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Ryzen 7000シリーズCPUのヒートスプレッダの隙間から零れたグリスが基板や素子に付着するのを防止するガードプレート「Noctua NA-STPG1」をレビューします。
代理店公式ページ:https://techace.jp/NA-STPG1-JP?search=Noctua%20NA-STPG1
製品公式ページ:https://noctua.at/en/na-stpg1
「Noctua NA-STPG1」の内容品としてガードプレート 1枚に加えて、グリス清掃用ウェットティッシュ NA-CW1も10枚付属しています。
「Noctua NA-STPG1」のガードプレート自体は透明なプラスチック板です。Ryzen 7000シリーズCPUのヒートスプレッダ外周形状は複雑ですが、それに合わせて中央が綺麗にくり抜かれています。
素材はポリカーボネートなので絶縁性はもちろん、最大130度と耐熱性に優れ、高温になるCPUヒートスプレッダ付近に設置しても変形することはありません。付着したサーマルグリスも容易に拭き取りができ、何度でも再利用が可能です。
「Noctua NA-STPG1」の使い方はシンプルにCPUソケットの固定金具(ILM)の上にガードプレートを乗せるだけです。上下と左右で中央の凹凸は形状が異なるので向きを間違えないようにだけ注意してください。
AM5マザーボードのCPU固定金具(ILM)にはLOTES製とFoxconn製の2種類があり、LOTES製ILMと比較してFoxconn製ILMは金具の位置が高く、ILMの上から被せるタイプのグリスガードは厚み次第で干渉する可能性があります。
「Noctua NA-STPG1」の厚みは0.2mmと非常に薄いので、Foxconn製ILMのマザーボードでも問題なく使用できました。
「Noctua NA-STPG1」はCPUヒートスプレッダの外周に対して若干広めにくり抜かれているので、1mmにも満たないものの微妙に隙間があります。
IHSの製造誤差を考慮して余裕を持たせた設計のようですが、『3種類くらい微妙にサイズが異なるものを同封する』、『ヤスリ等でユーザーが微調整する』のような形で、ピッタリとハマるガードプレートを使用できるほうが良かったなと思いました。
「Noctua NA-STPG1」の使い方は単純にILMの上に乗せているだけです。
特に固定されているわけではないので、IHSより外に広がったグリスで「Noctua NA-STPG1」とCPUクーラーベースプレートが引っ付いて、CPUクーラーを取り外す時に一緒に外れて、結果、隙間からグリスが垂れてしまうことがあります。
万全を期すなら単純に上に乗せるだけでなく、養生テープ等で「Noctua NA-STPG1」をILMにしっかり固定するのがオススメです。
ワーストケースの検証ということで、グリスをかなり多めに塗布してみました。
上写真くらい大量にグリスを塗布した状態でCPUクーラーのベースプレートを押し当ててグリスをヒートスプレッダ上に広げると、見ての通り、ヒートスプレッダの天面から大幅にグリスが漏れます。
「Noctua NA-STPG1」がなければCPU基板上へグリスが垂れて付着していたのは一目瞭然です。ガードプレートがしっかりと役割を果たしています。
このまま「Noctua NA-STPG1」を取り外すとガードプレートの内側からCPU基板上にグリスが垂れる可能性があるので、先にティッシュ等を使ってグリスを拭き取ります。
「Noctua NA-STPG1」を装着したままグリスを可能な限り拭き取ったのですが、IHSに対して少し大きめにくり抜かれており、IHSと隙間があるのでグリスの拭き取りでIHS側面へグリスを押し込む形になってしまいます。
自重で垂れてCPU基板に付着してしまうほどではないものの、爪楊枝等で側面に溜まったグリスを除去するのは地味に面倒です。
「Noctua NA-STPG1」をそのまま使用すると上のようにCPUヒートスプレッダ側面にグリスが溜まりうやすいので、ポリイミドテープで隙間が埋まるようにグリスガードの凸上部分を少し延長してみました。
この状態で先ほど同様にかなり多めにグリスを塗布してCPUクーラーを押し付けて広げ、グリスを拭き取ってみました。
隙間を埋めているので拭き取り時に側面に押し込まれるグリスの量が減りました。これくらいの量なら側面に残っていても安心ですし、拭き取りも容易です。
「Noctua NA-STPG1」は最初に塗布するグリスの量がちょうど適量程度ならそのままで特に問題ないのですが、多めに塗ってしまうとCPUクーラーのベースプレートに引っ付いてしまったり、グリスを拭き取る時にヒートスプレッダとの隙間から側面にグリスが溜まるといった点で完璧ではないとも感じました。
ポリイミドテープで隙間を埋める作業は少々面倒ですが、養生テープで固定するだけでも使い勝手が違うので試してみてください。
色々要望は挙げたものの、クリーニングワイプとセットで1000円前後で購入できる安価なアクセサリパーツなので、求める機能として及第点には達していると思います。
サーマルグリスは基本的に導電性はないのでCPU基板や基板上に実装された素子に付着したとしてもCPUが破損することはないのですが、Ryzen 7000シリーズCPUのCPU基板を綺麗なまま保ちたい、という人は「Noctua NA-STPG1」を試す価値はあると思います。
以上、「Noctua NA-STPG1」のレビューでした。
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Ryzen 7000シリーズCPUのヒートスプレッダの隙間から零れたグリスが基板や素子に付着するのを防止するガードプレート「Noctua NA-STPG1」をレビュー。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) January 2, 2023
完璧ではないが1000円前後で買える安価アクセサリとしては及第点。https://t.co/jGpBqtMWpZ pic.twitter.com/IrTvqolztu
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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