalDiskMark6.0.0(QD32, 8GiB)のベンチマーク結果です。「HyperX FURY RGB SSD 480GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」のベンチマークスコアは連続読み出し560MB/s、連続書き込み530MB/sでSATA3.0 SSDとしては理想的な性能です。
ATTO Disk Benchmark(512B-64MB, 256MB, QD4)のベンチマーク結果です。「HyperX FURY RGB SSD 480GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
ATTO Disk Benchmarkはブロックサイズ別のシーケンシャル性能を主にチェックするベンチマークなので4KB~1MBを抜粋してリード/ライト性能をグラフにして比較しました。
AS SSD Benchmark(5GB)のベンチマーク結果です。「HyperX FURY RGB SSD 480GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
PCMark8 ストレージテストのベンチマーク結果です。「HyperX FURY RGB SSD 480GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
HyperX FURY RGB SSD 480GBの連続書き込みについて
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックしますTLC NANDやQLC NANDと呼ばれる3bit以上のマルチセルを構築しているNANDを採用するSSDでは書き込み速度の底上げのため、NANDメモリの一部を高速なSLCキャッシュ化する機能を採用しているので、キャッシュ容量を超える大容量の書き込みが発生した場合、書き込み速度が階段的にガクッと下がる仕様になっています。例えば600MB/sが理論的な上限速度となるSATA SSDの場合は、動画ファイルなど数十GB以上の単一ファイルの連続書き込みが発生すると、CrystalDiskMarkなどベンチマークソフトで表示される500MB/s程度の連続書き込み速度を維持できず100~200MB/sまで書き込み速度が低下します。
2.5インチSATA SSDの「Samsung 860 PRO 2TB(レビュー)」やNVMe M.2 SSDの「Samsung 970 PRO 1TB(レビュー)」はMLC型なのでHD Tune Proを使用して100GB以上の大容量な連続書き込みを行っても書き込み速度が下がることはなく、いずれも理想的な書き込み速度を維持しています。
一方でSATA SSDの「PNY CS1311 960GB」はSLCキャッシュによる書き込み速度の底上げを行っている典型的なTLC型SSDとなっており、書き込み開始直後は500MB/sの書き込み速度をマークしているものの、全容量960GBに対して1.5%程度の13~15GBを書き込んだ後は300~350MB/sまで書き込み速度が低下します。
なお「Samsung SSD 860 EVO(レビュー)」「WD Blue 3D NAND SATA SSD(レビュー)」「SanDisk SSD Ultra 3D(レビュー)」など、64層3D NANDを採用している18年最新のTLC型SATA SSDで、かつ容量が1TB以上の大容量モデルでは書き込み速度の低下は解消されています。(SATA3.0規格の速度上限が先にくるので)
TLC型の書き込み速度の低下はNVMe SSDでも発生することがあり「Samsung 970 EVO 1TB(レビュー)」は3bit-MLC NAND(TLC NAND)の一部を高速なSLC NANDとして用いて書き込み時にそこを優先的に使用する高速化技術「Intelligent TurboWrite」が使用されているので、SLCキャッシュ容量を超える書き込みが発生すると書き込み速度が低下します。
TLC型3D NANDをメモリチップに採用する「HyperX FURY RGB SSD 480GB」はどのような挙動を見せるのか確認してみたところ、書き込み開始直後は仕様値通り500MB/s程度の書き込みスピードを維持していますが、書き込み総量が3GB程度のSLCキャッシュを超過すると書き込み速度は150~200MB/s前後まで低下しました。
18年最新の64層3D NANDをメモリチップに採用するSATA SSDの中には容量500GBクラスでもSLCキャッシュ超過後に400MB/s以上の書き込み速度を維持できるものがあります。HyperX FURY RGB SSDについては非公式ながら4チャンネルメモリコントローラー「Marvell 88SS1074」に64層3D NAND「BiCS3」が組み合わせられているとのことですが、「HyperX FURY RGB SSD 480GB」の検証結果からは1世代前の32層3D NAND採用SSDに近い挙動だと感じました。
HyperX FURY RGB SSD 480GBの実用性能比較
続いて「HyperX FURY RGB SSD 480GB」で大容量・多数データのコピーやPCゲームのロード時間など実際の使用について性能比較をしてみました。比較対象として同じくSATA SSDの「Samsung 850 PRO 256TB(レビュー)」と「WD Blue 3D NAND SATA SSD 500GB(レビュー)」とと「Crucial BX500 480GB(レビュー)」と「Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。まずはファイルのコピーに関する実性能比較となります。
検証に使用するデータとしては次のような80GBで多数のファイルが入ったゲームのフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなどのゲームフォルダ)と50GBの動画ファイルの2種類を使用しています。
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタ「Aquacomputer kryoM.2」に設置したSamsung SSD 970 PRO 1TBを使用しています。
なお下で掲載している検証結果の比較グラフにおいて*の添え字が付いているものは、コピー相手にSamsung 960 PRO 512GBを使用しています。SATA3.0 SSDが検証ストレージの場合は、コピー相手がSamsung 960 PRO 512GBとSamsung SSD 970 PRO 1TBのどちらであっても動画ファイルおよびゲームフォルダのコピー速度に大きな差はありません。
コピーテストにおいて検証ストレージがコピー相手「Samsung 970 PRO 1TB」と同じくNVMe SSDの場合は、ASRock Z270 SuperCarrierの1段目PCI-Eスロットにグラフィックボード、3段目PCI-Eスロットにコピー相手「Samsung 970 PRO 1TB」、5段目PCI-Eスロットに検証ストレージを装着しています。
Z270プラットフォームではCPU-チップセット間のDIMM3.0の帯域がボトルネックになって複数のNVMe SSDへ同時にアクセスが発生するとトータルのアクセススピードが4GB/s程度に制限される場合がありますが、ASRock Z270 SuperCarrierではPLXスイッチチップを介するものの、各NVMeストレージはCPU直結PCI-Eレーンに接続されているので、この問題は発生しません。
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」など各種検証ストレージとSamsung 960 PRO 512GBとの間で50GBの動画ファイルおよび80GBのゲームフォルダをコピーした時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」を含めて5種のSATA SSDは連続読み出し性能がどの製品でもSATA3.0の規格上限に達しているのでコピー読み出し時間も100秒程度の横並びで、読み出し速度は500MB/s程度となっています。
動画ファイルのコピー書き込みについては、3GB程度のSLCキャッシュを超過するとSATA3.0規格の理想的な書き込み速度である500MB/sを維持できず、書き込み速度は100~200MB/s程度まで下がってしまうため、理想値を維持できる比較対象よりも2.5倍ほどの書き込み時間を要しています。
続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
動画ファイルのコピー読み出し同様にゲームフォルダのコピー読み出しにおいても「HyperX FURY RGB SSD 480GB」を含めて5種のSATA SSDは180秒程度で横並びになっており、読み出し速度は平均420MB/s程度となっています。
一方でゲームフォルダのコピー書き込み速度については、動画ファイルのコピー書き込み同様に、SATA3.0規格の理想的な書き込み速度を維持できる比較対象の所要時間の3倍程度の時間がかかっています。
続いて実際にPCゲームのロード時間も比較してみました。
The Witcher 3ではグラフィック設定をフルHD解像度・最高設定としてノヴィグラドの広場からトゥサンのコルヴォ・ビアンコブドウ園までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。
Rise of the Tomb RaiderではフルHD解像度においてグラフィック設定をDirectX12で個別に最高設定として製鋼所の空き地までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。
Final Fantasy XV PC版では4K以上の超高解像度向けに無料配布されている「FFXV WINDOWS EDITION 4K Resolution Pack」を使用して4K解像度・最高グラフィック設定で、『スタートメニューのロード画面からハンマーヘッドまで(FF15_1)』についてロード時間を比較しています。
以上の条件で「Crucial BX500 480GB」など各ストレージについてゲームのロード時間比較を行った結果は次のようになりました。
ロード時間を測定して比較してみたところThe Witcher 3とRise of the Tomb Raiderではコンマ秒で差がある可能性はあるものの「Crucial BX500 480GB」を含めて各SSDでは大きな差は確認できませんで。一方、Final Fantasy XV PC版ではNVMe(PCIE3.0x4) SSDとSATA3.0 SSDとの間に若干ではありますが、ロード時間に差が確認できました。今後PCゲームが高解像度・高画質化してテクスチャなどのゲームデータが大きくなっていけば、NVMe SSDがSATA SSDよりもゲームのロード時間で明確に優位に立つかもしれません
HyperX FURY RGB SSD 480GBのレビューまとめ
最後にRGB LEDイルミネーション搭載2.5インチSATA SSD「HyperX FURY RGB SSD 480GB(型番:SHFR200/480G)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- SATA3.0規格として理想的な連続リード560MB/s、連続ライト530MB/s
- 高価なMLC型SSDと比較しても遜色ないリード性能
- RGB LEDイルミネーションを搭載した2.5インチSATA SSD
- SATA電源ケーブルによる給電で赤色固定発光
- RGB対応汎用4PIN LEDケーブルによる接続でライティング制御が可能
- LEDイルミネーションを搭載した付加価値的製品なので容量単価は高め
- TLC型3D NAND採用なので大容量書き込み時に書込速度が低下
480GBモデルはSLCキャッシュが3GB程度で超過後は書き込み速度100~200MB/s
「HyperX FURY RGB SSD 480GB」を検証してみたところ、基礎的な各種ベンチマークでは既存のSATA SSD同様にSATA3.0の規格上限を満たす理想的なスコアでした。読み出し性能については18年最新のSATA3.0 SSDとして理想的なパフォーマンスを発揮しています。
ただし「HyperX FURY RGB SSD」シリーズにはメモリチップにTLC型3D NAND(おそらく32層3D NAND)が採用されており、大容量データの連続書き込みが発生するとSLCキャッシュ容量を超過した時点で書き込み速度が階段的に低下します。480GBモデルについては、3GB程度と比較的小さいSLCキャッシュ容量を超過した時点で書き込み速度がSATA3.0規格の理想的な500MB/sから100~200MB/sまで一気に下がってしまいます。
「HyperX FURY RGB SSD」シリーズは単純にSSD製品として性能をみると18年11月の状況では若干型落ちなスペックに感じますが、大容量データの連続書き込みを除けばSATA3.0規格の理想値に達しているので、さほどマイナスな要素ではないと思います。
「HyperX FURY RGB SSD」シリーズの最大の特徴は何といってもSSD天面に搭載されたRGB LEDイルミネーションです。この種の製品はLEDケーブルを接続しないと全く点灯しないものも多いですが、「HyperX FURY RGB SSD」はSATA電源ケーブル給電で赤色固定発光が可能となっており細かいところに配慮が行き届いています。付属ケーブルでRGB対応汎用4PIN LEDヘッダーに接続することで、ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作が可能です。
18年最新SATA SSDとしては若干型落ち感のあるスペックかつ容量単価も高めですが、もともとPCケース内を装飾するライトアップパーツとしての側面が強い製品であり、SATA SSDについては大容量書き込みの性能を除けば基本的に性能は横並びなので、RGB LEDイルミネーションに魅力を感じるのであれば「HyperX FURY RGB SSD」シリーズは検討してみてもいいSSDだと思います。
以上、「HyperX FURY RGB SSD 480GB」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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