Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint


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北欧PCパーツメーカーFractal Designより発売された、180mmサイズケースファンに対応する高エアフローと魅せるデザインを追求したTorrentシリーズのMini-ITX対応モデルTorrent Nanoから、両面ガラスサイドパネルを採用し、LED付き180mmファンが標準で付属する「Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint(型番:FD-C-TOR1N-02)」をレビューします。
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代理店公式ページ:https://www.ask-corp.jp/products/fractal-design/minitower-pccase/torrent-nano-rgb-tg.html
製品公式ページ:https://www.fractal-design.com/ja/products/cases/torrent/torrent-nano/






レビュー目次


1.Fractal Design Torrent Nanoの梱包・付属品

2.Fractal Design Torrent Nanoの外観
3.Fractal Design Torrent Nanoの内部構造の概要


4.Fractal Design Torrent Nanoの裏配線スペース
5.Fractal Design Torrent Nanoのストレージ設置スペース
6.Fractal Design Torrent Nanoのグラフィックボード設置スペース
7.Fractal Design Torrent Nanoの電源ユニット設置スペース
8.Fractal Design Torrent Nanoのファン・ラジエーター設置スペース


9.Fractal Design Torrent Nanoのビルドギャラリー

10.Fractal Design Torrent Nanoのレビューまとめ



【機材協力:Fractal Design(国内正規代理店アスク)】



Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの梱包・付属品

早速パッケージを開封して、Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの外観からチェックしていきます。
「Fractal Design Torrent Nano」では製品のオリジナルプリントがされた茶色の段ボール箱にPCケース本体が収められています。パッケージサイズは幅45cm×奥行30m×高さ54cmと、Mini-ITX対応PCケースとしては大きめで、小型なMicro-ATX対応PCケースくらいあります。
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側面には持ち手の穴もあるので、一応、女性でも持ち運べそうです。
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段ボール箱の天面を開くと、各種付属品が収められたパッケージとPCケース本体が現れます。段ボール箱の内側には、2019年にリニューアルされたFractal Designロゴが大量に格子状に描かれています。知らずに見るとハチの巣みたいで、ギョッとする光景なのでちょっとやり過ぎな気が…。
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PCケースを保護する緩衝材については発泡スチロールが採用されていました。発泡スチロールは処分のため解体する際に小さい破片が飛び散るので、個人的には固めのスポンジを採用して欲しいです。付属品は小さい箱と長細い箱に収納されています。
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強化ガラスサイドパネルには表と裏の両面に傷防止の保護フィルムが貼られています。
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Fractal Design Torrent Nanoではネジ類が収められた小分けパッケージは、電源ユニットスペース内に収納されています。
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小さい方のパッケージに収納されている付属品は各種ネジ類、GPUホルダー、ケーブルタイとなっています。組み立てに使用するネジは個別のビニール袋に分けられているので見分けも簡単です。Torrent Nanoの強化ガラスパネル採用モデルについてはガラスパネル用クリーニングクロスも付属します。
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欲を言えば、他社製品の例ですがネジの種類別に完全に小分けできる仕切り付きパックに最初からネジが収納されていると使い勝手が良いので、ネジ収納はこのタイプになってくれると嬉しいです。

細長い方のパッケージには、専用グラフィックボードホルダー GPU support bracketと、フロントファンスペースに120mm/140mm幅のファンやラジエーターを設置するためのブラケットが入っていました。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの外観・梱包・付属品

続いて「Fractal Design Torrent Nano」の外観について詳しくチェックしていきます。
「Fractal Design Torrent Nano」には基本になるカラーバリエーションとしてブラックとホワイトの2色がラインナップされています。
ブラックにはマザーボード側サイドパネルがスチール製ソリッドパネルのBlack Solidに加えて、最近流行りの強化ガラスパネルを採用し、濃いスモークがかかったBlack TG Dark Tintの2つのバリエーションがあります。ホワイトは強化ガラスパネルのみで、無色透明なWhite TG Clear Tintとなります。
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さらに左右両面に強化ガラス製サイドパネルを採用し、標準で1基のLEDイルミネーション内蔵180mmケースファンを搭載した「Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint」もラインナップされています。
Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint
なお各バリエーションモデルについて、PSUカバーLED、マザーボード側サイドパネル、裏配線側サイドパネルの違いをまとめると次のようになっています。
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カラーバリエーション&サイドパネル、LEDファンの有無などの種類別で計4種類存在する、Fractal Design Torrent Nanoシリーズの中から、今回レビューするのはメインカラーがブラックで、両面ガラスサイドパネルを採用し、LEDイルミネーション搭載180mmファンが標準で1基付属する「Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint」です。
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Fractal DesignのPCケースというとフルフラットデザインなDefineシリーズが代表的な製品で、「Fractal Design Torrent Nano」も側面は強化ガラスのフラットパネルですが、フロントパネルは幾何学模様の幅広スリット、トップパネルは緩やかな曲面を描いており、印象的かつあまり見かけないユニークなデザインです。
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「Fractal Design Torrent Nano」の外観で特に印象が強いのは、やはりフロントパネルです。大枠でY字を描くような幾何学的模様のスリットは、1枚1枚の厚みもあり、奥のほうで交差するスリットとの重なりによって立体感を感じます。
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フロントパネル下部にはFractal Designロゴが描かれたアルミニウムプレートが装着されています。さりげないワンポイントな装飾に品のある高級さを感じます。
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「Fractal Design Torrent Nano」の太いスリットで構成されたフロントパネルはPCケースシャーシから着脱が可能です。
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フロントパネルは、下側にあるプラスチックのツメをヒンジにして、上側左右のボールキャッチで固定する構造になっており、ツールレスで着脱できます。
Define 7など従来の同社製PCケースにおいてフロントパパネルはプラスチックの爪でPCケースシャーシに固定されていて、割と強引にパネルをシャーシから引き剥がす感じで着脱していましたが、「Fractal Design Torrent Nano」はフロントパネルの着脱がより容易になっているのが地味に嬉しいポイントです。
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フロントパネルの裏にはツールレスで着脱が可能な防塵ダストフィルターも標準で装着されています。
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またフロントパネルを取り外すと手前に引き出す構造で、PCケースボトムに装着された防塵ダストフィルターを着脱できます。
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Fractal Design Torrent NanoシリーズのTGモデルはスモークの濃さや有無について差はありますが、マザーボード側に強化ガラス製サイドパネルが搭載されています。
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「Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint」は裏配線側サイドパネルにも強化ガラスパネルが採用されています。また裏配線が目立ちにくいようにマザーボード側よりも濃いスモークがかかっています。
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「Fractal Design Torrent Nano」の左右サイドパネルは下端の溝(ヒンジ)と上端2か所のボールキャッチによって固定され、上端後方のノブによってツールレス開閉が可能というアクセサビリティーの高い構造です。
パネルの装着時もシャーシの溝に上から乗せる形なので位置合わせ中にサイドパネルが脱落する心配はありません。
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下のGIFアニメはTorrent標準モデルですが、Torrent Nanoもこんな感じでサイドパネルを着脱できます。
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「Fractal Design Torrent Nano」のトップパネルとサイドパネルは標準ではネジで固定されていませんが、付属のネジを使用することでネジによるセキュアな固定が可能です。
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高エアフローを標榜するPCケースにおいてメッシュやエアスリットを設けて通気性を確保することが多い天面は、「Fractal Design Torrent Nano」ではプラスチック製の外装で完全に塞がっています。外装素材はプラスチック製ですが、滑らかで艶のある塗装が施されていて質感も高く、安っぽさは感じません。
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天面パネルはデザイン性を重視してか、緩やかに曲面を描いています。通気性はありませんが不安定なので、PCケース天面の上に物を置くには不向きです。
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「Fractal Design Torrent Nano」のフロントI/Oはトップパネル前方に実装されています。HD Audio(3.5mmステレオ出力&3.5mmマイク入力)、パワースイッチ&LED、リセットスイッチ、2×USB3.0 Type-A端子、さらに最新規格のUSB3.1 Gen2 Type-C端子と豊富です。
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フロントI/Oからマザーボードに接続するケーブルは次のようになっています。パワースイッチ&パワーLEDはひとまとめのリボンケーブルになっていますが、LEDコントローラーの操作ボタンとして使用されることもあるからか、リセットスイッチのケーブルは別になっていました。
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「Fractal Design Torrent Nano」のPCケースボトムには180mmファン×2や420mm水冷ラジエーターに対応したファンマウントスペースがあり、手前に引き出す構造のダストフィルターが装着されています。
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PCケース足について、インシュレーターの4つ足ではなく、前後でそれぞれひと塊のフレーム状の足が採用されています。素材はプラスチック製で、接地面にはゴムシートが貼り付けられています。PCケースボトムのエアフローを妨げないように、足にも切り抜きがあり、通気性が確保されています。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの内部構造の概要

続いて「Fractal Design Torrent Nano」の内部構造について各種要素ごとに細かく見ていく前に内部構造の概要をチェックしていきます。
スチール/強化ガラス製サイドパネルを外してマザーボード側を俯瞰すると次のようになっています。
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「Fractal Design Torrent Nano」は、マザーボードスペース前方を開放する近年主流なオープンレイアウトが採用されています。オープンレイアウトは複数の大型AIO水冷クーラー環境やDIY水冷環境への親和性を重視して高い空冷効果が発揮可能なエアフローパスをもつレイアウトです。
Fractal Design Torrent NanoシリーズのPCケース内部にはケースファンとして、フロントに1基の180mm角ファンが標準で搭載されています。
「Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint」の場合は冷却ファンにアドレッサブルLEDイルミネーションも内蔵されています。
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近年のPCケースにおいて電源ユニットはボトム配置で底面吸気&背面排気のチャンバー分け、PSUシュラウドの採用が流行ですが、Fractal Design Torrent NanoはPCケース天面後方に電源スペースがあります。
またPSUシュラウドでマザーボード側から隔てられているという点では共通していますが、エアフロー的にはマザーボード側から吸気して背面に排気するのでチャンバー分けされていません。
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Fractal Design Torrent Nanoのマザーボードトレイやその周辺レイアウトについてチェックしていきます。
Fractal Design Torrent NanoはMini-ITX対応PCケースですがPCIEスロット数は3段が設けられています。Mini-ITXよりも1スロット分縦長なMini-DTXマザーボードや、PCIEブラケットも含めて3スロットを占有するようなグラフィックボードにも対応できます。
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Fractal Design Torrent Nanoのマザーボードトレイには標準でMini-ITXに合わせたスペーサーが装着されています。マザーボード固定用スペーサーはネジ式です。
またマザーボード固定用スペーサーのうち右下の1つは六角の台座部分から丸いネジ穴が凸状に出っ張っています。マザーボードのネジ止めの際には出っ張りにマザーボードを引っかけて位置を固定することができるので、マザーボードのネジ止めが容易になる賢い構造です。
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マザーボードトレイの右側と下側はグロメット付きの裏配線用ケーブルホールが大きく取られています。ケーブルホールは横幅20mm程度と広いので太いケーブルも楽々と通せます。
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「Fractal Design Torrent Nano」にMini-ITXマザーボードを設置すると下のようになります。マザーボードトレイの右と下には大きくケーブルホールが開けられているので各種配線もスムーズに行えます。
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空冷CPUクーラーの高さクリアランスについては全高165mmまでが確保されているとのことでしたが、実測の高さクリアランスは167mm程度でした。
Mini-ITXマザーボードとも互換性の高い120mm冷却ファンを搭載するサイドフロー型CPUクーラーであれば基本的にサイドパネルとの干渉の心配はありません。
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140mm+幅の空冷CPUクーラーでも全高165mm以下に収まるのであれば設置できなくはありませんが、PSUシュラウドとのクリアランスがマザーボード上端+10mm程度しかなく、クリップ式の場合にファンの固定に困る、という問題もあります。組み易さを考えると120mm幅の空冷CPUクーラーが推奨です。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの裏配線スペース

「Fractal Design Torrent Nano」の裏配線スペースについてチェックしていきます。
左サイドパネルを取り外すとFractal Design Torrent Nanoのマザーボード裏スペースにアクセスできます。Fractal Design Torrent Nanoの裏配線スペースの全体は次のようになっています。
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マザーボードトレイのCPUクーラーメンテナンスホールも大きくとられていて、縦長でメンテナンスホールからはみ出しやすいAM4マザーボードもしっかりと収まっています。バックプレート型のCPUクーラーでもマザーボードをPCケースに装着したままで着脱が可能です。
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「Fractal Design Torrent Nano」の裏配線スペースについては、マザーボードトレイ上の4か所にマジックテープ式のケーブルファスナーがあり、ケーブルホール左側の2か所にはさらにプラスチック製ケーブルガイドも設置されています。シンプルかつ動線も確保されていて配線しやすそうなデザインです。
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裏配線スペースの厚さはマザーボードトレイやシャーシの凹凸で若干前後しますが、20mmから最大29mmは確保されているので、余裕をもってケーブルマネジメントが可能です。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintのストレージ設置スペース

続いて「Fractal Design Torrent Nano」のストレージ設置スペースをチェックしていきます。
「Fractal Design Torrent Nano」は2カ所にストレージ設置スペースがあり、ストレージ積載数としては最大で3基の2.5インチストレージと1基の3.5インチストレージが設置可能です。

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2.5インチストレージトレイについて

まずは2.5インチストレージトレイを使用したスペースについてチェックしていきます。
「Fractal Design Torrent Nano」のマザーボードトレイ裏側、CPUクーラーメンテナンスホール上には2基の2.5インチストレージを設置可能な2.5インチストレージトレイが装着されています。
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2.5インチストレージトレイは2基設置可能な1枚板のスチール製プレートになっており、トレイ短辺(PCケースで左向き)にある2カ所の爪と、逆側の脱落防止機能付きハンドスクリューでPCケースに固定する構造になっています。防振ゴム等はないので機械駆動部分のない2.5インチSSD向けのストレージトレイです。
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3.5インチストレージトレイについて

続いて3.5インチストレージトレイを使用したスペースについてチェックしていきます。
「Fractal Design Torrent Nano」の電源ユニット前方スペースには、1基の3.5インチストレージトレイが装着されています。
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3.5インチストレージトレイは前後2カ所の設置位置オプションがありますが、前方に設置する場合、フロントIOケーブルが干渉するため、一時的にケーブルの取り回しを緩める必要があります。組み立て手順に影響するのでこの部分は注意が必要です。
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3.5インチストレージトレイは裏配線側から見て奥方向にツメを引っ掛け、手前の脱落防止機能付きハンドスクリューでネジ穴に固定するという固定方式が採用されています。
またストレージトレイに3.5インチHDDを装着するための左右のネジ穴には防振ラバーパッドが装着されており、HDDの振動によってPCケースの共振が発生するのを抑制できます。
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3.5インチストレージトレイには1台の3.5インチHDDに加えて、裏側に1台の2.5インチSSDも設置できます。また3.5インチHDDではなく2.5インチSSDを設置して、計2台の2.5インチSSDにすることも可能です。
なお3.5インチストレージトレイを上述の前方に固定するレイアウトの場合、裏側の2.5インチSSDは排他利用になります。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintのグラフィックボード設置スペース

「Fractal Design Torrent Nano」のグラフィックボード設置スペースについてチェックしていきます。
まず製品スペックを見ると、「Fractal Design Torrent Nano」のグラフィックボード設置における長さ方向のクリアランスについて、最大で全長335mmまで対応しています。
NVIDIA GeForce RTX 3080/3090のようなハイエンドGPUを搭載するグラフィックボードのオリファンモデルでも全長320mmを超えるモデルは稀なので基本的に干渉の心配はありません。
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「Fractal Design Torrent Nano」はMini-ITX対応PCケースですがPCIEスロット数は3段が設けられています。PCIEブラケットも含めて3スロットを占有するようなグラフィックボードにも対応できます。
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製品スペックの通り300mm超のスペースがあるのでGeForce RTX 3080/3090やRadeon RX 6800/6900 XTなど巨大なオリファンモデルの多いハイエンドグラフィックボードを問題なく設置できるスペースが確保されています。
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標準搭載の180mmファンはPCIEスロットを避けるように少し上に配置されているので、PCケースフロントパネルギリギリまでをグラフィックボード用のスペースとして使用できます。
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標準構成の180mmファンではフルにスペースを活用できますが、120mm/140mmファンブラケットを使用して、2基の冷却ファンや240サイズラジエーターをフロントに設置する場合、ファンやラジエーターの厚みに応じて、グラフィックボードのスペースは制限されます。
一例として、一般的な240サイズ簡易水冷クーラーはファン&ラジエーターで50~55mmを占有するので、グラフィックボードの長さが280mm程度に制限されます。
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グラフィックボードの高さ方向についてもPCIEブラケットからサイドパネルまで70mm程度と十分な余裕があるので、補助電源ケーブルはもちろん、背の高い基板のオリファンモデルにDIY水冷のフルカバー水冷ブロックを装着してもターミナル部分がサイドパネルと干渉する心配はありません。
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「Fractal Design Torrent Nano」にはハイエンドグラフィックボードユーザーには嬉しい機能としてグラフィックボードホルダーが標準で付属します。
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Fractal Design Torrent Nanoの付属GPUホルダーは、縦長のネジ穴スリットに固定する構造になっており、裏配線側からハンドスクリューで固定します。ネジ穴スリットはPCIEブラケットから18cm程度と28cm程度の2カ所あります。
シャーシ側ネジ穴スリットが縦長なので上下方向に移動でき、L字フレーム上でグラフィックボードを保持するゴムカバー付きノブを前後移動できます。
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GPUホルダーが標準で付属するのは嬉しいのですが、Fractal Design Torrent Nanoの場合、PCケース底面との隙間が狭いので、GPUクーラーを適切に支えられるポジションに調整するのが少々難しいところは玉に瑕でした。
PCケースを横倒しにして底面フィルターを外す、2スロット以上占有するグラフィックボードではノブの固定にハンドスクリューではなくインチネジを使う、など調整に工夫が必要です。
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GPUホルダーの位置は2カ所で固定なので、この部分だけボトムにスリットがあれば調整も多少は容易になったのですが。
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Torrent Nanoの場合は下写真(別製品)のようにサイドパネル側に配置して、手前から調整できる構造のGPUホルダーにした方がよかったと思います。
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管理人がPCケースをチェックする時の重箱の隅をつつくような細かい項目、PCIEスロットの固定ネジとシャーシの干渉についてですが、Fractal Design Torrent Nanoでは固定ネジ上にシャーシが被っておらずしっかりとクリアランスが確保されています。これならドライバーを使用した拡張ボードのネジ止めも簡単です。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの電源ユニット設置スペース

Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの電源ユニットの設置個所付近をクローズアップしていきます。
近年の自作PCケースでは電源ユニットをボトムに配置して電源のみチャンバー分けしてしまうのが一般的ですが、「Fractal Design Torrent Nano」の大きな特長として、PCケース上部後方に電源ユニット設置スペースが設けられています。
PCケース背面の左端には上から下へ縦に並んでケーブルファスナーが装着されており、電源ユニットから伸びるACケーブルを含め、各種ケーブルをスマートに配線できます。
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またPSUシュラウドで隔てられていてマザーボード側から見えないという点ではボトム配置と共通していますが、エアフロー的にはマザーボード側から吸気して背面に排気するのでチャンバー分けされていません。
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「Fractal Design Torrent Nano」で電源ユニット設置スペースにアクセスするには、トップパネルを取り外す必要があります。トップパネルは後方へスライドするだけで簡単に取り外しが可能です。
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なおサイドパネルのところでも紹介しましたが、トップパネルとサイドパネルは付属ネジによってセキュアな固定にも対応しています。
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以上の手順で簡単にトップパネルを取り外して、電源ユニット設置スペースにアクセスできます、
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Fractal Design製PCケースではDefine 7をはじめ、電源用ブラケットを組み合わせたスライド挿入構造を採用するものが多いですが、「Fractal Design Torrent Nano」では電源ユニットの固定方法として、単純にPCケース内から電源ユニットを配置して外側からネジ止めする構造が採用されています。
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吸気スリットの両サイドには縦に2つずつ電源ユニットの安定した固定と電源ユニット冷却ファンの振動によるPCケースとの共振を防止するためゴム足がスタンドとして設置されています。
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電源ユニットの奥行のクリアランスについて、単純に電源ユニット自体の奥行としては200mm程度のスペースが確保されています。
その先には斜めにせり上がっていますが、50mm程度の奥行で電源ケーブルの配線に使用可能なスペースがあり、ケーブルファスナーも装着されています。
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なお電源ユニット設置スペース前方に3.5インチストレージトレイを設置する場合は、トレイの設置位置に合わせて電源ユニットのクリアランスが172mmと210mmに制限されます。
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「Fractal Design Torrent Nano」において3.5インチストレージトレイとのクリアランスは特に注意が必要なポイントです。
電源ユニットにも依りますが、3.5インチストレージトレイとプラグイン端子は上下位置が一致する可能性が高く、電源ケーブルも含めてクリアランスを考えてください。
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電源ユニット設置スペースの左右に注目すると、マザーボード側は塞がっていますが、裏配線側は完全に開放されているので、ケーブルホールを介してマザーボード側へもスムーズに電源ケーブルを配線できます。
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Mini-ITXマザーボードではマザーボード左上にEPS 8PIN電源コネクタが実装されたレイアウトが一般的なので、EPS電源ケーブルを通すためのケーブルホールがすぐ傍に設けられています。
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EPS電源用のケーブルホールは電源ユニットを固定してしまうと隙間が狭くなり、EPS 8PINコネクタが通らなくなってしまうので、忘れないように、マザーボードを設置したら最初に電源ケーブルを装着してしまうのがオススメです。
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今回は同社製電源ユニットから、80PLUS Platinum認証を取得かつ電源容量860Wのハイパフォーマンス電源ユニット「Fractal Design Ion+ 2 Platinum 860W」を設置してみました。
「Fractal Design Ion+ 2 Platinum 860W」をレビュー
Fractal Design Ion+ 2 Platinum 860W

Fractal Design Ion+ 2 Platinum 860Wは860Wの大容量電源ユニットながら奥行150mmとコンパクトなので、プラグイン端子側で50mm+スペースを広々と電源ケーブルの配線・収納に利用できます。
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Fractal Design Ion+ 2 Platinumシリーズは奥行150mmなので、3.5インチストレージトレイを後方寄りに設置した場合のクリアランスは20mm程度、前方寄りに設置した場合のクリアランスは60mm程度となります。
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Fractal Design Ion+ 2 Platinumシリーズは電源ケーブルが非常に柔らかいので、3.5インチストレージトレイを後方寄りに設置しても、電源ケーブルは隙間に収まります。
Fractal Design Ion+ 2 Platinumシリーズは560W~860Wの電源容量を選択でき、最大容量の860WならTGP300W超のハイエンドGPUを組み合わせても余裕があるので、「Fractal Design Torrent Nano」と組み合わせる電源にイチオシです。
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電源ユニットのボトム配置が主流な現在、トップ配置は00年代もしくはそれ以前の古い構造と感じるかもしれませんが、「Fractal Design Torrent Nano」では裏配線やPSUカバーを取り入れることで、過去のそれとは全く違ったものに生まれ変わっています。
実際に組んでみても、電源ユニットの設置、プラグインケーブルの着脱、電源ケーブルの配線距離など様々な面で非常に配線しやすかったのはかなり意外でした。
Fractal Design Torrent NanoシリーズとFractal Design Ion+ 2 Platinumシリーズを組み合わせれば、自作PC初心者でも電源ケーブルをスマートに配線できると思います。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintのファン・水冷ラジエーター設置スペース

続いて「Fractal Design Torrent Nano」の冷却ファンと水冷ラジエーターの設置スペースについてチェックしていきます。

ファン・ラジエーター設置スペースの概要

まずはFractal Design Torrent Nanoのファン・ラジエーター積載可能数について概要を紹介します。
Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintの製品スペック上の冷却ファンおよび水冷ラジエーターの積載可能サイズ・数量については基本的に公式マニュアルの概略図を参照するのが一番わかりやすいので、マニュアル図解を念頭に実機写真で補足をしていこうと思います。

「Fractal Design Torrent Nano」は一般的な120mm角と140mm角に加えて、180mm角のファンに対応しており、各スペースのファン設置可能数は次のようになっています。
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「Fractal Design Torrent Nano」はフロントスペースで240サイズ水冷ラジエーターに対応しています。
内部スペースを広々と使用できるオープンレイアウトで大型の水冷ラジエーターに対応し、リザーバー設置用のネジ穴も用意されているので、Mini-ITXで構築するDIY水冷用PCケースとしても最適です。
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付属ファン Prisma AL-18 PWM ARGB PWM について

「Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint」には定格1200RPMの180mm角ケースファン「Prisma AL-18 PWM ARGB PWM」がフロントに1基、標準で付属します。なお非RGBのTorrentシリーズには「Dynamic X2 GP-18 PWM」が1基付属します。
Prisma AL-18 PWM ARGB PWMの定格(最大)回転数は1200RPM、PWM速度調整に対応し、300~1200RPMの範囲内で制御可能です。白色ブレードは軸受け部分に内蔵されたLEDイルミネーションの光を拡散し、ブレード全体やフレーム状リングに鮮やかな色が行き渡らせる特殊素材です。
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Prisma AL-18 PWM ARGB PWMは180mm角なので、一般的に大型ファンに分類される140mm角ファンと比較しても縦横サイズが巨大ですが、厚みも38mmと分厚いのが特徴です。
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軸受にはMTTF(平均故障時間)がトップクラスの90,000時間である高級LLS軸受けを使用し、さらにハブ部分にベアリングの軸圧力を軽減するカウンターバランスマグネットを採用することでベアリングの耐用性を更に強化しています。
固定用の支柱はファンブレードに対して垂直になっており、ファンブレードが支柱を通るときに通常発生するノイズを抑制しています。ファンブレードの付け根部分にある3つの切り込みはファンブレードが固定用の支柱を通るときに発生するノイズを拡散する事で抑制します。
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空気力学的に基づき設計された薄板状の支柱、航空機の翼に一般的にみられるデザインを模倣したファンブレードは、正しい角度で簡単に空気が流れる様にする事でノイズや望ましくない乱流の発生を低減します。
ファンブレードの後縁付近には航空機の翼のデザインによくみられる「トリップワイヤー技術」という構造をしており、マイクロ乱流層を発生させ全体的に効率の良い静かなエアフローを実現するそうです。
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ファンフレームのネジ穴周辺部分には、高回転時に発生しやすい振動やノイズを抑制し、静音性を高める防振ラバーパッドを搭載しています。
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Prisma AL-18 PWM ARGB PWMからはPWM対応4PINファンケーブルに加えて、ファンに内蔵されたLEDイルミネーションに給電およびライティング制御するためのARGB対応VD-G型汎用3PIN LEDケーブルが伸びています。
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ファン・ラジエーター設置スペースを実機でチェック

上で解説した概要を念頭に、「Fractal Design Torrent Nano」のファン・ラジエーター設置スペースについて実機写真からチェックしていきます。


PCケースリアのファン・ラジエーター設置スペースについてですが、標準ではファンを非搭載ですが、120mm角のケースファンもしくはラジエーターを1基設置できます。
ネジ穴位置が固定で上下にオフセットできない仕様ですが、上側のクリアランスが広めに設けられているので、水冷ラジエーターも問題なく設置できます。
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PCケースフロントのファン・ラジエーター設置スペースについてですが、フロントパネル裏には標準で1基の180mm角ケースファンが吸気構成で設置されています。
PCケース内への埃の混入を抑えるためツールレスで着脱可能な防塵ダストフィルターも用意されているので吸気スペースに使用するのがおすすめです。
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上写真の通り、標準では180mm角の大型ケースファンが1基設置されていて、120mm角や140mm角のファン・ラジエーターに対応したネジ穴はありませんが、「Fractal Design Torrent Nano」にはフロント120/140mmファン用ブラケットが付属しています。
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180mmファンと上下の隔壁を取り外すと、フロント120/140mmファン用ブラケットを装着でき、最大で120mm×2や140mm×2のケースファンや、240mmの水冷ラジエーターに対応します。
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フロントパネルとの隔壁(シャーシ)にファンやラジエーターを装着する形になるので、ファンやラジエーターの厚みに応じて、グラフィックボードなど内側のスペースがトレードオフになります。
一例として、一般的な240サイズ簡易水冷クーラーはファン&ラジエーターで50~55mmを占有するので、グラフィックボードの長さが280mm程度に制限されます。
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PCケースボトムのファン・ラジエーター設置スペースの設置可能なサイズ・数量については上で紹介したとおり、ケースファンであれば最大で120mm×2 or 140mm×2です。水冷ラジエーターも最大で280サイズを設置できます。
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ただし、「Fractal Design Torrent Nano」のPCボトムについては3段目のPCIEスロットとの隙間は5mm程度しかなく、2スロット目との隙間は25mm、1スロット目との隙間は45mmとなります。
2スロット占有のグラフィックボードであればギリギリで25mm厚ケースファンをボトムに設置することができますが、水冷ラジエーターについてはファンを含めて50mm程度を占有してしまうので、1スロット占有水冷ブロックで水冷化したとしてもスペースが足りません。
25mm厚ラジエーター(Alphacool NexXxoS ST25など)と15mm厚ファンのようなスリムな組み合わせでギリギリという感じなので、DIY水冷でボトムスペースを活用したい人はかなり工夫が必要になると思います。
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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintのビルドギャラリー

記事冒頭で紹介した自作PCパーツを組み込んで「Fractal Design Torrent Nano」を使用した自作PCを組んでみたのでその作成例のギャラリーとなります。

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Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tintのレビューまとめ

最後に「Fractal Design Torrent Nano」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。

良いところ
  • 幾何学模様の幅広スリット採用でユニークなデザイン
  • フロントに180mmファンを標準搭載でエアフローに優れている
  • 内部を一望できる強化ガラスパネル搭載モデルがラインナップ
  • フロント/トップ/サイドパネルはボールキャッチによって容易に着脱可能
  • 300mm超の大型グラフィックボードにも対応
  • 重量級グラボを支えるGPUホルダーを標準搭載
  • マザーボード側からの電源ユニットや電源ケーブルをPSUシュラウド採用
  • 電源ユニットのトップ配置は電源ケーブルの配線がしやすい
  • 2.5インチ 3基、3.5インチ 1基で計4基のストレージを設置可能
  • フロントは240サイズ水冷ラジエーターに対応
  • フロント/ボトムには着脱の容易な防塵ダストフィルター搭載
悪いところor注意点
  • トップパネルやソリッドパネルには吸音素材が使用されていない
  • トップパネルは湾曲しているので物を置くことはできない
  • GPUホルダーの調整が難しい

「Fractal Design Torrent Nano」の最も特徴的でまず目につく構造は、幾何学模様の幅広スリットが採用されたフロントパネルだと思います。見た目が良いだけでなく、幅広いスリットによって広い通気面を確保し、標準搭載された180mm角38mm厚の巨大ファンによって優れたエアフローも実現しています。
公式仕様値でTGP300Wを超えるというのが近年のハイエンドグラフィックボードのトレンドですが、「Fractal Design Torrent Nano」はそういったグラフィックボードを効率的に冷やすことが可能です。

近年主流なボトム配置ではなく、電源ユニットをトップ配置にすることでボトムスペースを全て吸気面にでき、グラフィックボードが地面付近でより低温、フレッシュな空気を取り込むことが可能なので、この点でもエアフロー性能の高さを再認識できます。
また電源ユニットのトップ配置自体も過去の遺物かと思いきや、20mm+厚な裏配線スペースやPSUシュラウドとの組み合わせによって、綺麗かつスムーズな電源ケーブルマネジメントが可能になっていて、自作PCの組み易さにも一役買っていました。

「Fractal Design Torrent Nano」はMini-ITXとしては少し大きめですが、ATXはもちろんMicro-ATXと比較してもコンパクトで、デスクトップの文字通り、机の上に置いても邪魔にならないサイズ感です。
ストレージ積載数も4台と十分なので、PCIE拡張ボードをグラフィックボードしか搭載しないのであれば、高性能グラフィックボードを搭載するコンパクトゲーミングPCに最適なPCケースだと思います。

以上、「Fractal Design Torrent Nano」のレビューでした。
Fractal Design Torrent Nano Black RGB TG Light Tint



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