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PlayStation 5が拡張スロットでM.2 SSDによるストレージ増設に対応して早2年、実質的にPS5専用アクセサリ部品のようなヒートシンク標準搭載のM.2 SSDが多数発売されています。
手っ取り早くストレージ空き容量を増やしたい人には非常に便利な製品ですが、1点だけヒートシンク標準搭載SSDには欠点があり、逆にヒートシンクなしSSDをあえて選ぶメリットが存在するので紹介します。
【注意】
PS5のM.2 SSD増設においてSSDヒートシンクそのものは必須です。
ここで言う”ヒートシンクなしSSDを選ぶ”とは、ヒートシンクなしSSDとM.2 SSDヒートシンクを個別に購入するという意味です。
目次
1.ヒートシンクなしSSDを選ぶメリットと標準搭載SSDの欠点
2.各自でヒートシンクを装着する場合のオススメ製品
・ヒートシンク付属だけど自分で装着するタイプのM.2 SSD
・【ツールレスで簡単】 片面実装M.2 SSDにオススメなヒートシンク
・高冷却性能で両面実装SSDにも対応するヒートシンク
PlayStation 5のストレージ増設については、こちらの記事でオススメなヒートシンク標準搭載M.2 SSDや増設手順など詳細に解説しています。これから増設を検討している人は是非参考にしてください。
ヒートシンクなしSSDを選ぶメリットと標準搭載SSDの欠点
PlayStation 5の拡張スロットにSSDを初めて増設する時、互換サイズのヒートシンクを標準搭載したSSDは初心者にとって非常に便利ですが、1つだけデメリットもあります。ヒートシンク標準搭載のM.2 SSDは当然、各自でヒートシンクを用意する手間がないのでPS5への増設だけ考えるなら楽です。
ただし、ヒートシンク標準搭載SSDはヒートシンクを取り外すと、分解行為になるため、メーカーや国内正規代理店を介した製品保証の対象外となってしまいます。
ヒートシンクによっては、金属のツメをかませる構造で固くて分解が難しい、ネジ頭が小さいので穴をナメてしまう危険性がある、熱伝導両面テープの接着が強く剥がせない等、そもそも分解するのが困難なケースも。
デスクトップPCを持っている人ならヒートシンクを付けたままでPCに流用することも可能ですが、モバイルPC・タブレット・スマートフォンしか持っていない、という人の場合、より大容量なSSDに後ほど買い替えてしまうと既存のSSDの使い道が無くなってしまいます。
一方、ヒートシンク非搭載のSSDは各自でヒートシンクを用意する必要はあるものの、将来的に、さらに大容量なSSDに買い替えた時にこれまで使用していたSSDをUSB変換ケースでUSB外付けストレージとして活用できるというメリットがあります。
将来的にSSDを買い替えて、古い方のSSDはUSB外付けストレージとして使用することも想定するなら、後述のPS5にオススメなSSDヒートシンクを参考に、ヒートシンク非搭載のSSDを検討してみてください。
ちなみにNVMe M.2 SSDを変換ケースでUSB外付けストレージにする場合、連続性能は1000MB/s以上あれば十分です。(PS5のUSBポートはUSB3.2 Gen2で10Gbpsが帯域的に上限なので)
SSDについては時間が経てば『容量単価が下がり、性能が向上する』のは確実です。
今は容量単価を重視してWD_BLACK SN770やCrucial P3 Plusのような、ヒートシンクなしで安価なSSDを購入しておくという選択も十分にありだと思います。
当サイトでは自作PCユーザー目線で信頼性の高いメーカー(WD、Crucial、Samsungなど)の製品を推奨していますが、SSDを消耗品と割り切るなら、最近話題のHIKSEMIとか、さらに安価な中華製SSDでも。
各自でヒートシンクを装着する場合のオススメ製品
自作PC関連に不慣れな人には標準でヒートシンクを搭載したM.2 SSD製品がオススメです。ただ、USB外付けストレージ化などヒートシンク非搭載のSSDを選ぶメリットもあるので、ヒートシンク非搭載のM.2 SSDを使用する場合にオススメなヒートシンクやSSDについても紹介します。
なお、PS5増設に使用するM.2 SSDの温度やヒートシンクの冷却性能について、CrystalDiskMarkや連続読み書きを使用した温度検証には全く意味はありません。
そういう負荷テストで評価するサイトもありますが、仮にクリアできなかったとしても、その評価は無視してOKです。(負荷テストをクリアできる分には問題ない、という認識でいいのですが)
ヒートシンク付属だけど自分で装着するタイプのM.2 SSD
『ヒートシンク付きM.2 SSD』というと、ヒートシンクが標準で装着されているM.2 SSDをイメージすると思いますが、『ヒートシンクやサーマルパッドが付属するけど、装着は各自で』という製品も存在します。そういうSSDは当然ですが、ヒートシンクを着脱しても(着脱時にSSD基板に物損等がなければ)、SSDの製品保証は失効しません。
ヒートシンクが付属し、自分で装着するタイプのM.2 SSDでオススメな製品は「ADATA LEGEND 960 MAX」です。
当サイトでは最大容量となる4TBモデルについて詳細レビューを公開しているので気になる人は参考にしてください。(1TBや2TBのモデルもラインナップされています)
ADATA LEGEND 960 MAX 1TB
ADATA LEGEND 960 MAX 2TB
ADATA LEGEND 960 MAX 4TB
(ヒートシンクの装着は各自で。解説はこちら)
<TSUKUMO><PCショップアーク>
<ソフマップ><ジョーシン><PC4U>
ADATA LEGEND 960 MAX 2TB
ADATA LEGEND 960 MAX 4TB
(ヒートシンクの装着は各自で。解説はこちら)
ADATA
Amazon.co.jp で詳細情報を見る<TSUKUMO><PCショップアーク>
<ソフマップ><ジョーシン><PC4U>
片面実装のM.2 SSDにオススメなヒートシンク 【ツールレス】
オススメなM.2 SSDヒートシンクを1つ挙げると、「Thermal Grizzly M.2 SSD用ヒートシンク minus pad8付(型番:TG-M2SSD-ABR)」です。一般的には効き馴染みのない名前だと思いますが、Thermal Grizzly(サーマルグリズリー)は自作PC界隈では高性能な熱伝導グリスやサーマルパッドで有名なメーカーです。
ヒートシンク自体は、Amazon等で販売されているノーブランド製品と大差ないのですが、M.2 SSD-ヒートシンク間での熱移動を媒介するサーマルパッドに同社の高性能サーマルパッド minus pad 8が付属しているところが注目ポイントです。
「Thermal Grizzly M.2 SSD用ヒートシンク」の組み立て手順を紹介すると、同製品には0.5mm厚と1.0mm厚の2枚のサーマルパッドが付属するので、バックプレートに0.5mm厚で薄い方のサーマルパッドを貼り付けます。M.2端子側にサーマルパッドが寄るようにバックプレート上に貼ってください。
バックプレートにM.2 SSDを乗せ、もう1枚付属している、1.0mm厚で厚みが大きい方のサーマルパッドを貼り付けます。
あとは片側から先にヒートシンクを板バネのツメに挿しこんで、もう片方を押し込めばヒートシンクの装着完了です。ヒートシンクの圧着に遊びがある場合は、板バネを締めて調整します。
以上のように、 「Thermal Grizzly M.2 SSD用ヒートシンク」はヒートシンクとサーマルパッドが一通り揃っていて、ツールレスで簡単に組み立てが可能です。
「Thermal Grizzly M.2 SSD用ヒートシンク」はM.2 SSD基板背面に素子実装がない片面実装のM.2 SSDに対応しています。
一部メーカーのM.2 SSDでは2TB~4TBなど大容量モデルは両面実装の可能性があるので注意してください。
連続読み出しが5500MB/s以上のPCIE4.0対応NVMe M.2 SSDのうち、Samsung SSD 980 PROやWD_BLACK SN850Xは、高コスパかつ大容量な2TBモデルまで片面実装なので、「Thermal Grizzly M.2 SSD用ヒートシンク」と組み合わせて問題なく使用できます。
高冷却性能で片面・両面実装のM.2 SSDにオススメなヒートシンク
片面実装のM.2 SSDに対応したM.2 SSDヒートシンクとして上で紹介した製品はPS5への組み込みとしては必要十分であるものの、冷却性能はそれほど高くありません。(ツールレス固定の手軽さを優先して紹介したので)冷却性能の高さで選ぶのであれば、表面ヒートシンクの厚みが大きく両サイドからネジ止めするタイプのM.2 SSDヒートシンクを探してみてください。
このジャンルのM.2 SSDヒートシンクについて以前は、1000円前後で安価、自作PC界隈では大手のCFDから発売されている「CFD HSN-TITAN」をオススメしていたのですが、2023年10月現在はAmazonを含め各所で品切れになってしまっています。(終売かも)
類似のM.2 SSDヒートシンクを選ぶ時の参考になるかもなので、レビュー記事と販売ページのリンクは残しておきます。一時的な品切れで在庫が復活するかもしれませんし。
実のところPS5の増設ストレージとしてゲームロード程度の負荷が発生するだけならSSDの発熱は大きくないので、M.2 SSDとヒートシンクがサーマルパッドを介してちゃんと接する程度の品質があれば問題ありません。
PS5増設に使用するM.2 SSDの温度やヒートシンクの冷却性能について、CrystalDiskMarkや連続読み書きを使用した温度検証には全く意味はありません。仮にクリアできなかったとしても、そういう評価は無視してOKです。(クリアできる分には問題ない、という認識でいいのですが)
Amazonで”M.2 SSD ヒートシンク PS5”とかで検索してヒットする製品を適当に選べば、よほどマイナー(低評価)や低品質なものでもない限り、実用的には十分です。
加えて、PlayStation 5の拡張スロットカバーと置き換えて使用するM.2 SSDヒートシンクが一部メーカーから発売されています。(注:CFI-1000/1100/1200用のカバー型ヒートシンクは、2023年11月発売の新型、CFI-2000シリーズは非互換の可能性があります)
一般的なM.2 SSDヒートシンクの場合、PlayStation 5の拡張スロット内部というサイズ制限があるので冷却性能には限界がありますが、拡張スロットカバー型のヒートシンクは拡張スロット内部というサイズ制限を無視できるので、物量的にも構造的にも冷却性能で上回ります。
拡張スロットカバー型ヒートシンクについては「ElecGear EL-P5C」や「Sabrent SB-PSHS」がAmazonで購入できます。
使い方や冷え具合に関する詳細レビューも公開中なので、気になったら参考にしてみて下さい。
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増設で手っ取り早くPS5の空き容量を増やせるヒートシンク付きM.2 SSDが普及していますが、逆に今、ヒートシンクなしSSDをあえて選ぶメリットも存在するので紹介します。
— 自作とゲームと趣味の日々 (@jisakuhibi) October 25, 2023
これからSSDを買うけど、さらに将来的に大容量SSDへ買い替えも考えている人は必見です。https://t.co/HYJIb8ttgb pic.twitter.com/sBFsyluhRO
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(注:記事内で参考のため記載された商品価格は記事執筆当時のものとなり変動している場合があります)
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