TeamのゲーミングブランドT-FORCE Gamingからリリースされた8分割のアドレッサブルLEDイルミネーションを搭載するゲーマー向け2.5インチSATA SSD「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB (型番:T253TR250G3C313)」のレビュー用サンプルをメーカーよりお借りできたのでレビューしていきます。
製品公式ページ:https://www.teamgroupinc.com/jp/product/delta-rgb-ssd
データシート:https://www.teamgroupinc.com/jp/catalog/act.php?act=2&index_id=121
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB レビュー目次
1.Team T-FORCE DELTA RGB SSDについて
2.Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GBの外観
3.Team T-FORCE DELTA RGB SSDのLEDイルミネーションについて
4.Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GBの検証機材と基本仕様
5.Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GBのベンチマーク比較
6.Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GBの連続書き込みについて
7.Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GBの実用性能比較
8.Team T-FORCE DELTA RGB SSD 250GBのレビューまとめ
Team T-FORCE DELTA RGB SSDについて
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズはメモリチップにMicron製TLC型32層3D NAND、メモリコントローラーに4チャンネルコントローラーのSilicon Motion SM2258を採用するSATA SSDの普及帯メインストリーム向けモデルとなっています。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズのアクセススピードは容量毎に若干違いがありますが最速では、シーケンシャル読出560MB/s、シーケンシャル書込510MB/s、4Kランダム読出90,000 IOPS、4Kランダム書込85,000 IOPSのSATA3.0規格として理想的な速度を実現しています。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズのMTBF(平均故障時間)は100万時間、書込耐性は非公表となっており、メーカーによる製品保証期間は3年間です。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」に搭載されたアドレッサブルLEDイルミネーションはVD-G型やVDG型の3PIN LEDヘッダーに対応しておりASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作にも対応しています。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) スペック一覧 | |||
容量 | 250GB T253TR250G3C313 |
500GB T253TR500G3C313 |
1TB T253TR001T3C313 |
メモリ | Micron製32層3D NAND | ||
コントローラ | Silicon Motion SM2258 | ||
連続読出 | 560MB/s | ||
連続書込 | 500MB/s | 510MB/s | |
4Kランダム読出 | 90,000 IOPS | ||
4Kランダム書込 | 80,000 IOPS | 85,000 IOPS | |
動作温度範囲 | 0°C~70°C | ||
MTBF | 100万時間 | ||
耐久性評価 | – | – | – |
保証期間 | メーカー3年 |
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBの外観
まず最初にTeam T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBの外観や付属品について簡単にチェックしておきます。
紙製のパッケージを開くとSSD本体はプラスチックのスペーサーに収められていました。
SSD本体以外の付属品はアドレッサブルLEDケーブルと簡易マニュアルとロゴシールです。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」のSSD本体についてはマットブラックな金属製フレームとLEDイルミネーションのディフューザーとなる半透明プラスチックを組み合わせ、ゲーマー向け製品らしく凝ったデザインです。寸法は2.5インチストレージの規格通り縦70mm x 横100mmですが、厚さは約9mmです。
金属フレーム部分は表面加工や塗装の質感も高く安っぽさはありません。LEDイルミネーションのディフューザーとなる半透明プラスチックは幾何学模様の3Dデザインになっています。
2.5インチストレージは基本的に7mm厚ですが、「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」は最厚部で厚み9mmほどとなっています。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」のSSD背面にはモデル名やバーコード等の仕様に関するシールが貼られています。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBシリーズについては、ゲーマー向け製品らしい凝ったデザインなのでシンプルなデザインが好きなユーザーには受けが良くないかもしれませんが、ゴテゴテしすぎているというほどでもないので、ゲーマー向けSSDとしては問題なく受け入れられる製品だと思います。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)のLEDイルミネーションについて
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」のLEDイルミネーションについてチェックしていきます。「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」には8分割アドレスを個別に制御可能なアドレッサブルLEDイルミネーションが搭載されています。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」に搭載されたアドレッサブルLEDイルミネーションは付属ケーブルによってVD-G型やVDG型の3PIN LEDヘッダーに接続することで、ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作が可能です。
付属ケーブルで対応マザーボードのLEDヘッダーに接続することで、「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」のLEDイルミネーションは点灯します。SSD本体のSATA電源とLEDイルミネーションの電源は別系統なので注意してください。
ASUS AURA Sync環境で「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」を使用する場合は「設定 – アドレッサブルヘッダー設定」からLEDのアドレス分割数を8に指定してください。
ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなどのライティング制御機能ソフトから、Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)の発光カラーや発光パターンを自由に設定できます。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBの検証機材と基本仕様
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBの各種検証を行う環境としては、ASRock Z270 SuperCarrierなどで構成されているベンチ機を使用しました。構成の詳細は下記テーブルの通りです。
テストベンチ機の構成 | |
CPU | Intel Core i7 7700K 殻割り&クマメタル化(レビュー) Core:5.0GHz, Cache:4.8GHz |
CPUクーラー | Intel TS15A |
メインメモリ | Corsair Dominator Platinum Special Edition DDR4 8GB*4=32GB (レビュー) 3200MHz, 14-16-16-36-CR2 |
マザーボード | ASRock Z270 SuperCarrier (レビュー) |
ビデオカード | 【基礎性能検証用】 MSI GeForce GT 1030 2GH LP OC (レビュー) 【PCゲームロード時間検証用】 |
システムストレージ | Crucial MX300 SATA M.2 SSD 1TBCT1050MX300SSD4 |
OS | Windows10 Home 64bit |
電源ユニット | Corsair HX1200i (レビュー) |
ベンチ板 | STREACOM BC1 (レビュー) |
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」のボリュームをWindows10上で作成したところ空きスペースは238GBでした。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBのベンチマーク比較
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」の性能を測るためストレージに関する基本的なベンチマークソフトを使用して測定を行います。比較対象として同じくSATA SSDの「Samsung SSD 860 PRO 2TB(レビュー)」と「Samsung SSD 860 EVO 2TB(レビュー)」と「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。
まずはCrystalDiskMark6.0.0(QD32, 8GiB)のベンチマーク結果です。「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」のベンチマークスコアは連続読み出し560MB/s、連続書き込み510MB/sでSATA3.0 SSDとしては理想的な性能です。
ATTO Disk Benchmark(512B-64MB, 256MB, QD4)のベンチマーク結果です。「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
ATTO Disk Benchmarkはブロックサイズ別のシーケンシャル性能を主にチェックするベンチマークなので4KB~1MBを抜粋してリード/ライト性能をグラフにして比較しました。
AS SSD Benchmark(5GB)のベンチマーク結果です。「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
PCMark8 ストレージテストのベンチマーク結果です。「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」やその他の比較対象ストレージでは次のようになっています。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」について基本的な各種ベンチマークのスコアを比較してみたところ、ベンチマークの種類によって若干のバラつきはあるものの、いずれの製品もSATA3.0 SSDとしては仕様の上限付近をマークしています。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBの連続書き込みについて
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。「Kingston A1000 960GB」に連続書き込みを行った場合の動作についてチェックします。
TLC型SSDの多くは書き込み速度の底上げのため、TLC型NANDメモリの一部を高速なSLCキャッシュ化する機能を採用しているので、キャッシュ容量を超える大容量の書き込みが発生した場合、書き込み速度が階段的にガクッと下がる仕様になっています。例えば600MB/sが理論的な上限速度となるSATA SSDの場合は、動画ファイルなど数十GB以上の単一ファイルの連続書き込みが発生すると、CrystalDiskMarkなどベンチマークソフトで表示される500MB/s程度の連続書き込み速度を維持できず100~200MB/sまで書き込み速度が低下します。
2.5インチSATA SSDの「Samsung 860 PRO 2TB(レビュー)」やNVMe M.2 SSDの「Samsung 970 PRO 1TB(レビュー)」はMLC型なのでHD Tune Proを使用して100GB以上の大容量な連続書き込みを行っても書き込み速度が下がることはなく、いずれも理想的な書き込み速度を維持しています。
一方でSATA SSDの「PNY CS1311 960GB」はSLCキャッシュによる書き込み速度の底上げを行っている典型的なTLC型SSDとなっており、書き込み開始直後は500MB/sの書き込み速度をマークしているものの、全容量960GBに対して1.5%程度の13~15GBを書き込んだ後は300~350MB/sまで書き込み速度が低下します。
なお「Samsung SSD 860 EVO(レビュー)」「WD Blue 3D NAND SATA SSD(レビュー)」「SanDisk SSD Ultra 3D(レビュー)」など、64層3D NANDを採用している18年最新のTLC型SATA SSDで、かつ容量が1TB以上の大容量モデルでは書き込み速度の低下は解消されています。(SATA3.0規格の速度上限が先にくるので)
TLC型の書き込み速度の低下はNVMe SSDでも発生することがあり「Samsung 970 EVO 1TB(レビュー)」は3bit-MLC NAND(TLC NAND)の一部を高速なSLC NANDとして用いて書き込み時にそこを優先的に使用する高速化技術「Intelligent TurboWrite」が使用されているので、SLCキャッシュ容量を超える書き込みが発生すると書き込み速度が低下します。
Micron製TLC型32層3D NANDをメモリチップに採用する「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」はどのような挙動を見せるのか確認してみたところ、書き込みが全く行われていないフォーマット状態では80GB前後までは500MB/sの書き込み速度が維持され、それを超えると100MB/sまで書き込み速度が下がりました。
しかしながらもう少し詳しく確認してみると、「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」のWindowsシステム上で使用可能な238GBのうち50GBが埋まった状態で(十分に時間をおいてから)、新たに大容量の書き込みを行うと30GB程度で書き込み速度の低下が発生しました。
さらに100GBを埋めた状態で同様に速度測定を行うと書き込み容量が16GBを超えた時点で書き込み速度の低下が発生しました。「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」についてはどうやら、500MB/sで書き込みが可能な16GB程度のSLCキャッシュ領域に加えて、優先的に使用される64GB程度のSLCメモリ領域が存在するようです。システムストレージとして使用するとしても最初の64GBはほぼ確実に埋まってしまうので、「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」の実際の動作としては16GBのSLCキャッシュが使用できるうちは500MB/s、キャッシュを超過すると100MB/sの書き込み速度となるようです。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBの実用性能比較
続いて「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」で大容量・多数データのコピーやPCゲームのロード時間など実際の使用について性能比較をしてみました。比較対象としてNVMe SSDの「Samsung SSD 970 PRO 1TB(レビュー)」、およびSATA SSDの「Samsung 850 PRO 2TB(レビュー)」と「Samsung SSD 860 EVO 2TB(レビュー)」と「SanDisk SSD Ultra 3D 2TB(レビュー)」と「PNY CS1311 960GB」でも同様の測定を行いました。
まずはファイルのコピーに関する実性能比較となります。
なお「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」は優先して使用される64GBのSLCメモリ領域の使用率によって大容量データの連続書き込み時の書き込み速度の低下の発生タイミングが変化してしまうので、今回の検証ではSLCメモリ領域が全て使用された状態で測定を行いました。
検証に使用するデータとしては次のような80GBで多数のファイルが入ったゲームのフォルダ(The Witcher 3とRise of the tomb Raiderなどのゲームフォルダ)と50GBの動画ファイルの2種類を使用しています。
データのコピーにおいては当然ですが、元データのあるストレージの読み出し性能とコピー先の書き込み性能の両方が重要になります。測定においては書き込み先/読み出し元の対象となるストレージが必要になるため、各ストレージのコピー相手にはM.2-PCIE変換アダプタ「Aquacomputer kryoM.2」に設置したSamsung SSD 970 PRO 1TBを使用しています。
なお下で掲載している検証結果の比較グラフにおいて*の添え字が付いているものは、コピー相手にSamsung 960 PRO 512GBを使用しています。SATA3.0 SSDが検証ストレージの場合は、コピー相手がSamsung 960 PRO 512GBとSamsung SSD 970 PRO 1TBのどちらであっても動画ファイルおよびゲームフォルダのコピー速度に大きな差はありません。
コピーテストにおいて検証ストレージがコピー相手「Samsung 970 PRO 1TB」と同じくNVMe SSDの場合は、ASRock Z270 SuperCarrierの1段目PCI-Eスロットにグラフィックボード、3段目PCI-Eスロットにコピー相手「Samsung 970 PRO 1TB」、5段目PCI-Eスロットに検証ストレージを装着しています。
Z270プラットフォームではCPU-チップセット間のDIMM3.0の帯域がボトルネックになって複数のNVMe SSDへ同時にアクセスが発生するとトータルのアクセススピードが4GB/s程度に制限される場合がありますが、ASRock Z270 SuperCarrierではPLXスイッチチップを介するものの、各NVMeストレージはCPU直結PCI-Eレーンに接続されているので、この問題は発生しません。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」など各種検証ストレージとSamsung 960 PRO 512GBとの間で50GBの動画ファイルおよび80GBのゲームフォルダをコピーした時間の比較結果は次のようになりました。
まずは50GBの動画ファイルのコピーについてですが、動画ファイルは単一の大容量ファイルなので実際のコピーではベンチマークのシーケンシャルリード・ライト性能が重要になってきます。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」を含めて5種のSATA SSDは連続読み出し性能がどの製品でもSATA3.0の規格上限に達しているのでコピー読み出し時間も100秒程度の横並びで、読み出し速度は500MB/s程度となっています。
動画ファイルのコピー書き込みについては、SLCキャッシュ16GBを超過するとSATA3.0規格の理想的な書き込み速度である500MB/sを維持できず、5分の1の100MB/s程度まで下がってしまうため、理想値を維持できる比較対象よりも4.5倍ほど書き込み時間がかかっています。
続いてゲームフォルダのコピーについてですが、ゲームフォルダは大小様々なファイルを含むので、実際のコピーではベンチマークの連続性能だけでなく、ランダム性能も重要になってきます。
動画ファイルのコピー読み出し同様にゲームフォルダのコピー読み出しにおいても「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」を含めて5種のSATA SSDは180秒程度で横並びになっており、読み出し速度は平均420MB/s程度となっています。
一方でゲームフォルダのコピー書き込み速度については、動画ファイルのコピー書き込み同様に、SATA3.0規格の理想的な書き込み速度を維持できる比較対象の所要時間の5倍程度の時間がかかっています。
続いて実際にPCゲームのロード時間も比較してみました。
The Witcher 3ではグラフィック設定をフルHD解像度・最高設定としてノヴィグラドの広場からトゥサンのコルヴォ・ビアンコブドウ園までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。
Rise of the Tomb RaiderではフルHD解像度においてグラフィック設定をDirectX12で個別に最高設定として製鋼所の空き地までのファストトラベル時のロード時間を比較しています。
以上の条件で「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」など各ストレージについてゲームのロード時間比較を行った結果は次のようになりました。
ロード時間を測定して比較してみたところコンマ秒で差がある可能性はあるものの「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」含めて各SATA SSDでは大きな差は確認できませんでした。
Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GBのレビューまとめ
最後にアドレッサブルLEDイルミネーション搭載2.5インチSATA SSD「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB(型番:T253TR250G3C313)」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。
良いところ
- SATA3.0規格として理想的な連続リード560MB/s、連続ライト510MB/s
- 高価なMLC型SSDと比較しても遜色ないリード性能
- 250GBモデルでは容量238GBのうち最初の64GBはSLCメモリになっている
- 8分割のアドレッサブルLEDイルミネーションを搭載した2.5inch SSD
悪いところor注意点
- TLC型32層3D NAND採用なので大容量書き込み時に書込速度が低下
250GBモデルはSLCキャッシュが16GBで超過後は書き込み速度100MB/s
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」を検証してみたところ、基礎的な各種ベンチマークでは既存のSATA SSD同様にSATA3.0の規格上限を満たす理想的なスコアでした。読み出し性能については18年最新のSATA3.0 SSDとして理想的なパフォーマンスを発揮しています。
ただし「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズにはメモリチップにMicron製TLC型32層3D NANDが採用されており、大容量データの連続書き込みが発生するとSLCキャッシュ容量を超過した時点で書き込み速度が階段的に低下します。250GBモデルについては、16GBのSLCキャッシュ容量を超過した時点で書き込み速度がSATA3.0規格の理想的な500MB/sから100MB/sまで一気に下がってしまいます。
あと250GBモデルでは最初の64GBだけがSLCメモリになっているというやや不思議な仕様でした。500GBや1TBがどうなっているのか気になるところです。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズは単純にSSD製品としてみると、すでに64層3D NANDが普及している18年7月の状況では若干型落ちなスペックです。とはいえ大容量データの連続書き込みを除けばSATA3.0規格の理想値に達しているので、さほどマイナスな要素ではないと思います。
「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズの最大の特徴はSSD天面に搭載された8分割のアドレッサブルLEDイルミネーションです。付属ケーブルでVD-G型のアドレッサブルLEDヘッダーに接続することで、ASUS AURA Sync、ASRock Polychlome RGB Sync、GIGABYTE RGB Fusion、MSI Mystic Lightなど国内主要4社マザーボードのライティング制御機能による操作が可能です。
SSDとしてはやや型落ちで容量単価も高めですが、もともとPCケース内を装飾するライトアップパーツとしての側面が強い製品なので、8分割のアドレッサブルLEDイルミネーションに魅力を感じるのであれば「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version)」シリーズは検討してみてもいいSSDだと思います。
以上、「Team T-FORCE DELTA RGB SSD (Magnificent version) 250GB」のレビューでした。
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