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PCパーツ大手代理店CFDからリリースされたPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSD「CFD PG3VNF 1TB(型番:CSSD-M2B1TPG3VNF)」を使用して、8種類のX570マザーボードに搭載されたM.2 SSDヒートシンクによって発熱の大きいPCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSDが安定して運用できるのか検証していきます。
X570マザーボード8種でM.2 SSDヒートシンクの性能を試す
NVMe M.2 SSDでは重要になる項目とし温度とサーマルスロットリングについてチェックしていきます。アクセススピードが数GB/sに及ぶ非常に高速なNVMe接続に対応したM.2 SSDでは、そのコンパクトさゆえに放熱性能には表面積的な限界があり、連続したアクセスが発生するとメモリチップやメモリコントローラーが高温になって速度制限がかかるサーマルスロットリングが発生する可能性があることが知られています。
「CFD PG3VNF 1TB」について、連続した高速アクセス発生時の温度やサーマルスロットリング発生の有無をソフトウェアモニタリングとサーモグラフィーカメラを使用して検証します。
測定時の検証負荷としては上で行ったベンチマーク測定同様にCrystalDiskMark6.0.0(QD32, 8GiB)を使用して間を置かず複数回ベンチマークをループさせ、その間のSSD温度や読み出し・書き込み速度のモニタリング値はHWiNFOを使用してログを取得します。
「CFD PG3VNF 1TB」はマザーボード備え付けヒートシンクと組み合わせて使用する前提の製品であることを念頭に、メーカー非推奨の構成ですがヒートシンクを使用せずに上記のストレステストを実行した結果を、マザーボード備え付けヒートシンクの冷却性能との比較参考にチェックしておきます。
「CFD PG3VNF 1TB(ヒートシンクなし、メーカー非推奨)」のSSD温度とアクセススピードの推移は下のようになっています。「CFD PG3VNF 1TB」ではメモリチップの温度についてソフトウェアモニタリングが可能になっているようです。ベンチマークを複数回繰り返すと、サーマルスロットリングによって連続読み出し速度は理想値の5000MB/sからSATA接続SSD相当の600MB/s程度まで低下していることが確認できます。
負荷テスト終盤における「CFD PG3VNF 1TB(ヒートシンクなし、メーカー非推奨)」のサーモグラフィーは下のようになっています。サーモグラフィーで温度分布を確認すると、最も高温になるメモリコントローラー周辺が100度近くに達し、メモリコントローラーから遠い位置のメモリチップですら80度を超過しています。
ここからは各社のX570マザーボードに標準搭載されているM.2 SSDヒートシンクを使用して、「CFD PG3VNF 1TB」を冷やした結果を掲載していきます。
基本的にどのマザーボードのM.2 SSDヒートシンクでも十分に冷やすことができたので、特に個別の説明はせず、マザーボード名昇順で結果だけを載せていきます。
ASRock X570 Phantom Gaming X
ASRock X570 Taichi
ASUS ROG CROSSHAIR VIII FORMULA
ASUS ROG STRIX X570-E GAMING
ASUS TUF GAMING X570-PLUS (WI-FI)
GIGABYTE X570 I AORUS PRO WIFI
GIGABYTE X570 I AORUS PRO WIFIには冷却ファンはありますがSSDヒートシンクはないので、安価なアルミニウム製ヒートシンクを装着した状態で計測しました。MSI MEG X570 ACE
MSI MEG X570 GODLIKE
MSI MEG X570 GODLIKE - M.2 XPANDER-Z Gen4
「MSI MEG X570 GODLIKE」には1つにPCIEスロットにNVMe(PCIE4.0) M.2 SSDに対応したM.2スロットを2基増設可能なPCIE拡張ボード「MSI M.2 XPANDER-Z Gen4」が標準で付属します。「MSI M.2 XPANDER-Z Gen4」の冷却ファンは煩いので停止させた状態で検証しました。レビューまとめ
PCIE4.0x4対応NVMe M.2 SSD「CFD PG3VNF 1TB(型番:CSSD-M2B1TPG3VNF)」を使用して8種類のX570マザーボードに標準搭載されているM.2 SSDヒートシンクの性能を検証してみましたが、いずれのX570マザーボードでもサーマルスロットリングやSSDのハングアップといった症状は発生せず、安定した動作が可能な冷却性能を確認できました。CFD PG3VNFシリーズのようにSSDヒートシンクを標準で搭載しないSSDであっても、M.2 SSDヒートシンクを搭載する各社のX570マザーボードであれば安心して運用できると思います。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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