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GeForce RTX 3090 TiグラフィックボードとしてGainwardからリリースされた、3スロット占有3連ファンGPUクーラーを搭載するゲーミングモデル「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom(型番:NED309T019SB-1022M-G)」をレビューしていきます。
2022年最新フラッグシップのRTX 3090 Tiが、前世代最上位のRTX 2080 Tiをどの程度上回るのか、またRTX 3080 Tiや競合のRadeon RX 6900 XTと比較してどれくらいの性能を発揮するのか、実ゲームベンチマークでグラフィック性能を徹底比較します。
製品公式ページ:https://www.gainward.com/main/vgapro.php?id=1156
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom レビュー目次
1.Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの外観
2.Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの分解
3.Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの検証機材・GPU概要
4.Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomのゲーム性能
5.Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの温度・消費電力・ファンノイズ
6.Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomのレビューまとめ
【機材協力:Gainward 国内正規代理店 NewX】
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの外観
早速、「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を開封していきます。外パッケージの中には黒色段ボールの内パッケージが入っており、マニュアル類が収められたスポンジ蓋を外すと、スポンジスペーサー&静電防止ビニール袋という一般的な梱包でグラフィックボード本体が鎮座していました。
グラフィックボード本体の下にある小分けパッケージには付属品が封入されています。付属品は、PCIE5.0変換ケーブル(to PCIE 8PIN補助電源×3)、GPUホルダー、ARGB LEDケーブル、クイックマニュアルです。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のグラフィックボード本体を見ていきます。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUクーラーの外装はプラスチック製ですが、ファン上下に組み込まれたメタリックブラックの金属パイプがアクセントになっていて安っぽさは感じない外観です。
グラフィックボード側面のアクリルプレートには”GeForce RTX”と”Phantom”のテキストロゴが描かれており、ARGB LEDイルミネーションも内蔵されています。専用アプリケーションExpertoolを使用すればライティング制御が可能です。
グラフィックボード基板上のLEDヘッダーを付属ケーブルを使用してマザーボードなどARGB対応VD-G型汎用3PIN LEDコントローラーに接続することでマザーボードなど外部コントローラーからの制御にも対応します。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」は全長314mmとなっています。近年主流なオープンスペースタイプのPCケースなら干渉の心配はありませんが、PCケースフロントにストレージベイがある少し古めのPCケースではグラフィックボード設置スペースのクリアランスに注意が必要です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」は基板とGPUクーラーがPCIブラケットから30mmほどはみ出しているのでPCケースとの干渉は十分に注意してください。PCケースとの干渉ではグラフィックボードの背の高さは長さに比べて見落としやすいポイントです。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」3連ファンGPUクーラーには90mm径の冷却ファンが3基設置されています。ファンには高寿命を実現するダブルボールベアリングが採用されています。
3基のファンは「左&中央」と「右」の2つに分けて、専用アプリケーションのExpertoolで個別に速度制御が可能です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」はTGP450Wの発熱に対応するため、大型放熱フィンを採用したヒートシンクが搭載されており、PCIEスロットを3スロット占有します。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」は補助電源コネクタとして、PCIE5.0補助電源や12VHPWRと呼ばれることの多い12+4PINを搭載しています。RTX 3090 Tiとしては一般的なPCIE補助電源の構成です。
12VHPWRに対応する電源ケーブルが付属する自作PC向け電源ユニットは2022年5月現在、まだ市場にほとんど出回っていませんが、「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」は現在主流なPCIE 8PIN補助電源に変換するケーブルが標準で付属しています。
この変換ケーブルを使用することでPCIE 8PIN補助電源を3基以上使用できる電源ユニットやPCシステムであれば「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を組み込むことが可能です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のビデオ出力はリファレンス仕様と同じくHDMI2.1×1、DisplayPort1.4×3の4基が実装されています。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」にはオリジナルイラストのプリントされた金属製バックプレートが装着されています。基板の反りや破損を防止する保護プレートとしての役割に加えて、基板との間にはサーマルパッドが貼り付けられているので冷却補助の役割も果たします。
1kg超へと大型化(大重量化)していくGPUクーラーでも、GPUコアとクーラーベースコアが適切な圧力で密接するように、板バネ構造のリテンションバックプレートも「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」には採用されています。
バックプレート右端にはファン1基分のエアスリットが設けられており、ファンからヒートシンクを通って背面に直接風が抜けるフロースルー構造も採用されています。
なおグラフィックボードの重量はPalit GeForce RTX 3090 Ti GameRock OCが1865g、Gainward GeForce RTX 3080 Ti Phoenixが1253gに対して、Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomは1846gでした。
バックプレート等で基板の反りは防止されているものの、グラフィックボードの重量は1kgを大きく超過しているのでPCIEスロットへの負荷が心配ですが、「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」には標準で専用GPUホルダーが付属するので、PCIEスロットへの負荷や垂れ下がりの点でも安心です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」の付属GPUホルダーの使い方については公式の解説記事や、1分弱の公式動画で解説されています。マルチGPUにも対応する優れモノです。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの分解
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を分解してGPUクーラーやグラフィックボード基板についてチェックしていきます。なお今回は自己責任で(もしくはレビュー用サンプル貸出先の協力のもと特別に許可を頂いて)分解を行っています。GPUクーラーの取り外し(分解行為)は、一部を除く多くのメーカーではグラフィックボードの正規保証の対象外になる行為です。
今回はレビューのために分解していますが、繰り返しますが保証対象外になるので基本的には非推奨の行為なのでご注意下さい。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti PhantomのGPUクーラーは基板裏面のコア周辺4カ所と、バックプレート上の10か所(残りは補強プレートの固定)の計14個のネジによって厳重に固定されていました。3スロットを占有する大型GPUクーラーでも安心な固定状態です。
バックプレート上のネジを全て外すと、まずはバックプレートを取り外せます。バックプレートは金属製で、基板との間にはサーマルパッドもあるので冷却補助の役割も果たします。
バックプレート本体を固定しているのはGPUコア周辺、リテンションプレートが併用されている4ヶ所のネジだけです。PCIEブラケット側の4つのネジは補強フレームを固定しています。
以上のようにネジを外していくと、GPUクーラーは簡単に取り外せました。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のグラフィックボード基板には、PCIEブラケットの補強のための黒色の金属製フレームが装着されています。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」にはGainward独自設計のオリジナル基板が採用されています。
RTX 3090 TiのGPUコアにはGA102-350-A1が使用されていました。GDDR6Xメモリは今のところ1社しか量産していないのでMicron製。今回入手した「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」にはMicron製の16GbのGDDR6Xメモリチップが表面に12枚搭載されています。
同じ24GB容量のGDDR6Xメモリを搭載している初期モデルのRTX 3090は基板の両面に計24枚のメモリチップを搭載していましたが、RTX 3090 TiはGPUコア側の12枚だけで24GB容量を実装できているので、VRAMの冷却的には有利な設計です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のVRM電源回路はGPUコア&VRAMを囲うようして右側に10フェーズ、左側に11フェーズで計21フェーズが実装されています。21フェーズのうちGPUコアが16フェーズ、VRAMメモリが4フェーズです。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUクーラー本体をチェックすると、GPUコアと接する部分は銅製ペースプレートが採用され、ベースコアからは8本の銅製ヒートパイプが伸び、アルミニウム製放熱フィンが3スロットスペース内いっぱいに展開されています。
GPUコアと接する部分には冷却性能の高さで定評のある銅製ベースプレートが採用されてています。またGPUコア周辺のVRAMチップは共通の銅製ベースプレートと、VRM電源回路はヒートシンクにろう付けされた金属製プレートとサーマルパッドを介してヒートシンク本体で直接冷却するという理想的な構造です。
GPUコアと接するベースコアから伸びた8本の極太ヒートパイプによって3スロットを占有する大型放熱フィン全体へ熱を拡散します。
ヒートパイプには同社が”ダブルU字型ヒートパイプ(Double U Heat Pipe)”と呼ぶ、特許取得済みの構造を採用しています。U字形へ二重に曲げられたヒートパイプによって8本のヒートパイプで8+2本分の熱性能を発揮できるとのこと。
またベースコアから放熱フィンに伸びるヒートパイプとは別に、銅製ベースプレートの裏側にはVRAMチップに沿ってヒートパイプがろう付けされています。
ベースプレートから伸びる8本の銅製ヒートパイプによって3スロットを占有する大型GPUクーラー内部いっぱいに展開された極厚なアルミ製放熱フィンの迫力も圧巻です。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの検証機材・GPU概要
外観やハードのチェックはこのあたりにして早速、「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を検証用の機材に組み込みました。テストベンチ機の構成は次のようになっています。テストベンチ機の構成 | ||
ベンチ機1(温度・消費電力) |
ベンチ機2(ゲーム性能) |
|
OS | Windows11 Home 64bit |
|
CPU |
Intel Core i9 9900K (レビュー) |
Intel Core i9 12900K (レビュー) |
M/B | ASUS WS Z390 PRO (レビュー) |
ASUS ROG MAXIMUS Z690 HERO (レビュー) |
メインメモリ | G.Skill Trident Z Black F4-4400C19D-16GTZKK DDR4 8GB*2=16GB (レビュー) 4000MHz, 17-17-17-37-CR2 |
G.Skill Trident Z5 RGB F5-6000U3636E16GX2-TZ5RS DDR5 16GB*2=32GB (レビュー) 6000MHz, 36-36-36-76 |
システム ストレージ |
Samsung 860 EVO M.2 1TB (レビュー) |
Samsung SSD 980 PRO 500GB (レビュー) |
データ ストレージ |
Samsung 860 QVO 4TB (レビュー) | |
CPUクーラー |
Fractal Design Celsius S36(レビュー) Noctua NF-A12x25 PWM (レビュー) |
|
電源 ユニット |
Corsair HX1200i (レビュー) |
|
PCケース/ ベンチ板 |
STREACOM BC1 (レビュー) |
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUクーラー側面のロゴ部分にはアドレッサブルLEDイルミネーションが内蔵されています。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti PhantomのGPU概要
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomに搭載されているGPU「GeForce RTX 3090 Ti」のスペックについて簡単に確認しておきます。「GeForce RTX 3090 Ti」はGA102-350コアが使用されておりCUDAコア数は10752、GPUコアクロックはベース1560MHz、ブースト1860MHzです。VRAMには従来よりも高速な21.0GbpsのGDDR6Xメモリを24GB容量搭載しています。
「GeForce RTX 3090 Ti」は典型的なグラフィックボード消費電力を示すTGPが450Wに設定されており、PCIE補助電源として次世代規格のPCIE5.0補助電源12PINコネクタが採用されています。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」については、リファレンス仕様と同じくブーストクロック1860MHz、パワーリミット(TGP)も450Wです。電力制限の解除には非対応です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」は複数のBIOSを搭載したデュアルBIOSに対応し、PCIEブラケットの手前部分にはBIOS切り替え用のスライドスイッチが設置されています。
しかしながら、BIOSスイッチを切り替えるとBIOS自体は切り替わるものの、「Performanceモード(標準設定)」と「Silentモード」の2つは完全に同じ動作でした。
今回レビューするGeForce RTX 3090 Tiをはじめとして、GeForce RTX 30シリーズに採用されるAmpereアーキテクチャにおいて、前世代Turingと比較してスペック上のCUDAコア数が2倍に激増していることについて簡単に説明しておきます。
まず純粋に事実として、複数のCUDAコアからなるCUDAコア群のストリーミングマルチプロセッサ(Streaming Multiprocessors:SMs)の『FP32スループットがTuring世代と比較してAmpereでは2倍に向上』しています。これは間違いありません。
一度、前世代Turingを振り返ると、TuringアーキテクチャではFP32とINT32を同時に実行できる(データパスが独立に用意されている)ことがアーキテクチャとしての新しい特徴でした。Turingでは1基のSMにFP32とINTが1:1割合で実装されていました。
Turingがこのようなアーキテクチャを採用したのは、PCゲームではFP32だけでなくINT32も実行されるから、というのが理由でしたが、同時に公表されていた統計を思い出すと、ゲームによって多少変動はあるもののFP32に対してINT32はせいぜい2:1の割合でした。
であればAmpereでは2つのデータパスのうち、INT32用のデータパス上にINT32の実行ユニットだけでなくFP32の実行ユニットも乗せれば、FP32とINT32の割合が現実に即した理想的な比率になり、省スペースに実装もできるというのは理にかなった話だと思いました。(下はSMの1/4を抜粋)
従来では『CUDAコア数 = FP32実行ユニットの数』とカウントしていたので、同じく単純にFP32実行ユニットの数をカウントするとAmpereアーキテクチャのGeForce RTX 30シリーズでは、CUDAコア数が2倍に爆増します。確かに1クロックで同時に実行できるFP32の最大数は2倍になったのですが、即ちCUDAコア数が2倍になったとカウントするのかというとやや疑問も残ります。
GTX700からRTX2000まで4世代ほどは、『CUDAコア数の増加による比例』×『コアクロックの上昇やアーキテクチャ改良による性能向上』が次世代GPUの性能指標だったので、GTX10からRTX20でCUDAコア数が2倍であれば実際の性能は2倍以上ですが、RTX20からRTX30ではCUDAコア数が2倍になっても実際の性能は2倍以下なのでどうしても違和感が残ります。
ともあれPCゲームを含め実際のアプリケーションではINT32も使用されるので、実性能を見るとGeForce RTX 30シリーズはCUDAコア数に比例して単純に2倍の性能にはならず、INT32/FP32混合データパスの使用状態に応じて、性能の伸び幅(Performance gains)が変動します。
ただFP32など一般的なシェーダーだけでなく、レイトレーシング用コアやテンサーコアも新世代へアップグレードされているので、レイトレーシング表現やDLSSに対応したPCゲームであればRTX20に対して2倍に迫る性能も発揮できるようです。
またGeForce RTX 30シリーズの諸機能について、前世代RTX 20シリーズとの大きな違いとして、8K/60FPS映像を取り扱えるHDMI2.1に対応し、それに伴ってハードウェアデコーダのNVDecが第5世代にアップデートしています。第5世代NVDecでは、8Kなど超高解像度映像に使用されるAV1コーデックのデコードに対応しています。
ゲーム実況などリアルタイム配信・録画において好評を博したNVEncについてはRTX 20シリーズと同じく第7世代が採用されています。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomのゲーム性能
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」の性能を測るべく各種ベンチマークを実行しました。性能比較には「GeForce RTX 3080 Ti」、「Radeon RX 6900 XT」、「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」を使用しています。(特定のモデルや型番を指名していない場合、各GPUメーカーのリファレンスモデルもしくはリファレンス仕様のオリファンモデルです)
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで現在主流なDirectX11のベンチマーク FireStrikeによる比較になります。
FireStrike | Extreme | Ultra | |
RTX 3090 Ti Gainward Phantom |
52773 | 26920 | 14014 |
RTX 3080 Ti |
47430 | 23686 | 12084 |
RX 6900 XT |
54473 | 26775 | 13413 |
RTX 2080 Ti FE |
35670 | 16973 | 8311 |
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードについて、3DMarkで最新タイトルでは採用が増えつつあるDirectX12ベンチマーク TimeSpy、およびレイトレーシング表現に対応したベンチマーク Port Royalによる性能比較となります。
TimeSpy | Extreme | Port Royal |
|
RTX 3090 Ti Gainward Phantom |
21622 | 11176 | 14487 |
RTX 3080 Ti |
18776 | 9607 | 12569 |
RX 6900 XT |
19737 | 9531 | 9757 |
RTX 2080 Ti FE |
14267 | 6711 | 8806 |
続いて近年の最新PCゲームを実際に用いたベンチマークになります。同一のグラフィック設定で同一のシーンについてフルHD(1920×1080)とWQHD(2560×1440)と4K(3840×2160)の3種類の解像度で平均FPSを比較しました。
ベンチマーク測定を行ったゲームタイトルは、『Assassin's Creed Valhara』、『Battlefield V』、『CONTROL』、『Cyberpunk 2077』、『DEATH STRANDING』、『Far Cry 6』、『FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE』、『Forza Horizon 5』、『God of War』、『Marvel's Guardians of the Galaxy』、『Metro Exodus』、『MONSTER HUNTER: WORLD』、『Shadow of the Tomb Raider』、『Tales of Arise』、『Watch Dogs Legion』、以上の15タイトルです。
Assassin's Creed Valhara(最高設定プリセット)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Battlefield V(最高設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
CONTROL(高設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Cyberpunk 2077(ウルトラ設定プリセット, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
DEATH STRANDING(最高設定プリセット, TAA)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Far Cry 6(最高設定プリセット, 高解像度テクスチャ:オフ, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE(テクスチャ解像度:高設定、シャドウ解像度:高設定、キャラクター表示数:10)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADEは、標準では最大フレームレートが120FPSですが、アンリアルエンジン4のiniファイルによるカスタム設定を有効にするMODのFFVIIHookを使用して『フレームレート制限なし』、『可変レンダリング解像度:オフ』、『モーションブラー:オフ』の設定を適用しています。
Forza Horizon 5(エクストリーム設定プリセット, モーションブラー:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
God of War(ウルトラ設定プリセット, モーションブラー:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Marvel's Guardians of the Galaxy(ウルトラ設定プリセット, TAA, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、Marvel's Guardians of the Galaxyはゲームプレイ時の最大フレームレートは144FPSですが、ゲーム内ベンチマーク機能は144FPS以上で計測できるので、その結果を使用しています。
Metro Exodus(エクストリーム設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
MONSTER HUNTER: WORLD(最高設定プリセット, DirectX12)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Shadow of the Tomb Raider(最高画質設定プリセット, DirectX12, TAA, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Tales of Arise(最高設定, モーションブラー:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
なお、Tales of Ariseは、標準ではPlayStation 5やXbox Series Xのコンソールゲーム機版よりもオブジェクトや影の遠景描画が省略されているので、アンリアルエンジン4のiniファイルによるカスタム設定を有効にするMODのArise-SDKを使用して高画質化する設定を適用しています。
Watch Dogs Legion(最大設定プリセット, DirectX12, レイトレーシング表現:オフ)に関する「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を含めた各グラフィックボードのベンチマーク結果です。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomなど4種類のGPUについて実ゲーム性能の比率の平均を出してみたところ、Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomは、前世代最上位RTX 2080 Tiを平均で60%程度、ベストケースでは70%も上回る圧倒的な性能を発揮しました。
実際に測定した上のベンチマーク結果であるフレームレートを見ての通り、4K/60FPSゲーミングは当たり前、4K/120FPSにも手が届く4KゲーミングモンスターなGPUです。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの温度・消費電力・ファンノイズ
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの負荷時のGPU温度やファンノイズや消費電力についてチェックしていきます。「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPU温度とファンノイズの検証負荷としては約20分間に渡たり連続してGPUに100%近い負荷をかける3DMark TimeSpy(Extreme) Stress Testを使用しています。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のテスト終盤におけるGPU温度は最大74度と標準的ですが、ファン回転数は最大1800~1900RPM程度とやや高めです。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」はアイドル時にファンが停止するセミファンレス機能に対応しており、GPU温度55度前後が始動閾値、GPU温度40度前後が停止閾値でヒステリシスも採用されています。製品によっては回転数が上下してふらつくことの多い始動や停止の直前も、閾値を上下した瞬間にピタッと切り替わります。
GPUコアクロックについては「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」の仕様値ではブーストクロック1860MHzとなっていますが、負荷テスト中の実動平均は1985MHzでした。
【備考】AMD、NVIDIAともに最新GPUでは実動コアクロックはGPUコア個体毎に異なる内部設定のV-Fカーブが支配的になっており、加えて負荷中のGPU温度も大きく影響します。ファクトリーOCが施されたオリファンモデルの公式仕様値として公表されているブーストクロックはOC耐性選別の1つの指標にはなると思いますが、実動コアクロックの優劣においてあまりあてになりません。
また実用条件に近い冷却性能の検証として、実際にPCケースへ「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を組み込み、Time Spy Extreme グラフィックテスト1を1時間に渡ってループさせてGPU温度やファン回転数がどうなるかを確認してみました。
検証機材のPCケースには「Cooler Master MASTERCASE MAKER 5t」を使用しています。CPUクーラーは120サイズ簡易水冷でラジエーターを天面前方に設置、またPCケースのフロントに吸気ファンとして3基とリアに排気ファンとして1基の140mm角ケースファンをそれぞれ設置し、ファン回転数は1000RPMに固定しています。
PCケースのエアフローファンには空冷ヒートシンク、水冷ラジエーター、PCケースエアフローの全ての用途で一般的な140mmサイズファンを上回る性能を発揮する「Thermaltake TOUGHFAN 14」を使用しています。140mmサイズファン選びに迷ったらこれを買っておけば問題ない、高性能かつ高静音性なファンです。
・「Thermaltake TOUGHFAN 14」をレビュー。最強140mmファンの登場か!?
PCケースに入れた状態で長時間負荷をかけると「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUの最大温度は76度、ファン回転数は2000~2100RPM程度でベンチ板上で測定した時よりも上昇しています。
TGP450WのGPUを冷やしていることを考えれば悪くない冷却性能ですが、流石にファン速度が2000RPMを超えてくると、PCケースに入っていてもファンの動作音ははっきりと聞こえます。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUクーラーは内排気ファンということもありPCケースの吸排気を最適化しないと冷却効率が下がるので、フロントx3/リアx1で140mmファンを設置して1000RPMで回していますが、さすがに400Wをゆうに超えるTGPなので、ベンチ板での比較的に理想な環境のままとはいきませんでした。実際にPCケースへ組み込むユーザーはPCケースの吸排気にも注意してみてください。
加えて1時間のストレステスト終盤にサーモグラフィカメラ搭載スマートフォン「CAT S62 PRO」を使用してゲーム負荷時のグラフィックボード上の各所の温度をチェックしました。
TGP300W超のRTX 3080/3090ではVRM電源回路やPCIE補助電源付近がかなり高温になるモデルも散見されたのですが、「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」はホットスポットでも70度以下に収まっているので、運用上、特に心配する必要はありません。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomを含めていくつかのグラフィックボードについてサウンドレベルメーターを利用してゲーム負荷時のノイズレベルを測定・比較しました。
検証機材はベンチ台の上に平置きにしているので、サウンドレベルメーターをスタンドで垂直上方向に50cm程度離して騒音値を測定しています。
この測定方法において電源OFF時の騒音値は30dB未満です。目安として騒音値が35dBを超えたあたりからファンノイズがはっきりと聞こえるようになりますが、35~38dB以下であればPCケースに入れてしまえばファンノイズが気になることはそうそうないと思います。40dB前後になるとベンチ台上で煩く感じ始め、45dBを超えるとヘッドホンをしていてもはっきり聞き取れるくらいになります。
A特性で測定しているのである程度は騒音値にも反映されていますが、同じ騒音値でも周波数(ファン回転数)が高いほど体感としては大きな音に感じやすく、また不快に感じたり感じなかったりは音の性質(細かい乱高下の有無や軸ブレ)にもよるので注意してください。
ノイズレベルの測定結果は次のようになっています。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」は、ベンチ板上という比較的に理想的な状況ならファン速度1800RPMに対してノイズレベルが37dB程度ですが、PCケース組み込み時では2000~2100RPM程度とファン速度が高速になり、ファンノイズは40dB以上という高い数値を示します。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」はTGP450WのGPUを冷やしていることを考えれば実用的に及第点の静音性だと思うのですが、やはり2000RPMを超えるファン速度になるとPCケースからもハッキリとファンノイズが耳につきます。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの消費電力と瞬間的な最大電源負荷を測定しました。
グラフィックボードの消費電力測定には、当サイトの検証に使用するためワンオフで特注した測定ツール「GPU Power Tester」を使用しています。GPU Power TesterはPCIEスロット経由とPCIE補助電源の消費電力を直接に測定しているので、シンプルにグラフィックボードそのものの消費電力をしることができます。
消費電力の測定にあたってグラフィック負荷には上で行った温度検証と同様に3DMark TimeSpy ストレステストを使用しています。テスト全体から1ms間隔でモニタリングを行い、平均値を”消費電力”、最大値を”瞬間的な最大電源負荷”とします。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantomの消費電力は455W、最大瞬間負荷は486Wでした。Gainward GeForce RTX 3090 Ti PhantomのTDP(パワーターゲット)は450Wに設定されているので、概ね設定値通りの消費電力です。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」の公式仕様でも推奨されているように、同グラフィックボードを使用するのであれば安定した電力供給のためにも、電源容量850W以上の電源ユニットを組み合わせる必要があると思います。
Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom レビューまとめ
最後に「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」を検証してみた結果のまとめを行います。簡単に箇条書きで以下、管理人のレビュー後の所感となります。良いところ
- 4K/120FPSゲーミングにも対応可能、4KゲーミングモンスターなGPU
- 前世代最上位モデルRTX 2080 Tiと比較しても平均60%程度、ベスト70%も高速
- RTX 3080 Tiよりも最大で10~15%程度も高性能
- TGP450WのRTX 3090 Tiを安定して運用可能なGPUクーラー
- GPUホルダーが標準で付属
- RTX 3090 Tiグラフィックボードのオリファンモデルとしては最安値クラスの製品
- 全長314mm、全高がPCIEスロット+30mmと巨大なのでPCケースとの干渉に注意
- ファン速度が高く、ファンノイズも大きめ
- RTX 3090 Tiは1999ドルからと非常に高価
GeForce RTX 3090 Tiは、前世代最上位GeForce RTX 2080 Tiと比較して平均で60%程度、ベストケースでは70%も上回るグラフィック性能を実現し、前世代から圧倒的な飛躍を遂げています。
2022年最新の超高画質なPCゲームですら素の最高画質設定で4K/60FPSをキープでき、高画質設定のまま4K/120FPSのハイフレームレートで快適なプレイも難しくなく、4Kゲーミングモンスターの登場といっても過言ではありません。
RTX 3090 Tiのグラフィック性能については基本的に文句はなく、2021年末頃から普及しつつある4K/120Hz対応ゲーミングモニタや、当サイトでもオススメしている40インチ以上の大型の有機ELテレビと組み合わせて4K/60FPS+ゲーミングに余裕で対応できるGPUだと思います。現在入手できるGPUとして最速であることも間違いありません。
TGPが450Wに引き上げられている点についても、PCケースや電源ユニットの選定には注意が必要ではあるものの、”安定運用できる程度に冷やせるなら性能重視で高TGPに”という近年のトレンドを加速させただけなので、個人的には目くじらをたてる必要はないと思っています
ただウルトラハイエンドクラスのGPUが、3080 10GB、3080 12GB、3080 Ti、3090、3090 Tiと順番に10%以下の性能差で渋滞気味に乱立し、未だグラボ価格が初期のMSRPに従わない状況なので、オリファンモデルによってはGPUランクと価格の上下関係が逆転していたり、価格面でも混乱をきたしているところはかなり気になる、というかネガティブに感じます。
4K解像度の60FPS~120FPSに対応可能なGeForce RTX 3090 Tiを使用するのであれば、4K/144Hz対応IPS液晶ゲーミングモニタの「ASUS TUF Gaming VG28UQL1A」や「LG 27GP950-B」や「MSI Optix MPG321UR-QD」、4K/120Hz有機ELテレビ「LG OLED TV C2/G2」など、4K解像度&ハイリフレッシュレートなディスプレイと組み合わせてラグジュアリーなゲーミング環境を構築したいところです。
・4K/120Hz+対応ゲーミングモニタのレビュー記事一覧へ
加えて補足しておくと、
「GeForce RTX 3090 Ti」は前世代TITAN RTXと同等となる24GBの超大容量VRAMを搭載することから分かるように、RTX30シリーズのナンバリングに名を連ねているものの、事実上、従来で言うところの”TITAN”ポジジョンな製品です。
3DレンダリングやディープラーニングなどGPGPU的なタスクに向いており、特に3Dレンダリングでは、Ampereアーキテクチャの大きな特徴の1つである2倍に増強されたFP32スループットが遺憾なく発揮されるので、前世代のTITAN RTXやGeForce RTX 2080 Tiと比較して2倍以上の性能を発揮できます。
逆に3DレンダリングではVRAM速度の恩恵は受けにくいので、CUDAコア数に差があるRTX 3080 10GB/12GBとは10~20%近い性能差を期待できるものの、RTX 3080 Tiとの性能差は4Kゲーミングにおけるそれよりも小さめです。
ただしRTX 3090 Tiは24GBという超大容量なVRAMを使用できるので、大データの3Dレンダリングや8Kの動画編集など10GB/12GBではクラッシュ・フリーズしてしまうようなシーンでも正常に動作できるところは長所です。
また上述の通りAmpere世代ではナンバリングになったもののTITANポジションな製品ですが、ナンバリングになった恩恵ともいうべきか、RTX 3090 TiはASUS/MSI/ZOTACなどNVIDIA公式のパートナーメーカーによる各社オリジナルの高性能GPUクーラーを搭載できるようになりました。
外排気ブロアーファンのTITAN Xpは言うに及ばず、内排気になって多少は冷却・静音が改善されたTITAN RTXと比較しても、GeForce RTX 3090 Tiは全長300mm超かつ3スロット占有の大型GPUクーラーの搭載によって、大幅に静音性を向上させ、TITANポジションながら各世代の80Tiナンバリングモデル並みの静音性を実現したところも注目ポイントです。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUクーラーについては、TGP450Wの1チップGPUであるRTX 3090 Tiを安定動作可能な冷却性能を実現しています。静音性についてもPCケース組み込み時でノイズレベル40dB程度に収まっているので及第点には達していると思います。
とはいえグラフィックボードの消費電力が400~500Wにも達してしまうと、GPUクーラー自体の冷却性能もそうですが、PCケース内外への吸排気も含めて、空冷GPUクーラーで”優秀”と評価できるような静音性を実現するのはやはり難しいと感じました。
「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のGPUクーラー自体はサイズ相応に高性能ですが、TGP450Wによって得られる性能はやはり静音性とトレードオフになっているため、クーラーの良さを実感し難いというのが実状です。
TGP400W超のGPUに対して本格的に性能/冷却/静音の両立を追求するなら、AIO水冷の採用を検討する必要があるのかなと思います。
以上、「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」のレビューでした。
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3スロット占有3連ファンGPUクーラーを搭載するゲーミングモデル「Gainward GeForce RTX 3090 Ti Phantom」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) June 4, 2022
RTX 3080 TiやRTX 2080 TiやRX 6900 XTと実ゲーム性能をベンチマークで徹底比較。https://t.co/A0d84fXI3P pic.twitter.com/k4zMhG7sjB
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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