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従来よりも2.6倍高速な最大48Gbpsの高速伝送により8K4Kや4K/120FPSのビデオ出力を可能にするHDMI2.1規格に対応した長さ10mの光ファイバー式アクティブHDMIケーブル「Club 3D CAC-1376」をレビューします。
5mでも8mm径の極太になるパッシブHDMIケーブルに対して、10mというパッシブ式では不可能な長さを実現し、さらに4.5mm径という極細で取り回しも良い光ファイバー式アクティブHDMIケーブルが、4K/120FPS/10bit RGBのビデオ表示を安定して行えるのか試してみました。
製品公式ページ
10m:https://www.club-3d.com/en/detail/2509/
20m:https://www.club-3d.com/en/detail/2504/
Club 3D CAC-1376の概要
「Club 3D CAC-1376」は従来規格HDMI2.0よりも2.6倍高速な最大48Gbpsの高速伝送により8Kや4K/120FPSのビデオ出力が可能なHDMI2.1に対応しています。ただしHDMI協会によるHDMI2.1規格の互換性認証「Ultra High Speed HDMIケーブル」は取得していません。HDMI2.0以前とHDMI2.1ではコネクタやピンレイアウト自体は共通していますが、ピンに対する機能のアサインが変わっているので4K/120FPSなど最大48Gbpsの帯域に近い大解像度・高フレームレートではHDMI2.1に最適化されたケーブルが推奨されます。HDMI2.1ケーブルに関する事情は4Gamerの記事が詳しいのでそちらを参照してください。
今回は動作検証に当たって、Club 3D国内正規代理店Click Import社より、Club 3D製光ファイバーHDMI2.1ケーブルのうち長さ10mの「Club 3D CAC-1376」をお借りしました。Club 3Dからは長さ20mの「Club 3D CAC-1379」も発売されています。
「Club 3D CAC-1376」は光ファイバーのアクティブケーブルなので2つのHDMI端子にはビデオ出力側(Source)とディスプレイ側(Display)の区別があります。逆に接続すると正常に動作しないので注意してください。
一般的な銅線のパッシブ式では限界に近い5mの長さでも8mm径のかなり太いケーブルになってしまうのですが、光ファイバーケーブルであれば48Gbps対応のHDMI2.1ケーブルでも10~20mmの長さが可能であり、ケーブル径は4~5mmと細いのが特徴です。
光ファイバーケーブルは折り曲げていい曲率が決まっています。分かりやすい一例として壁の角でケーブルを直角に近い状態に曲げてはいけません。しかしながら「Club 3D CAC-1376」については曲げても大丈夫な曲率が製品仕様として公開されていません。
参考までに他社のHDMI2.1対応光ファイバーケーブルの場合は直径40mmの円弧よりも小さい径で曲げると、正常に通信できないor破損の恐れがあると注記されています。
Club 3D CAC-1376をHDMI2.1対応ゲーム機やPCで試す
実際にHDMI2.1対応テレビ「LG OLED48CXPJA」に、次世代コンソールゲーム機のXbox Series XやGeForce RTX 30グラフィックボード搭載PCを接続して、4K/120FPS/HDR/10bit RGBのビデオ表示が可能なのか試してみました。まずはGeForce RTX 30グラフィックボード搭載PCのHDMI端子にClub 3D CAC-1376を使用してLG OLED48CXPJAを接続してみたところ、4K/120FPS/HDR/10bit RGBのビデオ表示が可能でした。
Xbox Series Xと接続した場合も4K/120FPS/HDR/10bit RGBのビデオ表示が正常に行えて、4Kテレビの詳細を確認すると全ての項目にチェックが入っていました。
PlayStation 5やXbox Series Xなど次世代ゲーム機や、GeForce RTX 30やRadeon RX 6000など次世代GPUの登場によって出力機器と入力機器の両面でHDMI2.1に対応する環境が揃いつつありますが、両者を繋ぐ肝心のHDMI2.1対応ケーブルの登場が遅れているというのが現状です。
そんな中にあってClub 3Dのような有名かつ信頼性の高いメーカーからHDMI2.1に対応する光ファイバー式アクティブHDMIケーブルが発売されたのは吉報でした。
Amazonで販売されている聞きなれないメーカー(おそらく中国製)の光ファイバーHDMI2.1ケーブルは10~20mが1万円程度で買えるものの、ちゃんとHDMI2.1ケーブルとして4K/120FPSやHDRで動作するのか御神籤になってしまい(管理人が試した限りでは失敗する可能性の方が高そう)ます。一方で、国内家電通販で取り扱いのあるものはケーブルだけで5万円など数万円を大きく上回ってしまい現実的な価格ではありません。
「Club 3D CAC-1376」や「Club 3D CAC-1379」は販売価格が2万円程度とHDMI2.1ケーブルとしては高価ですが、信頼性の高いメーカー製でちゃんと動作する安心感もあり、10~20mの光ファイバー式アクティブHDM2.1ケーブルと考えれば妥協できる価格だと思います。もちろん、今後普及していけば1万円前後まで値下がりも期待したいところです。
以上、「Club 3D CAC-1376」のレビューでした。
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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